クラミジアとは、淋病と並び日本で最も多く認められている性感染症のひとつで、クラミジア・トラコマチスという細菌が原因となり発症します。
男性器では痛みや膿みを生じ、女性は無症状のこともありますがおりものが増える場合もあります。
咽頭に感染すると、咽喉の痛みや痰の増加が起こることもありますが、症状が出ないこともあります。性器同士の接触のみならず、性器から口へ、口から口へ、といった経路で感染します。
10代のうち10%が感染しているとの報告もあり多く見られる病気ですが、放置すると不妊症の原因となる可能性もありますので、早めの治療が望ましいでしょう。
治療は、クラミジアに有効とされる抗生物質によって原因菌を駆除します。
クラミジアの原因は、クラミジア・トラコマチスというクラミジア細菌の一種が尿路や性器に感染することによって起こります。
クラミジア・トラコマチスは直径約300nmの球形をした細菌です。 すべてのクラミジア・トラコマチスが性器に症状を引き起こすのではなく、D-K型のみが性器クラミジアの原因であるとわかっています。その他にはA-C型、L型が存在します。
クラミジア・トラコマチスの感染有無検査は、日本においては健康保険の適応範囲内です。
性交やキスなどにより粘膜部に感染します。精液、膣分泌液、唾液といった体液を介し、口、性器、眼、直腸など身体の粘膜部に感染していきます。
コンドームを使用した性行為であっても、口から口へ感染することもありますので、100%予防ができるわけではありません。通常のキスでは感染する可能性は低いですが、ディープキスになると感染する確率は高くなります。
また、不衛生な環境で感染することもあります。 掃除の行き届いていない公衆トイレ、公衆浴場には注意が必要です。タオルなど日常生活用品を介して感染する可能性は低いといわれています。
クラミジアの感染経路については、粘膜同士の接触による感染、または粘膜接触した部分を介する感染が主とされています。
挿入を伴う性交、オーラルセックス、ディープキス、不衛生な公衆浴場や公衆トイレの使用などが考えられます。
感染部位は咽頭、膣内、尿道内、直腸です。治療をせず放っておくと、腹膜炎や前立腺炎、子宮内膜炎、卵管炎といった病気になる可能性もあり、不妊に繋がると考えられています。
男女がお互いにうつし、うつされることを繰り返す「ピンポン感染」と呼ばれる感染が多いことも特徴です。クラミジアに感染しているとエイズや他の性病に罹患する確率も高くなりますので、予防と治療が不可欠です。
クラミジアによる性感染症に感染している女性の割合は、18~19歳の10人に3人、20代の20人に3人といわれています。
女性の場合は症状が出ないことが多いので、本人も気づかずに感染を広げているケースも多いのです。 特に、不特定多数との膣性交によってクラミジアに感染する患者が後を絶ちません。
コンドームを装着していれば粘膜同士の接触をある程度防ぐことはできますが、口腔内にクラミジアが潜伏していると、ディープキスなどでも感染してしまうことがありますので、コンドームをつけているからといって安心はできません。注意してください。
性感染症は挿入を伴わない性行為であれば防ぐことが可能と考えている方は多いでしょう。
しかし、クラミジアはオーラルセックスでも感染します。 口腔粘膜から口腔粘膜へ、性器から口腔粘膜へと感染していきますので、ディープキスなどでも移る可能性は高いといわれています。
口腔から咽頭へと感染範囲が拡大すると、咽喉の痛みや痰を認める場合がありますが、人によっては無症状の場合もあり、気づかずにうつしてしまうこともあるのです。
男女間でうつしあいを繰り返すことも多いので注意が必要です。疑わしい場合には検査を受けましょう。
膣への挿入を伴わないセックスとして、肛門性交があります。性器粘膜同士の接触ではありませんが、肛門粘膜部の接触によってクラミジアに感染します。
肛門は、直腸という臓器に続いている場所です。直腸に感染した場合は、クラミジア直腸炎と呼ばれ欧米の同性愛者に多く報告されてきています。
誤った避妊法としてアナルセックスを選択しているカップルもいますが、性病リスクを防ぐことは不可能です。
専門医療機関での治療が必要となりますので、疑わしい場合には早めに医療機関を受診しましょう。大腸内視鏡検査ですぐに見つけることができます。
