土日割 特集 ジェネリック薬品

ダポキセチンとは~早漏防止薬プリリジーの有効成分や効果・副作用など~

ダポキセチンとは~早漏防止薬プリリジーの有効成分や効果・副作用など~

ダポキセチンとは

正式な化学名は「ダポキセチン塩酸塩」で、化学構造式は、(S)-N,N-ジメチル-3-(1-ナフチルオキシ)-1-フェニルプロピルアミン塩酸塩、または(S)-N,N-ジメチル-α-[2-(1-ナフチルオキシ)エチル]ベンジルアミン塩酸塩と表記します。

分子式はC21H23NO.HCl、分子量は341.88の化合物になります。 現在、早漏防止薬の有効成分として使用されており、世界中で利用されている注目の成分です。

今回は、いかにしてダポキセチンが生まれ現在に至るのかその歴史から、体内においてどのように働きどのような効果を現すのかその作用機序・効果効能、そしてダポキセチンを含む製品をどのように購入しどのように使用するのかまで、ダポキセチンの全てを徹底的に解説していきましょう。

目次

  1. ダポキセチンの歴史
  2. ダポキセチンの作用機序
  3. ダポキセチンの効果効能
  4. ダポキセチンを含有する商品
  5. ダポキセチン以外の早漏改善成分
  6. ダポキセチン効果を併用したED治療薬
  7. ダポキセチンの服用方法
  8. ダポキセチンの副作用
  9. ダポキセチンの併用注意
  10. ダポキセチンの併用禁忌
  11. ダポキセチン商品を入手する方法
  12. ダポキセチンのまとめ
  13. 関連商品

ダポキセチンの歴史

ダポキセチンの歴史の写真

ダポキセチンは、三大神経伝達物質の一つであるセロトニンの取り込みを阻害するSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤に分類されています。

SSRIは本来、うつ病やパニック障害などに用いられる薬剤で、ダポキセチンも元々は抗うつ剤として用いられていました。

しかしSSRIを治療としてうつ病患者へ投与していたところ、多くの患者に射精時間の延長といういわゆる副作用があらわれたことでその早漏改善効果が注目されるようになり、更なる研究や試験、開発が進められていったという経緯があります。

そしてSSRIは抗うつ剤の中では副作用が少なく、安全性が高いこともあり、適応外である早漏の改善目的に度々使用されるようになりました。

SSRIを使用する以前の早漏改善法は、セマンズ法・スクイーズ法といった早漏防止トレーニング法、性行為前にマスターベーションを行う、コンドームを重ねて使用するなどして感度を下げる対処法、包茎手術などの外科手術が一般的でした。

しかしSSRIの中でも最も早漏改善に有効とされるダポキセチンが登場したことにより、治療という概念が大きく変わり、現在ダポキセチンの使用はその有効性の高さから早漏の標準治療としての第一選択になっています。

特異的なSSRI

SSRIに分類される薬剤にはダポキセチンの他に、パロキセチン(商品名パキシル)やフルボキサミン(商品名ルボックス)などの抗うつ剤が有名です。

パロキセチンもSSRIとして早漏改善に用いられることもあり、海外の治験では、治験開始前IELT(膣内挿入から射精までの時間)が平均24秒だった被験者群が、パロキセチン20㎎の投与でIELTが34~90秒に改善されたという報告もあります。

しかし、パロキセチン服用後すぐに効果があらわれないことなどによる勝手の悪さや、治験による早漏改善率も10~30%と決して高いものではなかったこともあり、早漏防止薬として大きく注目されることはありませんでした。

パロキセチン以外のSSRIも使用されることもありましたが、若干のIELT延長効果は見られたものの、効果は限定的なもので、評価は低いものばかりでした。

一方ダポキセチンには特異的なIELT延長効果が見られており、また、短時間作用型で性行為前に服用ができると、その使い勝手の良さが評価されています。

プリリジーの開発

アメリカの国立生物工学情報センターの文書によると、主成分ダポキセチンは元々アメリカのイーライリリー社によって開発が進んでいたもので、その後アメリカのファーマシューティカル・プロダクト・デベロップメント(PPD)社と共に試験が進められていました。

そして、PPD社がダポキセチンの特許を取得しましたが、ライセンスをジョンソンエンドジョンソン社に譲渡することで、権利が移っていきます。 そして、ジョンソンエンドジョンソン社の製薬部門を担うヤンセン・シラグが2009年に世界初の内服早漏防止薬「プリリジー」を開発しました。

2012年メナリーニ社に、プリリジーを商業化する権利が与えられます。 その後、2014年に特許や権利をアクタビス社が取得し、現在は、委託という形でヤンセン・シラグが製造したプリリジーを、メナリーニ社が管理・流通・販売をしています。

ジョンソンエンドジョンソン社は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ニュープランズウィックに本社を置く企業で、製薬・医療機器などを取り扱っています。

ヤンセン・シラグ製薬は、ベルギーに本社を置く医療用医薬品専門の製薬企業で、世界60ヶ国に250以上のグループ企業を有しています。

メナリーニ社は、1886年に設立されたイタリアの製薬企業で、イタリアでの医薬品売上は長年首位に立っています。販売地域は世界110ヶ国にも及んでいます。 アクタビス社は、アイスランドに本社を置く、ジェネリック医薬品の製造・販売を行っている企業です。

ヨーロッパ諸国での承認

2009年の登場直後から画期的な薬剤として話題を呼び、ダポキセチン(商品名プリリジー)は、スウェーデン・ドイツ・ベルギー・イギリス・フランス・スペイン・イタリア・ポルトガル・フィンランド・オーストリアなどヨーロッパ諸国を中心に世界初の内服早漏防止薬として次々に承認・認可され販売されていきました。

医薬品の承認とは、その医薬品を公的に、適正な目的に適正に使用するために必要なもので、医薬品の取り締まりに関わる法律や承認における基準・条件は国によって異なりますが、臨床試験や治験データなどによる実際にその国々での使用における有効性や安全性などの立証が条件になります。

ヨーロッパ諸国には、欧州医薬品庁(EMA)と呼ばれる人間及び動物用医薬品の評価・管理を行う欧州連合(EU)の専属機関が存在し、医薬品の承認においては欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)が一括しています。

臨床試験データなどの情報の共有や審査制度を統一化することで、ヨーロッパ諸国に急速に医薬品の承認や認可が広がるとされています。

日本での承認

ダポキセチンはこれまでに世界各国で大規模な臨床試験が実施されており、その安全性や有効性などが実証されてはいますが、残念ながら日本国内ではまだ承認に至っていない未承認薬になります。

