ペロニー病はペニスが曲がってEDに!それでも保険がきかない日本のED治療あれこれ
お薬通販部スタッフ[監修]
ペロニー病はペニスが曲がってしまったり、勃起した時に痛みを感じたりする、男性にはゾッとしてしまうような疾患です。
そしてこのペロニー病は、EDを引き起こす原因にもなりますが、日本では残念ながらED治療は保険がきかないのが現状です。
もしペロニー病になってペニスが湾曲してしまい、勃起障害になってしまったら不安ですよね。
そこでここではペロニー病についてお話しするとともに、保険適用外になる日本のED治療についても、詳しく解説していきます。
目次
そもそもペロニー病(陰茎硬化症)ってどんな病気?
ペロニー病はフランス人の医師Peyronie氏が、1743年に初めて報告した病気です。
その名前から、「ペロニー病」や「ペイロニー病」と呼ばれています。
ペロニー病は一言でいうと、陰茎海綿体白膜に良性のしこりができる病気です。
それではペロニー病の症状やED・不妊症との関係について、お話ししていきましょう。
ペニスの湾曲と勃起痛が出たらペロニー病かも
ペロニー病は陰茎内で炎症が起こり、しこり(瘢痕組織)が形成されることで勃起時に陰茎が曲がってしまう病気です。
などがあげられます。
ですからもしペニスが湾曲したり、勃起した時に痛みが出てきたりしたら、ペロニー病を疑ってみてもいいかもしれません。
ペロニー病はEDを引き起こし不妊症の原因に
ペロニー病になると、勃起した陰茎が曲がってしまうため、性交時の挿入が困難になり性交障害となることがあります。
また陰茎の中にできたしこりが、性的興奮時に陰茎への血流を妨げてしまい、勃起を維持するのが難しくなり、勃起時の硬さもなくなるというEDの症状を引き起こしてしまうのです。
このようにペロニー病がEDを引き起こし、満足な性生活が送れなくなることで、不妊症の原因にもなってしまいます。
そのため不妊症を解決するためには、ペロニー病の治療そしてEDの治療が必要です。
勃起障害を起こすペロニー病の治療法を紹介
ここからは、ペニスの湾曲や勃起痛、陰茎短縮、しこりといったペロニー病の治療方法について解説していきます。
ペロニー病には軽度から重度になるまで、治療方法がいくつかありますので一緒に見ていきましょう。
まずは薬・注射・超音波治療で回復を期待
性交時に支障のない程度の、軽いペニスの湾曲では治療は必要ないとされています。
軽度のペロニー病は、治療しなくても数ヶ月で回復することがあるようです。
しかし治療が必要と診断された場合には、ビタミンEやパラアミノ安息香酸といった内服薬での薬物治療を行います。
また痛みがひどい時や炎症を和らげる目的で、陰茎のしこり部分に局所注射する治療方法もあります。
この他にも、血流を促進させる働きがあり、さらなるしこりを防ぐ可能性があるとされる、超音波治療法もペロニー病での治療法の1つです。
まずはこのような治療方法で、陰茎の状態やED症状の回復を期待します。
ペロニー病治療の最終手段は外科手術
ペロニー病の治療でも、外科手術は最終手段となります。
ペロニー病が悪化し、ペニスの湾曲や勃起痛により性交渉に支障をきたしている場合を除いて、外科手術はすすめられていません。
また、ペロニー病は陰茎形成術で治療されることがあります。
移植法はしこりを切除または切開して、短くなった側のペニスを長くする方法で、移植法はペニスの湾曲を改善する目的で施術されます。
外科手術では何かしらの副反応が出ることも考えられ一長一短なため、医師とよく相談して慎重に決めてくださいね。
ペロニー病治療の外科手術は費用は?保険適用外に!
ペロニー病に悩む男性を救ってきた陰茎形成術ですが、これまでは保険診療でした。
しかし残念なことに、2019年からペロニー病に対する陰茎形成術手術が保険診療から外され、保険適用外になりました。
理由は2018年4月から性別適合手術が保険適用となり、陰茎形成術の費用が高額になったことだそうです。
保険適用外となったことで、病院によって差はありますがペロニー病の外科手術が、100万円前後という高額な治療費になってしまいました。
なぜ日本のED治療は保険適用外で自費診療なの?