クラミジアは、通常どおりの日常生活を営む程度では感染しません。 キスに関しても、あいさつ程度のキスやフレンチ・キスであれば感染の可能性は極めて低いと考えられています。
ディープキスでは口腔内粘膜が深く接触しますので、口から口への感染確率は高まります。 口に感染した場合は男女いずれも無症状であることが多く、自分が感染していることに気付かないまま、さらに別の相手に感染させてしまうこともありますので注意しましょう。
キスで感染する性感染症には、クラミジアのほかに、淋菌感染症、ヘルペス感染症、梅毒などがあります。知識として知っておきましょう。
クラミジアは、必ずしも性器同士、口腔粘膜同士の接触で感染するとは限りません。
性交中に手に付着したクラミジア菌が、手で眼をこすることによって移ってしまうことも考えられます。
眼にクラミジアがうつった場合には、クラミジア結膜炎やトラコーマと呼ばれますが、日本での発生頻度は非常に低くなってきました。完治させるためには長期にわたる点眼と薬の内服療法が必要です。
女性の場合は、出産時にクラミジアに感染していると母子感染を引き起こすことも知られています。
直接的な性交のみならず、間接的な粘膜接触も含めて感染経路となっていることが考えられます。
眼や咽喉、性器以外にも体に異常を感じた場合には、治療のためにも医療機関にご相談するといいでしょう。
クラミジアは、銭湯などの公衆浴場、プール、家族間で共有しているタオルなどから感染する可能性は低いとされていますが、これはあくまでも、性交による感染確率と比べた場合の話です。
不衛生な環境下であれば感染する可能性はゼロではありません。 治療のために服薬を始めれば症状自体は数日で無くなることが多いのですが、完全に菌が死滅するまでには期間が必要なので、保菌者となっている場合には特に注意が必要です。
可能性は低いといえど、家族とは別のタオルを使用するなど細心の注意を払いましょう。
公衆浴場で使用されている入浴用の椅子なども注意しましょう。間接的に粘膜部が接触し、感染する可能性があります。
クラミジアの症状は男女間でも異なりますし、重症度も人それぞれです。
男女に共通していえるのは、クラミジアの潜伏期間で1~3週間といわれています。 感染している女性の約80%は無症状で、男性の無症状割合は50~60%と女性と比べると若干低いといわれています。
男性の場合は、尿道がむずがゆくなったり、排尿時に痛みを感じたりするなど軽度の場合がほとんどです。副睾丸に圧痛や痛みを生じることもあります。
女性の場合はおりものに変化があることが多いようです。不妊や流産、早産の原因となることがありますのでしっかりと治療することが大切となります。
性器クラミジアに感染した男性はどのような症状を認めるのでしょうか。
感染した男性の約半数に症状が現れます。一般的に、クラミジアの潜伏期間は1~3週間ほどです。
1ヶ月以内に新しいパートナーと性交をおこなったときや、不衛生な公衆浴場、公衆プールを利用したときなど心当たりがある方は感染を疑ってください。
尿道がむず痒い、排尿時に痛みを感じる、尿道から白っぽく濁った分泌物が出てきたという場合には注意が必要です。副睾丸(精巣上体)が押したら痛む、という方もおられます。
感染したまま放っておくと、尿道炎や精巣上体炎、陰嚢の腫れなど男性不妊の原因となります。前立腺炎、精管炎になってしまうこともあります。
炎症がひどい場合には痛みや痒みだけではなく発熱を伴いますから、出来る限り早く治療をおこなうことが大切です。
また、男性の同性愛者が肛門を使用した性交をおこなった場合、クラミジアが肛門の粘膜から直腸へ感染する可能性もあります。
腹痛を主訴とするクラミジア直腸炎に罹患してしまうことにもなりかねませんので注意しましょう。
女性が性器クラミジアに感染した場合は、8割近くの方で自覚症状が出ません。無自覚のうちにパートナーに感染させてしまうことも多々あるという現状です。
では症状が出る場合、どのようなものが該当するのでしょうか。
軽度の異常を感じることが大半で、おりものの異常、黄色の濃いおりもの、軽い生理痛のような痛み、不正出血等の症状を認めます。
