フォシーガとジャディアンスの違いとは?効果の強さを比較
「フォシーガとジャディアンス、結局どちらを選べばいいの?」「ダイエット目的では、どちらがより効果的なのか知りたい」と疑問に思っている人に向けて、この記事では有効成分や価格の違い、効果の強さなどについて詳しく解説します。それぞれのお薬がどのような人に向いているかも紹介しているので、参考にしてください。

フォシーガとジャディアンスは、どちらもSGLT2阻害薬に分類される治療薬ですが、効果の現れ方や向いている目的には違いがあります。
そのため、「ダイエット目的ならどちらがより効果的なのか」「効果の強さに違いはあるのか」と迷っている人は少なくありません。
近年、糖尿病治療だけでなく体重管理の観点からも注目されているため、成分名だけで判断してしまうと後悔するおそれがあるでしょう。
この記事では、フォシーガとジャディアンスの基本的な違いを整理したうえで、血糖コントロールやダイエット目的における効果の強さを比較します。
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目次
【項目別】フォシーガとジャディアンスの違い

糖尿病の治療やダイエット目的で注目されているフォシーガとジャディアンスですが、どちらも同じSGLT2阻害薬に分類されるお薬です。
基本的な効果や作用などはよく似ていますが、細かい部分を見ていくと以下のように違いがあります。
| フォシーガ | ジャディアンス | |
| 有効成分 | ダパグリフロジン | エンパグリフロジン |
| 製薬会社 | アストラゼネカ株式会社 | 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 |
| 用法・用量 | 〈2型糖尿病〉成人は、ダパグリフロジンとして5mgを1日1回服用する。効果が不十分な場合は10mgまで増量できる。 〈1型糖尿病〉成人は、インスリン製剤との併用において、ダパグリフロジンとして5mgを1日1回服用する。効果が不十分な場合は10mgまで増量できる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉成人は、ダパグリフロジンとして10mgを1日1回服用する。 | 〈2型糖尿病〉成人は、エンパグリフロジンとして10mgを1日1回、朝食前または朝食後に服用する。効果が不十分な場合は25mgまで増量できる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉成人は、エンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前または朝食後に服用する。 |
| 副作用 | 性器感染、尿路感染、体液量減少など | 尿路感染、膀胱炎、外陰部腟カンジダ症など |
| 価格(有効成分10mgあたり) | 1錠約148円~ | 1錠173円~ |
ここでは、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
有効成分の違い
| フォシーガ | ジャディアンス | |
| 有効成分 | ダパグリフロジン | エンパグリフロジン |
フォシーガの有効成分はダパグリフロジン、ジャディアンスの有効成分はエンパグリフロジンです。
どちらも腎臓で糖が再吸収されるのを防ぎ、尿と一緒に糖を体の外に出すことで血糖値を下げる働きがあります。
ここで知っておきたいのが、適応症の範囲です。
フォシーガとジャディアンスはともに2型糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病の治療に使われますが、実はフォシーガは1型糖尿病に対しても適応を持っています。
製薬会社の違い
| フォシーガ | ジャディアンス | |
| 製薬会社 | アストラゼネカ株式会社 | 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 |
フォシーガは、イギリスに本社を置くアストラゼネカ株式会社が製造販売しています。
アストラゼネカは、ワクチンの開発などでも知られる世界的な製薬企業です。
一方、ジャディアンスはドイツのベーリンガーインゲルハイムという会社の日本法人が製造販売しています。
用法・用量の違い
| フォシーガ | ジャディアンス | |
