低用量ピルとは経口避妊薬(ピル)の中でも、含有するホルモン量が低用量なものを指します。
OC(Oral Low-dose-pill)と略されることもあります。合成された卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の配合剤であり、女性の体内のホルモンバランスに直接作用することで避妊に効果を示します。
決められた用法用量を守り、正しく服用すれば、その避妊効果は99%以上といわれており、世界では一般的に用いられている避妊方法で、その使用者数は9000万人を超えるといわれています。
経口避妊薬の中で、現在最も使用されている頻度の高い薬剤になります。
低用量ピルには人工的に合成された卵胞ホルモン作用をもつ物質であるエストロゲンと、黄体ホルモン作用をもつ物質であるプロゲスチンを含み、女性の体内のホルモンバランスに直接働きかけます。
現在販売されている低用量ピルのほとんどは卵胞ホルモンとしてエチニルエストラジオールを含有しています。
一方プロゲスチンの種類は多岐にわたっており、代表的なものにはレボノルゲストレル、デソゲストレル、酢酸シプロテロンなどがあげられます。
低用量ピルは卵胞ホルモンであるエチニルエストラジオールの含有量が50μg未満に抑えられている薬剤であり、一般的には20~40μg含有しているケースが多くなります。
現在市場で販売されている、ほとんどの低用量ピルの卵胞ホルモン成分はエチニルエストラジオールとなります。
女性の若々しさを保つ女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)を補充できる人工に合成されたホルモン剤です。
エストロゲンにはエチニルエストラジオールの他、エストロン、エストリオールの3種類があります。 その中でもエチニルエストラジオールは最も作用が強く、性成熟期において一番多く卵巣ホルモンから分泌されます。
エストロゲンには子宮内膜の増殖作用があり、受精卵を着床させやすくし、妊娠を促します。 そのためエチニルエストラジオールを内服すると、脳がエストロゲンは体内に十分量あると勘違いすることで、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の量が減り、卵胞ホルモンの分泌量が減少します。
結果として子宮内膜の増殖が抑制され、また卵胞の発育が止まることで排卵が抑制され、避妊に効果が示されるのです。
エチニルエストラジオールは1993年にフィンランドにて初めて経口避妊薬の成分として採用され、2009年にはヨーロッパ各地で、2010年にはアメリカにて経口避妊薬の一成分として販売され、その後世界的に普及するようになりました。
現在市場にある低用量ピルに含有される黄体ホルモン(プロゲステロン)作用をもつ物質であるプロゲスチンの種類は多岐にわたります。
プロゲステロンは排卵後に分泌量が増加するホルモンであり、エストロゲンにより厚くなった子宮内膜をさらにふかふかにし、受精卵が着床しやすくするのですが、受精卵が着床しなければ、子宮内膜が剥がれ月経が起こります。
低用量ピルを内服すると、脳が体内にプロゲステロンは十分量あると勘違いし、脳下垂体から分泌される黄体形成ホルモン(LH)の量が減少することで、 プロゲステロンの分泌量が減り、子宮内膜が妊娠に最適な状態にならないため、避妊に効果を示します。
プロゲスチンの代表的なものにはレボノルゲストレル、デソゲストレル、酢酸シプロテロンがあげられます。 またプロゲステロンは、熱っぽい、だるい、お腹が痛いなどの不快な症状を引き起こします。また精神的に不安定にさせる作用もあり、イライラを感じる人もいます。
月経前症候群の不快な症状はプロゲステロンの作用によるものです。 そのためプロゲスチンを内服すると、プロゲステロンの分泌量が減りますので、これらの不快の症状が軽減されます。
この作用から、低用量ピルは避妊のみならず、月経前症候群や月経時困難症などにも使用されています。