日本国内においての医薬品の承認は医薬品医療機器等法に則って行われ、国外で使用が公的に認められている薬剤であっても、国内で承認を得るためには国内で日本人を対象に臨床試験を行う必要もあります。

一部アジア人の臨床データがあれば承認できるような体制になりましたが、現時点でその条件で承認された薬剤はごくわずかです。 未承認薬は公的医療保険の適用外となるため、使用する場合は患者の自己負担になります。

日本では新薬や海外医薬品の承認に多くの時間を要するという問題が度々指摘されていますが、臨床試験や申請手続きの遅れ、日本の患者の実情にあわせた必要性への議論などが承認の遅れの原因にあげられるでしょう。

海外ですでに承認されている医薬品が日本で承認されるまでの時間のずれを、ドラッグラグと呼びます。 日本では、早漏がまだ病気や疾患として判断されていない点もあり、今後承認されるといった情報は今のところなく、まだまだ時間がかかるともいわれています。

世界50ヶ国以上で販売

ダポキセチンは、ヨーロッパ諸国での承認・販売後、オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・韓国・マレーシア・メキシコ・アルゼンチン・ウルグアイなど世界各国で次々と承認され発売されていきます。

アメリカでは現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)へ承認の申請中で、近いうちに承認が認められる見通しになっています。 2018年現在、世界50ヶ国以上で承認・販売されており、これまでに数百万以上の人に使用されています。

欧州医薬品庁(EMA)は2015年から承認医薬品の情報の積極的な公開を行っており、医薬品販売承認申請時に提出された臨床試験データやその他研究データなどのダウンロード・保存・印刷を許可にしています。

医薬品の情報やデータを共有できる画期的な政策で、第三者によるデータの再解析も可能になりました。 ダポキセチンの情報も当然該当し、多くの国で共有され利用されていくことが期待されています。

加えてダポキセチンは現在唯一の経口早漏防止薬成分であり、今後承認・販売される国は確実に増加することが予想されます。

ダポキセチンの作用機序

ダポキセチンの作用機序の写真

今まで、早漏の原因は、陰茎の皮膚過敏・亀頭の刺激への弱さが主として考えられていましたが、現在はそれらに加え、脳内の神経伝達物質セロトニンの不足も原因の1つとされています。

性行為は、初めはリラックスした状態で副交感神経が優位に働いています。 しかし、行為が進むにつれ性的興奮が生じ、積み重なると神経伝達物質ノルアドレナリンが分泌され、交感神経が優位に働いていきます。

射精は、性的興奮が限界に達すると、脳から射精信号が送られて起こります。 このノルアドレナリンの分泌量が必要以上に多くなってしまうことが、射精をコントロールできず起こる早漏のメカニズムとされています。

セロトニンはノルアドレナリンの分泌を抑制する作用を有しており、セロトニンが正常な働きをしていれば、ノルアドレナリン量は調節されているわけです。 セロトニンを増やしてノルアドレナリンを減らすことが、早漏改善のカギになっていきます。

射精コントロール

ダポキセチンは、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される成分です。 神経細胞間には神経伝達物質を放出・受容し、情報を伝達するシナプスと呼ばれる細胞が存在します。 神経伝達物質を放出する細胞をシナプス前細胞、受容する細胞をシナプス後細胞といいます。

脳内神経細胞において、シナプス前細胞から放出された神経伝達物質セロトニンは、シナプス後細胞にあるセロトニン受容体に作用し情報が伝わっていきます。

シナプス間隙には放出され受容されないセロトニンが貯まっており、これらセロトニンは、シナプス前細胞のセロトニントランスポ-タ-により再取り込みされ、再利用されます。 再取り込みされることで、シナプスのセロトニン濃度が低下し、セロトニン受容体に作用しにくい状態になってしまします。

SSRIは、シナプス前細胞のセロトニントランスポーターに選択的に作用し、セロトニン再取り込みを阻害することで、作用するセロトニン量を高める効果のある成分になります。 セロトニン濃度の上昇はノルアドレナリン分泌の制御に繋がり、脳の過剰な興奮を抑え、射精をコントロールすることができるわけです。

体内浸透が早い

投与された薬剤は、吸収・分布・代謝・排泄という経路をたどっていきます。 これらの薬剤の体内での動きを薬物動態といいますが、最高血中濃度到達時間や血中濃度半減期などの薬物動態値をみることで、その薬剤の体内での特性を知ることができます。

最高血中濃度到達時間は、薬剤を服用した時点を0時間とした時の薬剤成分の血中濃度が最大になるまでの時間のことで、最も効果が高くあらわれるまでの時間のことをいいます。 半減期は、薬剤成分が最高血中濃度に達してからその血中濃度が半分になるまでの時間のことで、効果の持続する時間の目安になり投与間隔の設定に関与しています。

臨床試験において、ダポキセチンは服用後約1時間で最高血中濃度に達することが分かっており、これは服用する用量によってもあまり誤差のない結果になっています。 また、半減期は1.4時間と短く5時間ほどで体外に排出される短時間作用型の薬剤になります。

安全性と許容性

そもそもSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、数ある抗うつ剤の中でも副作用の少ない薬剤になります。

SSRIが登場するまで使用されていた三環系抗うつ剤や四環系抗うつ剤は、効果は強い反面、口の渇きや振戦・頻脈など抗コリン作用や抗アドレナリン作用などから生じる副作用や併用禁忌の薬剤が多いため、使用において制限が多い薬剤でした。

一方SSRIはセロトニンにのみ作用することから、副作用は少なく安全性の高い薬剤類として、うつ病治療の第一選択薬として用いられています。

そんな安全性の高いSSRIの中でも、ダポキセチンは前述のように特に吸収・代謝が良く、排出も早いため即効性もあります。 そのため仮に副作用が出た場合でもその発言時間が非常に短いこともあり、早漏防止薬として広く容認されるようになりました。

逆をいえば、穏やかに作用し長時間の効果持続を必要とするうつ病治療には不向きな性質であったともいえるでしょう。

ダポキセチンの効果効能

ダポキセチンの効果効能

ダポキセチンは、早漏改善に効果が期待される薬剤です。 早漏(Premature Ejaculation:プレマチュアエジャキュレーション)は早発射精ともいい、性交時に早期に、または女性がオーガズムに達する前に射精をしてしまうことをいいます。

自分の意思で射精をコントロールできない状態であり、EDなど性機能障害の一つとされています。

ペニスの刺激への弱さが原因の過敏性早漏、緊張や興奮のし過ぎが原因の心因性早漏、加齢により精子を押しとどめる射精管閉鎖筋の筋力の低下が原因の衰弱性早漏に分けられており、日本では100万人以上の方が悩みを抱えているといわれています。

