バラシクロビルの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)は?注意が必要なお薬も

「バラシクロビルに飲み合わせの悪いお薬はある?」「どのようなお薬に注意したらいいの?」と疑問に思っている人に向けて、この記事ではバラシクロビルの併用禁忌や併用注意のお薬について詳しく解説します。購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

性病・感染症 ヘルペス 泌尿器・性器

記事公開日:2024.11.26

最終更新日:2025.06.24

お薬通販部スタッフ[監修]

バラシクロビルの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)は?注意が必要なお薬も

この記事では、バラシクロビルの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)について解説します。

バラシクロビルは、ヘルペスに対する抗ウイルス薬として広く使われていますが、併用するお薬によっては効果が弱まったり、副作用のリスクが高まったりするおそれがあります。

自己判断で服用を続けると、思わぬトラブルを招くこともあるでしょう。

この記事では、バラシクロビルの併用に関する注意点や飲み合わせの良くないお薬、服用時に気をつけるべき人の特徴などについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

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バラシクロビルとは?

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バラシクロビルとは、ヘルペスウイルスの感染による症状を抑えるために用いられる抗ウイルス薬です。

主に、口唇ヘルペスや性器ヘルペス、水痘、帯状疱疹などの治療に効果が期待できます。

バラシクロビルは体内に吸収されるとアシクロビルという成分に変化し、ウイルスの増殖を抑制する働きを持つことが特徴です。

治療効果を高めるためには、発症初期に服用を開始することが重要になります。

バラシクロビルを服用する際は、他のお薬との相互作用や持病の有無によって注意が必要となるため、正しい服用方法と併用に関する知識を持つことが大切です。





バラシクロビルの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)は報告されていない

そもそも併用禁忌薬とは、併用が禁止されているお薬のことです。

バラシクロビルと併用禁忌のお薬はないため、他のお薬と併用して重篤な健康被害が生じる可能性は比較的低いといえます。

ただし、併用禁忌薬が存在しないからといって、すべてのお薬と安全に併用できるわけではありません。

腎臓や免疫に影響を及ぼすお薬、バラシクロビルの代謝酵素に関与する成分を含むお薬とは相互作用を生じるおそれがあります。






過敏症の既往歴がある人は服用できない

併用禁忌のお薬はありませんが、バラシクロビルやアシクロビルに対して過敏症の既往歴がある人は服用が禁止されています。

過敏症とは、お薬に対するアレルギー反応の一種のことです。軽度の発疹から重篤なアナフィラキシーショックに至るケースまで、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。

バラシクロビルは体内でアシクロビルに変換されるため、アシクロビルにアレルギーのある人が服用した場合も、同様の症状が見られることがあります。






バラシクロビルの併用注意薬

バラシクロビルは一般的に安全性の高い抗ウイルス薬とされていますが、一部のお薬とは併用に注意が必要です。

ここでは、バラシクロビルと併用すると問題が生じるおそれのあるお薬として、以下を解説します。

  • プロベネシド
  • シメチジン
  • ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)
  • テオフィリン(テオドール)



プロベネシド

プロベネシドは、主に痛風の治療に用いられるお薬です。

尿細管分泌に関わるOAT1やMATE1といったトランスポーターの働きを阻害し、バラシクロビルの活性代謝物であるアシクロビルの腎排泄を抑制する働きがあります。

これにより、アシクロビルの排泄が抑制され、血中濃度が上昇し、副作用が起こりやすくなることがあるので注意が必要です。






シメチジン

シメチジンは、胃酸の分泌を抑えるお薬で、主に胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの治療に用いられます。

シメチジンは、尿細管分泌に関わるOAT1やMATE1、MATE2-Kを阻害する働きがあり、これによって活性代謝物であるアシクロビルの腎排泄を抑制することがあります。

その結果、血中濃度が過度に上昇し、副作用が出やすくなるおそれがあるでしょう。






ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)

ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)は、臓器移植後の拒絶反応を防ぐために使用される免疫抑制剤です。

バラシクロビルと併用すると、活性代謝物のアシクロビルとミコフェノール酸モフェチルの代謝物が尿細管分泌で競合し、お薬の血中濃度が必要以上に上昇する可能性があります。






テオフィリン(テオドール)

