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FAGAとは~女性薄毛の原因や症状・対策と治療方法などすべて~

FAGAとは~薄毛に悩む女性のための基礎知識~

FAGA(女性男性型脱毛症)とは

男性は昔から薄毛、ハゲに悩まされる方が多く、AGA(Androgenetic Alopecia)治療は一般的なものになってきました。

昨今、女性でも薄毛で悩む方が増えており、FAGA(Female Androgenetic Alopecia)という疾患概念が浸透しています。

その多くは更年期以降の女性に多く、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられています。

ひとことで女性薄毛といっても、更年期以降の薄毛・産後の抜け毛・ストレスによる円形脱毛症などさまざまな種類があります。

それぞれの原因を理解し自分に合った治療をおこなうことで、若々しく美しい髪を取り戻せます。

自宅で出来る治療もありますので、コツコツ実践することが大切です。

髪の生まれかわりには数か月かかりますので、少なくとも数か月単位で治療を継続していきましょう。

目次

  1. FAGAのメカニズム
  2. FAGAの症状
  3. FAGA以外の女性薄毛
  4. FAGA・女性薄毛を引き起こす原因
  5. FAGA・女性薄毛治療方法
  6. FAGA・女性薄毛治療価格の相場
  7. FAGA(女性男性型脱毛症)まとめ
  8. 関連カテゴリー

FAGAのメカニズム

FAGAのメカニズム

FAGAは、男性のAGAとは違ったメカニズムで発症します。

男性の薄毛(AGA)の原因は、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンであることが知られています。毛髪が太く長い毛に成長するまでに抜けてしまうのです。

女性の薄毛の原因は、頭皮の疾患による抜け毛や薄毛、ホルモンバランスの乱れがほとんどです。

フケが出ると頭皮にバイ菌が繁殖し、健康な髪が生えてこなくなりますし、カラー・トリートメント・パーマによる頭皮トラブルが薄毛や抜け毛の引き金となることもあります。

加齢によるホルモンの変化も大きく関係します。

女性ホルモンとして知られるエストロゲンの減少が髪の高齢化に大きく関与するとわかってきました。

エストロゲンは髪の成長を助け、髪の生育期間を延ばし、血流を改善することで頭皮を健康に保ちます。加齢によりホルモンバランスが崩れエストロゲンが不足してくると、髪の若々しさや女性らしさが失われるのです。

40代に入った途端、白髪や抜け毛が増えると同時にハリやコシがなくなったと感じられている女性は多いようです。

投薬や植毛によって美しい髪を取り戻せる可能性は大いにあります。

女性らしいヘアスタイルを楽しめるよう、自身に合った対処法を見つけてみましょう。

FAGAの症状

FAGAの症状

FAGAの症状は、人によってさまざまです。

FAGAとなってしまった原因も、ストレス・環境の変化・産前産後のホルモンバランスの変化・加齢によるホルモンバランスの変化・パーマやカラー剤による頭皮のダメージなどいくつも考えられます。

