太る?うつになる?マーベロンのデメリット!気になる副作用と血栓症のリスクについて
マーベロンは避妊効果のある低用量ピルです。この記事では、マーベロンの副作用である血栓症などだけでなく、太る、うつになるなどの噂に関しても解説しています。
お薬通販部スタッフ[監修]

マーベロンは、避妊以外にもPMSや月経不順の改善、ニキビ治療などの効果が期待できる薬です。

副作用が怖い

体重が増えるって本当?
一方で、上記のような不安の声も多く聞かれます。
この記事では、マーベロンの副作用について、公式情報や研究結果に基づき、正しい情報を分かりやすく解説します。
マーベロンは、女性の生活を変える可能性を秘めた低用量ピルです。
効果だけでなくリスクも理解した上で、自分に合った方法での服用が大切になります。
この記事が、マーベロンを正しく理解し、自分に合った選択をするためのヒントとなれば幸いです。
目次
マーベロンのデメリット:副作用と発生率

マーベロンの添付文書をもとに副作用の一覧を作成しました。
発生頻度 | 5%以上 | 0.1~5%未満 | 頻度不明 |
症状 | 乳房痛 悪心 頭痛 | ・発疹・視力障碍・肝機能障害・ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加・不正性器出血・月経過多・月経痛・乳房の張り・動悸・嘔吐・下痢・腹痛・便秘・食欲減退・胸やけ・めまい・眠気・ニキビ・腰痛・肩こり・手指のこわばり・倦怠感・口の渇き など | ・血栓症(四肢・肺・心臓・脳・網膜 等)・網膜血流障害による視力障碍 ・黄疸・乳汁漏出・抑うつ・イライラ感・片頭痛・脱毛・血管性浮腫 |
頻度の多いものでは、乳房の痛みや悪心、頭痛を感じる人が服用者の5%以上で現れます。
また、0.1%〜5%と少ない割合ですが、不正性器出血、動機、めまい、嘔吐といった症状に見舞われることが分かっています。
症状の発症には、体質、家族歴、生活習慣などさまざまな要因が起因となるため、事前の予測は困難です。
マーベロンを服用して気になる症状が現れた場合は、医師に相談してください。
マーベロンの重篤な副作用:血栓症について

マーベロンの重篤な副作用として、血栓症のリスクが挙げられます。
血栓症とは、血液が固まって血管を詰まらせてしまう病気で、重篤な場合には命に関わる危険性があります。
この血栓症は心臓、脳、四肢など様々な場所で起こるリスクがあります。
海外研究によると、低用量ピルの服用者は、服用していない人に比べ静脈血栓症のリスクが3.25〜4.0倍高いことが報告されています。
さらに、この静脈血栓症のリスクは服用を開始した最初の1年において、最も高くなります。
このように、マーベロンの服用によって血栓症のリスクが高まることが分かっています。
血栓症になるリスクがある人
年齢、家族歴、肥満、喫煙等のリスク因子の有無にかかわらず、血栓症になるリスクがあります。
また、以下のような状態も血栓症のリスクを高めます。
これらの状態が認められた場合は、マーベロンの投与を中止するなど適切な処置が必要となります。
高血圧症患者における血栓症リスク
高血圧の既往症がある方は、マーベロンの服用前に医師に相談しましょう。
なぜなら、アメリカFDAの経口避妊薬に関する添付文書のガイダンスによると、高血圧等の危険因子があると、脳卒中、血栓塞栓症、心筋梗塞のリスクや死亡リスクが上昇する可能性があるからです。
またWHO の疫学調査では、高血圧の既往症により静脈血栓症のリスクが上昇することが報告されています。
そのため高血圧の既往症がある方は、服用前に医療機関を受診し医師と相談の上、マーベロンの服用の可否を判断する必要があります。
服用が許可された場合は、定期的に血圧を測定するなどの経過観察が必要となります。
マーベロンの副作用、血栓症への対処法

マーベロン服用中に血栓症を発症した場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
受診する際は、マーベロンを服用していることを医師に伝えてください。
医師は血栓症を念頭においた診察ができます。
血栓症の兆候
マーベロンを服用して、以下のような症状があらわれた場合は、血栓症を起こしている可能性があります。
緊急対応を要する血栓症の主な症状
このような症状が現れたら、直ちにマーベロンの服用を中止し、救急医療機関を受診してください。
血栓症の疑いがある症状
マーベロンの服用中に、このような症状が現れたら医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
マーベロンの飲み始めによくある副作用