早漏の基準は、早漏治療を専門に行っている医療機関では以下の3項目に該当している場合になります。

  • 射精がいつも膣内挿入前または挿入後1分以内に起きる。
  • 膣内挿入後、射精を遅らせることが全くあるいはほとんどできない。
  • 性行為が苦痛、悩み、フラストレーション(欲求不満)、あるいは性行為の回避といった消極的行動

しかし、あくまでも医療的観点から早漏と診断するための条件や目安に過ぎず、項目に該当していないからといって早漏ではないということにはなりません。

薬剤の作用により射精時間を延長することはもちろん、パートナーの女性が希望する挿入時間に近づけること、すなわち女性の満足度を高めることも早漏治療の根本といえます。

効能

ダポキセチンは、早漏の原因とされる脳内神経伝達物質セロトニン量の不足による同じく神経伝達物質ノルアドレナリンの過剰な状態を改善します。

シナプス前細胞のセロトニントランスポーターに選択的に作用し、いわゆるフタをすることで一度シナプス前細胞から放出されシナプス後細胞のセロトニン受容体に作用せずに余ったセロトニンを再利用するための再取り込みを選択的に阻害することで、放出セロトニン量を増やし、多くのセロトニンを受容体に作用しやすい状態を作っていきます。

セロトニンは別名「幸福ホルモン」とも呼ばれ、精神の安定・爽快さ・心地よさ・幸福感を生み出し、神経の興奮に関わる神経伝達物質ノルアドレナリンの暴走を抑制し、脳内神経のバランスを保ち安定させる働きから、過度な性的興奮を抑えることが可能です。 性的興奮のコントロールができることで、射精のタイミングを自分の意思で制御することができるようになります。

効果

ダポキセチンの効果は、各国で行われた臨床試験棟で立証され、明らかな早漏改善が数値として示されています。 まず、海外で行われた早漏症患者6081人を対象にした臨床試験では、ダポキセチン投与前のIELT平均が54秒であった被験者において、初回服用時の効果は、ダポキセチン30mg群ではIELT平均が2.1分、ダポキセチン60mg群では2.5分とどちらも2倍以上に延長しました。

また、12週間・24週間と性行為時に継続的に使用した場合、ダポキセチン30mg群ではIELT平均が3.5分・3.3分、ダポキセチン60㎎群では3.8分・3.9分と、投与前と比較するとどちらも3倍以上に延長し、継続的に使用することで効果が増強するとの結果もあらわれました。

24週間適時使用後の早漏改善率は全体で72%になり、治療効果が見込めることが証明されました。

また、米国のジョン・プライマー博士による早漏症患者2600人を対象にした臨床試験では、ダポキセチン投与前のIELT平均が54秒であった被験者が12週間適時服用した結果、ダポキセチン30mg群ではIELT平均が2分47秒、ダポキセチン60mg群では3分19秒に延長しました。

さらにダポキセチンを使用した早漏防止薬服用により射精コントロールに効果があったとする被験者の割合は、ダポキセチン30mg群で52%、ダポキセチン60mg群で58%になり、パートナーへのアンケートでは 全体で2倍以上満足度が高まりました。

効果作用時間

ダポキセチンは服用後30分ほどで効果があらわれ始め、1時間ほどで効果が最も高い状態になります。 食事の有無や個人差などにより若干のずれは出てきますが、臨床試験による調査では、大きな差は見られませんでした。

また、服用する用量の違いによっても効果発現までの時間・最大効果到達時間に大きな差はなく、用量によって服用のタイミングを変える必要はありません。

効果の持続時間は4~5時間ほどといわれていますが、効果が持続しているという目安が非常に曖昧な点、ダポキセチンの半減期が1.4時間ということもあり服用から4~5時間後はほとんど体内に成分がない状態である点から、あくまでも薬物動態的観点からの見解と思われ、効果が実感できる持続時間は実際には長くても2~3時間ともいわれています。

当然用量が多いほど約1時間で到達する最大血中濃度は高くなりますので、時間経過とともに残る血中成分もある程度は多くなります。 同条件で比較した場合、投与する用量が多い方が効果が実感できる持続時間は長くなると考えますが、半減期が非常に短い成分であるため用量による大きな差はないというのが実際のところです。

ダポキセチンを含有する商品

ダポキセチンを含有する商品

ダポキセチンを主成分・有効成分とする商品は多く存在します。 現在、ジェネリック医薬品も販売されており、医療費が高額な国においては、非常に高い普及率になっています。

ジェネリック医薬品は後発医薬品ともいわれ、先発医薬品の特許期間の終了後、同じ有効成分を含み同じ用途・効能をもつものとして他のメーカーから製造・販売される医薬品です。

研究開発や大規模な臨床試験などにかかる費用が発生しないため、先発医薬品と比べ安価に販売できることが1番の特徴でしょう。 少子高齢化が問題視される現代では医療費削減として重要視されており、アメリカではその普及率は90%を超えています。

特許期間は出願日から20年間で、本来はこれを過ぎなければジェネリック医薬品は製造・販売出来ないことになっていますが、そもそも成分特許を認めていない国では特許制度が欧米とは異なるため、特許期間の医薬品でもジェネリック医薬品が製造・販売されることがあります。

特にインドはジェネリック医薬品大国として有名で、特許期間中医薬品のジェネリックも多く製造・販売されています。 品質などの不安の声も多いですが、インドは徹底した衛生管理・品質管理がなされている製薬会社が多く発展途上国への使用を目的とした販売に力を入れていることもあり、インド産ジェネリック医薬品は世界での需要も非常に高く、評価も高いものになります。

プリリジー

プリリジーは、ジョンソンエンドジョンソン社の製薬部門を担うヤンセン・シラグが開発し、現在イタリアの製薬企業メナリーニ社より販売されている世界初の医療用の内服型早漏防止薬になります。 ヨーロッパ中心に承認・販売され、現在ではアジアや南米にまでシェアを広げ、数百万人以上もの使用実績がある薬剤です。

短時間作用型のSSRIで、神経伝達物質セロトニンの再取り込みを選択的に阻害し脳内セロトニン量を増やすことで、早漏の原因とされるノルアドレナリンの過剰分泌を抑制する作用を有し性行為前の服用でIELT(膣内挿入から射精までの時間)の延長・射精のコントロールといった効果が期待できます。

規格はダポキセチン含有量が30mgと60mgのものがあり、それぞれ1箱3錠入り・6錠入り・18錠入り・30錠入りが販売されています。

しかし、18錠入り・30錠入りは高額であまり需要がないため、海外医薬品の個人輸入業者などで扱うのは主に3錠入りや6錠入りがほとんどです。 2018年現在の価格は、1錠当たりプリリジー30㎎は2300円、60mgは3000円ほどが相場になっています。