一般的には、1日2日という短い期間で脱毛が起こる訳ではなく、だんだんと髪質が細くなり、ある日鏡を見ると薄毛が気になるというパターンが多くなっています。

年齢を重ねるとともに少しずつ抜け毛が増え、徐々に分け目が目立ってきたと感じる方もおられます。

最初は分け目だけが気がかりだったという方も、症状が進行すると全体的に薄く頭皮が透けるほどになる場合もあります。

FAGAについて正しい知識を持ち、あきらめずに対策をとることで美しさを取り戻しましょう。

Ⅰ型

FAGAの症状の中で、「Ⅰ型」と呼ばれるものがあります。

この分類方法は、1977年に発表されたルードヴィヒによる分類です。

Ⅰ型~Ⅴ型まで定められていますが、一般的にはⅠ型~Ⅲ型までを利用することが多くなっています。

Ⅰ型の特徴は「正面から見て頭頂部が全体的に薄くなっている状態」です。薄毛のパターンとしては比較的初期の段階といえるでしょう。

この時点で薄毛に気づき、早めに対策を講じることが大切です。

ホルモンバランスの乱れが原因の場合は特に、放っておくとどんどん症状が進行し、男性の薄毛(AGA)と同じような頭頂部になってしまう可能性もあります。

FAGAについて正しい知識をつけて治療を開始されることをおすすめします。

Ⅱ型

FAGAの分類であるルードヴィヒ分類によると、Ⅱ型とされる状態は「Ⅰ型と比較して脱毛の範囲が拡大している状態」です。

Ⅰ型は、正面から見て頭頂部が全体的に薄くなっている状態を指しますので、これよりも薄毛の範囲が広がっていればFAGAが進行しているとみなされます。

Ⅲ型まで進行してしまうと、男性のAGA(薄毛、禿)と変わらない状態となります。

FAGAは進行すればするほど、髪の量・若々しさ・美しさを取り戻すまでに長い時間がかかってしまいます。

Ⅲ型まで進むと、皮膚科では治療ができないといわれる可能性もあります。

出来るだけ初期の段階で治療を開始されることをおすすめします。

Ⅲ型

FAGAの分類として知られるルードヴィヒ分類において、Ⅲ型とされる状態は「AGA(男性型脱毛症)に似た状態で、正面から脱毛の範囲が後退している状態」を指します。

Ⅲ型まで進行すると他人が一目見て薄毛がわかり、ヘアスタイルを楽しむ余裕がなくなっている女性が多いです。

1日平均して100本以上髪の毛が抜ける、痒みが気になる、毎日洗髪してもフケが出る、べたつく、におう、皮膚が赤いなど気になる症状がある場合はすぐに皮膚科を受診しましょう。

FAGAは進行してしまってからでは治療が難航します。

過去、女性薄毛の精神的苦痛が軽んじられる風潮もあったようです。

現在では早期治療が重要と周知されていますから、医療機関に相談したり、インターネットで治療薬を試したり、出来るだけ早く対策をとられることをおすすめします。

Ⅳ型

FAGAの治療において使用されるルードヴィヒ分類において、Ⅳ型はかなり薄毛が進行した状態です。「毛包が破壊されて毛が生えてこなくなる状態」で、瘢痕性脱毛とも呼ばれています。

毛包があった場所は瘢痕(跡)に置き換わり、ここまで進行すると毛が生えてくる可能性は低くなります。

皮膚の疾患やヤケド、真菌などの感染症、外傷によってもたらされることが多い状態ですので、更年期による薄毛の場合はⅣ型以上に進むことは稀です。

この場合は原因となる疾患を根本的に取り除く治療が必要となります。

治療が遅れると二度と毛が生えてこなくなる可能性があるので、早期治療が重要であることはいうまでもありません。

Ⅴ型

女性男性型脱毛症(FAGA)の病態分類として知られるルードヴィヒ分類において、Ⅴ型とされる状態は「薬剤やホルモンバランスの異常が原因となり脱毛症になった状態」です。

経口避妊薬や極度なダイエットにより脱毛が進んでいる方は、Ⅴ型に該当します。

生活習慣を見直し、薬が原因の場合はその薬を減量もしくは中止しなければならないこともあります。かかりつけ医に症状を説明し、指示に従ってください。

たとえば多嚢胞性卵巣症候群(PCOs)などホルモン異常を認める疾患の場合、薄毛治療だけでなく疾患治療が必要となることがありますので、産婦人科等を受診をご検討ください。

薄毛だけではなく、肥満、ニキビ、不正出血、高血糖などの症状がある方は一度検査を受けられることをおすすめします。

FAGA以外の女性薄毛

FAGA以外の女性薄毛

FAGA以外の女性薄毛について解説します。

女性男性型脱毛症以外に、びまん性脱毛症、分娩後脱毛症、牽引性脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症、円形脱毛症などがありますので、自身の薄毛はFAGAなのかその他に分類されるのかわかっておいたほうが良いでしょう。

