アルダラクリームの効果的な塗り方は?タイミングや注意点も解説
アルダラクリームの正しい塗り方や使用タイミングについて詳しく解説します。尖圭コンジローマや日光角化症への有効性をより引き出すための塗布方法や、使用時の注意点なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
お薬通販部スタッフ[監修]

アルダラクリームは、尖圭コンジローマや日光角化症などの治療に用いられる免疫抑制薬です。
効果を十分に得るためには、疾患に応じた適切な塗布方法と使用上の注意を守ることが非常に重要です。
誤った使い方をすると、皮膚の炎症や副作用などを招くおそれがあります。
この記事では、アルダラクリームの効果的な使い方や注意点などについて解説します。
目次
アルダラクリームの効果的な塗り方

アルダラクリームは、疾患ごとに使い方が異なります。
ここでは、疾患に応じたアルダラクリームの効果的な塗り方について解説します。
尖圭コンジローマに対する塗り方
尖圭コンジローマに対しては、アルダラクリームを1日おきの週3回(月・水・金など)で使用してください。
就寝前に塗布し、6〜10時間放置した後、朝に洗い流すのが標準的な使用方法です。
以下の表は、尖圭コンジローマに対するアルダラクリームの塗布手順です。
ステップ | 内容 |
①患部の準備 | 就寝前に石けんとぬるま湯で患部を洗い、完全に乾燥させる。粘膜や出血のある部位には使用しない。 |
②塗布 | 指や綿棒を用いて、病変部位に薄く均一に塗る。擦り込まないよう注意し、周囲の健康な皮膚にはできるだけ触れないようにする。 |
③放置 | 塗布後は衣類に触れないよう注意しながら自然乾燥させ、6〜10時間放置する(基本的に就寝中)。 |
④洗い流し | 翌朝、石けんとぬるま湯で塗布部位をやさしく洗い流す。 |
この処置を週3回まで繰り返し、最長で16週間まで使用が可能です。
なお、治療の進行に応じて医師の判断で中止・延長される場合もあるため、経過を確認しながら使用してください。
日光角化症に対する塗り方
日光角化症に対する塗布は、尖圭コンジローマと同様に週3回が基本です。
塗布は1日1回とし、8時間以上患部にお薬を残したまま放置する必要があります。
また、日光角化症では治療部位が顔面や頭部になることが多いため、目や口に入らないように細心の注意が必要です。
以下は、日光角化症での塗布手順を整理した表です。
ステップ | 内容 |
①患部の準備 | 洗顔または洗髪後、顔面や頭皮の病変部を清潔にし、十分に乾燥させる。 |
②塗布 | 塗布部位(最大25cm²)に指で薄く塗布する。健康な皮膚への広がりを防ぐため、必要以上に塗らない。 |
③放置 | 塗布後は自然乾燥させた状態で8時間以上放置する。 |
④洗い流し | 塗布から8時間後を目安に、石けんとぬるま湯でやさしく洗い流す。 |
日光角化症の治療では、症状の重さや部位に応じて最長で2サイクル(1サイクル=4週間)まで継続されることがあります。
途中で炎症反応(赤み・かゆみなど)が出ることもありますが、治療効果と関係する場合もあるため、安易に中断せず、症状が強い場合は必ず医師に相談してください。
アルダラクリームを塗るタイミング

アルダラクリームは、疾患ごとに最適な塗布タイミングが定められており、正しく守ることが治療の有効性に繋がります。
以下は、尖圭コンジローマと日光角化症における塗布タイミングを整理した表です。
項目 | 尖圭コンジローマ | 日光角化症 |
塗布開始時刻 | 就寝前(例:23:00頃) | 就寝前(例:23:00頃) |
塗布頻度 | 週3回(例:月・水・金) | 週3回(例:月・水・金) |
塗布間隔 | 1日おき | 1日おき |
放置時間 | 6〜10時間 | 最低8時間以上 |
洗い流しのタイミング | 翌朝、6〜10時間経過後 | 翌朝、8時間以上経過後 |
使用期間の目安 | 最大16週間 | 1サイクル4週間(必要に応じて繰り返し塗布) |
備考 | 衣類や摩擦に注意しつつ、患部が乾いた状態で塗布する。翌朝は必ず石けんで洗浄することが重要。 | 顔面や頭皮など露出部に使うため、紫外線への曝露を避ける配慮も必要になる。 |
このように、どちらの疾患も「就寝前の塗布」が基本となりますが、放置時間や洗い流しのタイミングに違いがあります。
尖圭コンジローマはより頻回に使用し、最低でも6時間以上の放置が必要です。
一方、日光角化症は最低でも8時間以上の放置が必要になります。
タイミングを誤ると効果が十分に発揮されなかったり、皮膚への刺激が強く出るリスクもあるため、上記の内容を参考に疾患にあわせたスケジュール管理を心がけましょう。
アルダラクリームを塗るときの注意点

