【併用禁忌】ボルタレンカプセルを服用できない人と、併用ができないお薬を解説
ボルタレンカプセルは炎症の軽減や痛みの症状改善作用があり、臨床試験で有効性が証明されているお薬です。しかし、体質や基礎疾患、服用しているお薬と飲み合わせによって重い副作用をきたしたり、基礎疾患の悪化を招いたりする可能性があります。この記事では、ボルタレンカプセルと併用ができないお薬や、服用ができない人の特徴をご説明します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ボルタレンカプセルは、関節痛や筋肉痛などの痛みを改善し、炎症を緩和する作用があるお薬です。
複数の疾患の症状改善に高い有効性があることが証明されています。
しかし、基礎疾患の重症度や今までの既往歴、現在服用しているお薬の内容によっては重大な副作用をきたす可能性があるため、服用が禁止されています。
目次
ボルタレンカプセルを服用ができない人とは

ボルタレンカプセルは、以前に服用して過敏症の副作用が現れた場合や重篤な基礎疾患を患っている場合などで服用が禁止されています。
ここでは、ボルタレンカプセルの服用が禁止されている人の特徴や服用したときの危険性についてご説明します。
特定の基礎疾患や合併症がある
ボルタレンカプセルの服用ができない疾患は次のとおりです。
これらの疾患がある人がボルタレンカプセルを服用すると、さらなる症状の悪化をきたす可能性があります。
重症化すると命に関わる場合もあるため、服用しないようにしましょう。
過去に服用して過敏症(薬疹)の症状が現れたことがある
以前にボルタレンカプセルやジクロフェナクナトリウムを含む鎮痛薬を使用して過敏症になった経験がある人は、服用が禁止されています。
過敏症ではおもに次のような症状が挙げられます。
ボルタレンカプセルをはじめとしたジクロフェナクナトリウムを含むお薬を服用して、上記の症状が出たことがある人は、ボルタレンカプセルの服用を控えてください。
アスピリン喘息を患っている
アスピリン喘息を患っている人、あるいはアスピリン喘息の既往歴がある人はボルタレンカプセルを服用できません。
アスピリン喘息とは、お薬の服用後に鼻づまりや喘息などが生じて気道狭窄をきたす疾患です。
ボルタレンカプセルをアスピリン喘息の患者が服用したことで、重篤な喘息発作をきたしたケースが報告されています。
成人の喘息の5~10%はアスピリン喘息であり、4割の人は非ステロイド性抗炎症薬を服用したときに発覚していると言われています。
このため、アスピリン喘息を患っている人や既往歴がある人以外でも、ボルタレンカプセルに喘息のような発作が現れないか注意深く観察し、症状が悪化している場合には医療機関の受診をおすすめします。
妊娠中あるいは妊娠の可能性がある女性
妊娠中やその可能性がある場合は、ボルタレンカプセルを服用することが禁止されています。
妊婦のボルタレンカプセルの服用は、羊水の減少や胎児に栄養を与える動脈管の収縮、閉鎖をきたしたり、動脈管開存や新生児肺高血圧症などの原因となったりする可能性があります。
また、胎児や新生児が死亡した例も報告されています。妊娠中や妊娠の可能性がある場合は、ボルタレンカプセルの服用を避けましょう。
ボルタレンカプセルと併用が禁止されているお薬

ボルタレンカプセルは、一部の高血圧症やうっ血性心不全などの治療に有効なお薬と相互作用をきたす可能性があるため、一緒に服用することが禁止されています。
具体的なお薬の内容について、ご説明します。
トリアムテレンとボルタレンカプセルの併用は禁止
ボルタレンカプセルは、トリアムテレン(トリテレン)と併用することが禁止されています。
トリアムテレンは、利尿薬の一つであり、高血圧症、うっ血性心不全、腎臓や肝臓の浮腫などの治療で利用されることがあるお薬です。
ボルタレンカプセルとトリアムテレンを併用すると、トリアムテレンにより引き起こされる腎機能障害が強まる可能性があると言われています。
急性腎障害をきたしたケースも報告されているため、腎障害と診断されている人ではとくに注意が必要です。
高血圧症、うっ血性心不全、腎臓浮腫、肝臓浮腫などの治療を受けている場合は、ボルタレンカプセルを服用する前に、あらかじめ服用しているお薬の内容を確認してみてください。
まとめ

ボルタレンカプセルは痛みや炎症を抑える高い有効性があるお薬です。
しかし、現在服用しているお薬の内容によっては併用することで基礎疾患の悪化をきたしたり、急性腎障害などの副作用をきたしたりする可能性があります。
ボルタレンカプセルを服用する際には、患っている持病や基礎疾患が禁忌事項に当てはまらないか確認しておきましょう。
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お薬通販部スタッフ