びまん性脱毛症は男性のAGAとはことなり、脱毛部分の境界線が曖昧ではっきりせず、髪の毛全体が薄くなっている状態です。

円形脱毛症は自己免疫異常で起こる疾患ですし、分娩後脱毛症は出産後半年~1年で自然に治まっていく疾患です。

一口に女性薄毛といっても原因や治療法はさまざまですから、早めに診察を受けて早期治療を実践することが大切です。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症とは、中高年の女性に多く見られる薄毛の1つです。女性特有の脱毛症状として知られています。

びまんとは、広範囲に広がっているという意味です。

原因としては、加齢によるホルモンバランスの乱れ、偏った食生活による過度のダイエット、妊娠出産によるホルモンバランスの変化、睡眠不足を始めとした不規則な生活、心理的ストレスなどがあげられます。

男性の薄毛とはことなり、額の生え際が後退するというよりは毛髪全体が薄く透けているような印象の薄毛です。脱毛部分と生えている部分の境界ラインがはっきりしていないケースが多くなります。

びまん性脱毛症のなかで休止期脱毛症という種類もあります。

本来であれば毛髪は、成長期にあるものが85%前後、休止期にあるものが10~15%、退行期にあるものが1%前後といわれています。

休止期の毛髪が20%前後に増えてしまった状態を休止期脱毛症といいます。

髪の毛が細くなった、脱毛が増えた、頭皮全体が薄くなってきたなどの自覚症状が現れた場合には、なるべく早く治療をおこないましょう。

分け目が気になり始めた、髪のボリュームが気になりヘアスタイルがキマらないなどの初期症状にも要注意です。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症は、産後女性の大半が経験するといわれています。

程度には個人差が大きく、生え際だけの方、髪全体がボリュームダウンしたと感じられる方などさまざまです。

産後半年~1年後にかけて発症することが多く、自然に治まっていくという特徴があります。「出産後、育児にも慣れてきたころにお風呂に入ると排水溝にとんでもない量の髪の毛があった」という話はよく耳にしますし、極端な薄毛・脱毛状態になることは稀ですのでご安心ください。

分娩後脱毛症の原因は主にホルモンバランスの乱れであると考えられています。

妊娠時は女性ホルモンの働きが活発で、さらに赤ちゃんに必要な栄養分が体から吸い取られていきます。妊娠を継続させるためのプロゲステロンというホルモンが大量に分泌されるため、ヘアサイクルが一時的に変化します。

本来であれば休止期に入るはずの髪の毛が成長し続けるので、髪の毛が抜けにくくなりのです。

分娩後はプロゲステロンの分泌量が正常に戻るので、成長期にあった毛髪も休止期に入り脱毛が始まります。

さらに乳児のお世話による寝不足、授乳によるホルモンバランスの乱れ、育児疲れも重なって脱毛に拍車がかかってしまいます。

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症とは、ポニーテールやお団子ヘアなど髪の毛を引っ張って結び続けることによって、髪の生え際や分け目が徐々に薄くなっていく状態を指します。

牽引性脱毛症は女性の年齢に関係なく、子供にも起こりうるタイプの脱毛症です。

髪をまとめる際に、髪の毛を引っ張りすぎてしまうと、毛髪の根本である毛包が萎縮してしまいます。毛包が萎縮してしまうと、髪の毛を作る細胞が働かなくなります。

つまり、新しい毛が作られなくなるのです。まとめ髪ヘアスタイルの方以外にも、ヘアエクステを使用している方、乱暴にブラッシングしている方、ヘアアイロンやコテを必要以上に強い力で使用している方などは牽引性脱毛症になるリスクがあります。

牽引性脱毛症の場合は、髪の毛を強く引っ張ることを止めれば進行をとめることが可能ですので、自身の生活を振り返り、原因行動を控えましょう。

対策としては、

  • 髪を結ぶ時間を短くする
  • 髪を結ぶ際は緩く結ぶ
  • 髪を短く切り結ばないようにする
  • エクステは短期間の使用にとどめる
  • ヘアアイロンを使う頻度を減らす

