臨床試験の結果から読み解くクラビット
お薬通販部スタッフ【監修】
クラビットは細菌感染が原因のさまざまな疾患・病気に幅広く適応した、代表的な抗生物質です。
クラビットにどのような効果があり、有用性がどのくらいあるのか調べるには、数多く実施されている臨床試験の結果が役立ちます。
今回はクラビットの効果や有効性、安全性がどの程度評価されているのか、臨床試験の結果を詳しく解説します。
目次
クラビットの有効性や安全性に関する臨床試験結果
クラビットは、細菌感染の原因や症状進行につながる、DNAの複製や細菌増殖を抑える「レボフロキサシン」が有効成分です。
ここではクラビットの有効成分における有効性や安全性に関する、国内で実施された臨床試験結果をご紹介します。
※表に記載のある「(参考)100~200mg×3」の表記は、クラビットの100~200mgを1日3回摂取した旨を示しています。
急性気管支炎・肺炎・慢性呼吸器病変の二次感染の臨床試験結果
急性気管支炎・肺炎・慢性呼吸器病変の二次感染における、クラビットの国内Ⅲ試験によると、以下のような有効性が報告されています。
疾患名 | 有効症例/総症例 | 有効率(%) |
急性気管支炎 | 14/14 | 100 |
肺炎 | 94/101 | 93.1 |
慢性呼吸器病変 | 28/28 | 100 |
計 | 136/143 | 95.1% |
上記の臨床試験におけるクラビット服用後の副作用は、152例中60例の39.5%でした。
副作用の内訳は
となっていることがわかり、副作用の発現は比較的少ないといえるでしょう。
膀胱炎・腎盂腎炎の臨床試験結果
膀胱炎・腎盂腎炎の治療にクラビットを用いた際の国内での臨床試験結果は、以下になります。
疾患名 | 有効症例/総症例 | 有効率(%) |
膀胱炎 | 120/142 | 84.5 |
腎盂腎炎 | 11/15 | 73.3 |
計 | 131/157 | 83.4 |
膀胱炎・腎盂腎炎の治療にクラビットを服用した際の副作用は、185症例中33の17.8%でした。
副作用の内訳
子宮頸管炎・バルトリン腺炎などの臨床試験結果
子宮頸管炎・バルトリン腺炎・子宮内感染・子宮付属器炎の、女性特有の細菌感染について、クラビットの臨床試験結果における有効性を以下にまとめてみました。
疾患名 | ※(参考)100~200mg×3有効症例/総症例 | 有効率(%) |
子宮頸管炎 | 29/31 | 93.5 |
バルトリン腺炎 | 49/50 | 98.0 |
子宮内感染 | 58/61 | 95.1 |
子宮付属器炎 | 35/41 | 85.4 |
計 | 171/183 | 93.4 |
上記の結果では、細菌感染症に対して93.4%と非常に高いクラビットの有効率が確認されています。
表在性皮膚感染症・深在性皮膚感染症など皮膚感染症の臨床試験結果
続いては様々な皮膚感染症におけるクラビットの有効性について、臨床試験結果をご紹介します。
疾患名 | ※(参考)100~200mg×3有効症例/総症例 | 有効率(%) |
表在性皮膚感染症(毛のう炎等)ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの) | 71/85 | 83.5 |
深在性皮膚感染症(せつ、せつ腫症等) | 142/153 | 92.8 |
リンパ管・リンパ節炎 | 15/16 | 93.8 |
慢性膿皮症(皮下膿瘍、汗腺炎等) | 162/182 | 89.0 |
計 | 390/436 | 89.4 |
外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎の臨床試験結果
小さな子どもや体力が低下している時にかかりやすい、外耳炎・中耳炎・副鼻腔炎・化膿性唾液腺炎に関する、クラビットの臨床試験結果をご紹介します。
疾患名 | ※(参考)100~200mg×3有効症例/総症例 | 有効率 |
外耳炎 | 23/30 | 76.7 |
中耳炎 | 111/150 | 74.0 |
副鼻腔炎 | 52/68 | 76.5 |
化膿性唾液腺炎 | 9/11 | 81.8 |
計 | 195/259 | 75.3 |
感染性腸炎・腸チフス・コレラの臨床試験結果
調理が不十分でない生の食品摂取、衛生・環境状態の悪さが原因でかかりやすくなる、感染症腸炎・腸チフス・コレラ。
ここでは上記3つのクラビットの有効性における臨床試験結果をご紹介します。
疾患名 | (参考)100~200mg×3 | 有効率(%) |
感染症腸炎 | 115/119 | 96.6 |
腸チフス | 1/1 | 100 |
コレラ | 3/3 | 100 |
計 | 119/123 | 96.7 |
まとめ
クラビットの有効性は、国内での臨床試験結果からわかるように、高い確率での効果が期待できます。
また抗生物質の服用後は副作用が出やすいですが、クラビットの場合は副作用の発現においても、臨床試験の結果から少ないことが明らかになっています。
数多くの実績や臨床試験結果の有効性が高いクラビットは、細菌感染が原因の治療薬に安全で安心に服用できる抗生物質と言えるでしょう。
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