禁煙治療薬とは、喫煙で得られる満足感や禁煙によるイライラやタバコが吸いたい衝動にかられるといったニコチン離脱症状を抑える効果が期待できる医薬品で、禁煙を効果的にサポートしてくれる"補助薬"になります。
最近では、喫煙によるニコチン依存症や生活習慣病、肺がんリスクの増大など健康への影響に加えて、国や企業の分煙の推進、タバコの価格上昇により、禁煙志向が高まっており、禁煙治療薬は医学的・薬学的に禁煙ができるとして、需要が高まってきています。
現在では、医療用医薬品・一般用医薬品(市販薬)・海外医薬品でさまざまな商品が販売されています。
禁煙治療薬の作用効果から購入方法までを詳しく解説していきましょう。
多くの喫煙者が禁煙を試みても、成功に至る道は決して簡単ではありません。
では、なぜ禁煙がこれほど難しいのでしょうか?主な理由として、ニコチン依存とその離脱症状、タバコを吸う習慣が深く根ざしていることが挙げられます。
具体的には、体がニコチンを強く求める欲求、ストレスや不安を感じたときに喫煙を求める衝動、そして口の寂しさなど、精神的および身体的な多面的な影響が絡み合っています。
ブプロンSR | ZEROニコチンパッチ | ニコレットガム | |
---|---|---|---|
種類 | ニコチンを含まない治療薬 | ニコチンパッチ | ニコチンガム |
有効成分 | ブプロピオン | ツボクサ、ホップ、タツナミソウなど | ニコチン |
特徴 | ブプロンSRはサンファーマ社が開発した禁煙補助薬で、ドーパミンやノルアドレナリンの神経伝達物質の再取り込みを阻害して、喫煙や煙草に対して興味を無くす効果が期待できます。 | ZEROニコチンパッチはシップオファーズ社が開発した禁煙パッチで、肌に貼るだけでハーブの成分が体内に吸収されニコチンを摂取するのと同様の感覚になります。 | ニコレットガムはスウェーデンのマクニール社が開発した禁煙補助薬で、1個を時間をかけて噛むことで口の粘膜から徐々に吸収され、煙草以外でニコチンを補充しながら吸いたい欲求を軽減させていきます。 |
価格 | 1錠 70円~ | 1枚 270円~ | 1個 40円~ |
禁煙治療薬には、喫煙により摂取していたニコチンを代わりに薬剤から補給する「ニコチン製剤」と、医薬品成分がニコチンに似た作用と阻害作用を有する「ニコチンを含まない製剤」があります。
ニコチン製剤としてパッチ剤とニコチンガム、ニコチンを含まない製剤(内服薬)、大きくわけてこの3つのタイプが禁煙補助に使用される商品です。
それぞれのタイプの禁煙治療薬で、作用機序や使用方法、メリット・デメリットが大きくことなっており、また医薬品の分類もさまざまであるため、購入方法もことなります。
このパートではそれぞれの特徴を詳しく解説し、販売されている商品を紹介します。
ニコチンを含まない禁煙治療薬は、ニコチン似た作用(ニコチン様作用)とニコチン阻害作用を有する有効成分が含まれている医薬品で、禁煙をサポートしてくれます。
現在、販売されている治療薬は、内服薬のチャンピックスのみで、国内では医師の処方が必要な医療用医薬品に指定されています。
ニコチン様作用により、禁煙によるニコチン離脱症状や喫煙の切望感を軽減する効果が期待でき、またニコチン阻害作用により、喫煙で得られる満足感を抑える、タバコが美味しく感じなくなるといった効果も期待できます。
これら効果により、他の治療薬と比較すると高い禁煙成功率(チャンピックス64%・パッチ剤42%)となっており、特に長年にわたり喫煙している方や1日のタバコ本数が多い重度の喫煙者に対し、禁煙治療の第一選択薬となっています。
効果・禁煙成功率が高い、パッチ剤のかぶれ・痒みの副作用がないといったメリットがあります。