女性がクラミジアに感染した場合、体の構造上、男性よりも早く腹腔内に感染が拡散してしまいます。骨盤腔内に広がると卵管閉塞、卵管周囲癒着を引き起こし、不妊症の原因となるのです。
不妊症患者のうちクラミジア菌陽性患者の約8割に卵管の癒着をみとめ、6割が卵管閉塞を起こしています。妊婦に感染すると流産や早産の原因ともなります。
また、出産時に胎児が産道を通過する際に母体からクラミジア感染した場合、胎児が肺炎を引き起こすといわれています。
男性と同様、潜伏期間は1~3週間です。 感染初期に自覚症状が現れないので早期治療が難しい感染症ではありますが、おりものの異常や腹痛があり、1ヵ月以内に新しいパートナーと性交したなど心当たりがある場合には、早めに婦人科を受診されることを強くおすすめします。
クラミジアというと性器感染症のイメージが強いかもしれませんが、クラミジア自体は粘膜部から粘膜部へ感染するバイ菌ですので、他の部位にも感染します。
尿道や膣だけではなく、咽頭、眼、直腸などの感染が報告されています。 感染初期に適切な治療をしっかりおこない、クラミジアを死滅させることである程度防ぐことが可能です。
クラミジア感染が起こる部位は性器だけではないと知っておくことが、感染や重症化を防ぎご自身や家族を守ることに繋がります。 パートナーも一緒に知識をつけて相互理解の上、治療にあたることが重要です。
クラミジアに感染した男性でよくみられる炎症部位は尿道です。
女性にも尿道はあるので感染することもあるのですが、女性は男性に比べて尿道が短い為尿道から膀胱へと炎症が進んでいることが多いといわれています。
男性は尿道から白く濁った分泌液が出てきたり、痛みや痒みを生じたりという症状が出ます。尿道からさらに奥へ炎症が進むと、前立腺炎・副睾丸炎へと発展してしまう恐れがあります。
男女いずれにも、クラミジアが身体の内部へ入り込む前に治療を受けることが望ましいでしょう。
通常は抗生物質の内服で治まります。治療期間中は性行為を避け、薬を余らせることなく医師の指示どおりに服用してください。
女性がクラミジアに感染した場合、8割が無症状であるといわれています。
それゆえ、無自覚に周りにうつして感染が拡大している可能性もあります。 つまり、1度でも性交渉を持ったことのある方ならば、クラミジアに罹患している確率はゼロではありません。
膣に認められる症状としては、おりものの異常があげられます。
稀に、黄色がかったどろっとしたおりものがでてきたという方や、微量の不正出血があったという方もおられます。
症状が出た場合も個人差がありますので、いつもと違うと感じたらすぐに病院を受診してください。
昨今は自治体や保健所が無料で検査をしてくれることも増えていますので、活用するもの1つの方法です。
クラミジアは性器から口へ、口から口へと感染する可能性もある病原菌です。
口腔内に感染した場合、さらに体の奥へと進んで咽頭の痛みや腫れ、痰などの症状が出ることがあります。 性器クラミジアの方の10~30%が咽頭クラミジアを併発しているというデータもあります。
咽頭感染は、性器クラミジアの治癒後にも再発温床になることが多くなってきました。 性器よりも咽頭のほうが治りは遅く、口腔内も検査して治ったことをしっかりと確認する必要があります。
咽頭感染の検査はうがいでも簡単にできますので、オーラルセックスをした場合には、検査を受けておくと安心です。
クラミジアは粘膜に感染するので、性器や眼、咽頭に感染するとさらに体の奥へと繁殖していきます。
男性の同性愛者に多く報告されるのが、クラミジア直腸炎です。 内視鏡検査をすると、イクラ状粘膜といわれる所見をみとめます。
女性でも、肛門性交をした場合には直腸炎になる可能性があります。下痢や血便などの症状が出ることで異常を認識する方もおられますが、腹痛を伴う場合もあります。
治療における抗菌薬の選択や治療期間は人によって異なりますので、医療機関の指示に従ってください。体内から完全に除菌できるまで性行為は控えましょう。
性器クラミジア感染症に罹患した場合、間接的に眼に感染しないように気をつけなければなりません。
性器を触った手で眼をこすることで感染します。 これはクラミジア結膜炎と呼ばれ、進行すると角膜にまで症状が現れてしまいますので、早めに医療機関を受診することが大切です。
