女性がそんな変化に気付いた時は、“トリコモナス”という感染症にかかっている可能性があるかもしれません。

トリコモナスは日常生活・性行為などささいなきっかけで感染しやすく、おりものに異状が見られる膣炎で、女性の年代や体質問わずに誰にでもかかる傾向にあります。

ここではトリコモナス症状がどのようなものなのか、原因や感染経路、治療法なども合わせて解説。

トリコモナスとはどんな感染症？よくある症状と原因、感染経路

トリコモナスは数ある感染症の中でももっともかかりやすい性感染症と言われています。

性感染症というと性行為が主な原因と言うイメージが一般的ですが、トリコモナスは性生活以外にも日常の中で感染する可能性が高い傾向にあります。

トリコモナスの症状、セルフチェックのポイント

トリコモナス症状は、主におりもののいつもとは違った変化で感染が判断しやすくなります。

といったいつもとは違う変化に気付いた場合はトリコモナスに感染している可能性が否定できません。

女性のおりものはそもそも、

という状態が正常と言われています。

トリコモナスの原因

トリコモナス感染症にかかってしまうのは、“膣トリコモナス原虫”という原虫や膣や尿道、前立腺などに入り込み寄生して発症することがわかっています。

トリコモナスは女性ばかりではなく男性にも発症し、トリコモナス原虫の寄生場所に細かな違いがあります。

トリコモナス原虫が寄生する場所【女性編】	・膣内 ・子宮頸管
トリコモナス原虫が寄生する場所【男性編】	・前立腺 ・精のう

トリコモナスの感染経路

トリコモナスに感染しやすくなる代表的な経路には、

のふたつが考えられています。

性行為が感染経路のトリコモナスは男性・女性どちらかにしていたトリコモナス原虫が性行為を通して相手の尿道や膣内に入り込んで寄生し、感染します。

トリコモナス症状に気付いたら…！クリニックで受けられる治療法

おりものの悪臭やデリケートゾーン痛みなど、のいつもとは違う異常があり、トリコモナス症状に気付いてしまったら、早期にクリニックで検査や診察、治療を受けることが早期改善のポイントになります。

尿、膣分泌液の検査

トリコモナス症状の検査は、尿や膣分泌液を採取し、顕微鏡でトリコモナス原虫の寄生を確認する方法が一般的です。

内服薬の処方

尿や膣分泌液の検査でトリコモナス症状が確認できた場合は、内服薬の処方を受けることが一般的です。

トリコモナス治療の内服薬は、以下の2種類あります。

メトロニダゾール（フラジール）	・トリコモナス感染症の原因菌をなくす作用がある ・トリコモナス原虫の働きを抑制する
チニダゾール（ハイシジン）	・トリコモナス原虫に対する殺虫的作用がある ・トリコモナス症状によく見られる陰部のかゆみ、痛み、違和感を消滅させる

膣剤（膣内に直接治療薬を挿入する）の治療

トリコモナスの治療薬には、膣内に直接有用性の高い治療薬を注入する膣剤が用いられることがあります。

トリコモナス治療薬の膣錠には、

クロマイ（クロラムフェニコール）膣錠	トリコモナス原虫をはじめとする膣炎の治療に用いる
フラジール（メトロニダゾール）膣錠	トリコモナス膣炎における適応が認められた代表的な膣錠

という種類があり、妊娠時期にトリコモナス感染に生じてしまった際に選択されることが一般的となっています。

トリコモナス治療は自費、目安の費用を訴求

トリコモナスの治療は検査、治療ともに保険が適用されますが、定期的な検査が必要になった場合は自費となり保険適用がされない仕組みになっています。

トリコモナスの保険適用における目安の費用は、

が一般的になっています。

フラジールは、トリコモナス原虫のDNAを切断して殺虫殺菌作用を示し、トリコモナス膣炎だけでなく尿道の症状も併せて改善します。嫌気性菌感染症やヘリコバクターの除菌にも使われる商品です。 1箱：1,800円～

トリコモナス症状を未然に予防！セルフでできる対策をご紹介

トリコモナス症状は陰部のかゆみや不快感、おりものの異状と気持ち的にも不安になるいくつもの症状が出やすくなります。

コンドームなど避妊具の使用

トリコモナス原虫は性行為で接触が多い部位に寄生するため、コンドームなどの避妊具を用いることが推奨されています。

フェムケアの習慣化

トリコモナス原虫の寄生はフェムゾーン（膣内、膣まわり）の清浄・保湿を心がけることでリスク軽減につながり、性病予防にも効果的です。

を心がけトリコモナスを予防しましょう。

定期的にクリニックで検査を受ける

おりものや体調、メンタル面の変化は免疫力が低下し、トリコモナス原虫の寄生がしやすい状態と言えます。

デリケートゾーンを清潔に保つ

汗やおりものの分泌などの汚れ、不衛生さにトリコモナス原虫の寄生の原因となるため、デリケートゾーンは常に清潔な状態を保ちましょう。

日常生活の注意点

トリコモナスは性交の経験がなくても日常生活上で感染することが少なくはありません。

トリコモナス感染にかからないためにも、

といった日常生活での注意点、過ごし方を押さえておくようにしましょう。

不特定多数との性行為をしない

不特定多数の異性との性行為は、トリコモナス感染を発症した際の場所やタイミング、相手の判断が難しくなり、特定が遅れてしまう分症状の悪化につながる心配があります。

まとめ

トリコモナス感染は、症状が出てから自然治癒することがほぼなく、

があると繰り返し発症しやすくなることがわかっています。