ゼニカルの副作用とは?症状の種類や発現頻度についてご紹介!

肥満治療薬ゼニカルの副作用は、体重や体脂肪に関するお悩みがある方にとって気になる情報の1つです。ゼニカルの副作用や対処法について解説します。

ゼニカル ダイエット

記事公開日:2024.06.20

最終更新日:2024.06.21

お薬通販部スタッフ【監修】

ゼニカルの副作用とは?症状の種類や発現頻度についてご紹介!

ゼニカルは有効成分オルリスタットを配合した肥満治療薬で、日本でも美容クリニックにおける自由診療に用いられています。

それほど重篤な副作用のリスクがないゼニカルですが、服用前に危険性について知っておくことは重要です。

本記事ではゼニカルの服用で起こり得る副作用の種類や発現頻度、および副作用が出た際の対処法について解説します。


肥満治療薬ゼニカルの副作用


ゼニカルの副作用に関して、以下3つの臨床試験及び研究の結果をもとに解説します。

  • 7件の二重盲検プラセボ対照臨床試験における胃腸症状
  • 7例のプラセボ対照臨床試験における有害事象
  • 回以上の連続した診察におけるビタミン値低下の発生率
商品写真
ゼニカルはダイエットを手助けする肥満治療薬です。


1箱:10,600円~




7件の二重盲検プラセボ対照臨床試験における胃腸症状

ゼニカルを服用した際に多く見られる主な副作用が胃腸症状です。

120mgのゼニカル(オルリファスト錠)を服用した群とプラセボ群で、以下のような胃腸症状が見られました。

胃腸症状1年目2年目
ゼニカル服用群プラセボ群ゼニカル服用群プラセボ群
脂性斑点26.6%1.3%4.4%0.2%
分泌物を伴う放屁23.9%1.4%2.1%0.2%
便意切迫22.1%6.7%2.8%1.7%
脂肪便・油便20.0%2.9%5.5%0.6%
油性排泄11.9%0.8%2.3%0.2%
排便の増加10.8%4.1%2.6%0.8%
便失禁7.7%0.9%1.8%0.2%

上記のゼニカルの主な副作用は、治療を開始してから3ヶ月以内に発症するのが特徴です。

しかし、発症しても半数のケースでは1週間未満で症状が落ち着き、4週間以内には終了しています。

ただし、上記の副作用が半年以上続くケースもあり、およそ8.8%の方が治療を断念しています。

7例のプラセボ対照臨床試験における有害事象

7例のプラセボ対照臨床試験において、胃腸障害以外の以下の有害事象が見られました。

・消化器系

有害事象1年目2年目
ゼニカル服用群プラセボ群ゼニカル服用群プラセボ群
腹痛・腹部不快感25.5%21.4%
吐き気8.1%7.3%3.6%2.1%
感染性下痢5.3%4.4%
直腸の痛み・不快感5.2%4.0%3.3%1.9%
歯の障害4.3%3.1%2.9%2.3%
歯肉疾患4.1%2.9%2.0%1.5%
嘔吐3.8%3.5%

・呼吸器系

有害事象1年目2年目
ゼニカル服用群プラセボ群ゼニカル服用群プラセボ群
インフルエンザ39.7%36.2%
上気道感染症38.1%32.8%26.1%25.8%
下気道感染症7.8%6.6%
耳鼻科系の症状2.0%1.6%

・筋骨格系

有害事象1年目2年目
ゼニカル服用群プラセボ群ゼニカル服用群プラセボ群
背部痛13.9%12.1%
下肢痛10.8%10.3%
関節炎5.4%4.8%
筋肉痛4.2%3.3%
関節障害2.3%2.2%
腱炎2.0%1.9%

・その他

有害事象1年目2年目
ゼニカル服用群プラセボ群ゼニカル服用群プラセボ群
頭痛30.6%27.6%
めまい5.2%5.0%
倦怠感7.2%6.4%3.1%1.7%
睡眠障害3.9%3.3%
発疹4.3%4.0%
乾燥肌2.1%1.4%
月経不順9.8%7.5%
膣炎3.8%3.6%2.6%1.9%
尿路感染7.5%7.3%5.9%4.8%
精神不安4.7%2.9%2.8%2.1%
うつ3.4%2.5%
中耳炎4.3%3.4%2.9%2.5%
足のむくみ2.8%1.9%

上記の有害事象はいずれもゼニカル服用群で比較的多く見られますが、プラセボ群とそれほど差はありません

そのため、ゼニカルだけが発症原因とは言い切れない可能性があります。


2回以上の連続した診察におけるビタミン値低下の発生率

ゼニカルを服用して1年もしくは2年が経過した成人を対象とした診察で、以下のビタミン値の低下が見られました。

種類ゼニカル服用群プラセボ群
ビタミンA2.2%1.0%
ビタミンD12.0%6.6%
ビタミンE5.8%1.0%
βカロテン6.1%1.7%

両者ともビタミンの補給を得ていない方が対象となっていますが、ゼニカル服用群ではプラセボ群に比べ、明らかにビタミン値の低下が見られます。

副作用を強く感じる際の対処法

ゼニカルの主な副作用は胃腸症状で、特に腹痛や腹部不快感が出やすい傾向にあります。

多くのケースで4週間以内には消失しますが、あまりにも症状が強い場合はゼニカルの服用を中断し、かかりつけ医の診察を受けてください。



まとめ

まとめの見出し画像

ゼニカルは欧米を中心に用いられている肥満治療薬で、脂質が腸管に吸収されるのを阻害する作用があります。

ゼニカルを服用すると主に腹痛や腹部不快感などの副作用が現れますが、多くのケースでは4週間以内に消失します

今回の記事を参考にゼニカルの服用で起こり得る副作用について理解し、ダイエットにお役立てください。

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