軽度のクラミジア結膜炎であれば治療により治癒しますが、トラコーマという病状まで進行して重い症状にまで悪化すると失明する可能性もあります。
新生児が母親の産道を通るときに眼に感染することもあり、妊婦がクラミジアに感染している場合には注意が必要です。
点眼薬や眼軟膏の使用で治りますが、自己判断で使用中止せず、薬は医師の指示どおり使い切ってください。
潜伏期間とは、病原体に感染してから体に症状が現れるまでの期間を指します。
クラミジアの潜伏期間には個人差があり、個人の免疫力によって左右されるものです。
病原菌の種類によっても左右され、クラミジアと並んでよく見られる淋病では約1週間、カンジダでは2~7日といわれています。
クラミジアは1~3週間ほどで発症する方が多く、医療機関の問診では「最近1ヵ月以内の感染経路」の心当たりについて聞かれることがあります。
感染はしていても実際には発症していないので、潜伏期間の性交渉ではうつらないと考える方もいらっしゃいますが甘く見てはいけません。 潜伏期間中にはクラミジアが体内で増殖し、いつ発症しようかとタイミングを計っているのです。
特にクラミジアのような性病は、潜伏期間中に感染する可能性が高いとみられています。潜伏期間の長さに加えて男女いずれも無症状の割合も多いため、知らずに蔓延してしまうのです。
菌の潜伏期間に関する正しい知識を持ち、疑わしい場合には該当期間における性交渉を避けることが、感染拡大を防ぐ一つの手立てとなります。
クラミジアに感染した際に大切なことは、
などがあげられます。
治療に用いる治療薬は抗生物質です。 マクロライド系抗生物質、ニューキノロン系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質を使用します。
有効率は90%といわれており、ほとんどの方で除菌効果を期待できますが、感染が体の内部にまで広がっている場合などは効かないこともありますので医師の指示に従って治療を継続してください。
治療中の飲酒、新たなパートナーとの性交渉は避けましょう。 相手にうつしうつされることを繰り返す、いわゆる「ピンポン感染」のリスクも高いのでしっかり治療することが大切です。
女性では「おりものが変、お腹が痛い」、男性では「尿道が痒い、おしっこの時に痛む」などの異変が現れた場合には、すぐにクラミジア検査へ行きましょう。
病院で検査することもできますし、昨今ではインターネットで検査キットを購入することもできます。忙しい、恥ずかしいなどの理由で病院に行けなくても自宅で検査できますので、感染拡大を防ぐためにしっかり検査をしましょう。
検査は、クラミジア抗原の検出をもっておこないます。 陽性の場合は、確実に菌が存在するので治療が必要となります。即日検査も可能です。
各医療機関によりますが、検査後1時間余りで結果がわかります。 即日検査の場合、男性は採尿、女性は子宮口分泌液採取が必要となります。 た、咽喉への感染はうがいでわかりますので、いずれにせよ簡便な方法で調べられます。
自宅で手軽に実施できる検査キットは、インターネットで販売されています。 コンドームを使い忘れたり、オーラルセックス後に心配があったりする場合に購入される方が増えています。
潜伏期間であっても菌の検出はできますので、ご安心ください。
クラミジア感染検査が陽性の場合、除菌治療が必須です。 症状が出ていなくても感染している可能性の高い性病ですから、自分の判断で治療を中断せずに最後まできっちり継続しましょう。
ほとんどの場合、男性でも女性でも内服薬を使用します。 個体差、程度の差によって治療薬の種類、量、内服期間が変わってきます。しっかりと治療すれば完治できますのでご安心ください。
日本感染症学会が発刊している治療ガイドラインによると、マクロライド系またはニューキノロン系抗菌薬のうち力の強いもの、もしくはテトラサイクリン系抗菌薬を選んで投与することが多いようです。
商品の一例として、
などが推奨されています。
確実な服薬がなされないことによる不完全治癒の可能性がありますので、服薬後2~3週間後に再検査をして除菌ができたかを確かめるとよいでしょう。
パートナーと同時に治療すれば再発は少ないとされています。