その一方で、ドラッグストアで販売されていない、併用薬や持病によって使用制限がある、眠気、吐き気、頭痛などの副作用リスク、他の治療薬と比較すると高額といったデメリットもあります。
バレニスマートは禁煙補助薬であるチャンピックスのジェネリック医薬品で、禁煙につきもののイライラを抑え喫煙に対する欲求や満足感を少なくさせることにより、タバコを吸うことが嫌になり禁煙に導きます。
ブプロンSRはドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の再取り込みを阻害する禁煙補助薬で、煙草を吸った幸福感がなくなり、喫煙や煙草に対して興味も無くなります。
ブプロバンの有効成分ブプロピオン塩酸塩は、脳内で放出されたドーパミンの再吸収を阻害して、喫煙意欲を低下させる効果が期待できます。
ニコチンパッチは、ニコチンが配合されているパッチ剤(貼り薬)で、腕や腹部に貼ることで、ニコチンを皮膚から補充して禁煙をサポートしてくれます。
現在、販売されている商品は、医療用医薬品ではニコチネルTTS、一般用医薬品(市販薬)ではニコチネルパッチ、シガノンCQ、海外製のニコチンパッチも人気です。
ニコチン製剤を用いる禁煙治療法をニコチン代替療法といい、禁煙時に現れるイライラや吸うことを我慢するストレスに対し、ニコチンを薬剤として補給し補給量を少しずつ減らして禁煙状態を慣らします。
それらのニコチン離脱症状を緩和させ、心理的依存、身体的依存、喫煙習慣から抜け出していく治療法になります。
使用は1日1回で、定められた用量・期間に従って継続していきます。
貼るだけで良い・市販薬でも購入できるといったメリットがある一方で、かぶれ・痒みなどの副作用リスクがある、併用薬や持病によって使用制限があるといったデメリットもあります。
また、使用中の喫煙は、ニコチンの過剰補給の原因になり、吐き気・めまい・腹痛などの副作用が現れやすくなるので、原則禁止されています。
参考文献:e-ヘルスネット「禁煙のおくすりってどんなもの?」
ZEROニコチンパッチはシップオファーズ社が開発した禁煙パッチで、肌に貼るだけでハーブの成分が体内に吸収されニコチンを摂取するのと同様の感覚になります。
ニコチンガムは、ニコチンが配合されているガムで、タバコの代わりに噛むことで、ニコチンを口の粘膜から補充して禁煙をサポートしてくれます。
現在、販売されている商品は、ニコチネルガム、ニコレットガム、ニコテックスなどがあります。
ニコチン製剤を用いる禁煙治療法をニコチン代替療法といい、禁煙時に現れるニコチン離脱症状に対して、ニコチンを薬剤として補給します。
そして補給量を少しずつ減らしてニコチンのない状態に慣らしていくことで、症状を緩和させ、心理的依存、身体的依存、喫煙習慣から抜け出していく治療法になります。
使用はタバコを吸いたいと思ったタイミングで、個人で使用量を調節していきます。
といったメリットがあります。その一方で、
といったデメリットもあります。
また、使用中の喫煙は、ニコチンの過剰補給の原因で副作用が現れやすくなるので、原則禁止されています。
ニコレットガムは、スウェーデンのマクニール社が開発した禁煙補助薬です。
煙草とは異なるニコチン製剤で、ニコチン欠乏の吸いたい気持ちやイライラなどが出た際に1個を時間をかけゆっくり噛むことで口の粘膜から徐々に吸収され煙草以外でニコチンを補充しながら吸いたい欲求を軽減させていきます。
ニコテックスはシプラ社が開発した禁煙治療薬で、ニコレットのジェネリック医薬品です。
煙草の代わりに噛んで使用するので、徐々にニコチンを補給して場所の制限もなくその場でイライラをおさめられます。
下記のような方は、禁煙を補助する製品を選ぶと良いでしょう。
禁煙への道のりは一人ひとり異なりますが、禁煙補助製品を選ぶ際は個人の喫煙習慣とニコチン依存度を考慮することが重要です。
