バイアグラの過剰摂取で死亡するのは本当か?副作用や症例を紹介!
お薬通販部スタッフ[監修]
勃起不全(ED)治療薬として世界的に有名なバイアグラ。
多くの人に使用されてきた医薬品ですが、市場に登場した直後に死亡事故が相次ぎました。
そのため、発売から時間がたった今でも
といった悪い印象や噂が広まっています。
確かに薬物を使用する以上、副作用のリスクはつきものです。
ですが、バイアグラは本当に危険な薬なのでしょうか。
今回の記事では「バイアグラは危険な薬?実際にあった出来事について」紹介していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
バイアグラによる死亡事故の実態
確かに、バイアグラによって使用者が帰らぬ人となってしまったのは事実です。
その原因としては、バイアグラの間違った使用方法にありました。
ただし、世間には使用方法などの情報は取り上げられず、“死亡した”ということを大きく強調されて拡散されたため、未だに
という誤解が残っています。
海外で起きた症例は?
アメリカで医薬品の品質管理などをFDA(食品医薬品局)には、1998年3月末にバイアグラが発売されてから7月時点で123例の死亡事故が報告されています。
ただし、123症例のうち12例は国外の症例、30例は噂やマスコミなどの不確実な情報で、実際にバイアグラ服用後の死亡した症例は残りの69例でした。
69例中12例では、バイアグラと併用してはいけない薬である“ニトログリセリン”を使用されていました。
また、69例中51例では冠状動脈疾患の危険因子(高血圧、高コレステロール血症、喫煙、糖尿病、肥満、心疾患の既往歴)を一つ以上有しており、危険因子を持たない人でも3例ではその後の脂肪解剖にて冠状動脈に重篤な疾患があることが見つかったと報告が出ています。
5例は生活習慣病や疾患などがなかったといわれていますが、死亡された方の多くは何らかの原因があったのは明らかです。
日本国内での症例は?
国内では1998年に厚生省(現厚生労働省)にバイアグラ服用後の死亡例が報告されました。
バイアグラは1999年3月末に販売が開始されたため、本症例は国内で承認を受ける前の事例です。
服用された人は60代で、糖尿病、高血圧、不整脈の治療を受けている最中であり、バイアグラの併用禁忌であるニトログリセリンを使用中でした。
個人輸入により入手したバイアグラを服用後、性行為をしている最中に事故が起きたと考えられています。
本来であれば、医師の診察を受け使用に問題がないかを精査されてから処方されるべき薬剤ですが、当時は個人輸入によって安易な使用が横行していました。
この事件の後、厚生省にて注意喚起を発表。
未承認前の医薬品による事故を発表するのは異例でした。
要因は禁忌の確認不足である可能性
バイアグラの使用方法について明記されている添付文書と呼ばれる説明書には
に投与してはいけない、投与は禁忌と明記されています。
国内外の死亡に至ってしまった症例では、硝酸薬と呼ばれる“ニトログリセリン”を使用中であるにもかかわらず、バイアグラを服用してしまったものが散見されます。
また、もう一つ目立っている要因として、生活習慣病などの危険因子です。
高血圧や糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙などのリスク因子を持っていた人が使用してしまったことにより、重篤な副作用へとつながっていることがうかがえます。
このことから、販売直後に起きてしまった悲劇の背景には、使用者の常用している薬の確認漏れや使用者本人の認識不足によることが関連しているでしょう。
実際に国内外での死亡例では、同様の要因によるものが多いです。
処方している医師および使用者本人がバイアグラについて十分に理解できていないまま服用したことで起こってしまったことが考えられます。
このような事態を再び繰り返すことのないよう、事前にしっかりとした情報収集が大切といえるでしょう。
バイアグラの飲み合わせや一緒に使ってはいけない併用禁忌薬についてリンクを添付しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
バイアグラの過剰投与による報道の実態
ここまででバイアグラは使用する人の持病や常用している薬に注意が必要だということが分かっていただけたでしょう。
そういった注意が必要な医薬品であるにもかかわらず、逸脱した方法で使用してしまい、世間に報道されてしまった人達もいます。
次の項目では、実際に過剰投与によって報道されてしまった例について紹介いたします。
江頭2:50はバイアグラの過剰投与で死にかけた
江頭2:50さんはバイアグラの過剰投与によって病院に搬送された経験があります。
1997年、まだバイアグラが国内で承認を受けていないときにバイアグラを入手した彼はパブで女性ホステスの前で
俺は不死身だー!