ポゼット

ポゼットは、インドの製薬会社で早漏防止薬やED治療薬のジェネリック医薬品を中心に、各国に展開することで有名なサンライズレメディーズ社から製造・販売されている内服型早漏防止薬で、代表的なプリリジージェネリックの一つです。

サンライズレメディーズ社製品は、WHO(世界保健機関)による医薬品等の製造品質管理基準に則って開発・製造・販売されており、有効性・安全性・信頼性ともに高く評価されている世界的な製薬会社です。

ポゼットの有効成分はダポキセチンで、先発品プリリジーと同様、セロトニンの再取り込みを選択的に阻害し効果を発揮します。 しかし、製造工程や剤形・添加物などは異なるため、人によっては効果に若干の差があらわれることがあります。

規格はダポキセチン含有量が30mg・60mg・90mgのものになり、それぞれ1箱10錠入り・30錠入りが販売されています。 2018年現在の価格は、1錠当たりポゼット30㎎は250円、60mgは300円、90mgは350円が相場になっており、先発品であるプリリジーの1/10ほどの価格になります。

安価な価格やジェネリック医薬品の普及傾向もあり、今では プリリジーをもしのぐ勢いで販売量を伸ばしている早漏防止薬です。

ダポキセチン以外の早漏改善成分

ダポキセチン以外の早漏改善成分

現在は、早漏防止薬としてダポキセチンが主流になっていますが、ダポキセチンが発売される前までは、その他の効果が期待できる成分が使用されていました。

古くは早漏も、EDと同様に男らしさの欠落として捉えられており、早漏防止のためいくつもの手段がなされてきました。 また早漏のメカニズムの解釈も変化してきており、それにより有効な改善方法も変化してきています。

現在でも、ダポキセチンが使用できない場合やセロトニン不足とは無関係な器質的な早漏の場合、より効果を高めるために併用する場合などに使用されている成分もあり、原因や症状によって使い分ける必要もあります。

同じ早漏の改善成分として、効果や危険性など把握しておきましょう。

局所麻酔

一昔前までは早漏の原因は陰茎の過敏によるものという考えが一般的で、局所麻酔薬を陰茎に塗布することで刺激の感覚を低下させるといった改善方法が主流でした。

この方法では塗布後10~15分で効果があらわれ、効果は1時間ほど持続します。 局所に作用するため塗布部以外には作用せず、塗布量によって効果を調節することも可能といった特徴があげられます。

稀に痒みやかぶれなどの副作用もありますが、適正使用量であれば重篤なものはほとんどありません。 塗布剤や噴霧剤、コンドームに成分が塗り込まれたものなどさまざまな企画があります。

リドカイン

世界で最も広く使用されている局所麻酔薬で、ナトリウムチャネルに結合しナトリウムイオンの透過を遮断することで、活動電位を不活化し、神経伝達を遮断します。心筋にも関わる作用機序のため、不整脈治療にも用いられている成分になります。 商品名は「キシロカイン」「リドスプレー」「フェミニーナ軟膏」などがあります。

ベンゾカイン

別名アミノ安息香酸エチルとも呼ばれる局所麻酔薬で、感覚神経を麻痺させることで神経伝達を遮断します。 胃痛や吐き気を抑える効果もあるため、胃腸薬や酔い止め薬に配合されていることもあります。 商品名は「トノス」「カーマスートラロングラスト(早漏防止コンドーム)」などがあります。

抗うつ剤の成分

ダポキセチンが分類されるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)には、さまざまな種類が存在します。 「フルボキサミン(商品名ルボックス)」「パロキセチン(商品名パキシル)」「セルトラリン(商品名ジェイゾロフト)」「エスシタロプラム(商品名レクサプロ)」「フルオキセチン(商品名プロザック)」が現在抗うつ剤として主に使用されているSSRIになります。

脳内セロトニン量を増やす同じ作用機序であるため、薬理学的には同等の効果が期待できます。 事実、ダポキセチンの登場以前にはパロキセチンやフルオキセチンを早漏防止に使用していました。

しかし、これら薬剤の早漏改善に対する臨床試験ではIELT(膣内挿入から射精までの時間)への効果などはダポキセチンに及ぶ結果ではなく、副作用の発現率も多いことから徐々に使用される機会が減ってきています。

ダポキセチンが国内未承認薬で処方するにも許可がいることから、これらSSRIが使用される場合もありますが、副作用の観点から使用には制限があります。

その他

カベルゴリン

ドーパミン受容体を刺激する作用により、ドーパミン不足が原因のパーキンソン病の治療に用いられる薬剤になります。 また、この作用はプロラクチンと呼ばれるホルモンの過剰分泌を抑える効果もあり、高プロラクチン血症による排卵障害や下垂体腺、腫乳汁漏出症の治療薬としても用いられています。

このプロラクチンが性欲を解消する働きをしており、早漏治療や射精後の脱力感抑制、性欲回復にも効果があります。 半減期が65時間と長く高い持続効果があり、ダポキセチンよりも即効性があるといわれています。

しかし本来はパーキンソン治療薬のため、副作用に吐き気・悪心・食欲不振などが見られることがあり、幻覚や妄想といった重篤な副作用が起こる恐れもあります。 商品名は「カベルゴリン」「カバサール」「カドルリン」などがあります。

ハイパフォリン

セイヨウオトギリ(セント・ジョーンズ・ワント)の抽出物に含まれる成分の1つで、抗うつ作用を持つ成分として注目されています。

この成分は神経軸索の発芽を制御するイオンチャネルの活性因子として働き、セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリン・GABAなどの神経伝達物質の取り込みを阻害することにより、それら神経伝達物質の量を増やす効果が確認されています。

セロトニン量を増やすことでダポキセチンと似た作用による早漏改善効果を持ちますが、同時にノルアドレナリン量も増やすので、さほど効果は強くないことが予想されます。 ドイツでは医薬品として用いられていますが、一般的にはサプリメントに含まれている成分です。

ダポキセチン効果を併用したED治療薬

ダポキセチン効果を併用したED治療薬の写真

ED(勃起不全)の人の約30%が早漏を併発することが調査によって分かっています。 これは、セロトニンの不足によるものではなく、陰茎の硬度や感度によるものと考えられます。

早漏を併発する理由は主に、

EDを発症してしまったことで今までの刺激では勃起を維持できなくなることにより、さらに強い刺激が必要になり、その結果射精までの時間が短くなってしまうためと考えられています。 また、勃起が維持している間に射精をしなければいけないという焦りなども要因になるといわれています。