などがあげられます。

出来るだけ毛包に負担をかけないケアがおすすめです。

粃糠性脱毛症

粃糠性脱毛症とは、フケ症と脱毛症が合併しているタイプの脱毛症で、痒みをともなうことが多い疾患です。

思春期以降の男性に起こることが多く、女性が罹患することはあまりありません。

肩周りや洋服に白い粉状のフケが目立ち、頭皮の痒み、赤みを感じます。

主な原因は皮脂とマラセチアという真菌によると考えられています。

また思春期以降、皮脂の分泌が増えるため、この症状が出やすくなるといわれています。

脂漏性(しろうせい)皮膚炎という皮膚の病気とよく似ていますが、実は粃糠性脱毛症の原因は詳しくわかっていません。

脂漏性皮膚炎と同じ治療をおこない、完治を目指すことになります。

治療の基本は、皮脂量のコントロールと頭皮の清潔です。

症状によってはステロイド外用剤やイミダゾール系抗真菌薬などを使用します。

ミコナゾール硝酸塩を配合したシャンプーを使用することもできます。

シャンプーをする際は頭皮を傷つけないようにたっぷりの泡で優しく洗いましょう。

痒いから、フケをおとしたいからといって爪でごしごし洗うなどはもってのほかです。余計に症状を悪化させることになります。

規則正しい生活をし、特に皮脂分泌を亢進させる食べ物(揚げ物、スナック菓子)は控えることをおすすめします。

しっかりと清潔を保ち、薬を使用すれば軽快しますので、前向きに治療しましょう。

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症は、頭皮のフケや痒みをともなう脱毛症で、発症頻度に男女差は無いといわれています。

髪の毛がべたつく、抜け毛が増えるなどの自覚症状がありますが、これらの症状は再発しやすくなります。

しかし、脂漏性脱毛症は日常生活を少し改善するだけで予防できる可能性が高いので、正しい知識を習得して日々実践することが大切です。

脂漏性脱毛症の原因である皮脂は、「皮脂腺」から分泌され、皮膚に潤いを与え、肌を弱酸性に保ちバイキンの増殖を防ぐ働きがあります。

皮脂は、分泌量が適度であれば頭皮を守ってくれる大切なものなのですが、ひとたび分泌過剰になると一転して悪さをするのです。頭皮の痒み、赤み、湿疹などを引き起こし、大量のフケを発生させて患者さんのQOLを著しく低下させます。

脱毛を自覚するときには、症状がかなり進行してしまっていることが多いのです。

皮脂分泌の増加原因としては、ホルモンバランスの乱れ、整髪料の過度な使用、頭皮を傷つけるような洗髪法、シャンプーやリンスのすすぎ残し、食生活の乱れなどが考えられています。

こういった日常生活を見直すことで改善する可能性が高い疾患です。

円形脱毛症

円形脱毛症とは、髪の毛が円形に抜けてしまう疾患で、一般的に根治までは長い時間を要します。

脱毛症の中でもかなり早いスピードで脱毛が進み、病的にごっそり抜けることが特徴です。

原因は精神的なストレスであることが多いと考えられています。

男性のAGAは、男性の約30%に見られますが、円形脱毛症は全人口の1~2%という低い確率で発症します。

症状としては、

  • 髪の毛が急に抜けてきた
  • 頭皮が透けてきた
  • 爪に凸凹している部分がある
  • アトピーである
  • アレルギー性鼻炎である
  • 気管支炎である
  • はっきりとした円形の脱毛跡がある

