さまざまな細菌感染症の緩和・予防に効果的な抗菌薬として、世界的に用いられているミノサイクリン。

細菌感染が原因の疾患にディヴァインを用いる必要があり、さらに日常的に服用している薬がある際は、他の医薬品と併用に問題がないか不安に感じるでしょう。

ここではディヴァインの併用について、注意しておきたい種類や服用に気を付けておきたい人を合わせて解説します。

ディヴァインの併用注意の薬とは？

ディヴァインの併用注意薬とは同時に服用することで効果が半減または強く出過ぎてしまったり、副作用の発現が高くなる種類を言います。

ここではディヴァインの併用注意薬を詳しく見ていきましょう。

制酸剤

制酸剤は、

• カルシウム
• マグネシウム
• アルミニウム
• ランタンまたは鉄剤

といった種類があり、ディヴァインと一緒に服用してしまうと有効成分のミノマイシンの吸収が悪くなり、効果減弱のおそれがあります。

制酸剤とディヴァインの併用は避け、両剤の服用間隔を2～4時間開けることが推奨されています。

抗凝血剤

抗凝血剤はワルファリンカリウムなどがあり、ディヴァインと一緒に服用すると血液が凝固しないように作用する、血漿プロトロンビン活性の抑制につながります。

また動脈硬化の予防や抗凝結の役割を持つビタミンKの合成を阻害し、血液凝固を進行させてしまうため併用には注意が必要です。

スルホニル尿素系血糖降下薬

スルホニル尿素系血糖降下薬は、

• グリクロピラミド
• グリペンクラミド
• グリメピリド

などがあり、ディヴァインと併用してしまうと血糖値の急激な低下によるめまいや倦怠感、震えなどの副作用が発現しやすくなります。

心血管系用薬

シゴキシンなどの心血管系用薬は、ディヴァインとの併用で有効成分のミノマイシンが心血管系用薬の作用を増強しさまざまな中毒症状につながるおそれがあります。

この理由はディヴァインの有効成分・ミノマイシンが心血管系用薬の作用を過度に強くする、腸内細菌を減少させることが原因と考えられています。

黄体・卵胞ホルモン配合剤、経口避妊剤

黄体・卵胞ホルモン配合剤、経口避妊剤とディヴァインを同時に服用してしまうと腸内細菌の減少により、ホルモンの吸収が抑制されると言われています。

またホルモン配合剤の効果が減弱し、ホルモンバランスの乱れや不正出血などの副作用が出やすくなるため注意しましょう。

外用剤を除くビタミンA、レチノイド製剤

外用薬を除くビタミンA、レチノイド製剤とディヴァインを併用すると、頭蓋内圧上昇による頭痛や嘔吐などの副作用が出やすくなります。

ビタミンAやレチノイド製剤などは、シワやたるみなどエイジングケア専用の内服薬として用いられることが多くあります。

そのためディヴァインの服用が必要になり、なおかつ美容クリニック・皮膚科などで内服薬の処方を受けている場合は早めに確認・相談しておくことがおすすめです。

抗悪性腫瘍薬

抗悪性腫瘍薬の

• メトトレキサレート
• ポリフィマーナトリウム

はディヴァインと併用してしまうと、下記のような副作用が出やすくなります。

• メトトレキサレートの作用増強による吐き気・嘔吐・頭痛
• ポリフィマーナトリウムの光過敏症

そのため服用している方は注意が必要です。

ディヴァインは主にニキビやクラミジア感染症の治療薬であるミノマイシンのジェネリック医薬品です。 1箱：2,840円

ディヴァインの服用に注意すべき人は？

ディヴァインは併用注意薬の他にも、注意すべき人が複数あります。

副作用のリスクを抑え正しい治療で細菌感染症を克服するためにも、ディヴァインの服用に注意すべき人を詳しく見ていきましょう。

ディヴァインの服用に注意する人

以下のような症状がある方は、ディヴァインの服用を自己判断せず医師や薬剤師に相談することがおすすめです。

• 食道通過障害のある方
• 腎機能障害がある方
• 経口摂取ができない方または非経口栄養の方、全身の状態が悪い方
• 肝機能障害がある方
• 妊娠、授乳中の方
• 小児等
• 高齢者（65歳以上）

上記に当てはまる方がディヴァインを服用してしまうと効果の減少や増強、副作用の発現に影響が出やすくなるため自己判断をせず、かかりつけ医・薬剤師に相談しましょう。

ディヴァインが服用できない人

テトラサイクリン系の薬剤を服用した際に、過敏な反応を経験したことがある方は、副作用の発現リスクが高まるためディヴァインの服用ができません。

まとめ

ディヴァインの併用注意薬と同時服用による影響について解説してきました。

ディヴァインは幅広い菌種に対応し、一度の服用で効果が長時間続く代表的な抗菌薬ですが、いくつかの併用注意薬があります。

日常的に飲んでいる薬があり、ディヴァインの服用が必要になった場合は、併用に問題がないかこちらのコラムを参考にしたり、医師・薬剤師に相談するようにしましょう。