デュタストロンの副作用とは?症状別の発現確率(頻度)も解説
「デュタストロンにはどのような副作用があるの?」「どれくらいの確率で起こるの?」と疑問に思っている人に向けて、この記事ではデュタストロンの副作用を「重大な副作用」と「まれな副作用」に分けて解説します。

デュタストロンは、有効成分としてデュタステリドを含むAGA(男性型脱毛症)治療薬です。
AGA治療薬の中では新しいお薬として知られている一方、「副作用が心配」「どのような副作用が出るのだろう?」と不安に感じている人は少なくありません。
この記事では、デュタストロンの副作用を「重大な副作用」と「まれな副作用」に分けて詳しく解説します。
副作用を抑えるポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
デュタストロンの服用によって起こりうる重大な副作用

化学的に製造された医薬品には必ず副作用のリスクが伴いますが、用法用量を守って服用すればデュタストロンはそれほど危険な医薬品ではありません。
とはいえ、副作用には個人差があり、以下のような重大な症状が出る場合もあります。
肝機能障害
デュタストロンの主成分であるデュタステリドでは、頻度不明で肝機能障害の副作用が報告されています。
なお、肝機能障害とは肝臓の働きが正常に行われなくなる状態のことです。
デュタストロンの服用により、まれにASTやALTなどの肝臓の数値が上昇するケースが確認されています。
これは、肝臓に炎症が起きていたり、負担がかかっていたりするサインです。
しかしながら、肝機能障害は自覚症状が出にくいため、気付かないまま進行するおそれがあります。
定期的に血液検査を受け、肝機能の数値に異常が見られた場合は、医師の指導のもとで継続服用の可否を判断してもらってください。
肝機能障害を放置すると、肝硬変や肝がんなどに進行するおそれもあるでしょう。
黄疸
肝機能障害と関連してあらわれる可能性があるのが黄疸です。
黄疸とは、血液中のビリルビン濃度が高くなることで、皮膚や白目が黄色くなる症状を指します。
デュタストロンの主成分であるデュタステリドでは、黄疸は頻度不明の副作用として報告されています。
全身のだるさや食欲不振、尿の色が濃くなるなどの症状が伴う場合は、肝機能障害が進行しているおそれもあるでしょう。
黄疸が見られた場合は服用を中止し、医師の診察を受けてください。
デュタストロンの服用によって起こりうるまれな副作用

デュタストロンは、多くの人に有効とされるAGA治療薬ですが、一部の人には以下のまれな副作用があらわれることがあります。
発生頻度は高くないものの、日常生活に影響を与える可能性もあるため、事前にどのような副作用が起こる可能性があるのかを知っておくことが大切です。
性機能不全
まず注意したいのが、性機能不全に関する副作用です。
デュタステリドを服用した人のうち1%以上でリビドー減退、勃起不全、射精障害が報告されています。
発生頻度は比較的低いものの、一度症状が出ると持続することもあり、精神的な負担につながる可能性があるでしょう。
副作用が気になる場合は、医師に相談して他のお薬に変えたり、用量を減らしたりしてください。
発疹
デュタストロンの服用によって発疹が出ることもあり、発生頻度は1%未満です。
これはお薬に対する体の過敏反応によって引き起こされるもので、アレルギー反応の一種と考えられます。
発疹の程度が軽度であれば問題ない場合もありますが、広範囲に及んだり発熱や呼吸困難を伴ったりするときは、アナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応の可能性もあります。
重篤な症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。
頭痛
デュタストロンを服用している人の中には、頭痛を訴えるケースもあります。
発生頻度は1%未満で、ホルモンバランスの変化が影響して生じると考えられています。
頭痛の程度は、軽度から日常生活に支障をきたすものまでさまざまです。
我慢できる程度の頭痛であれば、様子見でも構いません。
しかし、頻繁に起こったり吐き気やめまいを伴ったりする場合は、医師に相談しましょう。
乳房障害
デュタステリドを服用した1%未満の人で、乳房障害が報告されています。
乳房障害とは、女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感などの症状のことです。
乳房障害は、デュタストロンの服用によりホルモンバランスが変化することが原因だと考えられています。
このような症状は、心理的な不快感を引き起こすこともあり、治療の継続に影響するケースも少なくありません。
その他
その他にも、デュタステリドの服用によって以下のような副作用が報告されています。
1%未満 | 頻度不明 | |
主な副作用 | 抑うつ気分、腹部不快感 | 蕁麻疹、アレルギー反応、そう痒症、限局性浮腫、血管性浮腫、浮動性めまい、味覚異常、精巣痛、精巣腫脹、脱毛症、多毛症、腹痛、下痢、倦怠感、血中CK増加 |
デュタステリドのような5αリダクターゼ(5α還元酵素)阻害薬では、うつ病の副作用が報告されている例もあります。
ただし、うつ病と5αリダクターゼとの直接的な関連性は認められていません。
これらの症状が長く続く場合や日常生活に支障を感じるようであれば、医師に相談して治療をこのまま継続すべきか判断してください。
デュタストロンの副作用に関する臨床試験結果

