ザガーロとは、有効成分デュタステリドを含有するAGA治療薬です。
国内では、AGA(男性型脱毛症)に悩む成人男性の割合は実に3人に1人だというデータがあります。
AGAは遺伝や男性ホルモンなどが発症に関わっており、男性であれば誰にでも発症する可能性のある脱毛症です。
これまでAGA治療薬として用いられていたのは「プロペシア」という薬のみでした。
それがザガーロという第2のAGA治療薬が登場し、男性の薄毛治療の幅は広がりました。
ザガーロにはプロペシア以上のAGA改善効果が期待でき、薄毛に悩む方にとって頼れる薬です。
日本ではプロペシアにつぐ、第2のAGA治療薬として発売が開始されたザガーロとなります。
ザガーロは男性ホルモンの1種であるテストステロンが、AGAの原因物質DHT(ジヒドロテストステロン)に転換されるのを防ぐAGA治療薬です。
しかし多くの薬がそうであったように、ザガーロは初めからAGA治療薬として開発された薬ではありません。
有効成分のデュタステリドは、当初は前立腺肥大症という病気の治療薬として開発され、世界各国に承認を得ていたのです。
薬の中には、思わぬ副作用がきっかけで新しい薬になったものも存在します。
前立腺肥大症として開発されたデュタステリドがどのような経緯でAGA治療薬となったのか、解説していきます。
ザガーロの有効成分デュタステリドの開発は、1994年に海外でスタートしました。
欧米では前立腺肥大症の患者さんを対象とした大規模な臨床試験がおこなわれ、デュタステリド0.5㎎を1日1回の投与による有効性や安全性が認められたのです。
そして2001年にはアメリカ、2002年にはスウェーデンにおいて、デュタステリドは前立腺肥大症の治療薬として承認を得られました。
デュタステリドはその後もヨーロッパ各国で次々と承認されていき、現在では世界100ヶ国以上で前立腺肥大症の治療薬として認可されています。
日本においては、1996年から健康な成人男性を対象とした臨床試験が開始されています。
続いて前立腺肥大症の患者さんを対象とした臨床試験が2003年、2006年に立て続けにおこなわれ、欧米と同様にデュタステリド0.5㎎を1日1回の投与による有効性や安全性が認められました。
こうした重ねての国内臨床試験および海外での臨床試験の結果が評価され、2009年7月には遂に日本でもデュタステリドが前立腺肥大症の治療薬として認可されたのです。
デュタステリド含有の前立腺肥大症治療薬は、国内では「アボルブ」という名称で販売されています。
デュタステリドの適応症である前立腺肥大症は、文字どおり前立腺が肥大することで排尿障害などの症状が起こる病気です。
男性特有の病気であり、発症には活性化した男性ホルモンであるDHTが関わっています。
そこでデュタステリドにはDHTの生成を抑制する作用があるため、前立腺肥大症に対して有効性を発揮します。
もともとデュタステリドは、1994年に海外で前立腺肥大症の治療薬として開発が始まった成分です。
大規模な臨床試験もおこなわれ、その有効性や安全性は世界各国で評価されています。
しかしその後、男性特有の脱毛症であるAGAの発症にもDHTが関連していることから、海外ではAGAを適応症とするデュタステリドの開発も進められました。
そして2009年、デュタステリドは韓国においてAGA治療薬として認可を受け、「アボダート」という商品名で販売されています。
デュタステリドがAGA治療薬として認可を受けたのは、韓国が初めてのことです。
また日本でもデュタステリドの臨床試験がおこなわれ、AGA治療における有効性や安全性が認められたことから2015年9月にAGA治療薬として承認されました。
ですがすでに承認されていた「アボルブ」とは適応症がことなることから、「ザガーロ」という商品名で販売が始まったのです。
ザガーロを開発したのは、イギリスに本社を置く製薬会社グラクソ・スミスクライン社(GSK)です。
国内外でおこなわれた臨床試験により、ザガーロのAGA治療薬としての有効性や安全性が認められています。
これまで、医師が処方するAGA治療薬といえばプロペシアが定番でした。
しかしザガーロはプロペシアにつぐ第2のAGA治療薬として登場し、プロペシアを上回るAGA改善効果があることから注目を集めています。