そのため、合併している場合、シルデナフィル(商品名バイアグラ)・バルデナフィル(商品名レビトラ)・タダラフィル(商品名シアリス)・アバナフィル(商品名ステンドラ)といったED治療薬との併用を推進する場合もあり、始めからダポキセチンとED治療薬成分が合わさった合剤も発売されています。

ED治療薬で勃起の硬度を維持し、ダポキセチンで早漏の対策をすることで、性行為時の不安や悩みを解消し、効果的なものになります。 また、自分自身のみならず相手の満足度を高める効果も期待できます。

ダポキセチンの服用方法

ダポキセチンの服用方法

ダポキセチンは短時間型作用型であるため、必要な時のみの服用で効果があらわれ、それ以外では薬剤の影響はほとんどないとして使い勝手の良い薬剤になります。

しかし作用時間が短いため、服用方法やタイミングを誤ると最大限に効果を実感できなくなり間違った用量は副作用発現の恐れもあるなどするので、単独の服用であっても注意が必要になります。

また、他の早漏防止薬やED治療薬、精力剤などと併用することや飲酒後に性行為を行うことも多いため、併用薬や食事・アルコールとの摂取による影響の有無も把握しておく必要があります。

ダポキセチンの購入は専門の医療機関からの処方以外にも多々あるため、個人でしっかりとした服用方法を確認しておきましょう。

服用方法

ダポキセチンは、性行為前1~3時間前に水またはぬるま湯で服用してください。 個人差はありますが、服用後約1時間で効果が最も高くなり効果持続時間は3~5時間あります。

初めて服用する場合は、1回30mgから開始してください。 効果がなく副作用もない場合は1回60mgへ増量します。

また効果が強く出てしまった場合は、ピルカッターなどで錠剤を分割し服用することも可能で、薬効には問題はありません。 海外ではダポキセチンの服用量が90mgのものもありますが、原則日本人の上限は1日最大60mgになります。

1回服用後効果があまり実感できない場合、その間隔が数時間程度であるならば合計60mgを超えない量を追加することは可能になります。 しかし、1日60mgを服用した場合は最低でも24時間のインターバルが必要になります。 食事の影響を受けないので、食前・食間・食後・就寝前といつでも服用が可能になります。

また、週に1回の服用を継続する方法も推進されています。 性行為の有無にかかわらず継続服用することで、より効果が出やすい状態になるといわれており、精神的に余裕を持つことで、早漏の克服にも繋がっていきます。

併用可能な治療薬

局所麻酔薬であるリドカインやベンゾカインを主成分とした早漏防止薬との併用は問題ありません。 併用による相互作用の臨床試験や論文などはなく明確なデータはありませんが、作用機序が全く異なり代謝経路にも影響しないことから、安全に使用できるとして併用は可能としています。

ダポキセチンを単剤で使用するよりも、併用したほうがIELT(膣内挿入から射精までの時間)の改善が認められたとの統計データもあり、医療機関によっては段階的な改善方法として併用を推進しているところも多々あるようです。

併発しやすいEDの治療薬との併用も、合剤として販売もされているので全く問題なく併用できます。 しかし、ダポキセチンと各種ED治療薬は最高血中濃度到達時間・半減期などが若干異なるため、同時に服用した場合に同時に最大効果が得られないこともあります。

合剤の場合は改良され溶解速度を調節していますが、単剤で服用する場合はそれぞれの服用方法を守る必要があります。

適切な摂取量

先発品であるプリリジーや、その他後発品によって販売されている規格が異なり、それによりダポキセチンの摂取上限量が異なる記載をしています。 ダポキセチンとして1日90mgが上限量ですが、あくまでも効果が実感できなかった場合に増量して使用する摂取量で、現在日本人にはおすすめしていない摂取量になります。

多くは1日30mgから開始し、その後効果の実感や副作用の有無などを考慮しながら増減していき、最大1日60mgまでの服用が一般的です。 副作用が少ない薬剤でもあることから60mgから開始する場合もありますが、専門の医療機関等からの処方のもの以外では、あまり推進されない開始用量になります。

薬剤によっても異なりますが、SSRIは特に副作用が先行してあらわれやすい薬剤ともいわれており、服用による副作用の有無を優先に考える必要があります。 安全で効果的な必要量は個々によっても体調によっても異なるため、少量ずつの増減で自分の適用量を見つける必要があります。

食事とアルコールの影響

ダポキセチンは、食前・食後・就寝前とどの時間帯でも服用が可能であるため、食事による影響はありません。 しかし、あくまでも一般的な食事によるものであり、暴飲暴食時やダイエット中など消化機能が衰えている場合には、効果に影響を及ぼす可能性も否定できません。

ダポキセチンに限らず、どんな薬剤でも避けるべきはアルコール類との摂取です。 アルコールは肝臓で分解・代謝されるため、肝臓に負担を与えてしまいます。 肝臓での代謝機能に影響がある中、同じく肝臓で代謝される薬剤を摂取すると、薬剤の血中濃度が上昇し、作用の増強や副作用の発現リスクが高まる恐れもあります。

また、薬剤によってアルコールの代謝に影響を及ぼすこともあり、アルコール代謝の途中段階で生じるアセトアルデヒドが蓄積し、頭痛・嘔吐・顔面紅潮といった症状がみられるジスルフィラム作用、いわゆる二日酔いが悪化する恐れもあります。 飲酒した後に性行為を行うことは十分に考えられるので注意するようにしましょう。

ダポキセチンの副作用

ダポキセチンの副作用の写真

ダポキセチンは、短時間作用型のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)であるため、吸収や代謝が良く、排出も早い薬剤になります。 服用から1時間で最大効果があらわれ5~6時間効果を発揮した後、最大で24時間後にはその成分の9割以上は体外に排出されています。

そのため効果はもちろん、副作用が仮に発現した場合にも、薬学的にはそれらは24時間以内には消失することになります。 開発からの臨床試験によるデータや発売からの市場調査などからは、ダポキセチンの単独使用においては基本的には重い副作用は少ないとされています。

しかし基本的に薬剤は体内にとっては異物であるため、副作用のない薬剤はありません。 実際にダポキセチン服用による副作用の発現率は、1割未満とはいえ確認されています。 これまでの報告例など参考に、ダポキセチン服用で見られる副作用をまとめていきましょう。

主な副作用

早漏患者を対象とした各国での臨床試験において、また市販後報告において、確認されている副作用は以下になります。

精神障害

不安や不眠などの症状があらわれることがあります。 ダポキセチンの場合の不安・不眠は、早漏への元々の不安や性的興奮による不眠などの可能性も十分に考えられるため、薬剤によるものかは断定できません。

