ED治療薬の副作用とは?種類別の症状や対処法も徹底解説

この記事では、ED治療薬の副作用について詳しく解説しています。ED治療薬は、世界初のED治療薬であるバイアグラをはじめ、シアリスやレビトラなどさまざまな種類があります。すべてのお薬に共通して、いくつかの副作用が報告されているので、事前に把握しておくことが重要です。

お薬通販部スタッフ[監修]

ED治療薬の副作用とは?種類別の症状や対処法も徹底解説

世界初のED治療薬であるバイアグラは、日本では1999年にEDに対する効能効果が承認されました。

その後、シアリスやレビトラなどさまざまなED治療薬が開発され、約25年間にわたり多くの人が服用しています。

バイアグラをはじめとするED治療薬はこれだけの期間、多くの人が服用しているため、一般的に安全性が高いお薬だといえるでしょう。

しかし、すべてのお薬に共通して、いくつかの副作用も報告されています。

この記事では、主要なED治療薬であるバイアグラやシアリス、レビトラの副作用をそれぞれ詳しく解説します。



そもそもED治療薬とは?

ED治療薬とは、ED(勃起不全)を改善するための内服薬です。

根本的にEDを改善するものではありませんが、服用すると陰茎の海綿体にある血管を拡張して血流量を増やし、勃起を促す効果が得られます。

ED治療薬を服用すると、勃起した状態が自然に続くと思われている人もいるようですが、性的刺激を受けなければ勃起した状態にはなりません。

そのため、ED治療薬は主に性行為を行うときのみ効果を発揮してくれるお薬です。

持続力や勃起力が弱い人向けのお薬です。



ED治療薬の主な種類

代表的なED治療薬には、主に以下のような種類があります。

バイアグラレビトラシアリス
有効成分シルデナフィルバルデナフィルタダラフィル
特徴食事の影響を受けやすいものの、短時間で効果が発揮される即効性が高く、食事の影響を受けにくい効果の持続時間が最大36時間と長いため、タイミングを選ばずに服用しやすい

上記以外でも、ジェネリック医薬品として多くのED治療薬が取り扱われています。

ジェネリック医薬品とは、先発品(バイアグラ、レビトラ、シアリス)と同じ有効成分が使われており、品質や安全性が同等であるお薬のことです。



ED治療薬の主な副作用

ED治療薬は安全性が確認されているお薬ではあるものの、人によって以下のような副作用が見られる場合があります。

  • ほてり
  • 頭痛・めまい
  • 消化不良

ED治療薬の服用後にこれらの症状が見られたら、副作用が起きている可能性を疑いましょう。


ほてり(10.6%)

ED治療薬を服用すると、ほてりの副作用が見られることがあります。

ほてりが生じるのは、ED治療薬の内服によって顔や首などに存在する血管に血液が多く流れるようになるためです。

胸のあたりから顔にかけて、強い熱感が生じるものを一般的に”ほてり”と呼びます。

バイアグラシアリスレビトラ(※)
副作用の頻度血管拡張(ほてり・潮紅)(5.78%)ほてり(0.2~1%未満)ほてり(10.6%)
※レビトラの主成分であるバルデナフィルの数値を記載

バイアグラでは、血管拡張によるほてりの副作用が5.78%、レビトラの主成分であるバルデナフィルでは10.6%との報告がされています。

シアリスにおいても、ほてりの副作用は報告されていますが、こちらは0.2~1%未満と頻度は低めです。


頭痛・めまい(11.7%)

ED治療薬の副作用には、頭痛やめまいもあります。

これは、ED治療薬の服用によって脳の血管も拡張し、神経が刺激されやすくなるためです。

また、全身の血流が変化することでめまいを起こすケースもあります。

頭痛は、ズキズキするような痛みが特徴的で、めまいはふらつき感や目の前が暗くなるなどの症状が出るでしょう。

バイアグラシアリスレビトラ(※)
副作用の頻度・頭痛(3.87%)
・めまい(0.1~1%未満)
・頭痛(1%以上)
・めまい(0.2~1%未満)
・頭痛(11.7%)
・めまい(1%以上)
※レビトラの主成分であるバルデナフィルの数値を記載

