臨床試験の結果から読み解くフォシーガの有用性について
フォシーガは有効成分としてダパグリフロジンを配合した糖尿病治療薬です。フォシーガの有用性について臨床試験をもとに解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

フォシーガはSGLT2阻害剤に分類される糖尿病治療薬で、インスリンに関与せず血糖値を下げる点が特徴です。
1型糖尿病・2型糖尿病はもちろん、慢性心不全や慢性腎臓病の治療にも用いられており、現在では世界110ヶ国以上で承認されています。
本記事では臨床試験の結果を基に、フォシーガの有用性について解説します。
フォシーガとは

フォシーガは有効成分としてダパグリフロジンを配合した、代表的な糖尿病治療薬の1つです。
身体への糖の吸収を妨げ、尿の排出量を増加させる作用があるため、ダイエット目的で利用されるケースもあります。
フォシーガの特徴
フォシーガはSGLT2阻害剤に分類される糖尿病治療薬です。
インスリンの基礎分泌を補って血糖値の上昇を抑制するインスリン製剤とは異なり、フォシーガはインスリンには関与せず、腎臓における糖の吸収を妨げて、尿からの排出を促進する点が特徴です。
また、フォシーガは糖尿病だけでなく、慢性心不全や慢性腎臓病の治療薬としても使用されています。
![]() フォシーガはアストラゼネカが製造・販売している糖尿病の治療薬です。糖尿病治療だけでなく慢性心不全・慢性腎臓病に対する効果が認められています。SGLT2阻害薬に分類される薬で、尿中に糖を排泄し、ダイエット効果も期待できるため注目されています。 1箱:6,540円~ |
臨床試験の結果から見るフォシーガの有用性について

フォシーガの有用性について、以下2つの臨床試験を基に解説します。
国内で行われた臨床試験のデータ
2型糖尿病患者に対して24週にわたり5mg、ないし10mgのフォシーガを投与したプラセボ対照二重盲検比較試験において、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値に以下の変化が見られました。
HbA1c(NGSP値)(%) | 空腹時血糖(mg/dL) | ||||
ベースライン平均値 (SD) | ベースライン値からの変化(SE) | プラセボ群との差(SE) | ベースライン値からの変化量(SE) | プラセボ群との差(SE) | |
プラセボ群(n=87) | 7.50 (0.63) | -0.06 (0.06) | – | 5.8 (2.17) | – |
5mg投与群 (n=86) | 7.50 (0.72) | -0.41 (0.06) | -0.35 (0.09) | -8.6 (2.19) | -14.4 (2.90) |
10mg投与群 (n=88) | 7.46 (0.61) | -0.45 (0.06) | -0.39 (0.09) | -13.7 (2.15) | -19.5 (2.89) |
上記の表から明らかなように、フォシーガ服用群ではプラセボ群に比べ、HbA1cの値に有意な低下が見られます。
HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖値を反映するため、フォシーガが血糖値のコントロールに効果的と分かります。
海外で行われた臨床試験のデータ
慢性心不全患者を対象に行われた国際共同プラセボ対照二重盲検比較試験において、心血管死または心不全イベント(心不全による入院または心不全による緊急受診)の発現割合に以下の変化が見られました。
10mgのフォシーガ投与群(n=2373) | プラセボ群(n=2371) | ハザード比[95%信頼区間] | p値 | |
心血管死または心不全イベント (心不全による入院または緊急受診) | 386例 (100人中11.6人/年) | 502例 (100人中15.6人/年) | 0.74 [0.65、0.85] | p<0.0001 |
上記の表から分かるように、フォシーガ服用群ではプラセボ群に比べ、心不全による入院または緊急受診の割合が有意に低くなっています。
まとめ

フォシーガの有効成分であるダパグリフロジンには、腎臓における糖の吸収を妨げ、尿からの排出を促進し、血糖値を下げる効果が期待できます。
臨床試験の結果から、フォシーガの継続的服用により、HbA1cの数値が有意に減少すると分かりました。
また、心不全による入院または緊急受診の発現割合も低下しており、慢性心不全に対する効果も確認されています。
ただし、フォシーガには副作用のリスクもあるため、用法用量を守って適切に服用することが重要です。
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フォシーガはアストラゼネカが製造・販売している糖尿病の治療薬です。糖尿病治療だけでなく慢性心不全・慢性腎臓病に対する効果が認められています。SGLT2阻害薬に分類される薬で、尿中に糖を排泄し、ダイエット効果も期待できるため注目されています。
6,540円~
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