しかし、SSRIに限らず、神経伝達物質に関わる薬剤においては考えられるリスクであり、慣れることで治まる場合がほとんどです。

消化器障害(吐き気・嘔吐・便秘・下痢など)

吐き気やむかつき、便秘、下痢などの症状があらわれることがあります。 飲みはじめに多い症状で、セロトニンが脳の中にある吐き気や便意をコントロールする器官を刺激することで起きるものと考えられており、ダポキセチンに限らずSSRIにはよく見られる症状です。 多くの場合は、使用回数を重ねることで治まってきます。

神経障害

頭痛やめまいなどの症状があらわれることがあります。 神経伝達物質は血管の収縮・拡張に作用していることから、脳血管に作用することで頭痛が血圧にも少なからず関わってくるため、めまいなどの症状があらわれると考えられます。

まれにみられる副作用

セロトニン症候群

脳内のセロトニン濃度が過剰になることで引き起こされる副作用になります。 体温の上昇・多汗・高血圧・心拍数の増加・振戦・興奮・昏睡などの症状が見られることがあります。

吐き気や頭痛といった症状も見られるため、軽度であれ症状が見られた場合はセロトニン症候群を疑う必要があります。 過剰摂取か、注意・禁忌薬剤との併用によるものがほとんどで、単独の適正使用の場合はみられるのは稀になります。

悪性症候群

脳内のドーパミン量が過剰になることで引き起こされる副作用になります。 高熱(38度以上)・意識障害・錐体外路症状(筋肉のこわばり・四肢の震えや痙攣など)・自律神経症状(高血圧・動悸など)・横紋筋融解症(筋肉が破壊されることによる筋肉痛) などの症状が見られることがあります。

SSRIは本来、ドーパミン分泌を抑制する作用があるため、あくまでも発現は稀で、そのメカニズムも明確ではありません。

アナフィラキシーショック

服用後短時間で全身にアレルギー症状が出る副作用になります。 蕁麻疹などの皮膚症状・咳や息切れなどの呼吸器症状・血圧の低下や意識障害などを引き起こすこともあります。

ヒトの免疫機能から起こるものであり、口にするもの・触れるもの全てに発現の可能性があります。

効果・副作用が強いと感じた場合

最も効果があらわれるのがダポキセチン服用後、約1時間です。 その後徐々に作用は減弱していくので、その時間経過に伴い効果・副作用も軽減していきます。

効果が強く出すぎ仮に遅漏気味になったとしても、間隔をあけることで解決できます。 健康維持に関わる薬剤ではないので、次回使用時は減量するなどの対応をしても全く問題はなく減量して効果があるのであれば、それに越したことはありません。

副作用が出た場合も、間隔をあけることで解決します。 症状がひどい場合は専門の医師に相談し、症状を緩和する薬剤を処方してもらうといった対応をとりましょう。

副作用があらわれた薬剤に関してはそれ以降の服用は原則避けるのが望ましいですが、どうしても必要な場合は医師へ相談したうえで可能であれば減量し服用しましょう。

必要時の使用薬剤ですので、発現頻度は非常に低いといわれています。 ですが高頻度もしくは高用量で服用していた場合の中断や過度な減量は、離脱症状や中断症状があらわれる場合もあるため注意が必要になります。

ダポキセチンの併用注意

ダポキセチンの併用注意の写真

ダポキセチンに限らず薬剤には、必ずといってもいいほど相互作用が存在します。 薬剤が、別の薬剤や食べ物、または疾患による影響で、薬剤の作用の増強や減弱、疾患の悪化などを引き起こす可能性があるというものになります。

そのため薬剤には、その作用機序や代謝経路、臨床データ等から、使用するにあたり他の薬剤やサプリメント・食べ物などと併用する場合や持病がある場合などで注意事項が設けられています。

併用注意とは、文字通り併用に注意が必要なものになります。 重度なものではありませんが、副作用が起こる恐れがあるものが該当しますので注意してください。

副作用の多くは、化学的根拠はないものの報告等により発現が確認されたものがほとんどです。 併用することが禁じられているわけではありませんので、副作用などを考慮し効果を優先とすべき場合には状況に応じて併用されることも少なくありません。

慎重に使う必要がある方

18歳未満の人や65歳以上の高齢者の服用は、それらを対象とした臨床データがないため安全性に確証がなく、効果や副作用が強く出すぎたりする恐れもあるため、慎重に服用する必要があります。

早漏が適応の薬剤であり、対象は男性であるため原則女性は服用できませんが、服用したからといって危険というわけではありません。

持病や体調への配慮も必要です。 セロトニン量やノルアドレナリン量の増減は、循環器やホルモン分泌に影響を及ぼす恐れもあるため、高血圧・心疾患・前立腺肥大・緑内障といった疾患を持っている人は、持病の症状が悪化する恐れもあるため注意が必要です。

また風邪などにかかり体調が良くない人や、薬に対して何らかのアレルギー症状が出たことがある人は、副作用が出やすい状態であるため服用は望ましくありません。

しかし早漏や持病の度合い、またダポキセチンの用量などを考慮し、しっかりとした経過監査を行うことで服用は十分可能になりますので、上記に該当しがらダポキセチン服用を希望する場合は、医師へ相談するようにしましょう。

併用注意薬

ダポキセチンと服用することで作用効果に影響を及ぼす恐れがあるため、また体調を崩す恐れがあるため注意が必要な併用注意薬があります。

解熱鎮痛剤との併用は、胃痛や胃荒れなど消化器症状の発現率をかなり高めることになります。 お互いの作用に影響を与えるわけではありませんので、胃薬を併用することでリスクを軽減できます。

抗血栓薬(ワーファリンなど)・抗不整脈(キニジン・シメチジン) ・抗てんかん薬(フェニトイン・フェノバルビタールなど)は、作用機序や代謝経路により、ダポキセチンの血中濃度に影響を及ぼし、効果の増減の恐れがある薬剤になります。

また、マクロライド系抗生物質のエリスロマイシン(商品名エリスロシン)・クラリスロマイシン(商品名クラリス/クラリシッド)、抗真菌薬のフルコナゾール(商品名ジフルカン)、尿路結石や前立腺肥大症などに用いるタムスロシン(商品名ハルナール)、抗HIV薬のアンプレナビル(商品名プローゼ) ・ホサアンプレナビル(商品名レクシヴァ)、制吐薬のアプレピタント(商品名イメンド)、カルシウム拮抗性不整脈治療剤のベラパミル(商品名ワソラン)・ジルチアゼム(商品名ヘルベッサー)は、実際に併用注意薬として報告されている薬剤になります。

