ラシックスが服用できない人とは?|服用できない基礎疾患や併用が禁止されているお薬について解説
ラシックスは利尿作用のあるお薬であり、むくみの症状や高血圧症の改善が期待される反面、特定の疾患を患っていたり、治療をおこなっていたりするケースでは服用が禁止されているケースもあります。この記事では、ラシックスの服用が禁止されている疾患や併用できないお薬の組み合わせについてご説明します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ラシックスは臨床試験で高い有効性が証明されているお薬ですが、治療中の疾患や健康状態などによっては服用できない場合もあります。
この記事では、ラシックスの服用が禁止されている人の特徴を解説します。
目次
ラシックスの服用が禁止されている人の特徴

次にあてはまる人はラシックスの服用が禁止されています。
順番に見ていきましょう。
ほとんど尿が出ない(無尿)人
ほとんど尿が出ない人は、ラシックスの服用が禁止されています。
ラシックスの作用が期待できないためです。
尿が出ない要因には、前立腺肥大や神経因性膀胱(神経の障害により膀胱の働きが阻害される)による排尿困難、腎不全による尿量の減少などがあります。
尿を出しづらかったり、ほとんど出なかったりする場合は、隠れた病気のサインである場合もあります。
ラシックスを服用する前に、医師に相談しておくと良いでしょう。
肝性昏睡に陥っている人
肝性昏睡(肝性脳症)を患っている場合は、ラシックスの服用が禁止されています。
肝性昏睡とは、重篤な肝機能障害や異常な静脈の走行などが原因で発症する精神神経疾患です。
異常行動や傾眠状態(呼びかけると目を覚まし会話ができる状態)、昏睡などの症状がみられる場合があります。
ラシックスを服用すると、体内の電解質のバランスが崩れて低カリウム血症をきたし、肝性昏睡を悪化させる可能性があります。
肝機能障害の既往歴や異常な静脈走行を指摘されたことがある人は、注意が必要です。
体内のナトリウムやカリウムの濃度が明らかに低下している人
体内のナトリウムやカリウムの濃度が明らかに低下している場合は、ラシックスの服用ができません。
ラシックスは強い利尿作用があり、体液中の水分の排泄が促されます。
電解質のバランスが崩れている人がラシックスを服用すると、さらなる悪化をきたす可能性があります。
低ナトリウム血症や低カリウム血症などを患っている人は、誤って服用しないように注意しましょう。
スルフォンアミド誘導体系の薬剤で過敏症になったことがある人
スルフォンアミド誘導体を含むお薬で過敏症の症状が現れたことがある人は、ラシックスの服用が禁止されています。
過敏症とは、薬剤の使用で強いアレルギー反応をきたし、服用後に38℃以上の高熱や全身の倦怠感などによる体調の悪化をきたす疾患です。
スルフォンアミド誘導体はラシックスと類似した構造をしており、過敏症の症状がみられた場合、ラシックスでも同様の症状をきたす可能性があります。
代表的なスルホンアミド系のお薬には、抗菌薬であるスルファニルアミド(サルファ剤)などがあります。
過去にお薬の使用で過敏症になったことがある場合は、スルフォンアミド系に当てはまるお薬ではないか確認してみてください。
デスモプレシン酢酸塩水和物を服用している人
デスモプレシン酢酸塩水和物を使用している人は、ラシックスとの飲み合わせで低ナトリウム血症をきたす可能性が高まるため、併用ができません。
低ナトリウム血症をきたすと、全身の倦怠感や頭痛などがみられ、重症化すると意識障害やけいれんなどをきたす可能性もあります。
デスモプレシン系のお薬は、夜尿症(夜間多尿や多感頻尿など)の治療に利用されるお薬です。
誤ってラシックスと併用しないように注意が必要です。
![]() ラシックスは有効成分フロセミドを含み、腎臓に作用することで利尿作用が発生します。心臓病や腎臓病が原因のむくみ、生理前のむくみ、慢性的なむくみ改善などに役立つ医薬品です。ラシックスはインド・ムンバイに本部を置くアベンティスファーマが開発した先発医薬品です。 1箱:825円~ |
まとめ

ラシックスは、特定の疾患や薬剤の副作用歴などによっては、服用できないケースがあります。
上述した疾患に当てはまる場合は、服用する前に既往歴や治療中の疾患について、あらかじめ医師に相談しておくと良いでしょう。
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