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抗生物質の強さランキングは存在する?主な種類や選び方を解説

「抗生物質の強さを種類ごとに知りたい」と思っている人に向けて、代表的な抗生物質の種類やそれぞれの特徴、自分に合ったお薬の選び方を解説します。正しい服用方法や注意点も紹介しているので、参考にしてください。

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記事公開日:2026年05月07日

最終更新日:2026年05月07日

お薬通販部医療監修チーム

抗生物質の強さランキングは存在する?主な種類や選び方を解説

「処方された抗生物質がどれくらい強いのか知りたい」「一番よく効く最強のお薬はどれ?」と疑問に感じている人は少なくありません。

結論として、抗生物質を単純な数値で強さを比較し、ランキングにすることはできません。

なぜなら、お薬の種類によって得意とする菌が異なり、ターゲットとする菌に合致した種類を選ばなければ十分な効果が得られないからです。

この記事では、抗生物質に強さランキングが存在しない理由や、ペニシリン系・セフェム系といった主要なお薬の特徴について詳しく解説します。

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抗生物質に強さのランキング付けは難しい

冒頭で述べたように、抗生物質を強さ別にランキング分けすることはできません。

なぜなら、それぞれのお薬によって攻撃の対象となる細菌が異なり、得意分野や役割が明確に分かれているからです。

特定の病原菌に対してはよく効いても、別の菌にはまったく効果を発揮しないケースも珍しくありません。

多くの人は「強いお薬ほど早く治る」と考えがちですが、医療現場では原因菌との相性を最優先して処方されます。

また、抗生物質は種類ごとに細菌を攻撃する仕組みが根本から異なる点に注意しなければなりません。

ランキングで強さを求めるのではなく、自分の症状に合致したお薬を選ぶことが大切です。



強さランキングよりも相性!抗生物質の主な種類

大切なことは、抗生物質に強さのランキングを付けるのではなく、感染している細菌の種類とお薬の性質が合っているかです。

抗生物質には多くの系統があり、それぞれ得意とする攻撃対象が異なります。

代表的な種類は以下のとおりです。

ここからは、主要な6種類の系統について具体的な特徴を解説します。



ペニシリン系(βラクタム系)

主な適応症状(※)表在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、乳腺炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、梅毒、子宮内感染、前立腺炎、中耳炎など
作用機序細菌の細胞壁の合成を阻害する
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマなど
代表的なお薬アモキシシリンアンピシリン、スルタミシリン、バカンピシリン、ピペラシリン
※成分によって異なる

ペニシリン系は、世界で最初に発見された歴史ある抗生物質であり、現代でも多くの医療現場で活躍しています。

細菌における細胞壁の合成を阻害し、死滅させる作用があることが特徴です。

この系統のお薬は、主に風邪をこじらせたときの喉の痛みや皮膚の感染症、中耳炎などでよく処方されます。

しかし、長い歴史の中でペニシリン系の抗生物質に耐性を持つ菌も増えてきました。

そのため、現在はペニシリン系の弱点を補うお薬も開発されています。





セフェム系(セファロスポリン+セファマイシン)

主な適応症状(※)表在性感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷、熱傷および手術創等の二次感染、乳腺炎、咽頭・喉頭炎、急性気管支炎、肺炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎など
作用機序細菌の細胞壁の合成を阻害する
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌など
代表的なお薬セファレキシン、セフロキサジン、セファクロル、セフロキシム、セフメタゾール
※成分によって異なる

セフェム系は、医療機関でも高頻度で処方される抗生物質の1つであり、幅広い菌に対して効果を発揮します。

ペニシリン系と同じく、細胞壁を壊して菌の増殖を抑えるタイプです。

ペニシリン系と比べて、より多くの種類の細菌に対応できるよう改良が進められました。

セフェム系は開発された年代によって「世代」に分かれており、「第一世代」から「第四世代」まで存在します。

しかし、一概に数値が大きいほど強いわけではなく、それぞれ適応菌株が少しずつ異なります。





カルバペネム系

主な適応症状(※)敗血症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、肛門周囲腫瘍、骨髄炎、関節炎、扁桃炎、肺炎、腎盂腎炎、腹膜炎、中耳炎など
作用機序ペニシリン結合蛋白に高い親和性を示し、細菌の細胞壁の合成を阻害する
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、髄膜炎菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、プロビデンシア属、インフルエンザ菌など
代表的なお薬メロペネム、ドリペネム、ビアペネム、テビペネムピボキシル
※成分によって異なる