| 用法・用量 | 〈2型糖尿病〉成人は、ダパグリフロジンとして5mgを1日1回服用する。効果が不十分な場合は10mgまで増量できる。 〈1型糖尿病〉成人は、インスリン製剤との併用において、ダパグリフロジンとして5mgを1日1回服用する。効果が不十分な場合は10mgまで増量できる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉成人は、ダパグリフロジンとして10mgを1日1回服用する。 | 〈2型糖尿病〉成人は、エンパグリフロジンとして10mgを1日1回、直食前または朝食後に服用する。効果が不十分な場合は25mgまで増量できる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉成人は、エンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前または朝食後に服用する。 |
フォシーガには、5mg錠と10mg錠の2種類があります(※)。
通常、5mgから服用を開始し、効果が不十分な場合は経過を十分に観察しながら10mgに増量することが可能です。
一方、ジャディアンスには10mg錠と25mg錠の2種類があります。
通常、10mgから服用を開始し、必要に応じて25mgに増量します。
ここで注意したいのは、ジャディアンスの成分量が多いからといって、お薬として効き目が強力とは限らないことです。
お薬の成分が違うため、フォシーガとジャディアンスの効果を数字の大小だけで比較することはできません。
※お薬通販部ではフォシーガ10mgのみの取り扱い
副作用の違い
フォシーガとジャディアンスは、どちらも尿中に糖を排泄させる仕組みで作用するため、起こり得る副作用の内容も非常によく似ています。
〈フォシーガの主な副作用〉
| 関係部位 | 5%以上 | 1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 |
| 感染症 | 性器感染(腟カンジダ症等) | 尿路感染(膀胱炎等) | – | – |
| 血液 | – | – | – | ヘマトクリット増加 |
| 代謝及び栄養障害 | – | 体液量減少 | ケトーシス、食欲減退、多飲症 | – |
| 消化器 | – | 便秘、口渇 | 下痢、腹痛、悪心、嘔吐 | – |
| 筋・骨格系 | – | – | 背部痛、筋痙縮 | – |
| 皮膚 | – | – | 発疹 | – |
| 腎臓 | – | 頻尿、尿量増加 | 腎機能障害、排尿困難 | – |
| 精神神経系 | – | – | 頭痛、振戦、めまい | – |
| 眼 | – | – | 眼乾燥 | – |
| 生殖器 | – | 陰部そう痒症 | 外陰部腟不快感 | – |
| 循環器 | – | – | 高血圧、低血圧 | – |
| その他 | – | – | 倦怠感、無力症、体重減少、異常感 | – |
〈ジャディアンスの主な副作用〉
| 関係部位 | 0.1~5% | 0.1%未満 |
| 感染症 | 尿路感染、膀胱炎、外陰部腟カンジダ症、無症候性細菌尿 | 外陰部腟炎、細菌性腟炎、トリコモナス症 |
| 生殖系障害 | 亀頭包皮炎、陰部そう痒症 | 亀頭炎、外陰部腟そう痒症、外陰部腟不快感、包茎 |
| 代謝及び栄養障害 | 高脂血症 | 体液量減少 |
| 血液及びリンパ系障害 | – | 血液濃縮 |
| 神経障害 | めまい | 味覚異常 |
| 胃腸障害 | 便秘 | 腹部膨満 |
| 皮膚及び皮下組織障害 | そう痒症、発疹 | 湿疹、蕁麻疹 |
| 腎及び尿路障害 | 頻尿、多尿、排尿困難 | 尿量増加、尿意切迫 |
| 一般・全身障害 | 口渇 | 空腹感 |
| 臨床検査 | 体重減少 | 血中ケトン体陽性、尿中ケトン体陽性 |
代表的な副作用として共通して挙げられるのが、頻尿や口の渇き、尿路感染症や性器感染症です。
尿に糖分が多くなると、どうしても細菌が繁殖しやすい環境になってしまうため、陰部のかゆみや排尿時の痛みなどのトラブルが起きやすくなるでしょう。
価格の違い
| フォシーガ | ジャディアンス | |
| 価格(有効成分10mgあたり) | 1錠約147円~ | 1錠約173円~ |
フォシーガとジャディアンスの薬価は、国の定める基準によって決められています。
お薬通販部では、有効成分10mgあたり、フォシーガが1錠約147円、ジャディアンスが1錠約173円です。
わずかな差ではありますが、ジャディアンスの方が1錠あたりの価格が高くなっています。
フォシーガとジャディアンスにおける効果の強さの違い

