糖尿病は治るのか？完治と寛解の違い・改善方法をわかりやすく紹介

糖尿病は慢性的に血糖値が高い状態が続き、血管が徐々に破壊される病気です。糖尿病が治る可能性や、血糖値を改善するポイントを解説します。

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記事公開日：2025年11月20日

最終更新日：2025年11月20日

お薬通販部医療監修チーム

糖尿病は慢性的に血糖値が高い状態が続き、血管が徐々に破壊される病気です。

進行すると三大合併症などさまざまな健康リスクがありますが、治る可能性はあるのでしょうか。

糖尿病が治る可能性や、血糖値を改善するポイントを解説します。

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1 糖尿病は本当に治る？完治と寛解の違いを正しく理解
2 糖尿病が治らないといわれる理由と改善への向き合い方
3 糖尿病改善のための治療法！食事・運動・薬でコントロール
4 まとめ
5 糖尿病が治るのかに関するQ&A
- 5.1 糖尿病は完治しますか？
- 5.2 糖尿病はなぜ治りにくいのですか？

糖尿病は本当に治る？完治と寛解の違いを正しく理解

糖尿病が治るのかどうか、完治と寛解について理解しておかなければなりません。

糖尿病は「治る」のか「治らない」のか考え方の整理

一般的に病気が治るといった場合、完治と寛解の2つの概念があります。

完治	病気の原因が完全に取り除かれ、再発リスクがほぼない状態
寛解	症状はでなくなったものの、再発防止のため治療や経過観察が必要な状態

糖尿病は進行性の病気のため、適切な治療で症状が出なくなったとしても経過観察が必要です。

その意味では、完全に治る可能性はないと言えるでしょう。

参照URL

厚生労働省「糖尿病」

初期の糖尿病なら改善できる可能性が高い理由

初期の糖尿病が改善しやすい理由は、血糖値のコントロールが容易なケースが多いためです。

糖尿病の治療法は薬物療法と生活習慣の見直しの2本柱です。

若いうちに糖尿病の発症がわかれば、運動による効率的な血糖値のコントロールが期待できるでしょう。

糖尿病に限らず、生活習慣の多くは初期の治療により早期改善が期待できます。

2型糖尿病で痩せると症状が軽くなるケースも

2型糖尿病で痩せると、症状が軽くなるケースがあります。

たとえば適度な運動によりインスリンのはたらきがよくなると、血糖値を下げやすくなるためです。

ただし、体重が痩せるのには以下2つのケースがあることを知っておきましょう。

良いケース	適切な治療や運動で血糖値をコントロールできている状態
悪いケース	インスリンのはたらきが低下してブドウ糖からエネルギーを作れなくなっている状態

糖尿病の方で、食べても痩せる方は注意が必要です。

糖尿病が治らないといわれる理由と改善への向き合い方

糖尿病は、よく「治らない病気」と言われます。

治らない病気と言われる理由や、合併症の改善が難しい仕組みを解説します。

生活習慣病として長期的な管理が必要な病気

糖尿病が治らない病気と言われるのは、長期的な食事管理や運動で血糖値をコントロールし続ける必要があるためです。

長年にわたり続けてきた生活習慣や食習慣を切り替えるのは、誰にとっても難しいことです。

糖尿病の再発例が多いのは、一時的に血糖値が下がっても旧来の習慣により再び血糖値が上がってしまうためです。

合併症が進むと改善が難しくなる仕組み

糖尿病が悪化すると、以下の三大合併症を引き起こすリスクが高くなります。

糖尿病性神経障害	手足のしびれや感覚の鈍麻があらわれ、次第に全身に影響がおよびます
糖尿病網膜症	糖尿病が原因で網膜の血管が障害され、網膜剥離や緑内障のリスクが増加します
糖尿病腎症	高血糖により腎機能が低下して腎不全を起こしやすくなります

糖尿病の三大合併症の改善が難しい理由は、高血糖状態の継続により血管がもろくなるためです。

たとえば糖尿病により腎症を発症した場合、傷ついた糸球体や尿細管は再生しません。

そのため、糖尿病の合併症が進むと改善が難しい訳です。

参照URL

厚生労働省「糖尿病に関する留意事項」（PDFが開きます）

「治る時代」と言われる新しい治療法の可能性

2型の糖尿病は主に生活習慣が原因で起こるため、GLP-1受容体作動薬などの新しい治療薬で血糖値を下げたり、インスリンの分泌を促したりすると改善できるケースが増えています。

1型の糖尿病に関しては、ips細胞から作成した膵島細胞を移植し、インスリンの分泌を目指す治療法が注目されています。

糖尿病改善のための治療法！食事・運動・薬でコントロール

2型の糖尿病は主に生活習慣が原因で発症するため、食事療法や運動により血糖値をコントロールすることが大切です。

血糖値を安定させる食事療法の基本ポイント

血糖値を安定させるためには、以下の点を意識して日々の献立を作成するのがおすすめです。

主食	ご飯やパン、麺類を摂り過ぎない。玄米や雑穀米などがおすすめ
主菜	高脂質の肉類は避ける。青魚や鶏のむね肉、牛赤身肉、豆腐などがおすすめ
副菜	海藻や野菜サラダ、食物繊維が多いごぼうを積極的に取り入れる

運動習慣を取り入れて糖代謝を改善する方法

血糖値のコントロールには、有酸素運動や筋トレなどが有効です。

有酸素運動や筋トレを続けるとインスリンの感受性が高くなり、血液中のブドウ糖をエネルギーに変えやすくなるためです。

自分の運動レベルに合わせて、無理のない運動に取り組みましょう。

食事と運動で不十分なときに使われる薬物療法

食事と運動で血糖値が十分にコントロールできない場合、以下の医薬品を用いた薬物療法が検討されます。

商品名	有効成分	期待できる効果	価格
ダパリル	ダパグリフロジン	過剰な糖分を尿中に排出する	1箱：3,450円～
リベルサス	セマグルチド	インスリンの分泌を促進する	1箱：8,450円～
ジャディアンス	エンパグリフロジン	腎臓での糖の再吸収を抑制する	1箱：5,000円～