などがあげられます。

自己判断がつきにくい疾患ですので、これらの症状がある場合は皮膚科を受診されることをおすすめします。

円形脱毛症は自己免疫疾患に分類されると考えられています。

本来であれば自分の身体に侵入してきたウイルスや異物と闘うための免疫機能がエラーを起こし、自分自身を敵だと認識して攻撃してしまうのです。

円形脱毛症では、毛根が異物として認識され攻撃を受け、一気に脱毛が進んでしまいます。

免疫異常の原因としては、精神的ストレス、疲労、薬剤の使用、ウイルス感染などがあります。

人によってさまざまな原因がありますので、医師によるカウンセリングを受けることが無難です。

FAGA・女性薄毛を引き起こす原因

FAGA・女性薄毛を引き起こす原因

FAGA・女性薄毛を引き起こす原因は何なのでしょうか。

一般的にはホルモンバランスの乱れが大きくかかわっていると考えられています。

それ以外にも、ストレス、酒・たばこ、頭髪への外的ダメージなども原因の1つとなりえます。

薄毛に悩む方はまず原因をつきとめ、自分に合った対策を講じていくことになりますが、FAGAの原因はひとつではなく、さまざまな要因が重なり合っていることが多いといわれています。

改善のためにできることは、

  • 心理的、身体的ストレスを出来るだけ取り除く
  • 過度の飲酒、喫煙をしない
  • 睡眠時間を確保する
  • 栄養バランスの取れた食事をとる
  • 頭皮にダメージを与えるシャンプー・リンスを使用しない

などがあげられます。

ホルモンバランスの乱れ

FAGAは更年期以降の中年女性に多く、ホルモンバランスが崩れることが大きな要因の1つであると考えられています。

女性の髪は35歳を境に質が変化するといわれますが、このあたりをピークから徐々に女性ホルモン分泌量が低下していきます。

女性ホルモンそのものの分泌量は20代後半をピークに減少します。

FAGAに関与すると考えられているのはエストロゲンという女性ホルモンです。

エストロゲンは髪の成長を助ける働きや、体の中でコラーゲンを生成する働きがあります。

つまり、女性らしく美しい、ハリ・コシのある髪はエストロゲン分泌量が関係しているのです。年を重ねるとこのエストロゲン分泌が低下し、男性ホルモンの比率が高まって、毛が細く、薄くなってしまいます。

薄毛が気になりだしたら出来るだけ早い段階で、ホルモンバランスを整える意識を持って生活しましょう。

身体の内側から改善するには、規則正しい生活と栄養バランスの取れた食事、質の良い睡眠が重要です。サプリメントなどを利用するのも1つの手ですが、まずは日常生活の見直しから始められることをおすすめします。

ストレス

FAGAの原因は1つではありません。

頭皮への物理的ダメージ、真菌の増殖、ホルモンバランスの乱れ、そして精神的なストレスなどが重なって薄毛が進行していきます。

現代人はひとそれぞれ大小あれども、ストレスを抱えて生きています。

ストレスをゼロにすることは現実的ではありませんが、FAGAの進行を少しでも食い止められるよう、リラックスできる環境を作るようにしましょう。

ストレスはあらゆる病気のもととなることが知られていますが、FAGAに関しては特に大きな原因となりえます。

ストレスを感じると脳の視床下部という場所に伝わります。

視床下部は女性ホルモンの分泌に関与する場所なので、ストレスによる負荷が大きくなるとホルモンバランスが崩れて相対的に男性ホルモンが増えた状態になります。

男性ホルモンは薄毛や脱毛を助長し、女性薄毛になってしまうのです。

また、視床下部は自律神経もコントロールしている場所ですので、体中の血流が悪くなる可能性もあります。頭皮の血流が悪くなると元気な髪の毛は生えてきません。

こういった理由から、FAGAの治療にはストレスの軽減が非常に重要なのです。

酒・たばこ

FAGAは、加齢、ストレスなどによって引き起こされますが、身体に負荷をかける行為によっても進行していきます。たとえば、お酒やたばこなどです。

たばこの煙やその副流煙を吸うと、生理不順や不妊といった症状に陥りがちなうえ、白髪や抜け毛の増加が多く見受けられます。女性ホルモンの分泌を抑え、男性ホルモンの量を相対的に増やします。

