レルパックスの有効成分のメカニズムと身体への作用をわかりやすく解説
レルパックスはエレトリプタンを有効成分とするお薬です。 片頭痛の症状が現れたときに服用することで、頭痛の症状改善が期待できます。 この記事では、レルパックスの有効成分のメカニズムと身体に与える影響を解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

レルパックスは片頭痛の症状の改善に利用されるお薬であり、痛みが出たときに服用することで効果を発揮します。
この記事ではレルパックスの有効成分であるエレトリプタンの作用メカニズムや薬理作用について解説します。
レルパックスの特徴

レルパックスは片頭痛の症状改善に有効性がある治療薬です。
レルパックスの適応は「前兆のない片頭痛」または「前兆のある片頭痛」と確定診断されている片頭痛であり、原因となる病気がない場合に限られています。
ここではレルパックスが片頭痛の症状を改善するメカニズムをご説明します。
レルパックスのメカニズム
片頭痛のメカニズムは現在でも完全には解明されていません。
片頭痛が発生するメカニズムはかつては血管説が提唱されており、頭部の血管が異常に拡張することによって引き起こされると考えられていました。
現在は、片頭痛の発生するメカニズムとして三叉神経血管説が有力だと考えられています。
三叉神経の一部が刺激を受けることで神経ペプチドという物質を放出し、神経原性の炎症をきたすことが頭痛の原因だと考えられています。
レルパックスは、脳血管に作用したり三叉神経に働きかけたりすることで片頭痛の症状を改善します。
レルパックスは、頭蓋内の血管に効果的に働いて収縮作用をもたらし、三叉神経から放出される神経ペプチドを抑制することで神経の炎症を抑制します。
レルパックスが引き起こす作用

レルパックスは片頭痛の症状を改善するはたらきがありますが、基礎疾患の有無や健康状態によっては想定外の症状がみられることもあります。
ここではレルパックスを服用した人の体内の挙動や人体に与える影響を解説します。
レルパックスの体内における相互作用
レルパックスは、主に肝臓で代謝されるお薬です。
レルパックスの代謝はチトクロームP450(CYP) 3A4という酵素が関与しています。
チトクロームP450 3A4は、服用したレルパックスを分解して体外へ排泄しやすい形に変換します。
チトクロームP450 3A4は、ほかのお薬や飲み物との飲み合わせによって作用の強さに影響が出る場合があります。
その一例として、グレープフルーツジュースはレルパックスとの併用に注意が必要です。
グレープフルーツジュースは、チトクロームP450 3A4の働きを阻害する作用があります。
服用したレルパックスが、肝臓で分解されずに体内に留まることで副作用をきたすリスクがあるためです。
また服用したレルパックスは尿や便として排泄されます。
服用したレルパックスはほとんどが尿と便から体外に排泄され、44.5%は尿、45.0%は便中に排泄されることが報告されています。
レルパックスの服用による身体への影響
レルパックスを服用すると心疾患をきたしたり、眠気、頭痛の悪化などがみられる可能性があります。
レルパックスは、頭蓋内の血管の収縮作用がありますが、全身の血管も収縮させる効果があります。
このため心疾患の既往歴がない人でも、まれに重篤な心疾患を発症する場合があります。
レルパックスを服用すると眠気を催すことがあります。
運転や危険を伴う機械の操作は控えるようにしましょう。
レルパックスを服用しても頭痛の症状が改善せず悪化している場合は、薬剤の使用過多が原因である可能性があります。
お薬を連日飲んでいたり、お薬の効果がなくなってきたりした場合は頭痛の専門医に相談し、自己判断でお薬を飲むことはやめましょう。
まとめ

レルパックスの有効成分であるエレトリプタンは、脳血管や三叉神経に作用することで片頭痛の症状を改善しますが、眠気や心疾患の原因となったり、薬剤を頻繁に使用すると頭痛の悪化をきたしたりすることもあります。
運転や危険をともなう作業は避け、頭痛の悪化をきたした場合は医師に相談しましょう。
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