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医薬品の個人輸入のルールについて詳しく解説!しくみやリスクを知って上手に活用しよう

「医薬品の個人輸入」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?「格安で買える」「英語ができないときびしい」「もしかして違法かも」など、様々なイメージや疑問があると思います。 この記事ではそういったよくある疑問をわかりやすく解説しています。

よくある疑問

記事公開日:2024.02.29

最終更新日:2024.03.08

お薬通販部スタッフ[監修]

医薬品の個人輸入のルールについて詳しく解説!しくみやリスクを知って上手に活用しよう
  • そもそも個人輸入ってなに?
  • 医薬品の個人輸入は違法にならないの?
  • 何に気をつければ良い?

海外の医薬品は、日本より種類が多く値段が安い点がメリットです。

インターネットが普及した現代では個人輸入の手続きによって簡単に手に入るため、購入する人も多いことでしょう。

しかし、個人が海外製品を輸入する手段には、外国語のやりとりなどの言葉の壁も存在します。

ひとつ間違えれば違法になったり、誤った使い方をするのではないかと不安になりますよね。

そこでこの記事では医療品などの個人輸入のしくみや、利用した時の注意点について詳しく解説します。

医薬品を個人輸入してみたいけど違法にならないか心配…

と悩んでいる人にタメになる内容となっています。

是非ともこの記事を参考にして、正しい活用に役立ててみてください。

医薬品の個人輸入ってなに?

医薬品の個人輸入ってなに?の見出し画像

医薬品の個人輸入とは、個人で使用することを目的に、海外の医薬品などを旅行先やインターネットを通じて購入することです。

個人輸入は、一般の個人で利用する目的で購入された場合にのみ限られます。

事業で使用するために海外から輸入するものは個人輸入とはなりません。

また、輸入したものを第三者にゆずったり、売ったりした場合も個人輸入からはずされます。

そのため、個人輸入は必要書類を地方厚生局に提出して、事業のためのものではない証明をしなければいけません。

しかし、定められた範囲であれば空港などで税関の確認を受けるのみで輸入が可能なものもあります。

厚生労働省により個人輸入の規則が定められているので、利用する前にリスクも含めて十分に理解しましょう。

個人輸入のイメージ画像




医薬品を個人輸入することは違法?

医薬品の個人輸入ってなに?の見出し画像

医薬品の個人輸入は規則にそって正しく利用すれば違法ではありません

事前に厚生労働省で定められているルールを知っておきましょう。

たとえば、以下の医薬品などは定められた範囲内であれば、税関の確認のみで輸入が可能です。

分類制限数の目安
外用剤軟膏や点眼薬など1品目24個以内
毒薬や劇薬(※)、処方せん薬一部の殺虫剤や処方せんを必要とする内服薬など1ヶ月分以内
上記以外の医薬品や医薬部外品薬局で購入できる内服薬など2ヶ月分以内
化粧品美容液など 1品目24個以内
家庭用医療機器電気マッサージ器など1セット
使い捨て医療機器使い捨てコンタクトレンズなど2ヶ月分以内
(※)厚生労働省大臣が、毒性や劇性が強いものとして指定する医薬品のこと。薬品の効果が期待される摂取量と中毒のおそれがある摂取量が近いことから、取り扱いに注意が必要とされる。

また、以下のものは輸入が禁止されています。

  • 麻薬や向精神薬、医薬品覚醒剤原料(医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除く)
  • 覚醒剤
  • 大麻
  • 指定薬物
  • ワシントン条約で規制されている医薬品や医薬部外品
  • 自己判断で利用すると大きな健康被害が生じる可能性があるもの(医師から処方されたものは除く)



医薬品を個人輸入するメリットは?

医薬品を個人輸入するメリットは?の見出し画像

次に、医薬品を個人輸入するメリットを説明していきます。


医薬品を安く手に入れられる

個人輸入する医薬品は、日本よりも安価で購入できるケースが多いです。

海外では、日本にはないジェネリック医薬品が多く取り揃えられています。

特に欧米では幅広く普及されており、数量シェアがアメリカでは90%以上との報告もあります(令和3年度の情報)。

ジェネリック医薬品は値段が安く提供されているため、個人輸入を利用することでコストパフォーマンスに優れた買い物ができるのです。

なかには正規品よりも10分の1程度の値段で購入できるものもあります。

金銭的な負担を抑えて医薬品などを購入したい時は個人輸入を利用するのもひとつの手段でしょう。




医師に医薬品を処方してもらう必要がない

医薬品を購入する時に、通院の必要がなくなることが個人輸入のメリットです。

個人輸入する医薬品のなかには、処方せんがいらないものもあります。

わざわざ通院して医師に処方してもらう手間がはぶけるので、病院に行く時間がない人にとっては助かるポイントでしょう。

その他、通院費が抑えられることや、受診の負担が軽減されることも利点です。

例えば、低用量ピル(低用量経口避妊薬)を個人輸入するケースでは、女性にとって産婦人科で診察を受ける心理的な負担がなくてすみます。

個人輸入を利用すると、結果として医薬品を手に入れるための時間の短縮や受診による精神的な負担の軽減につながります。




購入できる医薬品の種類が多い

個人輸入を利用すると、購入できる医療品の選択肢の幅が広がります。

海外は日本に比べて医薬品の種類が豊富です。

理由として日本より研究の期間やコストの短縮が図れるため、新薬の開発が次々とされているからです。

また、海外のジェネリック医薬品のなかには、さまざまな効果がかねあっているものや、飲みやすい形状に開発しているものもあります。

個人輸入を利用すると、さらに自分の要望に合った医薬品を選ぶことが可能です。




医薬品を個人輸入するデメリット(注意点)は?

