そのような症状はトリコモナスに感染しているため、起きているのかもしれません。

トリコモナスは性行為で感染する、もっともポピュラーな性感染症の一つです。

自然に改善はせず、放置によって膣以外の場所に感染が広がったり、難治性になったりするケースも報告されています。

医療機関にて早めに適切な治療を受けることが大切です。

膣トリコモナス症はどんな病気？どんな悩みがあるの？

膣トリコモナス症は腟トリコモナス（ Trichomonas vaginalis）という原虫によって引き起こされます。

とくに女性に症状が強く出やすく、腟が過敏になり分泌物が出るほか、痛みを伴い排尿が困難になるケースもあります。

以下に膣トリコモナス症に関する情報を簡単にまとめました。

病原体	トリコモナス（原虫）
潜伏期間	1～3週間
感染経路	性行為感染
免疫	免疫はできず何度でも感染する

膣トリコモナス症の主な症状とは

女性の膣トリコモナス症の発症部位は主に膣です。

症状を以下にまとめました。

いくつか該当する場合はトリコモナスに感染している可能性があります。

男性はほとんど症状がないといわれていますが、以下のような症状が出る場合もあります。

膣トリコモナス症による膣炎は自然治癒しないって本当？

トリコモナスに感染すると、自然に改善するケースはまれであると考えられています。

トリコモナスに感染した男性や女性の20〜50%は無症状です。

そのため、自然治癒したと考える方もいるでしょう。しかしその3分の1は6か月以内に症状があらわれ、トリコモナスは体の中で生存し続けています。

放置すると、女性の場合は卵管炎や骨盤内感染にかかる可能性があるだけでなく、不妊症や早産、流産の危険性もあります。

男性であっても、前立腺炎や精巣上体炎や不妊症の原因になることが知られています。

なぜトリコモナスにかかったの？原因や感染経路とは

膣トリコモナス症のおもな感染経路は、感染者との性行為です。

トリコモナスは女性の膣や子宮の入り口、男性の場合は前立腺や精のうに主に寄生しているためです。

感染者の年齢層は幅広く、中高年でもしばしば感染が報告されています。

非常にまれではありますが、性行為以外の感染経路も知られています。

例えば感染者の使用したタオルや浴槽、便器、健診台などを通じてです。

トリコモナス感染を予防するには？

トリコモナス感染の予防には、次の一般的な対策が役立ちます。

膣トリコモナス症の治療のながれ！感染を早期発見で治そう！

治療しなければならないと思っていても、費用やどのような検査を受けるのかなど心配ですよね。

費用はそれほど高額ではありません。

膣トリコモナス症で医療機関を受診した場合、保険適用であれば3割負担で、おおよそ3,000円～4,000円です。

自費診療で受診した場合、おおよそ4,000円〜7,000円です。

トリコモナスの感染を確かめる検査

トリコモナスの検査が受けられるのは、婦人科や泌尿器科、性病科がある医療機関です。

おりものや尿などのサンプルを採取して検査をおこないます。

病院を受診するのが難しい場合は、郵送で検査に対応している医療機関もあります。

以下に検査の方法を表にまとめました。

検査方法	検査結果までの時間	検査内容
鏡検法	数分	サンプルを顕微鏡で観察し、トリコモナスが活動しているかどうかを確認する。 女性の場合は結果がはっきり出やすい。 感度が低めで、診断率は60〜70%ともいわれている。
培養法	3～7日	鏡検法で結果がはっきりしない場合に、サンプルを数日間培養する。
核酸増幅法	1～3日	トリコモナスに特有の遺伝子を増幅させて検出する。 短時間で結果が出て、感度も良い。

男性の場合は、女性よりもトリコモナスを発見するのが困難です。

ほとんどの場合は培養検法か、核酸増幅法になるでしょう。

膣トリコモナス症の治療方法

治療のメインは抗原虫薬の経口薬と膣剤です。

治療期間はどのくらい？

トリコモナスの治療期間は約7〜10日間程度ですが、2週間かかる場合もあります。

トリコモナスは肉眼で確認できず、無症状のケースもあります。

かゆみなどの症状がおさまっても、自己判断で治療薬の服用を中止しないでください。

中途半端な服用によって難治性になってしまうことがあります。

膣トリコモナス症が完治したサインとは？

自覚症状の消失と、トリコモナスの消失を医療機関で確認します。

時期は、治療完了後2週間〜3か月以内です。

フラジールは、トリコモナス原虫のDNAを切断して殺虫殺菌作用を示し、トリコモナス膣炎だけでなく尿道の症状も併せて改善します。嫌気性菌感染症やヘリコバクターの除菌にも使われる商品です。 1箱：1,800円～