上記の表から、頭痛の副作用の報告頻度が最も高いのは11.7%のレビトラであることがわかりました。



消化不良(1%以上)

消化不良とは、食べたものが胃や腸で適切に消化されず胃もたれや腹部の不快感などの症状が生じることです。

ED治療薬を服用すると、消化器の筋肉が弛緩して胃の内容物が正常に腸へ移動しにくくなります。

また、胃酸が逆流しやすい状態になるため、消化不良が起こるケースがあるのです。

バイアグラシアリスレビトラ(※)
副作用の頻度消化不良(0.1~1%未満)消化不良(1%以上)消化不良(1%以上)
※レビトラの主成分であるバルデナフィルの数値を記載

レビトラ、シアリスでは1%以上の人で消化不良の副作用が報告されています。



ED治療薬の種類別の副作用

ここでは、代表的なED治療薬の副作用をさらに詳しく紹介します。

  • バイアグラ
  • シアリス
  • レビトラ

どのED治療薬を服用しても基本的に同じような副作用が見られますが、発現頻度が異なるものもあるので、しっかりとチェックしておきましょう。


バイアグラの副作用

バイアグラで報告されている主な副作用は、主に以下のとおりです。

1%以上0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
血管拡張、頭痛胸痛、動悸、めまい、傾眠、悪心、消化不良、鼻炎など不整脈、神経症、胃不快感、下痢、陰茎痛、発汗など心筋梗塞、低血圧、失神、持続勃起、鼻出血、副鼻腔炎など

最も頻度が高いのは、ほてりや潮紅などの症状が見られる血管拡張です。

バイアグラは、主に陰茎の海綿体にある血管を拡張させます。この作用が顔の血管にも働くため、ほてりや潮紅といった副作用が出てしまうことがあるのです。

心臓の拍動リズムが乱れる不整脈、勃起した状態が4時間以上続く持続勃起などの副作用もあります。



シアリスの副作用

シアリスで報告されている副作用は、主に以下のとおりです。

1%以上0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
潮紅、消化不良、四肢痛、頭痛、鼻閉、背部痛、筋痛動悸、ほてり、眼の充血、悪心、下痢、胃(胸部)不快感、関節痛、めまい、睡眠障害など血管拡張、心拍数増加、視覚障害、腹部膨満、傾眠、不安、意図しない勃起、呼吸困難など心筋梗塞、失神、起立性低血圧、色覚変化、食道炎、脳卒中、持続勃起症、鼻出血など

潮紅とは、血管拡張作用によって顔や首などが赤くなることです。

その他、鼻詰まりが起こる鼻閉や心臓がドキドキと脈を打つ動悸、性行為中ではないときに勃起する意図しない勃起などの副作用も報告されています。



レビトラの副作用

レビトラは生産・入荷が一時ストップし、国内では流通していません。

そのため、ここではレビトラのジェネリック医薬品であるタダラフィルのデータをもとに副作用を紹介します。

主な副作用は、以下のとおりです。

1%以上0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
ほてり(10.6%)、心悸亢進、頭痛(11.7%)、めまい、鼻閉、消化不良、嘔気頻脈、高血圧、鼻出血、下痢、胃食道逆流、視覚異常、胸痛など失神、低血圧、顔面浮腫、関節痛、食道炎、射精障害、持続勃起など起立性低血圧、狭心症、緑内障
※レビトラの主成分であるバルデナフィルの数値を記載