たばこに含まれるニコチンが体中の血行を滞らせ、一酸化炭素によって酸素が不足します。

その結果、女性ホルモン(エストロゲン)を作りづらくなり、コラーゲン生成が阻害されたり毛母細胞(毛を作る細胞)の働きが弱まったりします。

たばこがFAGAを助長するといわれる理由は、女性ホルモンの分泌低下にあるということです。

アルコールに関しても同様のことがいえます。

少量のアルコールであれば血行促進効果が期待できるのですが、毎日の飲酒や大量の飲酒はエストロゲン(女性ホルモン)の分泌を低下させることがわかっています。

過度の飲酒はホルモンバランスが崩れるだけでなく、身体のさまざまな場所に悪影響をおよぼします。節度ある飲酒を心がけ、しんどいと感じたら数日間禁酒するなど身体に負担をかけないようにしてください。

頭髪へのダメージ

FAGAと診断された方はもちろん、FAGAの疑いがある方は頭髪・頭皮に刺激を与えないように生活されることをおすすめします。

抜け毛やフケが気になるからといって頭皮をゴシゴシこすったり、痒みにより爪を立ててかきむしったりする行為は絶対にしてはいけません。

頭髪にボリュームを出そうとしてパーマをかける、大量の整髪料を使用するなども頭皮に負担をかけてしまいます。出来るだけ刺激を与えないほうがFAGAは改善する可能性が高くなります。

厳密には、直接頭皮に負担がかかることによる薄毛はFAGAとはことなるのですが、FAGAは沢山の原因が重なり合って発症しますので、頭皮への刺激は少ないほうがよいのです。

使用しているシャンプー・リンスのすすぎ残しは厳禁です。頭皮トラブルを助長し、毛根へダメージを与えてしまいます。

さらに、髪の毛を強く引っ張って結ぶヘアスタイルは避けたほうが無難です。

頭皮の血行が悪くなりFAGAを誘発します。

こちらも厳密には牽引性脱毛症の原因となるのですが、FAGAを進行させることが知られていますので、もし可能であればショートヘアにされても良いかもしれません。

FAGA・女性薄毛治療方法

FAGA・女性薄毛治療方法

FAGA・女性薄毛で悩まれている方は年々増えてきています。

女性の社会進出にともない、仕事・家庭でのストレスや疲れを感じる女性が増え、更年期が早く訪れてしまう方もおられます。

FAGAについて正しく理解し、自身に合った最適な治療法を見つけていきましょう。

薬を飲んでホルモンバランスを整える方法もありますし、育毛メソセラピー(ハーグ療法)を実施することが有効な場合もあります。

現代では植毛技術も向上していますから、誰にも気づかれず自然に植毛することもできます。

ベースとなるのはあくまでも規則正しい生活とストレスフリーな生活、頭皮への物理的刺激の軽減ですが、いろいろな治療法を組み合わせてしっかり治せば、華やかなヘアスタイルを楽しめます。

投薬

FAGAはクリニックで治療することが可能です。

クリニックによって治療法はさまざまですので、どんな治療方法があるのか相談されても良いでしょう。

男性であればAGAの薬としてプロペシア(有効成分名:フィナステリド)を処方されることがあります。

しかしプロペシアは、女性への使用は禁止されています。女性での薄毛改善効果が認められていないだけでなく、妊娠し男児を身ごもった場合に、正常発育に問題をきたす可能性があります。

一般的にFAGA治療に用いられる治療薬は外用剤のミノキシジル、パントスチンなどがあります。ミノキシジルは毛根に直接働きかけ、発毛を促し頭皮の血管を拡張、毛母細胞を活性化してたんぱく質の合成を促進します。

ロゲイン(女性用)やリアップリジェンヌという薬が該当しますので、医療機関や薬局でご相談されても良いでしょう。

クリニックによってはミノキシジルにさらに発毛剤を追加して処方してくれる施設もあるようですので、各医療機関にお問い合わせください。

パントスチンは、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの生合成を阻害する薬です。

脱毛を抑制する効果が期待される治療薬ですので、多くの方が発毛剤と併用で使用されています。

育毛メソセラピー(ハーグ療法)

