腰痛は日本人の国民病とも言われており、男女ともに健康上の悩みとして第1位に位置付けられています（2022年時点）。

ボルタレンゲルはスイスの大手製薬会社「ノバルティス」が製造・販売している抗炎症薬の一種で、腰痛をはじめ肩こりや筋肉痛、関節炎などにともなう痛みの緩和が期待できます。

ボルタレンゲルとは

始めに、ボルタレンゲルの特徴や適応症状について解説します。

非ステロイド性抗炎症薬の一種

ボルタレンゲルは、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）の一種です。

非ステロイド性抗炎症薬には炎症を鎮めたり痛みを緩和したりする作用があり、医療現場でよく用いられるほか、薬局やドラッグストアでも多く販売されています。

ステロイド製剤に比べると炎症を鎮める作用は弱いのですが、皮膚の萎縮を起こすなどのデメリットがありません。

適応症状

ボルタレンゲルの有効成分であるジクロフェナクナトリウムは、以下の症状にともなう痛みや炎症を抑える効果が期待できます。

腰痛について

2022年（令和4年）の腰痛人口は1,000人あたり276.5人とされており、総人口に換算すると3,000万人以上が腰痛に悩まされている計算です。

そこで、ボルタレンゲルの適応症状の1つである腰痛に関して、発症のメカニズムや原因、症状について解説します。

メカニズム

腰痛が起こる主なメカニズムとしては、以下の点が挙げられます。

原因

腰痛の原因については明らかではないケースが多く、複数の要因が絡んでいる例も少なくありません。

ここでは、腰痛の主な原因について解説します。

不良姿勢

原因がはっきりしない腰痛を非特異的腰痛と呼びますが、不良姿勢を続けると発症リスクが高くなると考えられています。

例えばデスクワークで猫背の姿勢が長く続くと、腰の筋肉や筋膜にダメージが加わり、炎症を起こして腰痛が出やすくなります。

女性の方は一般的に男性に比べて筋力が弱く、腰を反らせて上半身をまっすぐに保つ傾向があるため、反り腰による腰痛を発症しやすい点が特徴です。

ストレス

ストレスも腰痛の原因の1つと考えられています。

ストレス状態が継続すると交感神経が優位に傾き、血行不良により痛み物質が生成されやすくなるためです。

マウスを用いた実験では、ストレスを加えることで疼痛顕示行為（痛みを示す行動）が増加したと報告されています。

病気

原因がはっきりと分かる腰痛を特異的腰痛と呼んでおり、全体の15%程度を占めると考えられています。

特異的腰痛を引き起こす代表的な病気としては、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎圧迫骨折、悪性腫瘍などが挙げられます。

症状

腰痛を発症すると主に次のような症状が見られます。

ボルタレンゲルは、スイスの大手製薬企業ノバルティスが製造販売している外用剤(塗り薬)になります。炎症を鎮める作用により、腫れ・痛みを緩和させる効果があり、肩こり・腰痛・筋肉痛などの緩和に用いられている薬剤になります。 1本：964円～

ボルタレンゲルの効果

ボルタレンゲルには腰痛や肩こり、関節痛などの原因となる炎症を鎮め、痛みを緩和する効果が期待できます。

ただし、ボルタレンゲルによる痛みの緩和は対症療法であり、症状の原因を根本的に改善するものではありません。

まとめ

ボルタレンゲルは抗炎症薬の一種で、腰痛や肩こり、関節痛などのともなう炎症を鎮め、痛みを緩和する効果があります。

ただし、ボルタレンゲルによる痛みの緩和は対症療法であり、症状を根本的に改善するものではありません。