ニナゾールの副作用とは?症状の種類や発現頻度についてご紹介!
抗真菌薬ニナゾールの副作用は、真菌感染症を治療中の方にとって気になる情報の1つです。ニナゾールの副作用や対処法について解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ニナゾールはニゾラールタブレットのジェネリック医薬品で、有効成分であるケトコナゾールには真菌の繁殖を抑制する作用があります。
内服タイプのニナゾールは、外用タイプのニゾラールクリームに比べて副作用のリスクが高いため注意が必要です。
本記事では、ニゾラールクリームの副作用や発現頻度について同じアゾール系抗真菌薬のイトラコナゾールの添付文書、および海外の文献をもとに解説します。
ニナゾールの特徴

ニナゾールは内服タイプの抗真菌薬です。
日本では未承認薬ですが、外用タイプの抗真菌薬では十分な効果が得られない際の服用が推奨されます。
有効成分のケトコナゾールには真菌の繁殖を抑制し、真菌感染症の症状を緩やかに改善する効果が期待できます。
ニナゾールの副作用

ニナゾールの副作用を以下の4つに分けて紹介します。
重大な副作用
ニナゾールの重大な副作用として以下の症例が挙げられます。
一般的な副作用
ニナゾールを服用すると、0.1〜5%の方が以下の副作用を引き起こす可能性があります。
消化器 | 腹痛・嘔気・便秘・下痢・嘔吐・消化不良・食欲不振・鼓腸放屁 |
肝臓 | 肝機能異常・AST増加・ALT増加・LDH増加・γ-GTP増 |
皮膚 | 発疹・そう痒症 |
精神神経系 | 倦怠感 |
腎臓 | BUNの上昇 |
血液 | 好酸球増多・白血球減少・血小板減少 |
その他 | 浮腫 |
臨床検査 | トリグリセライドの上昇 |
稀な副作用
ニナゾールを服用すると、0.1%未満の方が以下の副作用を引き起こす可能性があります。
循環器 | 不整脈 |
消化器 | おくび・舌炎・口内炎・腹部腰背部痛 |
肝臓 | 血中ビリルビン増加・LAP増加 |
皮膚 | 紅斑性発疹・脱毛・蕁麻疹・光線過敏性反応 |
精神神経系 | 肩こり・不眠・めまい・頭痛・末梢神経障害 |
腎臓 | 尿蛋白および尿糖の陽性・腎障害 |
血液 | 貧血 |
その他 | 発熱・ほてり・味覚異常・耳鳴・難聴 |
臨床検査 | 血清尿酸上昇・血清カリウムの上昇・血中アミラーゼ増加・総蛋白増加・総コレステロール増加 |
頻度不明の副作用
頻度不明ながらニナゾールを服用すると、以下の副作用を引き起こす可能性があります。
感染症 | 鼻炎 |
過敏症 | 血管浮腫 |
循環器 | 心室性期外収縮・房室ブロック・動悸・狭心症発作・徐脈・心電図異常・血管障害・血圧上昇・頻脈・高血圧・低血圧 |
消化器 | 軟便・腹部不快感・口腔内痛・歯周炎・胃炎・胃十二指腸潰瘍 |
呼吸器 | 咽喉頭疼痛・呼吸困難・咳嗽 |
皮膚 | 白血球破砕性血管炎・湿疹・皮膚乾燥・皮膚腫脹 |
精神神経系 | 眠気・錯感覚・感覚鈍麻・不安・傾眠・発声障害・錯乱状態・振戦 |
腎臓 | 頻尿・尿失禁・血尿・尿検査異常・尿円柱・尿量減少・腎機能検査値異常・腎尿細管障害 |
血液 | 白血球増多・顆粒球減少・好中球減少 |
生殖器 | 月経異常・勃起不全 |
その他 | 胸痛・血清病・視覚障害(霧視・複視を含む)・筋痛・関節痛・悪寒・異常感・無力症・腫脹・自傷・体重増加・高血糖・多汗症・顔面浮腫 |
臨床検査 | 血中リン増加・血中コレステロール減少・血中ナトリウム減少・CRP増加・CK増加 |
副作用を強く感じる際の対処法

ニナゾールの服用にともない重大な副作用の発症が疑われる際には、服用を中断して専門医の診察を受けてください。
抗真菌薬は継続的に服用する必要があるため、一般的な副作用が出た方は自分の判断で服用を中断せず、医師の指導を仰ぐのが基本です。
まとめ

ニナゾールの有効成分であるケトコナゾールには真菌の繁殖を抑制し、真菌感染症の症状を緩やかに改善する効果が期待できます。
まれに重大な副作用を引き起こす可能性があるため、腎機能・肝機能に不安がある方は医師の指導を仰いでください。
本記事を参考にニナゾールの副作用について理解し、正しく服用して真菌感染症の早期改善にお役立てください。
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お薬通販部スタッフ