カルバペネム系は、非常に広い抗菌範囲を持つお薬です。

他の抗生物質が効かないような耐性菌に対しても効果を示すことがあるため、重症の感染症や原因菌が特定できていない緊急性の高い場面で使用されます。

通常は、飲み薬ではなく点滴として入院治療で用いられるケースがほとんどです。





ニューキノロン系

主な適応症状(※)表在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、乳腺炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎など
作用機序DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼⅣに作用しDNAの複製を阻害する
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、結核菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、アクネ菌、エンテロバクター属、セラチア属、肺炎クラミジアなど
代表的なお薬オフロキサシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、ロメフロキサシン、レボフロキサシン
※成分によって異なる

ニューキノロン系は、細菌の増殖に不可欠なDNAの複製を直接阻害することで殺菌作用を示すお薬です。

幅広い種類の細菌に対して効果を発揮します。

ただし、利便性の高さゆえに耐性菌の出現が社会的な問題となっているのが現状です。

また、アルミニウムやマグネシウムを含むお薬と一緒に服用すると、抗生物質の吸収が極端に悪くなる場合があるので注意しなければなりません。





アミノグリコシド系

主な適応症状(※)表在性皮膚感染症、慢性膿皮症、びらん・潰瘍の二次感染 など
作用機序細菌の蛋白合成を阻害して殺菌的に働く
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、緑膿菌、赤痢菌、腸炎ビブリオ など
代表的なお薬ストレプトマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、フラジオマイシン
※成分によって異なる

アミノグリコシド系は、細菌が蛋白質を合成するのを阻害して殺菌作用を示す抗生物質です。

主にグラム陰性菌と呼ばれる種類の細菌に対して高い効果を発揮するため、重症の感染症や敗血症などの場面で活躍します。

なお、アミノグリコシド系は消化管からほとんど吸収されないため、点滴や注射、外用薬として使われることが一般的です。

この吸収性の悪さを利用し、大腸菌や赤痢菌、腸炎ビブリオによる感染性腸炎の治療に用いられることもあります。





マクロライド系

主な適応症状(※)表在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷および手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎など
作用機序細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、蛋白質合成を阻害する
主な適応菌株(※)本剤に感性のブドウ球菌属、本剤に感性のマイコバクテリウム属、本剤に感性のヘリコバクター・ピロリ、クラミジア属、マイコプラズマ属、レジオネラ属、カンピロバクター属など
代表的なお薬エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、クラリスロマイシンアジスロマイシン、スピラマイシン
※成分によって異なる

マクロライド系は、細菌の蛋白質合成を阻害することで細菌の増殖を抑える抗生物質です。

一般的な細菌だけでなく、細胞壁を持たないマイコプラズマやクラミジアなど特殊な病原体に対しても有効性を示します。

また、マクロライド系は細菌を叩くだけでなく、炎症を抑える作用や免疫を調整する働きもあることが特徴です。







ジスロマックは、大手製薬会社ファイザーが開発したマクロライド系抗生物質です。長時間体内にとどまる特徴があり、呼吸器感染症、リンパ管、リンパ節感染症、副鼻腔炎などの治療に使用されます。

1箱:5,510円~


アジーはシプラが開発したクラジミアの治療薬で、ジスロマックと同じ成分が入っているジェネリック医薬品です。クラミジアを原因とした尿道や膣内の痛みや違和感などの治療に効果が期待できます。

1箱:2,000円~


レボフロックスは、適応範囲の広いの抗生物質で、DNAジャイレースと呼ばれる細菌細胞の分裂プロセスに不可欠な酵素の合成を阻害します。クラミジア菌やさまざまな細菌感染症を治療するために使用されます。

1箱:13,500円~


クラビリンは、主にクラミジア治療薬などとして使用されています。人の細胞に影響を与えることなく、細菌に対してのみ毒性を示すという働きを有します。抗菌薬の中でも幅広い細菌に対して効果を示す医薬品です。

1箱:2,670円~



自分に合った抗生物質の選び方

ここからは、自分に合った抗生物質の選び方として以下の3つについて詳しく解説します。

自分に合った抗生物質を選ぶためには、医学的な根拠にもとづいた視点を持つことが大切です。

抗生物質は種類によって効果を発揮する細菌の種類が大きく異なるため、適切な選択をしないと十分な治療効果が得られません。



症状の原因となる菌に効果があるか

主な症状効果的なお薬
風邪に伴う扁桃炎・咽頭炎などアモキシシリン、スルタミシリン、セファクロル、クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど
肺炎レボフロキサシン、アジスロマイシン、アンピシリン、ピペラシリン、メロペネムなど
下痢・腹痛ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシンなど
ニキビロキシスロマイシン、レボフロキサシンなど
性感染症アジスロマイシン、クラリスロマイシン、レボフロキサシンなど
副鼻腔炎クラリスロマイシン、レボフロキサシンなど
ものもらい・結膜炎オフロキサシン(点眼)、トブラマイシン(点眼)、ゲンタマイシン(点眼)など
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎アモキシシリン、クラリスロマイシンなど