テオフィリンは、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられるお薬です。

バラシクロビルと併用すると、テオフィリンの中毒症状があらわれることがあります。

ただし、機序についてはまだ解明されていません。

現時点では、アシクロビルがテオフィリンの代謝を阻害し、テオフィリンの血中濃度が上昇するためだと考えられています。






バラシクロビルの服用に注意が必要な人

バラシクロビルでは、以下に該当する人において服用に注意が必要なケースがあります。

  • 腎機能障害を持つ人
  • 免疫機能が低下している人
  • アレルギー体質の人
  • 妊娠中または授乳中の女性
  • 高齢者
  • 他のお薬を服用している人

過敏症の既往歴がある人でない限り服用は禁止されていませんが、特定の健康状態にある場合、バラシクロビルの服用に際して慎重な判断が求められます。



腎機能障害を持つ人

バラシクロビルは、アシクロビルに変換された後、主に腎臓を経由して尿中に排泄されます。

そのため、腎機能が低下している人では、お薬の排泄が遅れ、血中濃度が高くなりすぎる可能性があるでしょう。

その結果、頭痛や吐き気などの副作用が出やすくなる他、重篤な場合には重い副作用を生じるリスクもあるので注意が必要です。

腎機能に問題がある人は、医師の判断により服用量の調整が行われる場合があります。






免疫機能が低下している人

免疫機能が低下している人は、ウイルス感染に対する抵抗力が弱く、バラシクロビルの効果が不十分となる場合があります。

HIV感染者や臓器移植後の人は、感染症に対して敏感なため、慎重な経過観察が必要です。

また、海外の試験で重度の免疫不全患者にバラシクロビルを1日8g投与したところ、腎不全や微小血管溶血性貧血、血小板減少があらわれたとの報告がされています。






アレルギー体質の人

過去にお薬による発疹や蕁麻疹、呼吸困難などのアレルギー症状を経験したことがある人は、バラシクロビルに対してもアレルギー反応を起こす可能性があります。

特に、アシクロビルに過敏症を示したことがある人は、服用を避けるべきです。

アレルギー体質であることを医師に伝え、代替案を提案してもらう必要があるでしょう。






妊娠中または授乳中の女性

バラシクロビルは、妊娠中や授乳中の女性への使用に関して、明確な安全性が確立されていません。

ラットを使った動物実験では、妊娠10日目に大量のバラシクロビルを投与したところ、胎児の頭部や尾の異常が認められました。

また、バラシクロビルを授乳中に服用すると、乳汁中にアシクロビルが移行することも報告されています。






高齢者

高齢者は加齢に伴って腎機能が低下している場合が多く、バラシクロビルの排泄が遅れ、血中濃度が上昇して副作用があらわれやすくなるおそれがあります。

さらに、他の慢性疾患のお薬を併用しているケースも多いため、相互作用のリスクが高まることにも注意しなければなりません。

高齢者の場合は、必要最小限の用量から慎重に服用を開始し、腎機能の定期的な確認を受けることが望ましいでしょう。






他のお薬を服用している人

複数のお薬を同時に服用している人は、相互作用によってバラシクロビルの効果が強まりすぎたり、逆に弱まったりする可能性があります。

たとえば、腎機能の影響を及ぼすお薬や、代謝経路が共通するお薬などとの併用には注意が必要です。

また、バラシクロビル自体が他のお薬の代謝や排泄に影響を与えることもあるため、服用中のお薬がある人は医師や薬剤師にその旨を伝えてください。






バラシクロビルとその他のお薬の飲み合わせ

ここでは、バラシクロビルと以下のような他のお薬との飲み合わせについて解説します。

  • 風邪薬との飲み合わせ
  • 解熱剤との飲み合わせ
  • 頭痛薬との飲み合わせ
  • 抗生物質との飲み合わせ
  • 胃薬との飲み合わせ

バラシクロビルと他のお薬の併用は問題ないケースが多い傾向にありますが、自己判断で飲むのは危険です。

少しでも不安が残る人は、事前に医師や薬剤師に相談することを推奨します。


風邪薬との飲み合わせ

風邪薬にはさまざまな成分が含まれていますが、併用しても問題はないと考えられます。

風邪のときに処方される代表的なお薬がカロナールで、主に熱を下げたり頭痛の症状をやわらげたりする効果があります。