低用量ピルは、卵巣から分泌される女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の合成成分の配合剤であり、女性ホルモンに直接作用します。
低用量ピルを内服すると、体内の女性ホルモン量が増えるため、脳が体内にある女性ホルモン量は十分であると勘違いし、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌量が減少します。
体内の女性ホルモンバランスが変化することで、排卵が抑制され、子宮内膜が厚くならないことにより受精卵が着床しにくくなります。
また子宮の入口部分である子宮頸管部の粘液成分を変化させることで、子宮内に精子が侵入しにくくなり、総じて避妊作用を有します。
低用量ピルを服用すると、脳は女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は体内に十分量あると勘違いします。
女性ホルモンは間脳の視床下部というところで管理されており、脳下垂体から分泌されるホルモンの放出を刺激するホルモンにより分泌量がコントロールされています。
女性ホルモンが体内に十分量あると勘違いした脳は、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌量を減らします。
FSHは卵胞ホルモンの分泌に、LHは黄体ホルモンの分泌に関与しています。
排卵は、卵巣の中にある卵子のもととなる卵胞が、FSHの刺激により成熟し、成熟した卵胞から卵胞ホルモンが分泌されると、それを脳がキャッチします。 そしてFSHとともにLHの分泌量も増え、卵巣から卵胞が排出(排卵)が起こるのです。
FSHとLHの分泌量が減ることで、卵胞の発育は止まり、卵巣は休止状態になり、結果として排卵が抑制されることとなります。
排卵率は低用量ピルの服用開始時に卵胞径が10mmの場合にはほぼ0%と報告されており、卵胞が成長する前の月経周期開始5日以内に低用量ピルを服用することが推奨されています。
低用量ピルを服用すると、脳は女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は体内に十分量あると勘違いします。
体内の女性ホルモンの血中濃度は脳の視床下部で管理されており、女性ホルモンの血中濃度が高いと、視床下部は脳下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌量を減少させます。
卵胞ホルモンは、FSHにより発育が促された卵胞から分泌され、子宮内膜を増殖し、受精卵が着床しやすい環境を整える作用を有します。 またLHは成熟卵胞から分泌される卵胞ホルモンがピークに達すると分泌量が増え、黄体ホルモンの分泌を促します。
黄体ホルモンには、卵胞ホルモンにより厚くなった子宮内膜をさらに厚くし、子宮内膜を湿潤な状態に変化させ、受精卵がより着床しやすい環境に導く作用があります。
低用量ピルを服用すると、体内の卵胞ホルモンおよび黄体ホルモンどちらも分泌量が減りますので、結果として子宮内膜が増殖および肥厚することなく、薄いまま保たれることとなり、受精卵が着床しにくくなることで、避妊に効果を示します。
低用量ピルを服用すると、脳は女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は体内に十分量あると勘違いします。
すると結果として卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌量が減ることとなります。
子宮の入口である子宮頸部からは頸管粘液が分泌されるのですが、頸管粘液には精子の子宮内への通過を手助けする作用があり、妊娠の一助となります。
その他、細菌の侵入を防ぐ役割も有しています。
頸管粘液分泌量は卵胞ホルモンの刺激により増加します。 また卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランスによりその性状が変化するという特徴を有しており、卵胞ホルモンが優勢な卵胞期と呼ばれる時期は、頸管粘液の粘り気は少なく、伸びやすく、無色透明であり、分泌量が多くなります。