クラミジアに感染していても、潜伏期間であったり症状が出なかったりするので、無自覚のうちにパートナーにうつしてしまうケースも多くあります。
また、自分だけが治療をしてもパートナーが未治療であれば再感染の可能性は高くなります。 再感染やピンポン感染防止のために、検査で陽性の判定をされたらパートナーにも相談し、二人で同時に治療を開始することが重要です。
避妊のためにピルを服用しコンドームは使用しないという女性も増えていますが、クラミジアを始めとする性病感染はコンドームの使用である程度予防することが可能です。
挿入を伴わないオーラルセックスやアナルセックスでも感染してしまうので、自分は大丈夫と過信せずに注意しておきましょう。
パートナーが複数いる場合には再感染しやすいので、数か月に一度は感染していないかどうか検査すると安心です。
完全に治っていることを確認するために、薬を飲み始めてから3週間ほど後にパートナーとともに再検査をおこない、陰性であれば完全治癒となります。
病院に行きづらい、と悩んでいる方は、ご自身と家族を守るために、まずは自分で検査キットを購入し可能な限り早く治療を開始しましょう。
クラミジアによく効く薬は、抗生物質です。
抗生物質にもいくつか種類がありますが、クラミジア治療には、マクロライド系抗生物質、ニューキノロン系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質の3種類が使われます。
マクロライド系抗生物質はクラリス、ニューキノロン系抗生物質はオゼックス、ジェニナック、テトラサイクリン系抗生物質にはミノマイシンやビブラマイシンがあります。
症状の程度やその他条件によって抗生物質の種類や量、服薬期間が異なります。
持病がある方、妊娠している可能性のある方などは服薬を禁止される場合があります。 医療機関の指示どおりに服用してください。
クラミジア感染症でよく処方される抗生物質の1つに、マクロライド系抗生物質があります。
マクロライド系抗生物質は、バイ菌のたんぱく質合成を阻害して増殖を防ぎます。
具体的な商品名としては、
などがあります。
治療ガイドラインでは、ジスロマックであれば1日1000mgを1回だけ内服、クラリスであれば200mgを1日2回、7日間継続することが推奨されています。
飲み忘れを防ぎ確実に効かせるため、利便性に優れたジスロマックを処方する医師も増えているようです。症状の程度や患者さんのバックグラウンドにより推奨量が異なることがありますのでご注意ください。
マクロライド系抗生物質の副作用で、下痢が起こることがあります。 これは、胃腸の運動を活発にする物質と似たホルモンが分泌され胃腸を刺激するためであるといわれています。
この場合に起こる下痢を防ぐためには、整腸剤ではなく胃腸の動きを穏やかにする作用があるセレキノンなどを選択するとよいでしょう。
クラミジア感染症では3種類の抗菌薬が使用されますが、そのうちの1つにニューキノロン系抗菌薬があります。ニューキノロン系抗菌薬は、ウイルスの細胞増殖を妨げる治療薬です。
ニューキノロン系抗菌薬として知られる治療薬は
などがあります。
治療ガイドラインによると、クラビットであれば100mgを1日3回、7日間にわたり服用すると記載されています。
ニューキノロン系抗菌薬を使用する際は副作用として、血糖変動によって低血糖症状が起こることがあります。
冷や汗、動悸、意識障害などの症状が現れますので、異常を感じた場合にはすぐに服用を中止し、医師の判断を仰いでください。
軽度の場合は、甘いものなど糖分を摂取するとおさまるので覚えておきましょう。
また頻度はありませんが、他の副作用として痙攣、関節異常などがあります。
不安なことがある方は自己判断で使用継続はせず、医療機関に相談することをおすすめします。
クラミジアの治療は、テトラサイクリン系抗生物質を用いて治療することもあります。 菌のたんぱく質合成を防ぎ、抗菌作用を示す治療薬となります。
テトラサイクリン系抗生物質の特徴は、さまざまな菌に幅広く対応している点です。
一方で、耐性ができやすい治療薬であるともいわれてきました。 比較的耐性が少ないとされている有効成分が含まれているものは、
これらの薬は、ニキビの治療に用いられることもあります。 アポミノサイクリン、ディヴィアン、アカミンといった商品名のジェネリック医薬品も存在します。