デュタステリドやフィナステリドなどの5αリダクターゼ阻害薬を服用した男性の3.4~15.8%において、勃起不全や性欲減退、射精量減少などの性機能障害の副作用が報告されています。
また、1990年から2015年11月までに出版された論文を検索したところ、最も多く見られる副作用は性機能障害でした。
Roehrbornらの研究によると、デュタステリドを服用した人のうち勃起不全が7.3%、性欲減退が4.2%、射精障害が2.2%で報告されています。
これらの副作用は、時間の経過とともに改善が見られていることがわかりました。
デュタストロンの副作用を抑えるためのポイント

ここでは、デュタストロンの副作用を抑えるためのポイントとして、以下を解説します。
デュタストロンの服用によって生じる副作用には個人差があり、適切な服用と生活習慣の見直しなどによってリスクを軽減できます。
正しい用法用量を守る
デュタストロンは、有効成分デュタステリドとして0.1mgを1日1回服用するのが推奨されています。
効果が不十分な場合は、医師の指導のもとで1回0.5mgに増量しても構いません。
自己判断で量を増減したり服用タイミングを変えたりすると、副作用のリスクが高まる可能性があるので、正しい用法用量を守ることが非常に重要です。
生活習慣を整える
デュタストロンに限らず、お薬の副作用は日々の生活習慣も大きく関係します。
睡眠不足やストレスの蓄積、栄養バランスの偏りなどは体調不良を招き、副作用が出やすい状態を作り出してしまうでしょう。
健康な体作りは、副作用の出現を抑える土台となるので、十分な睡眠を確保しながらバランスのよい食事を心がけ、適度な運動を取り入れることが重要です。
アルコールの過剰摂取を避ける
過度な飲酒は、デュタストロンの代謝を妨げ、体内にお薬の成分が長くとどまりやすくなる原因となる可能性があります。
完全に禁酒する必要はないものの、服用中は節度ある飲酒を心がけましょう。
また、アメリカで行われた研究において「デュタステリドを服用しており週7杯以上の飲酒をしている」と回答した男性では、高度の前立腺がんと診断される可能性が86%高かったとの結果が出ています。
グレープフルーツジュースと一緒に飲まない
デュタストロンと、グレープフルーツジュースの併用にも注意が必要です。
グレープフルーツジュースにはお薬の代謝酵素であるCYP3A4の代謝を阻害する成分であるフラノクマリン類が含まれています。
そのため、デュタステリドと併用すると、血中濃度が通常よりも高くなり副作用の発現リスクが高くなるおそれがあります。
思わぬ副作用を避けるようにするためにも、デュタストロンの服用中はグレープフルーツジュースは避けた方がよいでしょう。
症状がひどい場合は医療機関を受診する
デュタストロンの服用によって、重篤な副作用があらわれた場合は自己判断でお薬を中断したり様子を見たりするのではなく、早めに医療機関を受診することが大切です。
副作用の中には、放置すると症状が悪化するリスクがあるものも報告されています。
軽度の体調不良であっても、お薬との関連が疑われる場合は、すみやかに医療機関を受診して指示を仰いでください。
また、副作用が起こった経緯や時期をメモしておくと、診察時に役立ちます。
まとめ

デュタストロンはAGA治療薬として有効性が高い一方、肝機能障害や性機能不全、発疹や頭痛などの副作用が報告されています。
副作用の多くは発現頻度が低いものの、正しい用法用量の遵守や生活習慣の見直しによってリスクを抑えることが可能です。
異常を感じた際には自己判断を避け、すみやかに医療機関を受診してください。
デュタストロンを安全に活用するためには、副作用への理解と適切な対応が不可欠です。
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