と言いながらバイアグラを5錠一気飲みしてしまったそうです。
ウケを狙ってか効果を期待してか動悸は定かではありませんが、店内ではウケたそうです。
しかし、ほどなくして意識を失ってしまい、病院へと搬送されました。
診断の結果は“急性アルコール中毒”
この時江頭さんは相当酔っていたらしく、バイアグラも水割りで飲んだとか。
バイアグラには血管を拡張させる効果を持っており、血の巡りが良くなったことと、大量のアルコール摂取が急性アルコール中毒を誘発させたと考えられます。
この時
江頭さんの件によって、不確かではありますが厚生省ではバイアグラの承認をめぐって議論があったといわれています。
一説では、江頭さんの影響で認可が遅れたともいわれています。
高山病対策でバイアグラを購入した大統領府
こちらは韓国での報道です。
2016年11月、韓国の大統領府が公費でバイアグラを購入していたことが発覚しました。
その数なんと364錠。
韓国政府がバイアグラを購入した理由として、当時の大統領である朴氏がアフリカ諸国訪問を前に高山病対策目的だと説明しました。
実際、朴大統領は事件が発覚する前の2015年5月25日からエチオピア、ウガンダ、ケニアのアフリカ3か国を訪問しています。
3か国の首都は標高が高く、エチオピア首都アディスアベバは標高2,400m、ウガンダの首都カンパラは1,200m、ケニアの首都ナイロビ1,600mと高地です。
高山病対策では、ダイアモックスが有効だとされていますが、過去2015年4月に南米を訪問した際、ダイアモックスだけではコントロールできなかったと報道官は説明したそうです。
しかしながら、バイアグラが高山病対策として効果があるかどうかは研究段階での話であり、適応はなく効果も不確かです。
登山者の中には、高山病の一種である肺水腫(肺に水が溜まり、呼吸困難に至る病気)の予防目的としてバイアグラを使用しているそうですが、今回の大量購入の説明としては疑問の声も上がっているようです。
流行語にまでなった「バイアグラ100ml男」
バイアグラ100ml男とは、かつて女優の松井一代さんが元夫である船越英一郎さんに放った一言です。
かつてはおしどり夫婦とも呼ばれていた2人ですが、2017年に離婚。
離婚に至るまでは二人の関係は泥沼状態だったそうで、松井一代さんがブログで船越英一郎さんのことを「バイアグラ100ml男」と罵倒しました。
このパワーワードは世間に多くの衝撃を与え、一時流行語にまで発展したのは記憶に新しいです。
ちなみに、バイアグラは1回あたり25mg~50㎎と規定されており、バイアグラ100ml(100㎎)は日本人にとって過量です。
ブログでは他にも
「さあバイアグラ100ml男 船越英一郎との全面戦争、はじまりますよ」
「みなさん、わたしは、バイアグラ100ml男の船越英一郎を絶対に許しません」
と発言。
船越英一郎さんの不倫疑惑が原因であり、ハワイ在住の自身の友人と不倫していると暴露しています。
不倫の真偽ははっきりしませんが、インターネットという不特定多数の人が閲覧できる場所で性生活を暴露されるというのはいかがなものかという声も出ています。
確かにフェアではないでしょうし、俳優業をなされていることから多くの注目が集まってしまい、中には船越英一郎さんに同情する人も出てきました。
バイアグラの過剰摂取になるライン
バイアグラの過剰摂取ラインは一体どこにあるのでしょうか?
バイアグラは勃起不全や性機能不全の治療に用いられる薬ですが、適切な用量を守ることが重要です。バイアグラの過剰摂取は、深刻な副作用を引き起こす可能性があるからです。
一般的に、バイアグラを含むED治療薬の1日の服用上限量は、日本国内では50mgと決められています。上限は50mgとなっていますが、個々の体質や健康状態によって適切な摂取量は50mgよりも少なくなるケースがあります。
バイアグラを過剰に摂取すると、頭痛や目眩などの副作用を引き起こす恐れが高いです。
連日服用する際は、24時間空けるようにしましょう。
バイアグラを過剰摂取すると、効き目が薄くなる?
「バイアグラを過剰摂取すると、効かなくなるの?」と気になる人もいるでしょう。
結論として、バイアグラを過剰に摂取しても薬剤耐性や身体的依存を起こす心配はありません。バイアグラを継続的に服用しても基本的に効果は変わらないからです。
しかし、病気を患うと効き目が落ちると感じる場合もあるでしょう。
特に生活習慣病などで、血管が硬くなると血液の流れに影響を及ぼします。血流の流れが悪くなると、陰部までうまく血液が届かなくなります。
上記のように病の症状により効き目が薄くなる場合がありますが、過剰摂取で薬剤耐性を起こすことはないので、安心していいでしょう。
バイアグラとその他ED薬を同時に飲むと過剰摂取になる?
バイアグラと他のED治療薬を同時に摂取することは避けるべきです。
これは薬物間の相互作用や重複摂取によって、過剰摂取や深刻な健康リスクを引き起こす恐れがあるためです。特に、異なるED薬を同時に摂取することは、それぞれの薬の効果や副作用が相乗し合う可能性があります。
ただし、24時間あけて服用する場合は問題ありません。
24時間以上空ければ、ED治療薬はどの薬でも次の1錠を服用可能です。しかし、シアリスに限っては、バイアグラよりも効果時間が長い傾向にあるため、さらに時間をおいた方が安心でしょう。
バイアグラの過剰摂取で死亡するのか?