もっとも報告頻度が高い副作用は、頭痛です。

その他、鼻詰まりが起こる鼻閉や視界が青みがかったり、ぼやけたりする視覚異常、勃起した状態が4時間以上続く持続勃起などの副作用も報告されています。



ED治療薬で副作用があらわれた場合の対処法

ED治療薬で副作用があらわれた場合は、次の対処法を行ってください。

  • 性行為を一時的に控える
  • 服用しているED治療薬を変更する
  • 頭痛がひどい場合は頭痛薬を服用する
  • 症状がひどい場合は医療機関を受診する

様子見で済む場合もありますが、症状がひどいときには医療機関の受診を推奨します。




性行為を一時的に控える

ED治療薬を服用して気になる副作用が出た場合は、性行為を一時的に控えてください。

無理に性行為を続けると、症状が悪化するおそれがあります。

副作用のほとんどは一時的なもので、時間が経てば自然に回復します。差し支えのない程度の副作用の場合、一般的には性行為を行っても構いません。

しかしながら、体調が著しく優れなかったり、副作用が何時間も継続したりするようでしたら、その日は性行為をなるべく避けましょう。


服用しているED治療薬を変更する

ED治療薬で副作用が出た場合は、他のED治療薬に変更するのも1つの方法です。

基本的に、どのED治療薬もお薬が効果を発揮するメカニズムは変わりません。そのため、報告されている副作用もほとんど同様です。

しかし、ED治療薬の違いによって相性の良し悪しがあるため、異なる種類のお薬に変えると副作用が気にならなくなることもあるでしょう。

ED治療薬にはバイアグラやレビトラ、シアリスの他にもジェネリック医薬品など多くの種類があるので、自分に合うものを見つけてみましょう。



頭痛がひどい場合は頭痛薬を服用する

ED治療薬を服用して頭痛が起こったときは、頭痛薬を服用することも選択肢の1つです。

たとえば、頭痛薬の1つであるロキソニンなどとの飲み合わせに問題が報告されていないので、症状があらわれたら早めに服用しましょう。

ただし、空腹時の服用が効果的なED治療薬に対し、ロキソニンなどの頭痛薬は空腹時の服用を避けることが望ましいとされています。

併用する場合、ED治療薬の飲み方を優先せずに頭痛薬の用法用量を守るのが安全だといえるでしょう。



症状がひどい場合は医療機関を受診する

ED治療薬の副作用がひどい場合は、医療機関の受診も考えましょう。

副作用に対して頭痛薬や鼻炎薬、胃薬などの症状に応じたお薬の服用は効果的ですが、このような対症療法を行っていると、大きな副作用を見逃してしまうおそれがあります。

対症療法を行っても症状が治まらない場合、また持続的に副作用が出ている場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。



バイアグラの商品画像

バイアグラは、大手製薬会社ファイザー社が開発。世界で初めて製造販売されたED(勃起不全)治療薬です。性行為の1時間前に服用することで、有効成分シルデナフィルが陰茎の血管を拡げて鋭く力強い勃起力を発揮します。約5時間の持続効果が見込めます。

1箱:6,288円~


ED治療薬の副作用を避けるためのポイント

ED治療薬の副作用は、いつあらわれるかわかりません。

何も問題なく服用できる人もいれば、副作用が出てしまう人もいます。ED治療薬による副作用を避けるためには、以下3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 用法用量をしっかりと守る
  • お薬の影響を受けやすい食事を控える
  • 服用前のアルコール摂取をなるべく控える

順番に解説します。


用法用量をしっかりと守る

ED治療薬の用法用量は、必ず守って服用してください。

守らずに服用すると、副作用が起こりやすくなるおそれがあります。

参考までに、バイアグラ、シアリス、レビトラの健康な成人における用法用量は次のとおりです。

ED治療薬の種類用法用量
バイアグラシルデナフィルとして1日1回25〜50mgを性行為の約1時間前に服用する
シアリスタダラフィルとして1日1回10mgを性行為の約1時間前に服用する
レビトラバルデナフィルとして1日1回10mを性行為の約1時間前に服用する