膣トリコモナス症の治療は経口薬と膣剤の抗原虫薬を使用

腟トリコモナス症は腟内にとどまらず、尿路などにも感染している可能性があります。

そのため、抗原虫薬の腟剤による局所投与ではなく、内服による全身投与が主流になります。

しかし抗原虫薬の服用は胎児に影響が出る可能性が指摘されています。

念のため、一般的には妊娠中は膣剤を使用します。

難治例では膣剤と経口薬を併用する場合もあります。

メトロニダゾール（抗原虫薬）

メトロニダゾール錠250mgを1回1錠　1日2回10日間で、飲み忘れることなくしっかり飲みきることが大切です。

途中で中断してしまうと、膣トリコモナス症の治療が失敗してしまう可能性があります。

メトロニダゾール錠は発がん性が否定できないといわれており、1クールの投与日数は10日間程度にとどめ、追加治療が必要な場合は1週間あけるようにします。

妊娠中などでメトロニダゾール腟錠250mgを使用する場合は、1日1錠、1日1回10〜14日間腟内に挿入します。

チニダゾール（抗原虫薬）

初回の治療としては、メトロニダゾールを使用することが一般的です。

しかし約4％がメトロニダゾールに抵抗性があるといわれており、そういったケースやアレルギーがある場合はチニダゾールを使用します。

1回200mg、1日2回　7日間、または2,000mgを1回服用します。

抗原虫薬の副作用

抗原虫薬は内服薬、膣剤のどちらも、カンジダ（真菌）やその他の細菌性の膣炎を誘発してしまうことがあります。

とくに卵巣機能の低下した中高年の女性で多く報告されており、体内の常在菌のバランスが変化して起きると考えられています。

カンジダ（真菌）やその他の細菌による膣炎は、抗原虫薬では治療ができず、別の治療薬が必要です。

お酒は危険？治療中は気をつけたいこと

抗原虫薬を服薬中および服薬後3日間は、飲酒を避けるようにしましょう。

治療薬は市販では手に入らない

膣トリコモナス症の治療薬として使用する抗原虫薬は、経口薬、膣剤ともに市販薬はありません。

そのため、ドラッグストアでの購入はできません。

治療薬は通販でも購入できる？手に入れる方法は？

医療機関以外では、絶対に膣トリコモナス症の治療薬は手に入らないのでしょうか？

じつは通販で、海外製の治療薬を個人輸入することで、安く手に入れる方法があります。

『お薬通販部』は、医薬品の個人輸入代行サービスです。

メーカー正規品であることを実証し、厳選した信頼性のある商品のみを取り扱っています。

個人で海外から治療薬を購入する際に、品質や配送に不安を感じる場合は、このようなサービスを利用してみましょう！

通販ならお得なジェネリックも購入可能！

海外製の治療薬であれば、ジェネリック医薬品の取り扱いもあります。

ジェネリック医薬品とは、先発品と同じ有効成分と量を使用しており、品質、効きめ、安全性が同等な治療薬です。

先発品と、形や大きさ、味や香りなどの添加剤がことなる場合がありますが、効きめや安全性に影響はありません。

先発医薬品は、開発するためにかかった膨大な時間と費用を回収するために、どうしても高価になります。

ジェネリック医薬品は、その費用が必要なく、先発品と同等であると示す試験のみおこなえばよいため、価格を低く抑えることができるのです。

まとめ

膣トリコモナス症は、膣のかゆみや排尿時の痛みなど不快な症状を起こします。

また自然治癒せず、放置によって卵管炎や骨盤内感染にかかる可能性があります。

不妊症や早産、流産の危険性もあるため、早めに治療を始めた方がよいでしょう。

検査は痛みを伴わず、簡便で、郵送に対応している医療機関もあります。