ネリゾナ軟膏の併用注意薬と使用に注意が必要な人とは？

ネリゾナ軟膏の併用注意薬と、使用に注意が必要な人について解説します。安全に薬を使うために、ぜひご確認ください。

記事公開日：2025.07.04

最終更新日：2025.07.04

お薬通販部スタッフ[監修]

アトピー性皮膚炎などの皮膚の疾患の治療薬として使われるネリゾナ軟膏ですが、他の薬との併用や、特定の状況下での使用には注意が必要です。

この記事では、ネリゾナ軟膏を使用する際に知っておくべき併用注意薬、そして使用に注意が必要な人について詳しく解説します。

ネリゾナ軟膏を安全に使うために、ぜひ参考にしてください。

ネリゾナ軟膏ってどんな薬？

ネリゾナ軟膏は、ジフルコルトロン吉草酸エステルを主要成分とするステロイド外用薬です。
強力な炎症抑制作用があり、皮膚の赤みやかゆみ、腫れなどを改善すると考えられます。

ステロイド外用薬はその強さに応じて5段階に分類され、ネリゾナ軟膏はその中で2番目に強い「ベリーストロング（II群）」に位置付けられる薬です。

この軟膏は、主に湿疹・皮膚炎群、乾癬、掌蹠膿疱症、痒疹群、紅皮症などの皮膚疾患に使用されます。

ネリゾナ軟膏には、明確な併用注意薬は現在のところ確認されていません。しかし、特定の症状や疾患を持つ方は、ネリゾナ軟膏の使用はできません。

具体的には、次のような場合です。

皮膚結核、梅毒性皮膚疾患、単純疱疹、水痘、帯状疱疹、種痘疹の患者
これらの症状がある場合、ネリゾナ軟膏を使用すると症状が悪化するおそれがあります。
ネリゾナ軟膏の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
過去にネリゾナ軟膏でアレルギー反応を起こしたことがある場合は使用できません。
鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎の患者
鼓膜に穴が開いている状態で外耳炎がある場合、ネリゾナ軟膏は鼓膜の自然修復を妨げる可能性があります。
潰瘍（ベーチェット病は除く）、第2度深在性以上の熱傷・凍傷の患者
これらの症状がある場合、ネリゾナ軟膏は上皮の形成を妨げる可能性があります。

これらの症状や疾患がある場合は、必ず医師に相談し、ネリゾナ軟膏の使用について指示を受けるようにしましょう。

参照URL

ネリゾナ軟膏は、すべての人に安全に使えるわけではありません。特に、以下のような方は使用に注意が必要です。

妊娠中の方、または妊娠している可能性のある方は、ネリゾナ軟膏の大量または長期にわたる広範囲の使用を避ける必要があります。

動物実験では、ネリゾナ軟膏の成分が胎児に奇形を引き起こす可能性が報告されています。
また、授乳中の方への影響も十分に確認されていないため、使用する際には医師に相談することが大切です。

小児がネリゾナ軟膏を使用する際は、長期・大量使用や密封法（ODT）に注意が必要です。

これらの使用法は、発育障害を引き起こすおそれがあります。また、おむつも密封法と同様の作用があるため、注意が必要です。
小児への使用は、医師の指示に従い、必要最小限にとどめるようにしましょう。

高齢者は、ネリゾナ軟膏の副作用が出やすい傾向があります。

特に、大量または長期にわたる広範囲の使用、密封法（ODT）を行う際は、十分に注意が必要です。
高齢者の場合は、皮膚の状態や全身の状態を考慮し、慎重に使用する必要があります。

参考URL

ネリゾナ軟膏を使用する際は、以下の点に注意しましょう。

眼科用に使用しない
ネリゾナ軟膏は、眼には使用できません。
化粧下やひげそり後には使用しない
化粧下やひげそり後に使用すると、皮膚への刺激となる可能性があります。
症状が改善しない、または悪化する場合は使用を中止する
使用しても症状が改善しない場合や、悪化する場合は、医師に相談し、使用を中止しましょう。
他のステロイド外用薬との併用は避ける
他のステロイド外用薬と併用すると、副作用のリスクが高まる可能性があります。
患部を清潔に保つ
患部を清潔に保ち、汗や汚れを洗い流すようにしましょう。
また、爪を短く切るなどして、患部を掻かないように注意しましょう。
密封法（ODT）は医師の指示のもとで行う
密封法（ODT）は、薬の効果を高める一方で、副作用も出やすくなるため、自己判断で行わず、必ず医師の指示に従いましょう。