ダポキセチンの併用禁忌

ダポキセチンの併用禁忌の写真

医学的、または薬学的にいう禁忌とは、適応させてはいけないことを指し、反適応ともいいます。 併用禁忌とは文字通り併用が禁じられているものであり、服用する薬剤、服用する対象者の状況・環境等の2種以上の組み合わせにより、重篤な副作用または効能への悪影響があるものが該当します。

併用による相互作用に化学的な根拠があるものや、根拠がなくても死亡事故や意識障害など重篤な事例が発生したものが採用されます。

たとえばアスピリンなどの副交感神経作用を持つ薬剤や、向精神薬などの抗コリン作用を持つ薬剤は、緑内障患者への投与は症状を悪化・誘発させるため禁止されています。 麻薬性鎮痛剤や麻薬性鎮咳剤、一部の降圧剤は、喘息発作中の患者への投与は症状を悪化・誘発させるため併用は極めて危険です。 さらに小児や高齢者、妊婦への安全が確立されていない、といった理由があります。

なお注意同様、禁忌であっても特別な理由がある場合に限り、患者あるいはその家族の納得や了承がある場合には併用される場合もありますが、十分な注意と経過監査が必要とされます。

服用してはいけない方

ダポキセチンは元々抗うつ病薬であるため、うつ病や躁病の病歴があるまたは治療中の人の服用は原則できません。 抗うつ剤の投薬は、症状や副作用を考慮しながら用量の増減や薬剤の調節を行っていく必要があり、SSRIの頓服服用は、うつ病や躁病を誘発させる恐れがあります。

虚血性心疾患や狭心症などの病歴がある、または治療中の人の服用は原則できません。 セロトニン・ノルアドレナリン量の増減は、心血管に影響を及ぼす恐れがあるため副作用の発現リスクが高まり、また治療中の病気の正確な治療データが得られない恐れもあります。

てんかんの病歴がある人の服用は、原則できません。 SSRIの服用は、てんかん発作を誘発し痙攣などを引き起こす事例が報告されています。 特に初回服用時に起こりやすくなっています。

肝機能障害(中度~重度)の人の服用も原則できません。 ダポキセチンは、肝臓で分解・代謝される薬剤であるため、多大な負担が掛かり肝硬変症など重篤な病気を引き起こす恐れがあるためです。 また肝機能が低下している状態は、ダポキセチンの作用が強く出すぎる恐れもあります。

併用禁忌薬

抗パーキンソン治療薬の一種で、イソニアギド(商品名イスコチン)、セレギリン(商品名エフピー)などのMAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)は、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分解を防ぐ作用があるため、SSRIとの併用はセロトニン症候群を引き起こす恐れがあり併用禁忌になっています。

パロキセチン(商品名パキシル)・セルトラリン(商品名ジェイゾロフト)・エスシタロプラム(商品名レクサプロ)などのSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、ミルナシプラン(商品名トレドミン)・デュロキセチン(商品名サインバルタ)などのSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)は、ダポキセチンと作用機序が同じまたは類似しているため相乗効果により作用が強く出る恐れがあり、併用禁忌になっています。

また、抗真菌薬のケトコナゾール(商品名ニゾラール)・イトラコナゾール(商品名イトリゾール)、抗HIV薬のリトナビル(商品名ノービア)・サキナビル(商品名インビラーゼ)・アタザナビル(商品名レイアタッツ)、抗生物質のテリスロマイシン(商品名ケテック)は、実際に併用禁忌薬として報告されている薬剤になります。

ダポキセチン商品を入手する方法

ダポキセチン商品を入手する方法の写真

ダポキセチンは日本国内では未承認の薬剤ではありますが、処方・購入における保険適用や、医薬品の副作用により患者が入院や死亡した際に受けられる救済制度が対象外というだけで、実際は2012年に輸入販売が可能になり国内で購入することは可能になっています。

海外からの海外医薬品の購入は大きく分けて2通りあります。

1つは、購入者と販売元の間に仲介者を置かない個人輸入になります。 この場合は原則敵に地方厚生局に輸入許可を得る必要があり、営業目的での輸入ではないことを証明する必要もあります。

また、厚生省が定める薬機法に基づき、外用剤は標準サイズで1品目25個以上、毒薬・劇薬・処方箋薬は用法用量に基づく1ヶ月分以上、それ以外の医薬品・医薬部外品は用法用量に基づく2ヶ月分以上、これらのように輸入する数量が多い場合には、別に書類が必要です。 語学力が必要となり、交渉や輸入手続きなど一連の作業を自分でおこなう必要がありますので、時間も手間もかかってしまうデメリットがあります。

もう1つは個人輸入代行などを通して購入する場合で、この場合購入者は特に手続きはありません。 輸入する仲介者である個人輸入代行業者が、販売目的で輸入するための許可を取ることになります。

その許可は、具体的には販売業者から輸入し販売する製造販売業許可と、それぞれの商品ごとの製造販売承認・届け出をすることで通ります。 現在ではさまざまな個人輸入代行サイトが出ていていますので、そこを利用して通販購入する人がほとんどです。

国内処方

早漏治療やEDなどの性機能障害を専門に診ることができ、輸入販売の許可のある医療機関からの処方によって購入する方法です。

医師が処方箋を発行し調剤薬局等で薬剤を受け取るといった一般的な処方調剤とは異なり、医療機関内において診察した医師もしくは院内の薬剤師等に、薬剤の説明を受ける形で購入する方法になります。 輸入販売の許可を受けていない医療機関はもちろん、 その他調剤薬局、ドラッグストアなどでの購入は出来ません。

メリットは、症状の度合いによる適用量の決定、併用薬や副作用など安全面への配慮などを専門医が行ってくれる点で 信頼性の高い方法になります。 経過監査が行える点や、専門家による薬剤の説明を受けられることも、他にはない特徴になります。

デメリットは診察をしなければならないことで、早漏がデリケートな悩みだけに一歩踏み出せないという人も少なくありません。 また保険が効かないだけではなく、早漏防止薬の代金の他に診察代や処方箋料、通院する費用や時間がかかるため、経済的な負担が大きく続けられない人も少なくありません。

そのため早漏症患者は多いものの需要は高くなく、都心部などには専門の医療機関は多々ありながら地方圏には広まっていないのが現状です。

通販購入

基本的に通信販売で購入する方法は個人輸入代行業者を介したものがほとんどで、現在では多くの代行業者が存在しています。 幅広い海外医薬品を取り扱う大手の業者は、正規品を取り扱うための厳しい基準を設けていて製品の管理を徹底しているため、信頼性が高いといって良いでしょう。