薄毛に悩む男性にとって、ザガーロは新たな治療の選択肢になるはずです。
ちなみにザガーロ(ZAGALLO)という名称は、「最後」や「究極」を意味する"Z"、適応症である"AGA"、「男性」を意味するイタリア語の"O"に、語感が良い"LLO"を組み合わせて名付けられています。
ザガーロは、より正確には「ザガーロカプセル」という商品名です。
名前からわかるように、ザガーロはカプセルの剤型をした飲み薬になります。
カプセルのサイズは、全長は約19.3㎜・厚さ約6.6㎜です。
規格は2種類、0.1㎎と0.5㎎があります。
どちらともカプセルのサイズは同一ですが、カプセルの色やカプセルの表面に記載されている識別コードがことなります。
0.1㎎ → 淡橙色・GS TFH
0.5㎎ → 淡紅色・GS MUF
またGSK社が製造販売をおこなうザガーロは、0.1㎎・0.5㎎共に1箱30カプセル入りの包装形態しかありません。
30カプセルが入った箱のサイズは幅150mm・奥行74mm・高さ33㎜とやや大きめです。
ザガーロは、男性ホルモンのはたらきを抑えることで男性の薄毛を改善するAGA治療薬です。
AGAは、DHTという男性ホルモンが関係して発症します。
そこでザガーロは、体内の男性ホルモンの1種「テストステロン」をDHTに変換する「5αリダクターゼ」という酵素を阻害します。
また5αリダクターゼには1型・2型がありますが、ザガーロがどちらも阻害します。
臨床試験ではザガーロを1日1回、約6ヶ月服用し続けたときに頭皮中のDHTの濃度が次のように変化していました。
0.1㎎ → DHTが40%減少
0.5㎎ → DHTが52%減少
こうした薬効薬理から、ザガーロは「5α還元酵素阻害剤」に分類されます。
ザガーロの有効成分はデュタステリドです。
この成分は、イギリスに本社を置く製薬会社のGSK社によって開発されました。
ですがデュタステリドは、当初はAGA治療薬として開発された成分ではありません。
デュタステリドの開発が始まったのは、1994年のことです。
海外において前立腺肥大症を治療するための薬として開発が始まり、ヨーロッパ各国では続々と前立腺肥大症治療薬として承認されていきました。
しかしその後、前立腺肥大症とAGAはどちらも原因は同じDHTにあるという発見から、デュタステリドをAGA治療薬として用いるための研究も進められました。
そして2009年から、デュタステリドは韓国において世界で初めて、AGA治療薬としての認可を受けたのです。
薬を安全に使用するためには、正しく取り扱うことが重要です。
ザガーロを取り扱う上で基本となる有効期限や保存方法は、以下のようになっています。
・有効期限 → 包装に表示
・保存方法 → 室温保存
薬の有効期限とは、食べ物の賞味期限や消費期限のようなものです。
ザガーロの有効期限は0.1㎎の場合は製造から30ヶ月、0.5㎎の場合は36か月となっています。
通常は外箱に有効期限が記載されているので、もしも期限が切れていたときは服用を控えるようにしてください。
そしてザガーロの保存方法は、室温での保存となっています。
なお光や湿気による影響を避けるため、PTPシートから取り出さずに保存してください。
またザガーロのカプセルは、割らないように注意してください。
理由は2つあり、1つ目の理由は女性や子供への影響です。
ザガーロの作用はAGAの改善には効果的である反面、男性胎児の発育には支障をきたす恐れがあります。
しかもザガーロの成分は経皮吸収されるため、もしもカプセルから薬剤が漏れていた場合、女性や子供は薬剤に触れないようにしてください。
2つ目は、カプセルの内容物です。
ザガーロカプセルの内容物は、口や喉の粘膜を刺激する場合があります。
服用の際は噛んだり割ったりせず、そのまま飲んでください。
ザガーロの有効成分は、デュタステリドです。
一般的な規格はザガーロカプセル0.1㎎・0.5㎎の2種類ですが、これは1カプセル中にデュタステリドがそれぞれ0.1㎎・0.5㎎含有されているということになります。
またデュタステリドは、今日ではAGA治療薬としてのイメージが定着しています。
しかしザガーロだけでなく、前立腺肥大症治療薬のアボルブの有効成分としてもデュタステリドが活用されているのです。