卵胞期の粘液だと、精子の子宮内への通過がスムーズという特徴があります。
黄体ホルモンが優勢な排卵後の黄体期は、頸管粘液は粘り気があり、伸びにくく、不透明なものとなり、量も少なく、卵胞期に比べると精子の子宮内への通過はスムーズにはいきません。
低用量ピルを服用すると、ホルモンバランスが変化しますし、卵胞ホルモンの分泌量が減ることで、 頸管粘液の性状が変化し、子宮内に精子が入りにくくなることで、避妊に効果を示します。
低用量ピルの種類は、含有するホルモン成分により多岐にわたります。
市場で販売されている低用量ピルのほとんどは、卵胞ホルモン成分としてエチニルエストラジオールを含有していますが、黄体ホルモン成分は各薬剤により異なり、黄体ホルモン成分の差異が各薬剤の特徴が形作っています。
代表的な薬剤としては、黄体ホルモン成分であるプロゲスチンとしてレボノルゲストレルを含有するトリキュラー、プロゲスチンとしてデソゲストレルを含有するマーベロン、プロゲスチンとして酢酸シプロテロンを含有するダイアン35があげられます。
トリキュラーおよびマーベロンは日本において承認を取得し、販売されていますが、ダイアン35は日本では承認されておりませんので、使用する際は個人輸入する必要があります。
トリキュラーはバイエルが製造販売する低用量ピルであり、有効成分として卵胞ホルモン成分であるエチニルエストラジオールと、黄体ホルモン成分であるレボノルゲストレルを含みます。
三相性という、28日間の服用周期の内、実薬を服用する21日間において、錠剤に含まれるホルモン配合量が3段階に変化する薬剤になります。
各錠剤のホルモン配合量が異なるので、決められた順番通りに服用する必要があります。 飲み間違いがないように、PTPシートにはカレンダーシールを貼付できる工夫がされており、またホルモン配合量により錠剤の色が異なります。
エチニルエストラジオール/レボノルゲストレルの配合が0.030mg/0.050mgである赤褐色の錠剤から服薬を開始し、次に配合が0.040mg/0.075mgの白色の錠剤を、最後に配合が0.030mg/0.125mgの淡黄褐色の錠剤を服用します。
21錠タイプと28錠タイプが用意されており、21錠タイプとは服用周期28日中最初の21日間は実薬を服用し、残り7日間は休薬するタイプであり、28錠タイプとは残りの7日間は有効成分を含有しない偽薬(プラセボ)を服用するタイプです。お好みに応じてご選択ください。
初心者の方は、服薬の習慣をつける意味で28錠タイプの服薬がおすすめです。
マーベロンはMSDが製造販売する低用量ピルであり、有効成分として卵胞ホルモン成分であるエチニルエストラジオールと、黄体ホルモン成分であるデソゲストレルを含みます。
一相性ピルと呼ばれる、28日間の服用周期の内、実薬を服用する21日間は、錠剤に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合量が一定である薬剤になります。
1錠あたりエチニルエストラジオールが0.03mg、デソゲストレルが0.15mg含まれます。
一相性ピルはPTPシートの内、プラセボ以外はどの順番で服用してもよく、飲み方が簡便であり、飲み間違いが少ないというメリットがあります。
21錠タイプいう服用周期28日間の内、最初の21日間のみ実薬を服用し、残り7日間は休薬するタイプと、28錠タイプいう実薬を21日間服用後、22日目以降も有効成分を含まない錠剤(偽薬、プラセボ)を服用するタイプが存在します。
21錠タイプのPTPシートには一応この順番でという数字が振ってありますが、どの錠剤から服用しても問題ありません。
28錠タイプは、実薬は白色の錠剤、プラセボは緑色の錠剤となっており、実薬とプラセボは間違えて服用しないようにしてください。服用順番はPTPシートに印字してあり、その通りに服薬するのがおすすめです。
ダイアン35はバイエル社が販売する低用量ピルであり、有効成分として、卵胞ホルモン成分であるエチニルエストラジオールと、黄体ホルモン成分である酢酸シプロテロンを含みます。
