ベトノベートスキンクリームの有効成分ベタメタゾン吉草酸エステルについて
ベトノベートスキンクリームは、ベタメタゾン吉草酸エステルを有効成分に配合したアトピー性皮膚炎治療薬です。ベタメタゾン吉草酸エステルについて解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ベトノベートスキンクリームはステロイド外用薬の一種で、有効成分としてベタメタゾン吉草酸エステルを配合しています。
ベタメタゾン吉草酸エステルには炎症を抑える強い作用があり、アトピー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患に効果的です。
本記事では、ベトノベートスキンクリームの有効成分であるベタメタゾン吉草酸エステルについて解説します。
目次
ベタメタゾン吉草酸エステルについて

ベタメタゾン吉草酸エステルの作用について解説する前に、どのような有効成分なのか知っておきましょう。
ステロイド外用薬に用いられる成分の1つ
ベタメタゾン吉草酸エステルはステロイド外用薬に用いられる成分の1つです。
ステロイド外用薬は効果の強さで5つのランクに分けられますが、ベタメタゾン吉草酸エステルは、「strong(強い)」に分類されています。
特徴
ベタメタゾン吉草酸エステルは、高い血管収縮作用および炎症抑制作用を持つ点が特徴です。
患部への血液の流入を抑制することで炎症状態が緩和するため、アトピー性皮膚炎を始めとする皮膚疾患の改善に効果的です。
ステロイド外用薬の歴史
現在では感染症を除く主な皮膚疾患に対してステロイド外用薬を用いるのが一般的です。
しかし、アトピー性皮膚炎という病名が提案された1933年当時、効果的な治療法はありませんでした。
1948年にステロイド剤が関節リウマチの治療で初めて用いられ、日本では1953年にステロイド外用薬が実用化されています。
1970年代に入ると薬局でもステロイド外用薬が購入できるようになり、1979年には現在使用されているステロイド外用薬が出そろいました。
![]() ベトノベートスキンクリームは、アトピー性皮膚炎治療薬で、副腎皮質のコルチゾンの働きから、副腎皮質ステロイドとして合成されました。皮膚の炎症を抑え、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患から虫刺されといった炎症症状のほか火傷などを改善します。 1箱:1,440円~ |
ベタメタゾン吉草酸エステルの作用

ベタメタゾン吉草酸エステルには主に以下3つの作用が期待できます。
それぞれについて詳しく解説します。
血管収縮作用
健康な成人20人(外国人)を対象に、ベタメタゾン吉草酸エステルを用いた皮膚血管収縮試験が行われました。
その結果、ベタメタゾン吉草酸エステルには、フルオシノロンアセトニドの3.6倍の皮膚血管収縮能があると分かりました。
急性炎症抑制作用
ベトノベートスキンクリーム(ベタメタゾン吉草酸エステル)、およびリンデロンクリームを塗布したラットを用い て、カラゲニン足浮腫試験が行われました。
その結果、両製剤ともに対照群に比べて有意な浮腫抑制作用が確認されました。両製剤間の効果に有意差は認められていません。
また、ラットを用いたヒスタミン誘発背部皮膚血管透過性に関しても、両製剤ともに対照群に比べて有意な浮腫抑制作用が確認されています。
慢性炎症抑制作用
慢性炎症を誘発したラットに対して、ベトノベートスキンクリーム(ベタメタゾン吉草酸エステル)、およびリンデロンクリームを連続7日間塗布する試験が行われました。
その結果、両製剤ともに対照群に比べて有意な肉芽増殖抑制作用が認められました。両製剤間の効果に有意差は認められていません。
また、アジュバントを注射したラットを用いた試験でも、両製剤ともに対照群に比べて有意な浮腫抑制作用が認められています。
まとめ

ベトノベートスキンクリームの有効成分であるベタメタゾン吉草酸エステルには、血管収縮作用や急性・慢性炎症抑制作用があると分かっています。
アトピー性皮膚炎を始め湿疹や乾癬、そう痒疹、虫刺され、熱傷、凍瘡などさまざまな皮膚疾患に対してベトノベートスキンクリームは効果的です。
今回の記事を参考に用法用量を守ってベトノベートスキンクリームを使用し、アトピー性皮膚炎など皮膚疾患の改善にお役立てください。
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1,440円~
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