日本国内のED患者数は推計1,130万人、そして40歳以上の3人に1人の男性がEDに悩まされているといわれています。
これだけたくさんの男性がEDで苦しんでいるのに、なぜ日本のED治療は保険適用外なのでしょうか。
その理由は、「勃起障害」は日常生活に影響がないため病気として認められていないからなのです。
ED治療はQOL(生活の質)を上げるもので、治療ではないとされています。
美しくなるための美容整形などがQOL向上のためであり、病気治療として認められず自費診療になるのと同じですね。
男性にとって大きな悩みとなる陰茎の病気が、なかなか日本では「病気の治療」として受け入れられない、もどかしい状況が続いているようです。
不妊治療目的ならED治療薬が保険適応に!
2022年4月から不妊治療目的のED治療薬が保険適用になると、厚生労働省から発表されました。
不妊治療の高額な費用に悩まされてきた夫婦やカップルには、朗報といえますね。
どのED治療薬が対象なのか、そして保険適用になるにはどのような条件があるのか確認していきましょう。
不妊治療目的でバイアグラとシアリスが保険適用
厚生労働省は不妊治療目的のED治療薬として、バイアグラ錠・バイアグラODフィルム・シアリス錠が保険適用となり、処方されるようになりました。
ED治療薬の保険適用での処方は、原則6ヶ月以内です。また妊娠しやすい時期を予想して性行為するタイミング法の1周期分かつ4錠以内が、1回の診察で処方できる量になっています。
ED治療薬が保険適用となっても、処方量など細かく規制されているようですね。
保険適用になるには厳しい条件7つのクリアが必要
不妊治療目的として保険適用でED治療薬を泌尿器科で処方してもらうには、厳しい7つの条件全てをクリアする必要があります。
このように細かい条件を全てクリアする必要があるので、ED治療薬を保険適用で安く手に入れようと思っても、簡単には処方してもらえないようです。
勃起力に不安を感じたらまずはED治療薬を検討しよう
「勃起力が弱くなった」
と感じ、満足な性行為ができなくなってきたら、ED治療の第一選択である、薬物療法を検討してみましょう。
ED治療薬を一度飲めば治るという訳ではありませんが、薬の力を借りて勃起感覚を取り戻すことで、EDの症状を改善するのに役立つといわれています。
どのようなED治療薬があるのか、紹介していきますので参考にしてくださいね。
バイアグラなどPDE5阻害薬がED治療の第一選択
ED治療で大きな効果を期待できるのが、PDE5阻害薬です。
PDE5阻害薬は、陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させて血流を改善し、海綿体に血液がたまることで勃起を促すED治療薬になります。
日本の泌尿器科ではバイアグラの他に、レビトラやシアリスが処方されています。
この中で勃起力が一番強いのがレビトラ次がバイアグラ、マイルドな効果が出るのがシアリスです。
20〜70代の幅広い年代に有効ですが、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などを6ヶ月以内に発症した人や、重度の肝機能障害、低血圧の人なども服用できません。
またED治療薬と併用できない禁忌薬剤があるので、ED治療薬を服用するには薬歴・既往歴に注意しましょう。
副作用が少なく即効性がある患部挿入型治療薬もおすすめ
ED治療薬には尿道から直接薬剤を注入して、勃起を促す薬があります。
主な成分はアルプロスタジルというもので、直接陰茎に薬剤を入れるため経口薬よりも即効性があり効果が高いのが特徴です。
また陰茎への直接的な薬剤アプローチのため、陰茎以外の身体への副作用が少ないこともメリットではないでしょうか。
この患部挿入型治療薬は、スウェーデンの会社が開発したミューズという薬が有名です。
薬自体は米粒くらいの大きさで、挿入時にチクっとした痛みはありますが、ゼリーや水で薬を滑りやすくしておくと、不快感を減らせますので安心してくださいね。
ED治療薬で効果がないときはどうしたらいい?
勃起不全・勃起障害の治療では、第一選択が薬物療法になりますが、バイアグラといったPDE5阻害薬でも効果が出ないケースも見られます。
また持病や服用している薬がED治療薬と併用できない場合などには、他の治療法があるので、まだ諦めないでくださいね。
テストステロン補充療法はED症状改善が期待
EDになる原因の1つとして、加齢によりテストステロン(男性ホルモン)が減少し、性欲も落ちることが考えられています。
そのため、注射でテストステロンを補充することで性欲アップや、ED症状の改善が期待できるのです。
このテストステロン補充療法は、注射だけでなく手軽に利用できる湿布して使用するジェル状のものや錠剤もあります。
しかし心血管系のリスクや、前立腺肥大の原因となることもあるため、使用する際には専門家に相談してくださいね。
陰圧式勃起補助具なら副作用ゼロで勃起率90%!