マーベロンの服用開始時には、体内のホルモンバランス変化の影響で、以下のような副作用が現れることがあります。
これらの副作用は、ホルモンバランスの変化による一時的なものです。
2〜3周期服用を繰り返すうちに、徐々に軽減または消失します。
不正性器出血は、1周期目は約14.0%の女性に認められますが、3周期目には8.1%まで減少したという報告があります。
上記の症状が強い場合や、2〜3周期経っても改善されない場合は、他の疾患が原因である可能性も考えられます。
医師に相談してください。
マーベロンを飲むと太る?

マーベロンに体重増加させる効果は確認されていません。
「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン」においても、低用量ピルと体重増加の関連性は明確に否定されています。
一方口コミで、マーベロンを服用して体重が増加したという噂があるのも事実です。
これは、低用量ピルの副作用にある「ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加」が原因と考えられます。
つまり、マーベロンの作用により一時的に体内の水分が増えて浮腫んだ状態になり、この際の体重増加を「太った」と感じる人がいるようです。
しかし、このような浮腫みは通常の生理の時に起こる作用と同じで、一般的には解消されます。
よって、マーベロンの効果によって太ることはありません。
マーベロンとうつ病

経口避妊薬とうつに関する直接的な因果関係は分かっていません。
いくつかの研究では、経口避妊薬の服用が うつ症状の発症リスクを高める可能性が示唆されています。
しかし、研究対象に第1世代・第2世代の古いタイプの経口避妊薬が含まれていたり、研究方法に課題があったとの指摘があるものもあります。
マーベロンは第3世代の比較的新しい経口避妊薬で、第1世代、第2世代の経口避妊薬とは含まれる黄体ホルモンの種類が違うため、これらの研究結果は支持されていません。
経口避妊薬とうつ病
経口避妊薬使用者と非使用者を比較した調査では、使用者は非使用者に比べて年齢が高く、性交渉の経験が若く、タバコを使用するといった傾向が示されています。
また、これらの傾向を持つ群は、経口避妊薬の使用とは関係なく、うつ症状を発症するリスクが高い群であることも分かっています。
このように、もともとうつ傾向がある人が経口避妊薬を使用して うつの症状を発症した場合、発症が経口避妊薬によるものかどうかを判断するのは困難です。
とはいえ、もともとうつ症状を発症しやすい体質の人や、うつになりやすい環境にある人にとって、うつの発症を高める危険性を否定することはできません。
既往症や家族歴、ストレス環境など、うつの傾向がある人は医師に相談しながら症状を観察するとよいでしょう。
マーベロンとニキビ

マーベロンにはニキビを改善する効果がありますが、飲み始めにはニキビが悪化する場合があります。
マーベロンはエストロゲンの作用によって皮脂の分泌量を減少させ、プロゲステロンの作用でニキビの炎症を抑制します。
これらの女性ホルモンの体内バランスを整えると、マーベロンは継続的にニキビを改善します。
しかし、飲み始めから2〜3周期までの間は体内のホルモンバランスが崩れやすく、相対的に男性ホルモンの作用が強くなるなどしてニキビが悪化する場合があります。
通常はマーベロンの服用を続けると、体内のホルモンバランスが整い、ニキビは改善されます。
ニキビが気になる場合は医師に相談しながら、長期的な服用を検討しましょう。
マーベロンの服用には定期検診が重要

マーベロンの服用に際しては、定期的な検診が推奨されています。
これは、副作用や既往症の経過観察を行い安全に服用するためのものです。
マーベロンの副作用:まとめ

マーベロンの効果と副作用は密接に関連しており、個々の体質や生活習慣、家族歴によって現れ方が異なります。
副作用は一般的には軽度で一時的なものが多いですが、まれに血栓症に起因する重篤なものもあります。
用法用量を正しく守り、副作用と思われる症状が出たら医師に相談して、適切な対処が大切です。
マーベロンのメリットとデメリットを理解し、自分に合った方法で服用しましょう。
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