禁煙補助製品の選び方を把握して、自分にあった禁煙方法を見つけましょう。
禁煙初期に多くの人が経験する離脱症状は、ニコチンの急激な減少に体が反応して起こります。
離脱症状にはイライラや不眠、集中力低下、食欲増加などがあげられるでしょう。これらの症状を和らげるためには、水分を多く摂取し、リラクゼーション技術を実践し、定期的な運動を取り入れてもいいでしょう。
また、ニコチン補充療法を利用することも一つの方法です。
タバコを意識しないようにするためには、日常生活での吸うきっかけになる場所を避け、新しい習慣を形成するのがおすすめです。
コーヒーブレイクの代わりに短い散歩に出る、喫煙者との付き合い方を見直す、ストレス解消のための新しい方法を見つけるなどがあげられます。
また、喫煙と関連しない新しい趣味や活動に没頭することも有効です。
口の寂しさは禁煙を困難にする大きな要因の一つです。
この感覚を緩和するためには、ニコチンガムやキャンディ、人工甘味料サッカリンのないガムなどが有効になります。また、お菓子などを常備するのもおすすめです。
また、水分を多く摂ることも、口の乾燥を防ぎながら禁煙をサポートしてくれます。
自分の悩みに応じて、適した禁煙グッズを選びましょう。
禁煙治療薬チャンピックスの登場は、それまでニコチン製剤の使用が一般的であった禁煙治療の選択肢が広がりました。
それだけではなく、何度も禁煙に失敗している方、長年喫煙している方、ニコチン依存症患者など重度の喫煙者に対しての有効性が増したことで、治療域が拡大し、禁煙治療における成功率が大きく上昇した要因にもなりました。
しかし、その高い効果や作用機序により、使用制限や副作用リスクが多い薬剤でもあります。
効果的に禁煙治療をおこなうために、チャンピックスの正しい作用効果・使用方法・注意事項を詳しく解説していきましょう。
チャンピックスは、アメリカの大手製薬メーカー・ファイザー株式会社が開発・販売している経口禁煙治療薬です。
アメリカで「チャンティックス」という商品名で2006年8月に発売が開始され、ヨーロッパでは2006年12月、日本では2008年5月に販売が開始された医薬品になります。
日本では「医薬品・医療機器等の品質・有効性及び安全性の確保等に関する法律」において「処方箋医薬品(医療用医薬品)及び劇薬」に指定されています。
有効成分名はバレニクリン酸酒石酸塩で、α4β2ニコチン受容体作用薬に分類されています。
脳内神経細胞のニコチン受容体を部分的に刺激する作用と、拮抗する作用の2つの働きをするという大きな特徴を持っています。
画期的な作用効果に加えて、日本でチャンピクスが発売された前後の時期に、禁煙治療の保険適用(2006年)、タバコ価格の急騰(2010年)、健康意識や分煙指向の拡大などがあり、禁煙希望者が増加し、需要が高まったとされています。
現在では、年間使用者数が40万人以上ともいわれており、禁煙治療の代名詞ともいえる商品となっています。
参考文献:ウィキペディア「バレニクリン」
チャンピックスはファイザーが開発した禁煙治療薬で、日数をかけて少量のドーパミンで体内を慣らしながら、ニコチン切れと満足感を低減しながら禁煙へ向かわせます。
人はタバコを吸うと、タバコに含まれるニコチンが肺から血中に入り、その後脳に到達し脳内神経細胞のα4β2ニコチン受容体に結合・刺激することで、ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が放出されます。
このドーパミンが喫煙による満足感を生むものになります。
喫煙が長期になり、脳がこの満足感を覚えてしまうと、ニコチンの作用がなくなった時にイライラやタバコが吸いたいといったニコチン離脱症状がみられるようになります。
喫煙とニコチン切れを繰り返すことによって、タバコの本数も増えていき、禁煙が難しい状態になっていきます。
