ボルタレンカプセルの有効成分の特徴とは?作用のメカニズムをくわしくご説明します!
ボルタレンカプセルは肩関節の痛みや変形性関節症などの症状の緩和に有効なお薬です。この記事では、ボルタレンカプセルの有効成分であるジクロフェナクナトリウムの特徴や作用のメカニズムについて解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ボルタレンカプセルは、肩関節をはじめとした関節痛や筋肉痛などの炎症を抑え、痛みを抑える作用があります。
この記事では、ボルタレンカプセルの有効成分であるジクロフェナクナトリウムのメカニズムや体内における挙動について解説します。
ボルタレンカプセルの特徴

ボルタレンカプセルの主な作用は以下のとおりです。
ボルタレンカプセルは関節リウマチや変形性関節症などのさまざまな疾患に有効であり、幅広く利用されているお薬です。
ここではボルタレンカプセルが症状をどのように改善するのか、メカニズムをご説明します。
ボルタレンカプセルのメカニズム
ボルタレンカプセルは、プロスタグランジンという物質の合成を妨げることによって炎症を鎮めたり、痛みを抑制したり、解熱したりすると考えられています。
わたしたちは身体の部分に炎症が起きたり傷を受けたり、ウイルス感染をきたしたりすると、細胞からアラキドン酸という物質が放出されます。プロスタグランジンは、アラキドン酸にある酵素から作られる物質であり、痛みや発熱などの症状をきたします。
ボルタレンカプセルの主成分である、ジクロフェナクナトリウムはプロスタグランジンの合成を阻害する作用があります。プロスタグランジンを阻害することによって、痛みの症状改善や解熱作用をもたらします。
ボルタレンカプセルの服用による作用

ボルタレンカプセルは炎症をやわらげ、痛みを緩和する作用がありますが、お薬を体内で分解する過程で目的とは異なる作用が現れ、不利益をもたらすことがあります。
ここでは体内に入ったボルタレンカプセルが排泄されるまでの流れとともに、注意が必要な作用を解説します。
服用したボルタレンカプセルの体内における挙動
体内に入ったボルタレンカプセルは、胃や小腸で吸収されて、肝臓に移動します。ボルタレンカプセルは主に肝臓で代謝が行われます。
チトクロームP450(CYP)2C9という代謝酵素によりボルタレンカプセルは分解され、体外に排出しやすい物質に作り変えられます。
CYP2C9の作用を阻害する機能をもつお薬を服用すると、ボルタレンカプセルの働きが異常に高まることがあるため、お薬を併用している場合には、注意が必要です。
肝臓で分解されたボルタレンカプセルは、大半が尿として排泄されます。服用してから6-8時間に排泄量が最も多くなることが報告されています。
身体にもたらす作用
ボルタレンカプセルを服用すると、めまいや眠気、霧視(霧がかかったような見え方をしたり、暗く感じたりする状態)がみられる場合があります。これらの症状がみられた場合には、運転や危険をともなう機械の操作は控えましょう。
またボルタレンカプセルを服用すると、嘔吐や胃の不快感、胃痛をきたす場合があります。ボルタレンカプセルを服用する際にお薬を噛んでしまうと、食道に停滞した場合に潰瘍をきたす原因となる可能性があります。
服用の際にはお薬を噛まないように気をつけてください。
まとめ

ボルタレンカプセルの有効成分であるジクロフェナクナトリウムは、炎症を和らげ痛みの症状を緩和する作用があります。
肝臓で分解されるジクロフェナクナトリウムは、服用することで眠気をきたしたり、胃痛や食道潰瘍の原因となったりすることがあります。服用の際には十分な観察をしましょう。
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