フォシーガとジャディアンスを比較する際、重要視されるのが実際の効果にどれくらいの差があるかです。
ここでは、フォシーガとジャディアンスにおける効果の強さの違いとして、以下を解説します。
2型糖尿病に対する効果
フォシーガとジャディアンスの血糖降下作用には、医学的に大きな差はないと考えられています。
どちらのお薬も血液中の余分な糖分を尿と一緒に体の外へ出すことで血糖値を下げるため、基本的なメカニズムはまったく同じです。
フォシーガの有効成分であるダパグリフロジンと、ジャディアンスの有効成分であるエンパグリフロジンをメトホルミンと併用した際の効果を比較した研究では、HbA1c低下という有効性の評価項目において、統計的に有意な差は観察されなかったと報告されています。
体重減少(ダイエット)に対する効果
どちらのお薬も、1日あたり約200〜300kcalの糖分を尿として排出します。
排出する糖の量に大きな違いがないため、体重減少効果もほぼ同等です。
2型糖尿病の患者81名を対象に3種類のSGLT2阻害薬を非ランダムに投与したところ、各お薬で体重減少に差は見られなかったと報告されています。
この結果から、「どちらを飲んだ方が痩せる」と言えないことが分かります。
心臓・腎臓機能に対する効果
SGLT2阻害薬であるフォシーガとジャディアンスは、単に血糖値を下げるだけでなく、心臓や腎臓を守る効果が高いことでも世界的に注目されています。
糖尿病の患者は合併症として心不全や慢性腎臓病になりやすいリスクを持っていますが、これらのお薬は、それらを減らしてくれるでしょう。
フォシーガとジャディアンスの両方で心臓や腎臓を守る作用が正式に認められており、どちらを選んでも将来的な透析のリスクや心臓病の悪化を防ぐ効果が期待できます。
フォシーガとジャディアンスはどっちを選ぶべき?

フォシーガとジャディアンスは、どちらも優れた効果を持つSGLT2阻害薬であり、基本的な血糖降下作用やダイエット効果に大きな違いはありません。
ここでは、それぞれが向いている人の特徴について解説します。
フォシーガが向いている人
フォシーガが向いている人として、1型糖尿病の人が挙げられます。
なぜなら、インスリン製剤との併用を条件に、フォシーガは1型糖尿病への有効性が認められているからです。
1型糖尿病と診断されている場合、フォシーガが選択肢となります。
また、慢性心不全や慢性腎臓病の治療においても、フォシーガは早い段階から承認され、多くの治療実績を積み重ねてきました。
このことから、「より多くの患者に使われてきた実績のあるお薬を使いたい」と考える人にも適しています。
ジャディアンスが向いている人
ジャディアンスが向いているのは、主に心血管死によるリスクを減らしたい人です。
合計7,020名の患者を対象に行われた大規模な試験では、ジャディアンスの有効成分であるエンパグリフロジンがプラセボと比較して心血管疾患による死亡率を38%減少させたと報告されています。
フォシーガとジャディアンスに関するよくある質問

最後に、フォシーガとジャディアンスに関するよくある質問にお答えします。
フォシーガの服用中にジャディアンスへ切り替えても大丈夫?
医師の診断によって許可が降りれば、フォシーガの服用中にジャディアンスへ切り替えても問題ありません。
ただし、自己判断で勝手に切り替えるのは避けてください。
たとえば、フォシーガ5mgから切り替える場合、ジャディアンス10mgにするのが適切なのか、それとも別の用量が望ましいのかなどは、検査数値や体調でしか判断できません。
フォシーガとジャディアンスを併用しても大丈夫?
基本的に、フォシーガとジャディアンスを併用することは推奨できません。
この2つのお薬は、どちらも糖を尿と一緒に出すというまったく同じ仕組みで働いていて、併用すると作用が重複し、副作用のリスクが高まるリスクがあるでしょう。
フォシーガやジャディアンスの併用禁忌薬は?
フォシーガとジャディアンスの併用禁忌薬は報告されていません。
しかし、以下のとおり一緒に飲むときに注意が必要な併用注意薬はいくつか存在します。
これらのお薬を服用している人は、安全のために医師に相談してからフォシーガやジャディアンスを服用してください。
まとめ

フォシーガとジャディアンスは、どちらもSGLT2阻害薬であり、血糖値を下げる効果や体重を減らす効果があります。
ただし、効果に大きな違いはありません。
しかし、フォシーガには1型糖尿病への有効性が報告されているといった違いがあります。
そのため、1型糖尿病の人はジャディアンスではなくフォシーガが主な選択肢となるでしょう。
どちらが優れているかではなく、自分の体に合っているかどうかが重要な視点です。
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