一相性ピルと呼ばれる、1服用周期に服用する21錠(1日1錠)に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合量が全く変化しない薬剤です。
1錠には、エチニルエストラジオールが0.035mg、酢酸シプロテロンが2.0mg含まれます。
1PTPシートには21錠含まれており、1日1錠を21日間連続して内服し、その後7日間は休薬します。
7日間の休薬の代わりにプラセボを服用するタイプはありません。PTPシートのどこからでも服用して問題なく、服用が非常に簡便です。
男性の精子より作られる男性ホルモンであるアンドロゲンの影響を軽減する作用を有しており、避妊予防以外にも、ニキビや男性ホルモン性脱毛症や、徐々に進行する多毛症など男性ホルモンによる女性の病気にも効果を有するといわれています。
残念ながら日本では承認されておらず、ご使用になりたい場合には、個人輸入代行業者などを通じて、海外より個人輸入する必要があります。
低用量ピルを服用すると避妊効果のみならず、生理周期の安定、生理痛の軽減、ニキビの軽減、卵巣がん・子宮体がん・乳房良性疾患などの女性特有の疾患の発症リスクを軽減できます。
これは低用量ピルが女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモン様成分を有効成分として含有しており、直接体内の女性ホルモンバランスに働きかけ整えることによる効果となります。
実際に「避妊」以外にも、月経困難症、機能性子宮出血、月経周期異常(稀発月経,頻発月経)、過多月経、子宮内膜症、卵巣機能不全の適応病名を有する低用量ピルが存在します。
低用量ピルを服用する生理周期を安定させ、また旅行などの予定に合わせて生理周期を調整することが可能です。
低用量ピルは、28日間の服用周期の内、最初の21日間は連続して実薬を服用し、残りの7日間は休薬するか偽薬(プラセボ)を服用します。この休薬するもしくはプラセボを服用する7日間に生理が起こります。
通常は実薬服用終了後2~3日程度で月経が始まります。まれに月経が起こらないことがありますが、翌月に月経がくれば問題ありません。
そのため、月経の周期が不安定、つまり正常な月経周期である25日~38日程度を大きく逸脱していたり、月経周期の変動が激しかったりする方は、低用量ピルを服用することで、生理周期を28日間に整え、正常なサイクルへと導きます。
また一相性という、21日間連続して服用する実薬に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの配合量が一定のタイプの低用量ピルでは、旅行などに合わせて容易に生理期間をずらすことが可能です。
21日間の実薬服用期間が終了しても、休薬しない、もしくはプラセボを服用しないで、新しいPTPシートの実薬を旅行の最後の日まで服用すればいいのです。
そうすると旅行中は生理が起こらず、旅行が終わり服用も終了した数日後、先延ばししていた生理が始まるはずです。
低用量ピルを服用すると生理痛の軽減が期待できます。
生理痛は子宮内膜から産生されるプロスタグランジンという物質により引き起こされます。生理痛は有る女性と無い女性がおり、個人差が大きくあります。
ただ生理痛の有る女性は、経血や子宮内膜に含まれるプロスタグランジンが生理痛の無い人のものより多く含まれることがわかっています。
プロスタグランジンはホルモンとよく似た構造をしており、子宮収縮作用、子宮への血流量減少作用、子宮内の神経痛への過敏反応促進作用があることが知られています。
その他、疼痛発生プロセスにも関与しているともいわれています。
月経は、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンによって、子宮内膜が厚くなり、妊娠の準備が整ったものの、受精卵が着床しなかったために、厚くなった子宮内膜が子宮から剥がれて起こる現象です。
低用量ピルを服用すると、卵胞ホルモンと黄体ホルモンのホルモンバランスに直接作用することで分泌量が減り、子宮内膜が薄いままに保たれます。 すると、子宮内膜由来のプロスタグランジンの産生量も減少しますので、結果として、生理痛が軽減されます。