なお、海外医薬品はヤフーショッピングやAmazon、楽天などの一般的な国内通販サイトからの購入はできません。

個人輸入代行サイトでの通販購入のメリットは、手軽さです。 医療機関への診察も不要で、輸入を代行してくれるので言葉の壁の心配もありません。

また現在では商品説明の日本語訳や問い合わせなど手寧にサポートを行うところも多く、海外医薬品だからといっても、通常の通販と同じように気軽に抵抗なく購入することができます。

デメリットは、独自の判断で購入することになりますので、用法用量や併用薬剤への配慮など薬剤管理は自分で行わなければならず、必要最低限の知識を得ない状態での服用はリスクを背負うことになります。 副作用が起こった場合も、自己責任となります。

ニセモノに注意

海外医薬品を購入するにあたり、最も心配なのがニセモノを購入してしまうことです。

正規品の販売元から直接個人輸入する場合や専門の医療機関からの処方による場合などでは心配ありませんが、特に大手ではない、あまり知られていない輸入代行業者による商品や明らかに安価な商品は、ニセモノ商品を疑う必要があります。

正規品でなくても有効成分が同じものであるいわゆるコピー製品ならまだしも、中には作用機序が似ているが全く別の有効成分が含まれているもの、有効成分が全く含まれていないものなど、悪質なニセモノもあり服用により体調が悪化し死亡した事例もあります。

購入に利用する業者の選別も重要ですが、購入する薬剤の形状や錠剤に印字されているマークや医薬品コードなど、細かい情報の把握も正規品かニセモノかを見分ける手段として重要になります。

ダポキセチンのまとめ

いかがでしたでしょうか。

思いがけないキッカケから、今では早漏防止薬として多くの人の役に立っているダポキセチンですが、日本国内では未承認だからといって閉鎖的に考える必要はありません。 臨床データや作用機序・効能を見れば、その効果は明らかです。

少量でも効果を感じられた・副作用も特にみられず安心して服用できたなど高評価の口コミも多く、継続的に使用している人も世界的に少なくない、高いリピート率を誇っている早漏防止薬といって良いでしょう。

早漏症で悩んでいる、性行為に満足していない・不安がある方は、是非ダポキセチンの配合されたプリリジーポゼットを試してみてはいかがでしょうか。

参考文献

医薬品情報サイト
MSDマニュアル
MSD社の医療関連情報サイトで、世界中の医療専門家や査読者で構成される独立編集委員会、また医師やメディカルライターで構成されるスタッフの共同作業により編集された医療や福祉、健康に関するさまざまな情報の検索が可能となっています。

emc+
英国での使用が認可された医薬品に関する情報をまとめたサイトです。 10,000件以上のデータを有しており、そのすべては、英国の医薬品およびヘルスケア製品規制機関(MHRA)、および欧州薬局方(EMA)の承認がされています。 一般患者も閲覧が可能で、医薬品に関する正確で最新の情報が提供されています。

NPS MEDICINEWISE
オーストラリアの非営利団体NPS MedicineWiseが運営する、健康に関する技術、医薬品、医療検査の方法などの改善を目的とし、実用的なデータを集約した情報サイトです。 エビデンスに基づいた情報を提供しており、健康問題に関する教育活動も積極的に行っています。

情報サイト
ウィキペディア(日本版)
ウィキメディア財団が管理・運営しているインターネット百科事典の日本語サイトです。 詳細かつ、網羅的な情報を掲載しており、他の辞書サイトでは容易に確認できないような事柄についての記事を確認することが可能です。

行政機関サイト
厚生労働省
生活の保障や経済発展のため、国民の健康や子育て、社会福祉、介護、雇用・労働、年金に関する政策を所管している国の行政機関のサイトです。
医療保険制度の制定も担い、海外医薬品の輸入に関する規則や検査も行っています。

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プリリジー

プリリジー

プリリジーは、メナリーニ社が開発した服用タイプの早漏治療薬です。
性行為の1時間~3時間前に服用することで、射精到達時間を通常の3倍~4倍に延長することが可能です。
効果発現は5時間~6時間程度。服用から24時間後には有効成分の95%以上が体外排出されるため、薬物依存の心配がありません。
大規模な臨床試験も行われており、その有効性と安全性が証明されており、現在では早漏治療薬の第一選択として処方されてます。

>>プリリジー
ポゼット

ポゼット

ポゼットは、インドのサンライズレメディーズ社が開発した早漏治療薬です。
ポゼットは、プリリジーと同じ有効成分であるダポキセチンの働きにより、交感神経の高まりを抑制する作用があります。
性行為の1~3時間前に服用することで、通常の3~4倍程度の射精到達時間延長が見込める早漏治療薬です。
副作用が少なく安全性の高い薬として人気の商品です

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スーパーカマグラは、インドのアジャンタファーマ社が開発した早漏防止効果とED(勃起不全)改善効果を併せ持つ治療薬です。
男性機能の改善が可能なスーパーカマグラは、発売以来力強い勃起維持力で定評のある大人気商品です。
射精到達を遅らせる成分ダポキセチンは、臨床試験でその有効性と安全性を証明、ED改善を担う成分シルデナフィルは、鋭く切れ味の良い効き目で世界中の信頼性を得ています。
早漏・EDの両方の症状に悩む方におすすめです。

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スーパータダライズは、サンライズレメディーズ社が開発した男性機能改善のED治療薬です。
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ED改善に有効な成分はシアリスにも使用されているタダラフィル。長時間作用が特徴で、性行為のタイミングを気にせず使用することができます。
またもうひとつの主成分ダポキセチンには、通常の時間から3倍~4倍射精到達を引き延ばす効果があります。

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サビトラマックスは、インドのサバメディカ社が開発した早漏防止効果とED(勃起不全)改善効果を併せ持つ治療薬です。
陰茎の血流を促し勃起力を維持する成分バルデナフィルと、性的興奮を抑えて早漏防止する成分ダポキセチンが融合し、男性機能の不調を正常化へと導きます。
また、過度のストレスなどが要因のED症状は、早漏症を併発するケースが多くありその予防薬としても活用が可能です。

>>ポサビトラマックス
スーパーアバナ

スーパーアバナ

スーパーアバナは、インドのサンライズレメディーズ社が開発した早漏防止効果とED(勃起不全)改善効果を併せ持つ治療薬です。
第4のED治療薬ステンドラの成分アバナフィルと早漏改善薬プリリジーの成分ダポキセチンを配合しており、2つの男性機能障害を同時に改善します。
力強い勃起力、効果発現まで最短15分の即効性を持ち、射精到達時間を3~4倍に延長させる効果が魅力です。
また、食事の影響も受けづらく、副作用も少ない点も特徴です。

>>スーパーアバナ

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