もともとデュタステリドは前立腺肥大症の治療薬として開発が始まった、5αリダクターゼの阻害作用を持つ薬となります。
後にこうした作用が男性の薄毛にも有効であると考えられ、AGA治療薬としても活用されるようになりました。
デュタステリドは、5α還元酵素阻害剤に分類される成分です。
名前からわかるように5αリダクターゼという酵素の活動を阻害する作用があります。
AGAの治療に活用されているデュタステリドですが、AGAの原因はDHTという物質になります。
DHTの正体は活性化した男性ホルモンです。
5αリダクターゼは、人の体内に存在するテストステロンを変換させることでDHTを生成してしまいます。
そこでデュタステリドが5αリダクターゼの活動を阻害すると、テストステロン→DHTへと変化する過程をシャットアウトできます。
これにより体内におけるDHTの濃度が減少し、AGAが改善されます。
また、5αリダクターゼには1型・2型・3型の3種類が存在します。
3種類の中で、3型5αリダクターゼは「がん」の発症に関わっている酵素です。
AGAの発症に関わっているのは、主に1型・2型の5αリダクターゼとなります。
ですがザガーロは、これら全ての5αリダクターゼの活動を阻害することが可能です。
5αリダクターゼの活動を強力に阻害できる、5α還元酵素トリプル阻害薬がデュタステリドとなります。
AGAは、思春期以降の男性に発症する脱毛症です。
額の生え際や頭頂部から徐々に薄毛が進行していくことが特徴になります。
この脱毛症の原因になっているのが、DHTという男性ホルモンです。
DHTは頭皮に存在する「アンドロゲンレセプター」という受容体に結びつき、"脱毛因子"を生成します。
この脱毛因子はヘアサイクルの成長期を短くしてしまい、髪の毛が十分に成長できないまま抜けるようになってしまうのです。
またDHTは、男性ホルモンの1種テストステロンが5αリダクターゼという酵素と反応することで作られます。
そこでデュタステリドには、5αリダクターゼの活動を阻害する作用があります。
5αリダクターゼの活動が阻害されることでAGAの原因となるDHTの濃度を下げることも可能になり、ヘアサイクルが正常な状態に戻ります。
ヘアサイクルの成長期も正常化するため、再び髪の毛が太く・長く成長していくようになります。
さらに5αリダクターゼには複数の種類が存在し、AGAの発症に深く関与しているのは1型、および2型の5αリダクターゼです。
デュタステリドはどちらの5αリダクターゼに対しても阻害作用を発揮するため、強力にAGAを改善してくれます。
AGA治療薬ザガーロの成分として、デュタステリドは薄毛に悩む多くの方を救ってきた実績があります。
ですがザガーロは、そもそもAGA治療薬として開発されたのではなく、当初は前立腺肥大症の治療薬として作られました。
国内においてもデュタステリドは前立腺肥大症の治療薬として認可されたのが先であり、その数年後にAGA治療薬としても認可が下りました。
・前立腺肥大症治療薬として認可 → 2009年7月
・AGA治療薬として認可 → 2015年9月
AGAと前立腺肥大症は、どちらも男性にだけ見られる病気です。
病名や症状こそことなりますが、原因はどちらも同じDHTになります。
DHT濃度を下げるデュタステリドはAGAと前立腺肥大症、2つの病気の改善に有効です。
またデュタステリドを含有する薬の名称は、適応症の違いにより2種類に分かれます。
・アボルブ(前立腺肥大症治療薬)
・ザガーロ(AGA治療薬)
ただしアボルブとザガーロはカプセルの着色料がことなるだけで、その他の添加物やデュタステリドの含有量などは全て同一の薬になります。
そのため国内の一部クリニックでは、AGAを治療するためにアボルブを処方することもあります。
ザガーロの添付文書には、その効果効能について「男性における男性型脱毛症」と記載されています。
こうした記載からわかるように、ザガーロは男性特有の脱毛症であるAGAを改善する薬です。
AGAが主に男性にだけ見られるのは、その原因物質がDHTという男性ホルモンであることが理由です。
DHTはヘアサイクルを狂わせ、髪の毛の成長を邪魔してしまうために抜け毛が増える、細く弱々しい髪の毛が増えるなどの症状が起こります。