ここでは、アルダラクリームを塗るときの注意点として以下を解説します。
お薬を多量に塗布しない
アルダラクリームは薄く均一に塗ることが基本であり、多く塗れば効果が高まるわけではありません。
多量に使用すると塗布部位に炎症やかぶれ、ただれなどの皮膚反応が起きやすくなります。
広範囲に塗布したり、重ね塗りを繰り返したりするとお薬の吸収が過剰になり、全身性の副作用が出るリスクも否定できません。
米粒大の量でも患部をカバーできるケースが多いため、適量の使用を心がけてください。
使用後は必ず手を洗う
アルダラクリームの塗布後に手を洗わずに過ごすと、お薬が他の部位に誤って付着したり、目や口などの粘膜に触れたりするリスクがあります。
イミキモドは、免疫応答を局所的に活性化させる作用を持つため、粘膜部に付着した場合には強い刺激や炎症を引き起こすおそれがあります。
そのため、塗布後はすぐに石けんとぬるま湯で丁寧に手を洗うことが重要です。
手袋などを使う場合も使い捨てにするか、しっかり洗浄してください。
塗布部位に絆創膏を貼らない
アルダラクリームを塗ったあと、絆創膏やガーゼなどで覆ってしまうと、通気性が失われて炎症が強く出ることがあります。
また、お薬の効果が強くなりすぎて皮膚への刺激反応が強まるリスクもあるため、塗布部位は基本的に覆わずに放置してください。
衣類との接触が気になる場合は、通気性の良い衣服を選ぶなどの工夫をし、患部が密閉されないようにすることが大切です。
炎症がある場合は回復するまで使用しない
塗布部位に発赤やただれ、ひび割れ、出血、化膿などの強い炎症がある場合、アルダラクリームの使用は避けるべきです。
そのような状態で使用すると刺激性が増し、かえって皮膚の状態を悪化させる可能性があります。
アルダラクリームの塗布は回復するまで一時中止し、医師に相談してください。
塗布後は日光や紫外線を避ける
アルダラクリームの使用中に、塗布部位が紫外線に過敏になることが報告されています。
日光角化症の治療では、顔面や頭皮など露出部に使用するケースが多く、紫外線による刺激で皮膚反応が強く出るおそれがあります。
そのため、アルダラクリームの塗布期間中は外出時に帽子をかぶる、日傘を使用するなどして日光を避けてください。
また、日焼け止めは塗布部位を完全に洗い流した後に使用してください。
アルダラクリームの塗り方に関するよくある質問

最後に、アルダラクリームの塗り方に関するよくある質問に回答します。
アルダラクリームを塗り忘れた場合はどうする?
万が一、アルダラクリームの塗布を忘れてしまった場合でも、思い出したその日に慌てて塗る必要はありません。
基本的には、次に塗るべき予定日の夜からスケジュール通りに再開してください。
たとえば、月・水・金の週3回と決めていた場合、水曜日を忘れても金曜日にそのまま継続すれば問題はないといえるでしょう。
ただし、週に塗る回数が増えると副作用が強まるおそれがあるため、2日連続で塗るなどの調整は避けてください。
また、頻繁に塗り忘れが続くと治療効果が期待できない可能性があります。
アルダラクリームの効果がでるまでの時間は?
アルダラクリームは、使用開始後すぐに効果があらわれるわけではありません。
効果が出るまでの期間は、治療対象となる疾患によって異なるため、焦らず一定期間は継続して使用することが大切です。
途中で効果を感じられなくても自己判断で中止せず、皮膚の変化や副作用の有無を医師に相談してください。
アルダラクリームが効かない原因は?
アルダラクリームをしばらく使用しているものの、症状が改善されない場合には使用方法や病状に関連する原因がいくつか考えられます。
以下は、アルダラクリームの効果が出にくい主な原因をまとめた表です。
原因 | 説明 |
使用量が不適切 | 塗布量が多すぎる・少なすぎることで有効な効果を得られないケースがある。特に、薄く均一に塗ることが重要。 |
塗布部位が不適切 | 炎症部位・粘膜・出血面などへの使用は皮膚の状態を悪化させるため完治するまで使用を避ける。 |
スケジュールの乱れ | 規定の回数を守らない(塗布間隔が短すぎる・長すぎる)と、免疫反応が安定せず効果が出づらい。 |
対象疾患の適応外 | 実際には尖圭コンジローマや日光角化症ではない可能性がある。お薬の適応外の場合は効果が期待できない。 |
短期間での判断 | 数日〜1週間では目立った変化が見られないことも多い。疾患に応じた適切な期間で経過観察することが重要。 |
上記のような原因をふまえても改善が見られない場合は、使用を中断する前に医師へ相談してください。
まとめ

アルダラクリームは、尖圭コンジローマや日光角化症といった皮膚疾患に効果がある外用薬です。
正しい塗布方法や使用スケジュールを守ることで、高い効果が期待できる一方、誤った使い方をすると効果が弱まったり、皮膚の状態を悪化させるリスクがあります。
特に、患部の洗浄や乾燥、決められた放置時間の遵守などは、いずれの疾患にも共通する重要なポイントです。
万一、赤みや腫れなどの皮膚反応が強く出た場合や、効果が実感できないと感じたときは、自己判断せず医師に相談してください。
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