お薬の影響を受けやすい食事を控える

ED治療薬の服用前後に併用することで、悪影響を及ぼす食事があります。

たとえば、グレープフルーツジュースに含まれているフラノクマリンは、ED治療薬を代謝する酵素の働きを弱め、血中濃度を上げてしまうおそれがあります。

血中濃度が上がるとお薬が効きすぎている状態になり、副作用が出やすくなるので注意が必要です。



服用前のアルコール摂取をなるべく控える

ED治療薬の服用前にアルコールを摂取するのは控えましょう

適量のアルコールであれば問題ないとされていますが、アルコールにはED治療薬と同様に血管を拡張させる働きがあるため、頭痛やほてりなどの副作用が出やすくなります。

なお、アルコールを摂取したからといってED治療薬の効果が弱まることはありません。適量のアルコールは不安や緊張をほぐす作用もあるので、飲み方を工夫しましょう。



ED治療薬の副作用に関するよくある質問

think_man_2-3

最後に、ED治療薬の副作用に関する以下の3つの質問を紹介します。

  • ED治療薬を飲み続けると効果が薄れるって本当?
  • ED治療薬を高血圧のお薬と併用すると危険?
  • ED治療薬の副作用はいつまで続く?

疑問の解消にお役立てください。


ED治療薬を飲み続けると効果が薄れるって本当?

ED治療薬を飲み続けたからといって効果が薄れることはありません

シルデナフィルを投与した試験では、用量や投与日数に依存して治療効果に対する満足度がむしろ増大したとの結果が出ています。

また、シルデナフィルには依存性がないこともわかっています。

これらのデータより、ED治療薬を飲み続けても効果は薄れません。ただし、気になる副作用が出ている場合は無理して服用を続けず、早めに医療機関で相談してください。

ED治療薬を高血圧のお薬と併用すると危険?

ED治療薬と高血圧のお薬を併用することは、一般的に禁止されていません

そのため、高血圧の治療中でもED治療薬を服用できます。

ただし、血圧を下げる働きがある降圧剤は併用注意のお薬として記載されているため、安易な服用はおすすめできません。

ED治療薬と高血圧のお薬を併用すると、降圧作用が増強して血圧が下がりすぎる可能性があるでしょう。高血圧のお薬を服用している人は、医師に相談してからED治療薬を服用してください。


ED治療薬の副作用はいつまで続く?

ED治療薬の副作用が続く時間には、個人差があるため一概にはいえません

ただし、お薬の働きが切れると副作用も治まることが一般的です。

参考までに、それぞれのED治療薬の半減期(血中の薬物濃度が半分になるまでの時間)は以下のとおりです。

EDに治療薬の種類一般的な半減期
バイアグラ3.23~3.31時間
シアリス約14~15時間
レビトラ3.2~5.3時間

半減期を過ぎると、お薬の血中濃度が低下し、副作用も治まっていくと考えられます。



まとめ

まとめの見出し画像

ED治療薬にはいくつか種類がありますが、どれを服用しても副作用があらわれるリスクがあります。

服用したすべての人に副作用が起こるわけではありませんが、少なからず可能性があることは知っておきましょう。代表的な副作用には、ほてりや頭痛、めまい、消化不良などがあります。

もしED治療薬を服用してから副作用が強くあらわれた場合は、性行為を中止したり、医療機関を受診したりなどの適切な対応を行うようにしてください。

おすすめ商品

  • シアリス

    シアリス

    シアリスはアメリカのイーライリリー社が開発したED治療薬で、効果が最大36時間持続し、服用時の食事の影響もありません。

    10,000円~

  • レビトラ

    レビトラ

    レビトラは、ドイツのバイエルが開発したED(勃起不全)治療薬です。有効成分であるバルデナフィルは、3大ED治療薬の中で最も即効性が高く、最短15分で効果が現れます。

    10,142円~

この記事を書いた人

お薬通販部スタッフ

関連記事

症状から探す

薬品・成分で探す

おすすめ記事

ページの先頭へ
タイトルとURLをコピーしました
タイトルとURLをコピーしました