FAGAの治療方法のひとつとして、育毛メソセラピーと呼ばれる用法があります。

ハーグ療法とも呼ばれ、頭皮に直接薬剤を注入して発毛を促す方法で、頭皮に注射をするようなイメージで治療をします。

育毛・発毛に必要な有効成分を髪の根本に直接注入するため効果が高く、もう1つのメリットとして、身体の他の部位への副作用が少ないことが評価されています。

クリニックによって注入する薬液の成分はさまざまですので、気になる方は受診前に医療機関にお問い合わせください。

ハーグ療法は、幹細胞成長因子(ヒト成長ホルモン)を利用した育毛セラピーです。

成長ホルモンにビタミンやシステインなどの育毛に必要な成分を追加し、ハーグカクテルとして頭皮に直接注入します。

頭皮から毛根に浸透させるので、今までの方法より発毛効果が高く安全であるとして評価が高まっています。

注入方法もいくつかあり、即効性重視型や無痛型などが選べます。医師と相談しながら薬液内容や注入方法を決められるため、自分に合ったより良い治療が実現します。

現在は認定クリニックでのみ施術が許可されています。

細胞が活性化するまでは時間を要するため、1年ほど様子をみることになりますが、効果も安全性も申し分ない方法といえます。

植毛

FAGAは、日常生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れ、物理的・心理的ストレスなどさまざまな要因が重なり合って起こる病気です。手っ取り早く髪を増やしたいという方は、植毛がおすすめです。

もちろん、規則正しい生活や十分な栄養摂取、睡眠時間の確保に努めて頂くことがベースとなります。

地毛植毛のやり方は、クリニックによってさまざまです。

後頭部をメスで切りとって植毛する方法や、メスで切り取らずに髪を1株ずつくりぬく方法があります。頭皮をメスで切り取る方法は、帯状に頭皮を切り取って、さらにそこから髪の毛を一株ずつ分けていきます。

昨今はメスを使わない方法であるくりぬき法を採用するクリニックが増えてきました。

移植する髪を株分けする必要がありませんし、移植する側の皮膚にも小さいホール(穴)をあけるだけで済みます。

クリニックによってはさらに頭皮への負担が少ない安全な方法を独自に開発している機関もありますので、受診時に確かめることをおすすめします。

地毛植毛のほかにも人工毛植毛という手段がありますが、異物を身体に植える行為ですのであまり推奨されていません。 一度植毛してしまえば、こまめなメンテナンスは必要ないこともメリットです。

FAGA・女性薄毛治療価格の相場

FAGA・女性薄毛治療価格の相場

FAGA・女性薄毛に悩む方は増加傾向にあります。

AGA(男性薄毛)、FAGAともに、治療方法が増え選択肢が広がってきました。植毛技術も飛躍的に進化しています。

それぞれの薄毛・脱毛の程度や範囲に応じて治療法もことなってきますが、それに伴って治療にかかる金額にも幅がでてきます。

FAGAが初期段階であり、外用剤などの薬で治療できる場合はコストを抑えることが可能ですが、薄毛が進行し、植毛しか選択肢がない場合には200万円ほどかかることもあります。

コストについては各医療機関で大きくことなりますので、事前に相談して納得できる治療方法を選択しましょう。

治療コストを抑えるためには、FAGAが進行する前に早期から対策をとることが重要となります。

投薬

FAGAの多くは、更年期以降の女性にみられ、その大きな原因はホルモンバランスの乱れであると考えられています。加齢により女性ホルモンが減り、相対的に男性ホルモンの比率が増えてしまうために脱毛が進みます。

治療の第一歩として、内服薬や外用薬を適切に使用することで薄毛の症状を改善し、髪の毛の量、ツヤ、潤いを取り戻すことが可能となります。

投薬にかかる費用は、脱毛の進行具合によって人それぞれです。

基本的には規則正しい生活と十分な休養、お酒やたばこの節制、頭皮への刺激軽減などが治療のベースとなることはいうまでもありませんが、これらの条件によっても薬による効果の発現度がことなりますのでご了承ください。