生理前のニキビは、女性ホルモンの1つであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増えることが原因で発生します。 プロゲステロンには皮脂の分泌を盛んにし、角質を厚くする作用があるためです。
排卵から次の生理までの期間に盛んに分泌されるため、この時期に口やあごの周りにできるニキビに悩まされている方も少なくないかと思います。
そのため生理前のニキビを予防するためには、ホルモンバランスを整える必要があります。口やあごの周りにできるニキビは通称「大人ニキビ」ともいわれています。
これは皮脂の分泌が盛んな思春期より、睡眠不足やストレスなどによりホルモンバランスが乱れがちな大人になってからの方ができやすいからです。
低用量ピルには、卵胞ホルモン様と黄体ホルモン様成分が含まれますので、服用することで、プロゲステロンの分泌量を減らし、体内の女性ホルモンのバランスが整い、生理前ニキビの発生を軽減することが可能です。
低用量ピルに加えて、特に生理前にはスキンケアを念入りにおこなうなどの対策により、生理前ニキビを軽減できるでしょう。
低用量ピルを服用すると、女性特有の子宮関連の疾患を始めとする病気の発症リスクの軽減が期待できます。
現代の女性は、子供を何人も設けていた昔の女性と比べて、未婚化、晩婚化、初産年齢高齢化、少子化、初経の低年齢化、閉経年齢の延長などにより、女性ホルモンにさらされている期間が非常に長くなります。
たとえば月経回数を比べますと、そのため子宮や卵巣には大きな負担がかかっており、さまざまな子宮関連の疾患の発症割合が年々高まっているのが現状です。
低用量ピルを服用すると、卵巣がんや子宮体がんなどの発症リスクが軽減されることがわかっています。
諸説ありますが、低用量ピルによる排卵抑制作用により、排卵が原因で起こる卵巣上皮の損傷が軽減されることが、卵巣がんの発症リスクを軽減していると考えられています。
また子宮体がんは、別名子宮内膜がんともいい、子宮内膜の異常増殖により発生し、卵胞ホルモンの値の高い方に多く発現する傾向があります。
低用量ピルを服用すると、低用量ピルに含まれる卵胞ホルモン様成分により、卵胞ホルモンの分泌量が減少し、子宮内膜の増殖が抑制されるため、子宮体がんの発生リスクが軽減されます。
その他、乳房の良性腫瘍や卵巣嚢腫、骨粗しょう症、子宮筋腫などへの好影響も報告されています。
低用量ピルは、日本国内においては、その効果の高さから、医師の処方せんを必要とする処方せん医薬品に指定されています。
そのため低用量ピルを使用したい場合には、まず病院や専門クリニックを受診の上、医師の診察を受けてください。
医師があなたの状態を診断し、低用量ピルの使用が妥当と判断すれば、処方せんをあなたに発行します。
その処方せんを調剤薬局に持参することにより、低用量ピルが処方されます。 そのため、ドラッグストアなどの一般薬局では取り扱われていませんし、Amazonなどの一般的な通販サイトでも取扱いはありません。
一方、海外で販売されている低用量ピルの入手を希望される場合は、個人使用目的に限定さかつ数量は限られますが、個人輸入代行業者を介して、海外から輸入することが可能です。
低用量ピルは日本国内では、入手には医師の処方せんを必要とする処方せん医薬品に指定されています。
日本国内で承認されている低用量ピルを使用したい場合は、まず病院や専門クリニックを受診してください。
大きな病院を訪れる際は、婦人科や産婦人科を受診するといいでしょう。 またクリニックを訪れる際も同様に婦人科・産婦人科を掲げているところをお選びください。
一般的に「○○レディースクリニック」、「○○ウィメンズクリニック」というクリニック名であるケースが多くあります。
医師が身体の状態を診断し、低用量ピルの使用が妥当と判断すれば、低用量ピルの処方せんが発行されます。 その処方せんを調剤薬局に持ち込むと、薬剤師が調剤してくれ、薬剤師から薬の注意事項などの説明を受けることで、低用量ピルを入手することとなります。