バイアグラの服用により命を落としてしまった事例は複数存在します。
ただし、そのほとんどは併用禁忌を無視してしまったり、リスク因子の確認を怠ってしまったりしたことが原因でした。
しかしながら、用法用量を正しく守って服用したとしても、服用後に副作用が起こるリスクは十分に考えられます。
バイアグラの副作用によって命を落としてしまう頻度はどの程度あるのでしょうか。
バイアグラの効果と副作用
そもそもバイアグラがどのような薬なのかをしっかりと知る必要があるでしょう。
バイアグラに含まれる有効成分「シルデナフィル」は“ホスホジエステラーゼ”と呼ばれる酵素を阻害することによってペニスを勃起へと至らせます。
ただし、薬の効果が続いている間ずっと勃起させ続けるわけではないのが特徴です。
脳が性的な刺激により興奮、脳からペニスへと信号が発せられない限りは勃起させません。
そのため、自然な流れで勃起力を向上させますので、絶大な人気を誇っているともいえるでしょう。
バイアグラでよく見られる副作用としては
などです。
バイアグラは血管を広げる作用があり、血液の流れに影響を及ぼします。
バイアグラの効果について詳しく知りたい方はリンクを添付しておきますので、そちらの記事も確認してみてください。
バイアグラによる効果は一時的であるため、もし副作用がみられた際には性行為を中止して安静にしていれば改善が期待できますし、痛み止めなどの市販薬によって症状をやわらげることも可能です。
ただし、症状がどんどんひどくなっていく、長く続いてしまう際には受診した方が良いでしょう。
死亡に至ったケースでは、併用禁忌薬である硝酸薬とバイアグラの両者がもつ血管拡張作用が合わさってしまい、過度に血圧を下げてしまったと考えられるでしょう。
また、生活習慣病などのリスク因子をもつ人達では、血管拡張作用により心臓や冠動脈などの心血管系に障害を及ぼしてしまうと推察されます。
このような事態を避けるためにも事前に医師に相談しておく、副作用が出た際には早めに受診するなどの対策が有効でしょう。
バイアグラは危険という噂の真実
結局のところ、バイアグラは危険な薬だといえるのでしょうか。
結論から言えば、そうではないと言っても良いでしょう。
なぜなら、日本の医薬品の製造販売の認可は非常に厳しいですし、発売から20年以上も経過した今でも治療薬として処方されています。
もし本当に危険であれば、20年間も使用され続けることはないでしょう。
心臓に悪そう……
と考えている人も少なくありませんが、発売からかなりの年数が経過しておりバイアグラに対して誤解を抱いている人は減少傾向にあります。
正しい知識を身に着け使用するのであれば、そこまで危険性は高くないといえるでしょう。
不安なら別のED治療薬もあり?
それでも不満や不安を感じる人は、別のED治療薬を試してみるのも検討してみてください。
治療薬はバイアグラ以外にも“レビトラ”や“シアリス”など他の薬剤も登場しており、選択肢が増えてきています。
もちろん、使用に注意が必要な人や併用に注意が必要な薬剤についてはバイアグラ同様存在しますので、事前に良く確認するか、医師に相談してから使用することをおすすめします。
バイアグラ以外のED治療薬を過剰摂取するとどうなる?
バイアグラ以外のED治療薬を過剰に摂取すると、重篤な副作用が生じる可能性があります。
ED治療薬は同様のメカニズムで作用しますが、成分や効果には違いがあります。そのため、過剰摂取によって生じる副作用も異なる場合があるでしょう。
一般的な副作用には、頭痛や目眩、消化器の症状などがありますが、過剰摂取によってこれらの症状が悪化する可能性があります。
軽い副作用であればいいですが、想定外の有害事象や副作用の重篤化を招く事があり大変危険です。
ED治療薬は、個人輸入などで気軽に購入できます。しかし、安全に使用するためには、各製造・開発元の製薬会社が規定した用法用量を守る必要があります。
一度服用して効果がないと感じても、過剰摂取はしてはいけません。バイアグラ以外のED治療薬を摂取する場合も、必ず1日50mgという上限を守ることを徹底してください。
まとめ
「バイアグラは危険な薬?実際にあった出来事について」紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
バイアグラは発売当初から絶大な人気を誇っていた半面、使用により死亡してしまった例も少なくありません。
ただし、その原因は併用禁忌やリスク因子などの確認不足によるものがほとんどでした。
正しく使用すれば副作用のリスクはグッと抑えられるでしょう。
しかしながら原因についてはあまり触れられず、「死亡」という項目を大々的にメディアが報じてしまったことにより、未だ誤解を生んでいるのは事実です。
今現在ではバイアグラ以外にもED治療薬は選択肢がありますので、そちらを試してみるのも良いですし、問題なく使用できるか事前に医師に相談しておくのも有用でしょう。
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この記事を書いた人
吉村 宏樹
生年月日:1979/06/16 趣味:競馬 野球/サッカー観戦※大谷翔平と中田翔大好き 格闘技も見る 生い立ち:健康食品メーカー出身 サプリの開発に携わっていた 3ヶ月に一度日本に帰る
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