そこでザガーロを服用すると、DHTの生成を抑えられます。
体内でのDHT濃度が低下することでヘアサイクルが正常化し、髪の毛が再びしっかりと成長できるようになるためAGAが改善されるのです。
「薬の効果」や「薬の効能」というように、"効果"と"効能"という言葉はどちらも同じような意味合いで使われます。
しかし実際のところ、これらの言葉の意味はことなるため使い分けられることがあります。
・効能 → ある結果をもたらす働き。
・効果 → ある働きかけによって現れる望ましい結果
よって効能とは、そのものが持つ"働き"を意味する言葉です。
ザガーロはAGA治療薬に分類される薬ですが、その働きは具体的には5αリダクターゼを阻害するといったものです。
5αリダクターゼは人の体内にある酵素の1つとなり、男性ホルモンの活動を強める働きがあります。
男性ホルモンにはさまざまな種類があり、中でも代表的なのがテストステロンです。
テストステロンは精神的にも、そして肉体的にも"男性らしさ"を作り上げるホルモンとなります。
しかしテストステロンが5αリダクターゼと結びつくと、より活性化した男性ホルモンであるDHTに変化するのです。
DHTは幼少期には性器の発達などに関わる重要なホルモンですが、大人になると薄毛やニキビなどの症状をもたらす、厄介なホルモンです。
そこでザガーロの働きにより5αリダクターゼが阻害されると、テストステロンがDHTに変化することを防げます。
効能とは、薬が持つ働きを表す言葉でした。
対する効果の意味は、薬を服用することで得られる結果です。
これらをザガーロに当てはめると、効能と効果はそれぞれ次のようになります。
・効能 → 5αリダクターゼを阻害
・効果 → AGAによる薄毛を改善
AGAの原因は、DHTと呼ばれる男性ホルモンです。
DHTは頭皮に存在する受容体に結びつき、"脱毛因子"を生成します。
この脱毛因子がヘアサイクルを乱し、髪の毛が成長できなくなるのです。
しかしザガーロの5αリダクターゼを阻害する働きにより、体内でのDHT濃度を低下させることが可能になります。
DHT濃度が下がるとヘアサイクルも元に戻り、AGAが改善されて髪の毛が太く・長く成長できるようになるのです。
またザガーロの効果は、ただ単に薄毛を改善するだけではありません。
AGAを発症した方の中には、抜け毛が増えることで「周りの目線が気になるようになった」「頭皮が透けているのが恥ずかしい」などの悩みを抱える方が多くいらっしゃいます。
ですが一度は失った髪の毛を取り戻すことで、こうした薄毛に関する悩みの解消にもつながるはずです。
ザガーロは、AGA治療薬としてはプロペシアに次いで2番目に開発された薬です。
AGAの発症に関わる5αリダクターゼを強力に阻害する作用があることから、ザガーロは新たなAGA治療の選択肢になる薬として注目を集めています。
またザガーロには、プロペシアやプラセボ(偽薬)と比較して一体どれだけの発毛効果があるのか、国際的な臨床試験が実施されています。
同試験の内容はザガーロ・プロペシア・プラセボを、20歳~50歳のAGA患者さん917人(日本人200人を含む)に12週間~24週間服用してもらうというものです。
そして服用前後でどれだけ髪の毛が増えたか、髪の毛がどれだけ太くなったのかを検証したところ、次のような結果になりました。
○増毛本数
ザガーロ0.5㎎ → 12週で+82.3本・24週で+89.6本
プロペシア1㎎ → 12週で+50.9本・24週で+56.5本
○髪の太さ
ザガーロ0.5㎎ → 24週間で5.8(×10^3μm)
プロペシア1㎎ → 24週間で4(×10^3μm)
つまりザガーロにはプロペシアの約1.6倍の発毛効果があり、さらに1.45倍髪を太くする効果が期待できることになります。
AGA治療のためにザガーロを飲み始める場合は、正しい服用方法を守ることが大切です。
どんな薬であっても、その薬をどのくらいの量を、どのようなタイミングで、1日に何回飲むかなどが決められています。
これらの内容がまとめて"服用方法"であり、薬を飲むうえでもっとも効果的とされる飲み方となります。
たとえば薬の中には、食後に服用するように指示されているものがあります。
