シアリスの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)は?注意が必要なお薬も解説
シアリスはED(勃起不全)治療薬です。この記事では、シアリスの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)や併用に注意が必要なお薬を紹介します。
お薬販売部スタッフ[監修]

この記事では、シアリスの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)や併用に注意が必要なお薬などを紹介します。
シアリスは、男性にとって深刻な勃起不全、早漏などの悩みを克服・予防する効果が認められたED治療薬です。
安全性や有効性が世界的にも評価されているシアリスですが、他のお薬との併用で思わぬ副作用につながるおそれがあります。
シアリスを正しく安全に服用していくために、この記事では併用禁忌の薬や万が一服用してしまった際の対処法について解説します。
目次
シアリスの併用禁忌薬とは?

シアリスの併用禁忌薬とは、シアリスと一緒に服用することによって、以下などが懸念されるお薬のことです。
シアリスを服用する前に一緒に飲んではいけない併用禁忌薬を知っておくと、いつも正しく安全な服用で勃起障害・早漏の克服にアプローチできるでしょう。
シアリスの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)一覧

シアリスの併用禁忌薬と該当する医薬品、併用後の悪影響を詳しくまとめました。
硝酸薬とシアリス併用のリスク
硝酸薬は血管を拡げることで心不全や狭心症の治療に用いられています。
シアリスとの併用禁忌薬である理由として、以下が挙げられます。
心不全や狭心症の治療を受け、硝酸薬剤の服用をしている場合は決してシアリスと併用せず、医師に相談するようにしましょう。
他のED治療薬とシアリス併用のリスク
バイアグラやレビトラは、シアリスと同じED治療薬・PDE5阻害薬です。
他のED治療薬とシアリスを併用してしまうと、PDE5阻害成分の過度な摂取により、以下のような副作用のレベルが重篤になってしまいます。
シアリスは単体の服用が自然な勃起を助ける正しい飲み方となるため、他のED治療薬との併用はしないよう注意しましょう。
アルファブロッカーとシアリス併用のリスク
アルファブロッカーは血流を促し血圧の低下に働きかける、高血圧治療の医薬品です。
シアリスにも血管を拡張して血流を促す作用があるため併用してしまうと、相互の作用が強く出てしまい、血圧の急激な低下や変動のリスクが高まると言われています。
一部の抗真菌剤とシアリス併用のリスク
シアリスのように安定した勃起を促し、有効成分を吸収する働きを代謝と言います。
一部の抗真菌剤となるケトコナゾールやイトラコナゾールは代謝の状態を変化させてしまうことで、以下のリスクがあります。
といったリスクが懸念されています。
抗ウイルス薬とシアリス併用のリスク
HIV感染治療に用いられる抗ウイルス薬のインジナビルやリトナビルは、シアリスの代謝状態を変化させて重篤な副作用のリスクにつながることがわかっています。
抗ウイルス薬はさらにリスクもあり、他のED治療薬との併用も禁忌となっています。
シアリスの飲み合わせ(併用禁忌薬)以外の注意点

ここでは、シアリスの飲み合わせ以外の注意点として、以下の項目をそれぞれ解説します。
シアリスを服用できない人
以下に該当する人は、シアリスを服用できません。
禁忌となっているため、服用してしまうと重篤な健康被害などのリスクが高まります。
シアリスの服用に注意が必要な人
以下に該当する人は、シアリスの服用に注意が必要です。
服用できないわけではありませんが、問題ないかを医師に確認するようにしましょう。
服用に注意が必要な人 | 注意が必要な理由 |
屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病など陰茎の構造上欠陥がある人 | 性行為が困難であり、痛みを伴うおそれがある |
鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病などがある人 | 持続勃起症の副作用が出やすくなる |
ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害剤または他のED治療薬を服用している人 | 併用した際の安全性が確立されていない |
出血性疾患または消化性潰瘍がある人 | 出血性疾患または消化性潰瘍がある人が服用した際の安全性が確立されていない |
重度勃起不全の人 | 心血管系イベントの危険因子を持っている可能性が高いと考えられる |
コントロールが十分でない高血圧がある人 | シアリスによって抹消の血管が拡張し、血圧が下がる可能性がある |
シアリスの併用に注意が必要なお薬
シアリスには、併用に注意が必要なお薬がいくつかあります。
以下のお薬を併用すると、併用薬やシアリスの効果に影響が出ることがあるため、事前に医師や薬剤師に相談してください。
種類 | 該当する医薬品など | シアリスと併用した際の影響 |
CYP3A4阻害剤 | ケトコナゾール、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、テラプレビル、グレープフルーツジュースなど | シアリスの代謝が阻害され、血中濃度が上がり効果が強くなったり副作用が出やすくなったりするおそれがある |
HIVプロテアーゼ阻害剤 | リトナビル、インジナビルサキナビル、ダルナビルなど | シアリスの代謝が阻害され、血中濃度が上がり効果が強くなったり副作用が出やすくなったりするおそれがある |
CYP3A4誘導剤 | リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタールなど | シアリスの代謝が誘導され、血中濃度が下がり効果が弱くなるおそれがある |
α遮断剤 | ドキサゾシン、プラゾシンなど | 併用により、降圧作用が増強するおそれがある |
降圧剤 | アムロジピン、メトプロロール、エナラプリル、カンデサルタンなど | 併用により、降圧作用が増強するおそれがある |
α型ヒト心房性ナトリウム利尿ポリペプチド製剤 | カルペリチド | 併用により、降圧作用が増強するおそれがある |
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤 | ベルイシグアト | 細胞内のcGMP濃度が増加し、降圧作用が増強するおそれがある |
シアリスと併用禁忌薬を一緒に飲んでしまったら?

併用禁忌薬とわからずに、シアリスと他の医薬品を飲んでしまうケースもゼロではありません。
シアリスと併用禁忌薬の同時服用は、副作用が出やすいことで心身の異常に気付きやすいため、早期に医師に相談・診察を受けるようにしましょう。
シアリスにはこれまでにお伝えしたように、併用してはいけない薬がいくつもあるので、使用時には併用禁忌についても理解・把握しておくことが大切です。
まとめ

この記事では、シアリスの危険な飲み合わせ(併用禁忌薬)や併用に注意が必要なお薬などを紹介しました。
シアリスはEDの改善に効果的なお薬ですが、正しく飲まないと重篤な健康被害などのリスクを伴います。
特に、併用禁忌薬や注意すべきお薬が数多く存在するため、医師に相談しながら、リスクを回避することが大切です。
中には、そもそもシアリスを服用できない人もいるので、該当していないかを事前にしっかりと確認しましょう。
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