チャンピックスは、有効成分バレニクリン酸酒石酸塩がニコチンの代わりにα4β2ニコチン受容体に結合することで作用します。
バレニクリン酸酒石酸塩はニコチンと同様にドーパミンを放出させる働きをしますが、比較すると半分程度の放出量であるため、喫煙なしにある程度の満足感を得ることが可能なため、禁煙による離脱症状を軽減できます。
また、仮に服用中に喫煙しても、バレニクリン酸酒石酸塩が受容体に蓋をしている状態であるため、満足感を抑制、タバコを美味しく感じなくなるといった効果もあります。
チャンピックスは、禁煙を開始する日から1週間前に服用を開始し、徐々に投与量を増やしていきます。
第1~3日目は1回0.5mgを1日1回食後(朝昼夕のいつでも可)に、第4~7日目は1回0.5mgを1日2回朝夕食後に、第8日目以降は1回1mgを1日2回朝夕食後に服用していきます。
医療機関で処方される場合は、投与開始には最初の2週間分が解りやすく1シートにまとまったチャンピックススターターパックを用いるので、用法用量を間違える心配はありません。
1回1mgを1日2回に増量の際に副作用が現れた場合には、0.5mgを1日2回に減量し、ひどい場合は、服用を中止することもあります。
また、重度の腎機能障害患者(クレアチニン・クリアランス推定値が30ml/分未満)の場合は、1回0.5mgを1日1回で服用を開始し、最大1回0.5mgを1日2回まで服用できます。
飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く服用するようにしましょう。
ただし、次に通常服用する時間が近い場合は服用せず、次の服用時間から服用してください。1度に2回分を服用してはいけません。
チャンピックスの基本となる投与期間は12週間になります。
医療機関に受診する場合は、合計5回(初回診察・2週目・4週目・8週目・12週目)の診察を受け、禁煙状況やニコチン離脱症状・副作用の有無を確かめながら治療をおこなっていきます。
また、この12週間の禁煙治療終了後に、本人の希望や継続治療の必要性を考慮して、必要であれば引き続きの服用が可能となっており、その場合は、用法用量が1回1mgで1日2回朝夕食後、期間は12週間(合計24週間)が最大で可能になります。
副作用発現などで投与量を調節した場合、服用忘れで残薬がある場合、12週間の投与治療中または終了後に禁煙に成功しなかった方が再度チャンピックスを服用する場合でも、基本・延長の投与期間は変わりません。
ただし、チャンピックスを用いた禁煙治療を医療機関でおこなう場合、保険が適用になるのは、通常の投与期間である12週間のみとなります。
それ以降の投与と、過去に健康保険などで受けた治療の初回診察日から1年経過しないうちの投与は、診察料、処方料、薬剤料などすべての費用が保険適用外になります。
国内の臨床試験において、症例として多く報告されている副作用は、
になります。特に吐き気は28%と発現率が高く、投与開始や薬剤投与量を増加するタイミングで頻繁にみられる副作用になります。
上記のような副作用があらわれることがあります。
また、重大な副作用として、
の報告もされています。
さまざまな副作用があるため、透析中、以下に該当する方の投与は慎重におこなう必要があるとされています。
妊娠中・授乳中の方の使用は、安全性が確立していないため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与が可能となっています。
ニコチン製剤は、タバコの代わりにニコチンを薬剤として口腔粘膜や皮膚から補給し、禁煙時に現れるニコチン離脱症状を抑えることで、禁煙を補助する目的で開発・販売されている薬剤です。