抗生物質選びにおいて重要な判断基準となるのが、体に悪影響を及ぼしている細菌に対して作用するかです。

原因となっている細菌に効かない種類を選んでしまえば、症状は一向に改善されません。

細菌には多くの種類があり、それぞれの構造に違いがあるため、抗生物質ごとに「得意な細菌」と「苦手な細菌」がはっきり分かれています。

もし使用を続けても効果が実感できない場合は、その細菌がお薬に対して耐性を持っている可能性も否定できません。

適切な治療を進めるためには、まず敵を知ってそれに合った武器を選ぶことが大切であることを覚えておきましょう。


お薬の安全性は担保されているか

どれだけ殺菌力が優れたお薬であっても、服用する人の体に負担がかかっては意味がありません。

そのため、個人の体質や健康状態に合わせて安全性が十分に確保できるお薬を選ぶ必要があります。

過去に抗生物質を服用してアレルギー反応が出たことがないか、腎臓や肝臓の機能に問題がないかなどを確認してください。

副作用のリスクを抑えつつ、着実に細菌を減らしていく治療を行うことが重要です。


日常生活に支障をきたさずに使用・服用できるか

治療を成功させるためには、処方されたお薬を最後まで確実に飲み切ることが大切です。

本人のライフスタイルに合っているか、無理なく服用を続けられるかなどが大きな選択基準となります。

たとえば、1日3回の服用が必要なお薬は、仕事や学校で忙しい人にとって飲み忘れの原因になりやすいものです。

そのような場合は、1日の服用回数が少なくて済むタイプや、数日間の服用で長期間効果が持続するお薬が選ばれることがあります。



抗生物質を使用・服用するときの注意点

抗生物質は、正しく使用しなければ本来の効果を発揮できないばかりか、体に悪影響を及ぼすおそれがあります。

安全に治療を進めるためにも、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。



正しい用法・用量を守る

抗生物質は、医師や薬剤師から指示された用法・用量を必ず守って使用してください。

自己判断で量を調節すると、十分な効果が発揮されなかったり、耐性菌が出現したりする原因となります。

また、早く治したいからといって一度に多く飲むのは危険です。

必要以上の量を摂取しても治療が早まることはなく、かえって副作用のリスクを高めてしまいます。

飲み忘れたからといって、次の使用タイミングで2回分をまとめて飲むのも避けてください。



自己判断で服用を中止しない

症状が少し軽くなったからといって、自己判断で抗生物質の使用を中止しないようにしましょう。

症状が軽減したとしても、体の中にはまだ細菌が生き残っている可能性があります。

中途半端な状態でお薬をやめると、生き残った細菌が再び暴れ出し、症状が再発する危険性があるのです。

「もう大丈夫」と感じても、指示された日数は最後までしっかり飲みきってください。


効果を妨げる飲み合わせに注意する

抗生物質の中には、特定の飲み物や食べ物、お薬と一緒に摂取すると効果が大きく損なわれるものがあります。

たとえば、ニューキノロン系やテトラサイクリン系の抗生物質は、牛乳などの乳製品やカルシウム・マグネシウムを含むサプリメント、一部の胃薬と一緒に飲むと成分が結合してしまい、体に吸収されにくくなります。

日常的に使用しているお薬やサプリメントがある場合は、必ず事前に医師や薬剤師に相談してください。


症状が改善されない場合は医師に相談する

指示通りに抗生物質を使用しているにもかかわらず、数日が経過しても症状がまったく改善されない、あるいは悪化していると感じる場合は、すみやかに医師へ相談しましょう。

現在の症状の原因が細菌ではなくウイルスであったり、特定のお薬が効かない耐性菌であったりする可能性が考えられます。

また、お薬を飲み始めてから発疹が出たり激しい下痢が続いたりする場合も注意が必要です。

症状が改善されない、お薬が体に合わないと感じるときは迷わず相談してください。



まとめ

この記事で解説したように、抗生物質の強さにはランキングが存在しません。

自分の症状の原因となっている細菌との相性を見極めることが何よりも重要です。

どれほど広範囲の細菌に効くお薬であっても、原因菌に合致していなければ十分な治療効果は期待できません。

今回ご紹介したように、ペニシリン系からマクロライド系まで、お薬にはそれぞれの得意分野があります。

自己判断で使用を中止せず、医師や薬剤師の指示に従って治療を続けることが大切です。



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