医師の指導のもとでカロナールとバラシクロビルを併用したケースでは、重大な副作用は報告されていません。

また、カロナールと飲み合わせに注意が必要なお薬には、バラシクロビルや成分などの記載がないことから基本的に併用は問題ないといえます。

ただし、カロナールの有効成分であるアセトアミノフェンは肝臓に負担をかけることがあるので注意が必要です。

肝機能が低下している人や、アセトアミノフェンを含む他のお薬を併用している場合は、バラシクロビルとの併用が推奨されないこともあるでしょう。






解熱剤との飲み合わせ

解熱剤としてよく用いられるロキソニンは、即効性があるため発熱時に用いられることが多くあります。

この場合も、バラシクロビルと併用禁忌・注意には指定されていません。

ただし、ロキソニンの副作用として、急性腎障害が報告されています。

急性腎障害を起こした人がバラシクロビルを服用すると、血中濃度が上昇し副作用のリスクが高まるため、腎機能に問題がある人は併用を避けた方が良い場合もあるでしょう。

特に高齢者や脱水状態の人、もともと腎機能に問題を抱えている人はロキソニンの影響が顕著に出るおそれがあるため、併用する際は医師や薬剤師に相談してください。






頭痛薬との飲み合わせ

頭痛薬として用いられることの多いイブプロフェンは、バラシクロビルとの併用が特に禁止されていません。

併用注意薬にも該当しないため、基本的に併用しても問題ないと考えられます。

ただし、イブプロフェンは重篤な腎障害がある人は服用できません。

これは、イブプロフェンが腎血流量を低下させ、腎障害をさらに悪化させるおそれがあるためです。

バラシクロビルも主に腎臓から排泄されるため、併用することで腎機能に過剰な負担がかかり、腎機能障害や副作用が出やすくなるリスクがあります。

特に、高齢者や脱水状態にある人ではリスクが高まる場合があるので要注意です。

腎機能が低下している人で頭痛薬を服用した場合は、腎臓への負担が比較的軽いアセトアミノフェンを含むお薬への切り替えを検討した方が良いでしょう。






抗生物質との飲み合わせ

バラシクロビルを服用中に細菌感染症を起こした場合、抗生物質と併用することがあります。

抗生物質の1つであるクラリスロマイシンには、併用禁忌や併用注意のお薬が数多く存在しますが、バラシクロビルとの相互作用については記載がありません。

このことから、クラリスロマイシンとバラシクロビルを併用すること自体は可能だと考えられます。

ただし、クラリスロマイシンにはお薬を代謝する酵素であるCYP3A4を阻害する働きがあります。

そのため、バラシクロビルと併用すると、代謝が阻害されて血中濃度が上昇し、副作用のリスクが増大するリスクもゼロではありません。






胃薬との飲み合わせ

胃薬として用いられるエビオス錠は、バラシクロビルを服用中でも併用できるお薬です。

エビオス錠は乾燥酵母を有効成分とする胃腸改善効果がある指定医薬部外品で、胃もたれ、消化不良、胸やけ、吐き気などの緩和を目的として使用されます。

エビオス錠は薬物代謝酵素への影響がほとんどなく、バラシクロビルの腎排泄にも干渉しないため、現在知られている限りでは相互作用のリスクは低いとされています。

エビオス錠とバラシクロビルの併用は一般に許容範囲ですが、異常な症状があらわれた場合はすみやかに医師へ相談してください。






まとめ

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バラシクロビルは、ヘルペスウイルスの感染症に対して効果を発揮する抗ウイルス薬です。

服用する場合、バラシクロビルとの併用薬に注意する必要があります。

現在、明確な併用禁忌薬は報告されていませんが、プロベネシドやシメチジンなどの一部のお薬とは相互作用を起こすおそれがあります。

また、腎機能が低下している人、高齢者、妊娠している人などは重篤な副作用のリスクがあるため注意しなければなりません。

日常的に使用される風邪薬、解熱剤、抗生物質、胃薬を併用した際の影響は特に報告されていないため、基本的に併用しても問題ありません。

ただし、お薬によっては腎機能の影響を与えるものもあるため、医師や薬剤師に相談してから併用を検討することを推奨します。

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