ゼニカルの併用禁忌とは?服用してはいけない人もご紹介!
肥満治療薬のゼニカルには飲み合わせがあり、併用禁止の薬を服用すると重篤な副作用を引き起こす可能性があります。ゼニカルの併用禁忌について解説します。
お薬通販部スタッフ【監修】

ゼニカルは有効成分としてオルリスタットを配合した肥満治療薬で、アメリカやヨーロッパをはじめ80ヶ国以上で使用されています。
ゼニカルは比較的重篤な副作用を引き起こすリスクが低い医薬品ですが、飲み合わせについて知っておくことは重要です。
本記事ではゼニカルの併用禁忌、および誤って併用した際の対処法などについて解説します。
目次
ゼニカルの併用禁忌について

併用禁忌とは、ある治療薬と一緒に服用することを禁じられている特定の医薬品および有効成分を意味します。
今現在何らかの病気を治療中の方や治療薬を服用中の方は特に注意が必要です。
併用禁忌と併用注意の違い

併用禁忌も併用注意も特定の医薬品との併用で効果が増減したり、副作用のリスクを増加させる点では共通しています。
しかし、併用禁忌は併用注意に比べ重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、より一層の注意が必要とされています。
併用注意はあくまでも服用・摂取に注意が必要な医薬品や食品を意味しますが、併用禁忌の医薬品は絶対に服用しないでください。
ゼニカルの併用禁忌薬

ゼニカルの併用禁忌薬は以下の通りです。
シクロスポリン
シクロスポリンは免疫機能の過剰な働きを抑制する治療薬の1つです。
臓器移植手術後の拒絶反応を予防する目的で用いられるほか、ネフローゼ症候群やベーチェット病、乾癬などの治療にも用いられます。
ゼニカルとシクロスポリンを併用した場合、免疫機能を抑制する作用が減弱する恐れがあります。
免疫系の疾患をお持ちの方および治療中の方は、自分の判断でゼニカルを服用しないでください。
抗凝固薬
ワルファリンなどの抗凝固薬とゼニカルを併用した場合、止血パラメータの低下を引き起こす可能性があります。
何らかの疾患を治療する目的で抗凝固薬を服用している方は、自分の判断でゼニカルを服用しないでください。
誤って併用した際の対処法
併用禁忌の薬をゼニカルと一緒に服用してしまった場合、両方の薬を持参して速やかに医療機関を受診してください。
ゼニカルの服用を避けるべき方

免疫系の疾患を治療中の方および抗凝固薬を服用している方だけでなく、以下の方もゼニカルの服用を避けてください。
ここでは、ゼニカルの服用を避けるべき方の特徴について解説します。
妊娠中の女性
妊娠中の女性は、絶対にゼニカルを服用しないでください。
現在の日本では、妊娠中の体重増加を最小限にとどめるよう指導される傾向にあります。
ゼニカルの服用により体重が減少すると、服用した本人だけでなく胎児にも悪影響を及ぼす可能性があります。
授乳中の女性
ゼニカルの有効成分が乳汁中へ移行するかどうかは明らかにされていませんが、授乳中の服用は控えてください。
小児
ゼニカルの安全性および有効性は、12〜16歳の肥満患者においては確認されていますが、12歳未満は評価対象外となっています。
そのため、子どもが肥満傾向にあるからといって、親の判断でゼニカルを服用させないでください。
65歳以上の方
ゼニカルの安全性と有効性を確認するために行われた臨床試験では、65歳以上の患者の数が十分ではありませんでした。
そのため、65歳以上の方は自分の判断でゼニカルを服用しないでください。
過敏症の既往歴をお持ちの方
ゼニカルの有効成分が原因で過敏症を発症した経験がある方は、服用を避けてください。
特にゼニカルの服用に伴い発疹や掻痒、蕁麻疹などを発症した経験がある方は要注意です。
ゼニカル以外の肥満治療薬を服用している方
日本で肥満治療薬として認可を受けている医療用医薬品はマジンドールのみです。
その他の肥満治療薬は厚生労働省によって認可されておらず、安全性および有効性が確認されていません。
そのため、自分の判断でゼニカルと他の肥満治療薬を併用しないでください。
胆嚢に問題がある方
胆汁がうっ滞するなど、胆嚢に問題がある方はゼニカルを服用しないでください。
食物の吸収に問題がある方
慢性吸収不良など、食物の吸収に問題がある方はゼニカルを服用しないでください。
まとめ

今回はゼニカルの併用禁忌について解説しました。
ゼニカルは比較的副作用のリスクが低い医薬品のため、用法・用量を守って正しく服用すればそれほど危険な医薬品ではありません。
しかし、併用禁忌を知らずに服用していると、重篤な副作用を引き起こす恐れもあるため注意が必要です。
今回の記事を参考にゼニカルを正しく服用し、ダイエットの成功にお役立てください。
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