医薬品を個人輸入するデメリット(注意点)は?の見出し画像

医薬品などを個人輸入して利用する時は、事前に以下のような注意点も知っておきましょう。


日本の有効性や安全性の確認がされていない 

海外から個人輸入する医薬品は、日本と同じような品質や有効性、安全性の保証がありません。

日本で認められた製品は、医薬品医療機器等法に基づいてこれらの確認がされています。

しかし、海外から輸入した医薬品のなかには、日本の法律に基づいた確認が行われないものもあるのです。

また、国によっては製品の品質などを十分な基準で確認せずに販売するケースもあります。

個人輸入によって、日本より質が不良な医薬品を購入してしまう可能性も考えられます。

医薬品などを個人輸入する時は、この知識を十分に理解しておきましょう。


健康被害など不具合の対処ができない

個人輸入した医薬品は、利用した後に大きな健康被害が生じても十分な対処ができない可能性があります。

医薬品医療機器等法で認められた日本の医薬品は、正しい利用をして大きな健康被害が生じた場合に、公的な救済の制度があります。

しかし、個人輸入された海外の医薬品などは同じような救済の対象にはなりません

また、医師や薬剤師でも成分や作用などの情報が認知されていないこともあり、副作用などの早い対応が難しくなる可能性もあります。

個人輸入した医薬品などを利用する時は、健康状態に被害が起きる危険性も念頭に入れておきましょう。




不衛生な場所や方法で製造された可能性がある

海外の医薬品などは、必ずしも衛生面が良い環境で作られているとは言いがたいです。

海外の衛生環境や製造の規定はさまざまで、なかには日本よりも不衛生な場所や方法で作られている可能性もあります。

また、海外から高温多湿な環境で運搬されることにより、品物の品質が損なわれるケースもあります。

このように個人輸入した医薬品が、不衛生である可能性も否定できません


偽装の可能性がある

個人輸入する医薬品のなかには、偽装品が混じっている可能性もあります。

輸入した製品のなかには、日本とは取りしまりの内容が大きく異なる国で作られる場合も少なくありません。

誇大な効能や効果、虚偽が載っている状態で販売されるケースもあります。

また、用法や用量などが薬事規制によって認められていない製品や、副作用などの説明が十分に記載されていない医薬品もあります。

個人輸入した医薬品によって、虚偽の被害に合う可能性がゼロではないことも知っておきましょう。


効果や用法、使用上の注意などが外国語で記載されている

海外製品の説明書は、外国語で記載されていることがほとんどです。

効能や用法、使用上の注意などが利用者にとって正しく理解しづらい点がリスクとして挙げられます。

個人輸入した医療品のなかには、併用する時の注意点や禁忌が外国語で記載されている場合もあります。


これらを誤った状態で理解すると、身体に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。

個人輸入した医薬品を利用する時は、医薬品の注意事項に気を付けましょう。




個人輸入代行業者による医薬品購入のしくみ

個人輸入代行業者による医薬品購入のしくみの見出し画像

個人輸入代行とは、個人輸入に必要な手続きを代行するサービスです。

代行業者が個人から受けた注文を、海外の業者に依頼して手続きを代行するシステムとなっています。

その後、海外の業者から個人に品物を配送するしくみです。

個人輸入代行業者による医薬品購入のしくみのイメージ画像

個人輸入代行は、インターネット通販で簡単に利用できることがほとんどなので、利用者にとって海外の医薬品などに手を出しやすくなるでしょう

海外の業者と直接やりとりをしてくれるため、個人輸入に必要な外国語での手続きもはぶけます。

また、商品の内容や注意事項などの記載を日本語で翻訳してくれるため、利用者にとって扱いやすくなることもメリットです。

輸入規制対象の医薬品などは扱っていないので、誤って違法行為をする心配もなくなります。




こんな医薬品の個人輸入代行業者には注意

こんな医薬品の個人輸入代行業者には注意の見出し画像

医薬品の個人輸入代行では以下の行為が違法となっています。

  • あらかじめ個人輸入代行業者で保管していたものを個人に配送する(海外の業者から個人に直接配送しない)
  • 無承認の医薬品や誇大な広告を宣伝する
医薬品の個人輸入代行業者の業務のイメージ画像

代行業者を利用して医薬品などを個人輸入した場合は、依頼してから配送までに1週間ほどかかります。

たとえば、2〜3日で届く場合は海外の業者ではなく、代行業者から直接配送されている可能性があるかもしれません。

配送までにどのくらい時間がかかるのか、依頼する前に確認をすると良いでしょう。

また、無承認の医薬品の広告を行ったり、効能を大げさに宣伝して誘導したりすることは、健康被害につながる恐れがあるため、薬事法の違反となります。

利用する時はこれらの違法が行われていないか注意して確認ましょう。

個人輸入代行業者を上手に活用して、気になっている海外の医薬品を気楽に購入してみてはいかがでしょうか。


まとめ

まとめの見出し画像

医薬品の個人輸入について説明しました。

医薬品などの個人輸入は、厚生労働省が発表している規則に従うことや、個人輸入代行業者を利用することによって違反にはなりません。

海外の医薬品などを購入したい時は、メリットやデメリットを理解したうえで個人輸入をうまく活用しましょう。

この記事を書いた人

お薬通販部スタッフ

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