婦人科の受診に抵抗がある方は、内診を嫌がっておられる方が多いかと思いますが、低用量ピルの処方において内診は必須ではありません。 問診や血圧などからお身体の状態を確かめ、診断するケースもあります。
詳細につきましては、行きたいと思われている病院やクリニックのホームページを確認するか、問い合わせることをおすすめいたします。
低用量ピルは処方せん医薬品という、医師が診断の上、処方せんを発行し、その処方せんに基づいて、調剤薬局にいる薬剤師が調剤して一般消費者の手に渡る医薬品であり、別名、医療用医薬品ともいいます。
処方せん医薬品は効果の高い医薬品が指定されます。 効果の高い医薬品は、その性質上、副作用にも気を配る必要があり、一般消費者の使用にあたっては、医師の判断が必要だとされている医薬品であり、厚生労働省が指定しております。
そのため、一般薬局やドラッグストアにて取扱いはありません。 ちなみにですが、一般薬局やドラッグストアで取り扱われる医薬品は一般用医薬品といわれています。
また処方せん医薬品は長年使用され、その使用実績により日本人に対する安全性が確立されますと、スイッチOTC薬といって、一般薬局やドラッグストアで取り扱うことが可能となります。
最初は要指導医薬品として、購入に際し、必ず管理薬剤師の説明を受けることが義務付けられております。 このように薬剤の販売方法は販売実績や安全性の確立とともに変化していくものなのです。
低用量ピルを通販にて購入したいとお考えの方は、日本国内にて承認されている低用量ピルではなく、海外市場で販売されている医薬品を個人輸入する方法があります。
日本国内においては、低用量ピルは処方せん医薬品に指定されているため、医師の診断が必須であり、診断に基づき発行される処方せんにより、調剤薬局から入手することとなっています、そのため日本国内で代表的な通販サイトである楽天やAmazonなどでは、低用量ピルの取り扱いはありません。
一方、海外市場で販売されている医薬品は、その使用が個人使用目的のみである場合、ある一定数量までは厚生労働省への事前通知なしに海外から輸入することが可能と薬機法で規定されています。
個人輸入する場合は、個人輸入代行業者を利用するといいでしょう。
やり方は通常のショッピングにて利用する通販サイトとほぼ同じであり、個人輸入代行業者のホームページにアクセスし、取り扱う医薬品の中から欲しい医薬品を選択し、購入ボタンを押すだけです。
数多くの個人輸入代行業者が存在しますが、厚生労働省から許可を得ている日本の個人輸入代行業者や、海外の規制当局から承認を得ている医薬品のみを取り扱う、販売実績豊富な海外の個人輸入代行業者を選択されるといいでしょう。
低用量ピルは、合成された卵胞ホルモン様成分と黄体ホルモン様成分を含有し、正しく服用することで、ほぼ100%に近い避妊効果を有します。
女性の体内ホルモンバランスに直接働きかけ整えることで、生理周期をコントロールすることも可能です。 その他、生理痛や月経過多などの月経困難症や、生理前のいらいらや頭痛、不安などの月経前症候群のほか、卵巣がん、子宮体がんなどの女性特有の疾患の発症リスクの軽減も期待できます。
含有する卵胞ホルモン量や黄体ホルモンの種類により、複数の製剤が存在し、また1つの製剤の中でも、錠剤中に含まれるホルモン量が一定のものと、変化するものが存在するなど、バリエーションが豊富であり、個々の状態に合わせて治療をおこなうことができます。
製薬会社サイト
バイエル薬品株式会社
1973年設立の大阪府に本社を置く日本の製薬会社メーカー。将来の医療ニーズを的確に把握して、グローバル規模でおこなわれる開発計画に早期参画し、革新的な製品の世界同時申請・承認を実現するための革新的な治療薬や診断薬を開発しています。
行政機関サイト
厚生労働省
生活の保障や経済発展のため、国民の健康や子育て、社会福祉、介護、雇用・労働、年金に関する政策を所管している国の行政機関のサイトです。
医療保険制度の制定も担い、海外医薬品の輸入に関する規則や検査もおこなっています。