テトラサイクリン系抗生物質の副作用として注意が必要とされるのが、歯への影響です。 歯のエナメル質形成不全、着色、一過性の骨発育不全といった有害事象が報告されています。よって、発育期にある小児には使用できないこともあります。
また、カルシウム・マグネシウム・鉄と併用するとキレートを形成して有効性を得られなくなりますので注意が必要です。
持病のある方、他に薬やサプリメントを服用している方は自己判断で使用せず、医師や薬剤師に相談の上ご使用ください。
クラミジア感染がわかった場合、出来る限り早く服薬による治療を開始するべきです。 パートナーがいる場合は、パートナーも一緒に薬を飲みましょう。
薬の入手方法は主に2つです。 1つは、病院やクリニックを受診して薬を処方してもらう方法です。お医者さんに直接相談できることや、身体や年齢や体格に合った治療薬の種類と量を処方してもらえることがメリットです。
デメリットは、通院の手間と恥ずかしさだとおっしゃる方もいらっしゃいます。 そういった方は、第2の方法である通販を利用すると良いでしょう。インターネット上で自分に合った治療薬を手軽に購入できます。
クラミジア治療薬を確実に入手する方法は、医療機関を受診して処方してもらう方法です。
クラミジア感染症は自覚症状がない方も多く、気づかないうちに感染している可能性も高い性病です。また潜伏期間も1~3週間と長いので、感染に気付くことなく別のパートナーにうつしているケースも散見されます。
こういった疾患性質上、自己判断で薬の服用をやめてしまったり、除菌が出来ていないのに治ったと勘違いしてしまう方がおられたりするのが現状です。
医療機関を受診して薬をもらっておけば、確実に菌が消滅したかを確認するために再検査をしてもらうことが可能ですし、困ったことや心配事を相談できます。
などは薬の飲み合わせに注意が必要な場合がありますので、服用前に医療機関の指示に従って治療薬を選んでもらうと安心です。
病院に行くのが恥ずかしい、診察時間に通院できないといった方のために、昨今はプライバシーに配慮してくれるクリニックや夜間まで診療しているクリニックもあります。
感染拡大しないよう、家族やパートナーを守れるようなるべく早く受診しましょう。
クラミジア検査が陽性となった場合は、ただちに治療介入が必要です。
病院を受診する時間がない、恥ずかしさが勝ってどうしても通院したくないという方もおられるでしょう。
残念ながら、ドラッグストアなどでは売られていません。 塗り薬であれば一部抗生物質の含まれた治療薬は売られていますが、クラミジアは飲み薬でないと治りません。
そこで、個人輸入でインターネットを通じて入手する方法をご紹介します。
処方箋も必要なく、薬機法で定められたの範囲内であれば個人輸入が認められていますので便利です。
この場合は、
など、注意事項を頭に入れ、安全かつ有効に使用してください。
そして、持病のある方やいつも飲んでいる薬がある方は、服用前に必ず医療機関でご相談ください。服用後に異常が現れたら直ちに服用を中止し、症状が治まらないようであれば医師の診察を受けてください。
インターネット上には偽物・効果のない商品を売っている悪質な業者が存在します。支払い方法や品質も含めて信頼できる業者から購入されることをおすすめいたします。
クラミジアは、性器同士の接触のみならず口から口、口から性器へと感染する病気です。
症状が出ることが少ないので、気づかずに蔓延している性病のひとつで、18~19歳の女性の4人に1人が感染しているともいわれています。
放っておくと重症化し、身体の内部まで浸蝕して不妊の原因となります。 クラミジア感染を疑った場合には出来る限り早く医療機関を受診、もしくは検査キットを購入して検査をしましょう。
検査結果が陽性であれば、抗生物質をきっちり服用して完全治癒を目指しましょう。
クラミジアは、ご自身だけでなくパートナーと一緒にしっかりと治療すれば治る病気です。 抗生物質はインターネットでも購入できますので、感染を食い止め再発させないために、正しい方法でしっかりと内服することが大切です。
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