こうした薬は胃に負担をかけやすい、あるいは食事といっしょに服用した方が吸収されやすいなどの理由から、食後の服用とされているのです。
ザガーロの場合はどのように服用すると良いのか、適切な服用期間や飲み方、注意点など解説していきます。
ザガーロの効き目を実感するまでの服用期間には、個人差があります。
毎日の服用を続けることで、通常であれば服用を始めてから6ヶ月ほどで効果が見られることが多く見受けられます。
早い方の場合だと、3ヶ月ほどで改善が見られることもあります。
しかしザガーロを服用しても、AGAは完治できないことに注意しましょう。
ザガーロはAGAの原因となるDHTの濃度を減らすことで、薄毛の改善効果を発揮します。
ただザガーロを飲み始めてから抜け毛が減り、髪の毛が増えていても、それはザガーロが一時的にAGAの進行を食い止めているだけなのです。
ザガーロの服用をやめるとDHTが生成され、AGAも進行するため再び脱毛が進行してしまいます。
したがってザガーロにより増えた髪の毛を維持するためには、ザガーロを飲み続ける必要があります。
ザガーロをいつまで飲み続けるのか、AGA治療のゴールは自らが決めるしかありません。
またザガーロを6ヶ月以上服用しても効果が現れない場合は、それ以上服用を続けてもザガーロによる改善は期待できません。
ザガーロの服用を中止し、他の治療方法を検討することをおすすめします。
ザガーロは通常、効果を実感するためには飲み始めてから6ヶ月はかかります。
目立った変化もないまま、6ヶ月間も服用を続けるのはもどかしく感じますが、ザガーロが効き始めるまでに時間がかかることには理由があります。
髪の毛は毎日少しずつ伸び続けていき、一定の期間が経過すると自然に抜け落ちて、そこからまた新しい髪の毛が生えてきます。
こうした髪の毛が生え変わる周期を「ヘアサイクル」と呼び、人によってことなりますが平均4~6年の期間があります。
しかしAGAを発症すると、このヘアサイクルに乱れが生じます。
正常な状態のヘアサイクルでは、髪の毛が伸び続ける時期(成長期)が2~6年ほどあります。
それがAGAの方では成長期が大幅に短縮され、たったの数ヶ月~1年ほどになってしまうのです。
AGAの方に短く細い抜け毛が見られるのは、成長期が短くなり、髪の毛が十分に成長できないことが理由です。
そこでザガーロは、AGAの原因となるDHTの濃度を低下させることで脱毛症状を改善してくれます。
服用することで乱れていたヘアサイクルが正常化し、再び髪の毛が太く、長く成長できるようになります。
ただしヘアサイクルが正常に戻っても髪の毛が伸びるスピードは変わらないため、ザガーロの効果を実感するにはある程度の期間が必要になります。
ザガーロの添付文書には、服用方法について以下のような記載があります。
・通常、ザガーロ0.1㎎を1日1回の服用
・必要に応じてザガーロ0.5㎎を1日1回の服用
前述したようにザガーロが効き始めるまでには、6ヶ月間の服用が必要になります。
そしてザガーロの効果を最大限に得るためには、毎日継続して服用しなくてはなりません。
またザガーロを服用するタイミングですが、これに関しては特に指定されていません。
ザガーロの食事の影響について、臨床試験により検証されています。
試験によると食後に服用した場合、空腹時に服用するよりも薬がわずかに吸収されにくくなりますが、薬の効果に影響を与えるほどではないと考えられています。
したがってザガーロは食前・食後問わず服用しても問題はありません。
その他、ザガーロ服用時の注意点として、カプセルを割って飲むことは推奨されていません。
なぜなら、ザガーロカプセルの内容物が口や喉の粘膜を刺激するとの報告があります。
ザガーロを服用する際には噛んだり開けたりせず、そのまま服用するようにしましょう。
ザガーロを服用する際には、次の2点に注意しなくてはなりません。
・飲み合わせ
・服用してはいけない方
薬には他の薬との飲み合わせ、あるいは他の食品との食べ合わせによって悪い影響が出ることがあります。
こうした影響を相互作用と呼び、薬の効果が強くなりすぎたり、反対に弱まったりするため併用が禁忌とされることもあります。
