有効成分エスゾピクロンの作用とは?メカニズムとお薬の作用を徹底解説
エスゾピクロンは不眠症の症状改善に利用されているお薬です。この記事ではエスゾピクロンが不眠症の改善に効果をもたらすメカニズムと体内での薬理作用について、わかりやすく解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

エスゾピクロンは非ベンゾジアゼピン系のお薬であり、不眠症の症状改善に利用されています。
この記事では有効成分であるエスゾピクロンの作用メカニズムや薬理作用について解説します。
エスゾピクロンの特徴

エスゾピクロンは入眠障害と呼ばれる寝つきが悪いタイプの不眠症で悩んでいる人に有効性がある睡眠薬です。
エスゾピクロンは脳の活動を抑えることで催眠作用をもたらすお薬であり、作用時間が短く翌日に催眠作用が残りにくいことが特徴です。
ここではエスゾピクロンが催眠作用をもたらすメカニズムをご説明します。
エスゾピクロンの作用機序
エスゾピクロンは中枢神経系に働きかけて催眠作用をもたらす効果があります。
脳内に多く存在するGABAは神経伝達物質であり、GABA受容体に結合することによって、興奮を抑えて精神の不安定を和らげることができます。
GABA受容体には、GABAA受容体とGABAB受容体があり、GABAA受容体はベンゾジアゼピン受容体や塩化物イオンチャネルとともに複合体を形成しています。
エスゾピクロンはGABAA受容体と複合体を形成するベンゾジアゼピン受容体に結合し、GABAの作用を促進します。
GABAによる神経細胞内への塩化物イオンの流入が促されることで、神経の興奮が抑制され催眠作用をもたらすという仕組みです。
中枢神経系のベンゾジアゼピン受容体には、主に睡眠導入作用を引き起こすω1受容体と筋弛緩作用や抗不安作用などを引き起こすω2受容体があります。
非ベンゾジアゼピン系のお薬であるエスゾピクロンはω2受容体には作用せずω1受容体のみに作用するため、ω1受容体とω2受容体の両方に作用するベンゾジアゼピン系のお薬に比べて、筋弛緩作用の影響が少なく転倒のリスクが低いことが特徴です。
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エスゾピクロンの薬理作用

エスゾピクロンの服用では、生活習慣や基礎疾患により体調に影響が出ることもあります。
ここではエスゾピクロンの体内での挙動や人体における影響を解説します。
エスゾピクロンの体内での挙動
体内に投与されたエスゾピクロンは、主に肝臓で代謝されます。
エスゾピクロンの代謝にはCYP3A4という酵素が関与しており、CYP3A4の働きに影響を与えるお薬を併用する場合は注意が必要です。
また服用したエスゾピクロンは尿や便として排泄されます。
服用した後から120時間までに全体の75%程度が尿として排泄されることが報告されています。
エスゾピクロンの人体への影響
エスゾピクロンを服用する場合は、飲酒や運転には注意が必要です。
エスゾピクロンを服用するときに飲酒をしていると、エスゾピクロンの中枢神経抑制作用がさらに強まってしまう可能性があります。
またエスゾピクロンの服用では、お薬の作用が翌日以降にも残ることで眠気や注意力、反射運動能力の低下をきたす可能性があります。
自動車の運転をはじめとした機械の操作は控えましょう。
まとめ

有効成分であるエスゾピクロンは、神経の興奮抑制作用によって睡眠導入作用をもたらす、お薬であり、転倒のリスクが低いことが特徴です。
エスゾピクロンを服用する際は飲酒を避け、運転を控えましょう。
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