治療経過と共に補給量を少しずつ減らしていき、禁煙状態を慣らしいく治療法に用いられます。
ニコチンの補給がタバコから薬剤に変わるだけなので、薬剤成分による副作用は少なく安全に使用できます。
チャンピックスが登場したことで、医療用医薬品としての使用量が減少してきた事実はありますが、一般用医薬品として薬局やドラッグストアでも購入できる禁煙治療薬であるため、未だ多くの方が利用しています。
販売されている商品の概要、種類、剤形、医薬品の分類を解説していきましょう。
ニコチネルは、スイスの製薬メーカーであるノバルティス株式会社が製造販売するニコチン製剤になります。
商品名の由来は、「Nicotine(ニコチン)」と「Nell(なし)」からきており、商品にはパッチ剤とガムがあります。
医療用医薬品のパッチ剤ニコチネルTTSとして販売され、その後使用実績や安全性が認められたことで、一般用医薬品のニコチネルパッチ、ニコチネルガムが発売されました。
ただしニコチネルパッチは、販売に薬剤師が必要な第1類医薬品になります。
ニコチネルTTSは、TTS30・TTS20・TTS10の規格があり、投与期間は原則8週間となっており、最初の4週間はTTS30、次の2週間はTTS20、最後の2週間はTTS10を塗布します。
ニコチネルパッチは、ニコチネルパッチ20・ニコチネルパッチ10の規格があり、投与期間は原則8週間となっており、最初の6週間はパッチ20、最後の2週間はパッチ10を塗布します。
ニコチネルガムは、ペパーミント風味・スペアミント風味・マンゴー風味の3種類があり、10個入り・20個入り・50個入り・90個入りとあるので、好みに合わせて選べます。
タバコを吸いたいと思った時に、1回1個30~60分間かけて噛んでいきます。
1日使用個数を4~12個から開始し、使用期間3ヶ月を目処に、増減しながら禁煙に慣らしていきます。(使用個数は禁煙前の1日喫煙本数によりことなります。)
ニコレットガムは、スウェーデンのマクニール社が開発した禁煙補助薬です。煙草とは異なるニコチン製剤で、ニコチン欠乏の吸いたい気持ちやイライラなどが出た際に1個を時間をかけゆっくり噛むことで口の粘膜から徐々に吸収され煙草以外でニコチンを補充しながら吸いたい欲求を軽減させていきます。
ニコレットは、アメリカの大手製薬・医療機器メーカーであるジョンソン・エンド・ジョンソン社が製造販売するニコチン製剤になります。国内では、事業委託を受けている武田コンシューマーヘルスケア株式会社が販売をおこなっています。
ニコレットには、味がことなる4種類があり、12個入り・24個入り・48個入り・96個入りとあるので、好みに合わせて選べます。
いずれの商品も一般用医薬品であり、また第2類医薬品で薬剤師が不在でも販売できる医薬品であるため、どのドラッグストアでも購入できます。
タバコを吸いたいと思った時に、1回1個30~60分間かけて噛んでいきます。1日使用個数を4~12個から開始し、使用期間3ヶ月をめどに、増減しながら禁煙に慣らしていきます。
また手軽に禁煙治療が取り入れられるニコレットガムは、海外でも多数商品化されており、ミント味やフルーツ味などのフレーバーもついているため続けやすく人気がある商品です。
シガノンCQは、イギリスの大手製薬メーカーであるグラクソ・スミスクライン株式会社が製造販売するニコチン製剤になります。国内では、事業委託を受けている大正製薬が販売をおこなっています。
商品はパッチ剤のみになります。一般用医薬品で薬局やドラッグストアでの購入が可能ですが、第1類医薬品に指定されているため、薬剤師が不在の場合は購入できない医薬品になります。
海外ではニコダームCQ、ニクイチンCQなどの商品名で販売されており、海外の一般用医薬品禁煙治療薬(パッチ剤)の世界シェア40%を占めています。