ザガーロには併用禁忌薬こそありませんが、"CYP3A4を阻害する作用を持つ薬"との併用には注意が必要です。
CYP3A4とは主に肝臓に存在する酵素であり、この酵素を阻害する作用がある薬にはたくさんの種類があります。
これらの薬との併用により、ザガーロの効果が強くなりすぎる可能性があります。
また、次のような方はザガーロの服用を禁忌とされています。
特に他の5α還元酵素阻害薬には、ザガーロと同じくAGA治療薬として広く用いられている「プロペシア」が該当します。
デュタステリドを有効成分とする薬や、プロペシアなどを服用してアレルギー症状が出たことがある方は、ザガーロの服用を控えてください。
共に5αリダクターゼを阻害する作用によりAGAを改善する効果を発揮しますが、両者には違いがあります。
一般的にザガーロは1日0.1㎎・0.5㎎、プロペシアは1日0.2㎎・1㎎の用量で服用します。
このとき、ザガーロ1日0.1㎎とプロペシア1日1㎎の改善効果は同等になります。
ですがザガーロはさらに1日0.5㎎まで増量することが可能で、用量を増やすことで増毛本数・髪の毛の太さ共にプロペシアを上回る治療効果が得られることが明らかになっています。
なぜプロペシアよりもザガーロの方が高い効果なんのかというと、阻害できる5αリダクターゼの種類に違いがあります。
5αリダクターゼには複数の種類がありますが、AGAの発症には1型・2型の5αリダクターゼが関わっています。
プロペシアが阻害できるのは2型のみですが、ザガーロは両方の5αリダクターゼを阻害できます。
ザガーロ → 1型・2型どちらも阻害
プロペシア → 2型のみ阻害
こうした作用の違いにより、ザガーロとプロペシアの治療効果には差が生じると考えられます。
ただしプロペシアの方がザガーロよりも価格が安く、ジェネリック医薬品も存在するため毎月のコストを抑えられるのがプロペシアのメリットです。
薬を服用するうえで、切っても切れないのが副作用のリスクです。
どんな薬であっても、大なり小なり副作用が生じるリスクは必ず存在します。
たとえば風邪薬を飲むと眠くなるという話を聞くことがありますが、このときの「眠気」は風邪薬による副作用症状の1つです。
ザガーロの場合、主に次のような副作用が起こることが知られています。
・性機能に関する症状
・肝機能障害
ただ、ザガーロを服用したからといって必ずこれらの副作用が起こる訳ではありません。
ザガーロの副作用はどれくらいの頻度で起こるものなのか、またその他にどんな副作用があるのかなどを解説していきます。
ザガーロの副作用として、もっとも知られているのが性機能に関する症状です。
国際的におこなわれた臨床試験では、ザガーロを服用した被験者557例の中で、副作用が報告されたのは95例(17.1%)でした。
このときに報告された主な症状は、次のとおりです。
また上記557例中、120例は日本人の被験者です。
日本人120例だけに限定すると副作用が報告されたのは14例(11.7%)であり、主な症状は次のとおりでした。
こうした性機能に関する症状は、ザガーロの服用を中止した後も持続したとの報告があります。
しかし、ザガーロとこれらの症状について関連性は明らかになっていません。
さらにザガーロに関して、乳房障害の副作用も報告されています。
乳房障害とは女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感などの症状をまとめた総称です。
ザガーロの服用により乳房障害が起こる頻度は1%未満であり、前述の性機能に関する症状よりも少ないといえます。
ザガーロの服用による重大な副作用には、「肝機能障害」があります。
肝機能障害が生じたときに見られる初期症状は、次のとおりです。
ザガーロの服用後にいずれかの副作用が見られた場合、服用を中止してすぐに医師へとご相談ください。
またザガーロは肝臓で代謝される薬であり、肝機能障害がある方が服用した際の有効性や安全性が十分に検討されていません。
そのためもともと重い肝機能障害がある方は、ザガーロの服用は禁忌とされています。
ザガーロの主な副作用として知られているのは、前述した性機能に関する症状や肝機能障害などです。
しかし、頻度は低いもののこれら以外にもザガーロの服用による副作用が報告されています。