ED治療薬の副作用で服用ができない人や、経口薬に抵抗がある人、ED治療薬で効果を得られなかった人などにおすすめなのが、陰圧式勃起補助具です。
ポンプで陰茎を吸引することで、人為的に海綿体内に血液を流れこませて勃起を促す仕組みになります。
驚くべきことに、性交可能な勃起率が90%といわれ、ED治療薬で効果がなかった人も薬との併用で70%の確率で効果を感じられているようです。
しかし、陰圧式勃起補助具は医療機器のため、購入するには医療機関の受診が必要で高額(8万円〜15万円)なのが、ネックになりますね。
ED外科手術は最後の手段として慎重に
現在はED治療薬も発達していることから、EDの外科手術は最終手段の治療法として考えられています。
主な手術法は
の3つが代表的なものになります。
ペロニー病で薬物治療などで効果が出なかった人は、陰茎形成術で湾曲した陰茎を治したり、短縮した陰茎を伸ばしたりする処置をします。
また陰茎プロステーシス移植手術は、勃起状態を引き起こすために、陰茎に人工物を手術で挿入するため、術後は他の治療法ができなくなる可能性があるので注意が必要です。
ED外科手術を受ける際には、医師とよく相談した上で慎重に進めてくださいね。
保険診療にならない高額なED治療には治療薬に期待!
ここまでお話ししてきた通り、日本ではED治療が保険診療にならず自費診療になっています。
ED治療に対して保険適用が認められないのは、G7(米・英・独・仏・伊・日・加)の中でも日本だけということで、ED治療については諸外国よりも遅れていると認めざるをえませんね。
またEDに関しては男性でもナイーブな問題なため、なかなか病院での診察を躊躇してしまう傾向があります。
しかし今は海外の優れたED治療薬が、個人輸入で簡単に手に入るようになってきました。
ですから保険がきかない高額になるED治療には、まずはED治療薬に期待ができそうですね。
まとめ
日本の「国民皆保険」は、病気や怪我をした際に高額な医療費の負担を軽くしてくれる、世界でも誇れる医療保険制度といえるでしょう。
しかしペロニー病の治療やED治療は保険適用とならず、高い費用がかかる自己診療扱いになっています。
陰茎に悩みを抱える男性は、この「国民皆保険」の恩恵を受けられていないのが現状ですね。
ED治療薬を利用するには、持病や既往歴、薬歴などさまざまな注意事項はありますが、ぜひ自分に合ったED治療薬を見つけて、辛いEDの悩みから解放されましょう!
おすすめ商品
この記事を書いた人
吉村 宏樹
生年月日:1979/06/16 趣味:競馬 野球/サッカー観戦※大谷翔平と中田翔大好き 格闘技も見る 生い立ち:健康食品メーカー出身 サプリの開発に携わっていた 3ヶ月に一度日本に帰る
関連記事
ED治療薬を処方してもらうための手順や診察の流れ、費用の目安をわかりやすく解説します。バイアグラやシアリスなどの特徴や選び方、安全に服用するためのポイントについても詳しくご紹介します。通販とクリニック処方の違いや注意点、複数錠を処方してもらう際の留意点にも触れ、自分にぴったりな治療方法を見つけるためのヒントをお届けします。
AGAとED治療薬は併用は可能ですが、薬の成分によっては副作用が強まる恐れがあります。併用する際は、どのようなことに注意が必要であるか知ることが大切です。また、効果や副作用、使用方法についても解説します。
ED治療薬の価格の比較や、おすすめのジェネリック薬やその購入方法などについて解説していきます。バイアグラ、シアリス、レビトラといった主流となるED治療薬の価格比較や選び方、購入の際の注意点なども解説するので、EDにお悩みの人はぜひ参考にしてください。
ED治療薬が効かない理由や勃起不全が改善しない原因や対処法を解説します。ED治療薬にはバイアグラ、シアリス、レビトラといった代表的な治療薬がありますが、これらは効果時間や副作用などの特徴も異なります。本記事では、これら治療薬の特徴や違いなども解説するので、ED治療に興味のある人やお悩みの人はぜひ参考にしてみてください。