最大の特徴はニコチン含有量で、他社商品ニコチネルパッチと比較しても圧倒的に多く配合されており、医療用医薬品のニコチネルTTSと同等の含有量があります。
そのため、効果が長く持続するメリットがありますが、痒みや赤みの皮膚トラブルの報告例も多くなっています。
シガノンCQは、シガノンCQ1、シガノンCQ2の2種類の規格があり、投与期間は原則8週間となっており、最初の6週間はCQ1、最後の2週間はCQ2を、1日1枚起床時に塗布します。
禁煙治療は、それぞれの治療法によって、効果の高さ(禁煙成功率)・手軽さ・費用が異なります。
また禁煙治療薬もさまざまなものがあり、なにから始めればよいか迷う方も多くあるでしょう。
患者の喫煙本数や喫煙年数などの喫煙状況、健康状態、服用中の薬剤、禁煙の必要性(喫煙を続けることによるリスク)によって有効な選択すべき治療法や治療薬があるため、自分に適し、かつ継続できる治療法を選ぶことが大切になります。
禁煙治療の始め方、禁煙治療薬の購入方法を紹介し、概要・メリット・デメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
禁煙治療をおこなう専門の病院・クリニックを受診し、治療をおこなう方法になります。
医師による診察を受け、継続的な治療と治療薬が必要と判断された場合は、治療薬を処方していきます。
用いる薬剤は、医療用医薬品のチャンピックスかニコチネルTTSのいずれかですが、効果が高い反面、副作用リスクも高く、治療中の病気・既往歴・服用中の薬剤によっては注意が必要な薬剤となります。
治療を継続しておこなう上での禁煙状況・健康状態の経過観察、効果・副作用の有無による薬剤の管理や投与量の調節など、医師・薬剤師のサポートを得られる大きなメリットがあります。
現在、禁煙治療外来は、1日の喫煙本数、喫煙年数、ニコチン依存症判定テストなど、一定の条件を満たせば保険適用されるため、比較的低コストで受けられるようになっています。
特に重度の喫煙者である場合は、優先しておこなうべき治療法になります。
ただし、上記のようなデメリットもありますのでご注意ください。
禁煙治療薬を通販で購入、または薬局・ドラッグストアで購入して服用し、治療をおこなう方法になります。
一般的に国内の通販・店頭で購入できる薬剤は「ニコチネルパッチ」「ニコチネルガム」「ニコレット」「シガノンCQ」の一般用医薬品のみですが、海外の通販を利用すれば海外の医療用医薬品チャンピックス・ニコチン製剤も購入が可能となっています。
上記のようなメリットがあります。
しかし、薬剤や禁煙へのモチベーションの管理を全て自分でおこなわなければならない、禁煙外来での治療と比較すると禁煙成功率が低いといったデメリットもあります。
一般用医薬品のニコチン製剤はニコチン含有量が医療用医薬品と比較すると少なく、重度の喫煙者に対しては効果が期待できません。
また、医療用医薬品のチャンピックスやニコチン製剤は、副作用、服用注意事項、併用注意薬などが多い薬剤であるため、購入前に注意事項はしっかりと確かめましょう。
近年は、禁煙治療の保険適用・健康への影響・分煙の推進・タバコの価格上昇などで、多くの人で禁煙意識が高まってきており、また医薬品の開発が進み、禁煙外来をおこなう医療機関が増えてきています。
今や「禁煙は治療でおこなう」という考えが一般的にもなってきています。
禁煙治療薬は医薬品であるため、副作用リスクもあり、取り扱いには注意が必要ですが、正しい知識で適切に使用すれば、効果的に安全に治療をおこなえます。
禁煙に何度も失敗している方はもちろん、初めて禁煙を考えている方も、一度禁煙治療薬を活用してみてはいかがでしょうか。
禁煙治療薬は、禁煙に困っている人を助けてくれる医薬品です。
ここでは、禁煙治療薬の口コミや評判を解説します。