ザガーロの服用によるその他の副作用には、次のような症状があります。
なお、いずれの症状も頻度は1%未満です。
ザガーロは臨床試験により有効性、および安全性が認められています。
しかしまれに副作用が起こることがあり、その頻度は間違った飲み方をしたり、相互作用がある他の薬と併用したりすることでさらに多くなることがあります。
ザガーロを安全に服用するためには、正しい用法・用量を守ることが大切です。
ジェネリック医薬品とは、新薬の特許期間が過ぎた後に作られる後発医薬品です。
新薬と同じ成分を使って製造された薬になり、新薬から味や飲みやすさなどを改良されている場合もあります。
しかしザガーロの場合、まだ特許は切れていません。
日本ではザガーロのジェネリック医薬品を製造・販売することはできず、国内の製薬会社によるザガーロのジェネリック医薬品も存在しないのです。
ですが海外には、ザガーロと同じ成分デュタステリドを含有する薬が多数存在しています。
その多くはインド製で、次のような種類があります。
インドでは特許に関する法律の内容がことなり、特許期間が切れるのを待たずにジェネリック医薬品を製造することが可能です。
インドで製造されているデュタステリド含有の後発医薬品は、厳密にはザガーロのジェネリック医薬品ではありません。
前立腺肥大症治療薬「アボダート」のジェネリック医薬品という扱いになります。
国内では、成分デュタステリドを含有する薬としてザガーロやアボルブが存在します。
どちらもGSK社によって開発された薬ですが、これらはあくまでも日本における商品名です。
GSK社が本社を置くイギリスでは、デュタステリドを含有する薬は"アボダート"という商品名で製造販売がおこなわれています。
しかしこれらは用途や名称がことなるだけで、中身は"アボダート=ザガーロ=アボルブ"です。
したがってインド製の"アボダート・ジェネリック"にも、ザガーロと同等の効果が期待できます。
通常、新しい薬の開発時には9~17年の開発期間、数百億円以上のコストがかかります。
一方のジェネリック医薬品は新薬と同じ成分を使うため、開発にかかる期間やコストを大幅に抑えられます。
こうした理由から、ジェネリック医薬品は新薬よりも低価格での販売が実現できるのです。
また、基本的にAGA治療は長期戦になります。
薬の効果を見極めるには一般的に6ヶ月、短くても3ヶ月は使い続けなくてはなりません。
そのためAGA治療は長い間薬を飲み続けることになり、治療費も高額になりがちです。
しかしジェネリック医薬品に変更すると、毎月の薬代を節約できます。
薬を飲む期間が長くなりやすいAGA治療ではコストの削減効果も大きいため、費用を抑えてAGA治療をしたい方はジェネリック医薬品に変更することがおすすめです。
ザガーロは、プロペシアにつぐ第2のAGA治療薬として登場しました。
プロペシアを上回る発毛効果があることが臨床試験から証明されており、薄毛に悩む男性にとって新たな治療の選択肢となっています。
髪が薄いのが気になる、しかし治療をしても改善されないという場合には、ザガーロを試してみることもおすすめです。
AGA治療のためにザガーロが欲しいと思ったとき、大きく2通りの購入方法があります。
・医療機関での処方
・通販での購入
長期戦になるAGA治療にとって価格は重要な要素ですが、それぞれの購入方法によりザガーロの価格はことなります。
ここからはザガーロについて、それぞれの購入方法の特徴やザガーロが市販されないのは何故なのかを解説していきます。
ザガーロは、医師による管理が必要な医療用医薬品です。
よってもっとも基本的なザガーロの入手方法は、AGA治療をおこなっている医療機関での処方となります。
AGA治療をおこなっている医療機関には、主に2種類があります。
・一般病院の皮膚科
・薄毛治療の専門クリニック
しかし一般病院と専門クリニックでは、治療内容や目的に違いがあります。
一般病院では"現状維持"をするために治療をすることが多く、プロペシアの処方をおこなっていてもザガーロは取り扱っていないことがあります。
対する専門クリニックでは"発毛実感"を目的とし、ザガーロの処方を含む幅広い治療を受けることが可能です。
本気で薄毛を改善したい方は、専門クリニックでの治療をおすすめします。