ミノキシジル(商品名:ロゲイン(女性用)、リアップリジェンヌなど)は薬局で購入できます。本体価格は60ml入りで5,500円~6,000円ほどですが、各医療機関にお問い合わせください。

個人輸入ができる薬として、ドイツで使用が許可されている内服薬パントガールなどは1箱90錠入りで8,000円前後です。

外用タイプのパントスチン100mlで8,000円前後です。

ご自身に合った商品を選び、半年から1年ほどしっかりと継続することが大切です。

育毛メソセラピー(ハーグ療法)

FAGAがある程度進行している場合、育毛メソセラピー(ハーグ療法)を選択される方も増えてきました。

育毛メソセラピーは、短期間で薄毛が目立たなくなることから注目を集めている治療法です。内服療法や外用薬塗布と比較すると治療費は高くなります。

頭皮に直接、育毛に必要な栄養素を注入して毛母細胞に働きかけ、育毛を促します。

注入する薬液はクリニックによってそれぞれ特徴があり、脱毛防止成分とともにビタミンやたんぱく質などをオリジナル比率で配合しています。これはハーグカクテルといわれます。

医療機関にもよりますが、1ヵ月に2万円~8万円かかるといわれています。

一般的に治療は6か月~1年のスパンでおこないますので、半年であれば12万円~48万円、1年であれば24万円~96万円というコストがかかります。

さらに、クリニックでは初診料・再診料がかかりますし、脱毛の原因を調べるために血液検査を実施すると別途支払いが必要となります。

クリニックによって価格設定はさまざまですので、育毛メソセラピー(ハーグ療法)を検討されている方は各クリニックにお尋ね頂くようおねがいいたします。

植毛

FAGAが進行してしまった場合、他の治療法がおこなえない場合には植毛という選択肢があります。地毛植毛と人工毛植毛がありますが、推奨されているのは地毛植毛です。

日本皮膚科学会の治療ガイドラインでも、人工毛はすすめられていません。

クリニックによって費用はピンからキリまでありますので、事前に各医療機関にお問い合わせいただくと一番確実です。

治療法や植毛範囲によっても値段はことなりますが、一般的には50万円~200万円かかるといわれています。

1000本前後では50万円~100万円、1000~2000本で100万円~150万円、2000本から4000本で150~200万円、5000本以上の植毛であれば200万円を超える費用がかかるという目安です。

さらに、検査費用として別途お金がかかるクリニックもありますのでご注意ください。

脱毛・薄毛の原因を突き止めるための血液検査料、初診料・再診料が含まれていないケースがあります。ご心配な方は各クリニックに直接お問い合わせいただけますようお願いいたします。

植毛をおこなった後、さらに脱毛が進行しないように外用育毛剤を併用される方も多く、併用療法をおこなえばより確実なFAGA改善効果が期待できます。

この場合、さらに処方料と薬代が上乗せとなります。

FAGA(女性男性型脱毛症)まとめ

FAGA(女性男性型脱毛症)に悩まされる方は年々増えています。 原因はひとつではなく、ホルモンバランスの乱れ、身体的・肉体的ストレス、睡眠不足や栄養不足、飲酒、喫煙、頭皮への物理的な刺激などが重なり合って起こります。

原因となる習慣を改めたうえで、治療をすることで、女性薄毛は改善します。 毛髪が生え変わるスケジュールは3ヵ月~数か月といわれていますので、半年~1年かけて継続して治療することが大切です。

そして、脱毛が進行してしまう前に出来るだけ早く対策を講じていきましょう。 諦めずに治療を継続すれば、いつまでも若々しく、ファッションもヘアスタイルも楽しみながらいきいきとした毎日を送ることが可能となります。

参考文献

症状情報サイト
製薬会社サイト
大正製薬
1912年(大正元年)に前身となる大正製薬所が設立された。一般医薬品と健康関連商品の開発をおこなっており、社章として「ワシのマーク」、栄養ドリンクのロングセラー「リポビタンD」などが広く知られている。

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