ただし覚えておきたいのが、ザガーロはいずれの医療機関においても保険が適用されないということです。
AGAは生命に関わる治療ではなく、厚生労働省からは美容整形と同じ分類にされています。
したがってAGA治療は自由診療となり、ザガーロの処方価格も医療機関によって多少のバラつきがあります。
病院やクリニック選びの際は、治療内容や価格を参考にしてみると良いかもしれません。
薬局やドラッグストアは、薬を購入したいときにはもっとも身近な存在です。
しかし残念なことに、ザガーロは薬局やドラッグストアでは取り扱っていません。
薬の種類は、大きく2つに分けられています。
・医療用医薬品
・一般用医薬品
まず一般用医薬品(OTC)とは、薬局やドラッグストアで購入できるような市販の薬になります。
誰でも安全に使用できるような成分の配合になっているものが多く、副作用のリスクも少ないといえます。
ですが一般用医薬品の中でも、「第1類医薬品」の分類される薬は副作用や飲み合わせに注意が必要で、薬剤師による指導がなくては購入できません。
対して医療用医薬品とは、医師の管理下で使用、あるいは処方される薬のことです。
一般用医薬品と比べると、医療用医薬品には高い治療効果が期待できます。
その反面で副作用のリスクも一般用医薬品より高く、使用や処方には医師による指導が必要になります。
ザガーロは、医療用医薬品に分類される薬です。
したがって購入するには医師による処方せんが必要になり、薬局やドラッグストアでは取り扱えません。
2014年6月、薬に関する法律「薬事法」が改正されたことにより全ての一般用医薬品が通販で購入できるようになりました。
これにより薬局やドラッグストアで販売されている薬は、「Amazon」や「楽天市場」などの通販サイトで店舗に行かずとも購入が可能です。
仕事で忙しい、体調が悪いなどの理由がある場合でも、PCやスマホからいつでも薬を購入できることはとても便利です。
ですがザガーロは、一般用医薬品ではなく医療用医薬品です。
重ねての説明になりますが、医師の処方せんがなければ購入ができず、国内の通販サイトではザガーロの購入はできません。
しかし薬事法では、自分で使用する目的で海外から薬を個人輸入することを認められています。
つまり海外の通販サイトや個人輸入代行サイトを利用し、ザガーロを通販で購入することが可能なのです。
これらのサイトでは国内の通販サイトと同様の手順で買い物ができ、また海外製のジェネリック医薬品も購入できます。
しかも医療機関で処方されるよりも安価で購入ができ、病院やクリニックまで足を運ぶ手間も省けるなど多くのメリットもあります。
ただし海外通販は良いことばかりではなく、ニセ薬のリスクや「商品が届かない」などのトラブルも報告されているため、信頼できるサイトを選ぶことが大切です。
ザガーロは、国内ではプロペシアに次いで2番目に承認されたAGA治療薬です。
AGA治療をおこなう医療機関や、あるいは海外通販を利用することで購入ができます。
ザガーロとプロペシアはどちらも5αリダクターゼの阻害作用により、AGA(男性型脱毛症)の改善効果を発揮する薬です。
しかし5αリダクターゼの2型だけを阻害するプロペシアに対し、ザガーロは1型・2型という複数の5αリダクターゼを強力に阻害します。
またザガーロの効果は理論だけでなく、臨床試験においてもプロペシアを上回る発毛効果があることが明らかになっています。
これまでAGA治療を試してきたけど望んでいるような効果が出なかったという方にも、ザガーロは新たな治療の選択肢となるはずです。
医薬品情報サイト
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
国立医薬品食品衛生研究所医薬品医療機器審査センターや財団法人医療機器センターにおける業務の一部を担い、医薬品や医療機器の承認審査、医薬品の副作用・生物由来の感染症などの被害からの救済、国民の安全対策などをおこなっている機関のサイトです。
法人サイト
日本皮膚科学会
1900年(明治33年)に創立された皮膚科に関する日本医学会に加入している学会です。会員に『日本皮膚科学会雑誌』を発行しており、専門医の資格取得を目指す方への研修講習会を開催しています。