トリキュラーを服用してはいけない人は?持病や他の薬との飲み合わせについて詳しく解説!
トリキュラーは避妊効果のある低用量ピルです。この記事ではトリキュラーの服用してはいけない人に関して持病や併用薬などを解説しています。
お薬通販部スタッフ[監修]

トリキュラーは、世界中で避妊薬(ピル)として服用されている実績があるため、どんな人でも服用できると思っていませんか?
実際には、対象者の体調や持病等の条件によって、服用を禁止されることがあります。
その禁止されている内容を理解できていないと、避妊効果が下がるだけでなく、副作用や持病などの悪化につながる可能性もありますよ。
そこでこの記事では、トリキュラーを服用してはいけない人について、詳しく解説しています。
また、飲み合わせが禁止されている薬についても、解説します。
この記事を読むと、自分の体に適した避妊方法で、安心して避妊できるようになります。
目次
- 1 トリキュラー服用が禁止されている人について
- 1.1 ①本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
- 1.2 ②エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
- 1.3 ③診断の確定していない異常性器出血のある患者
- 1.4 ④血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
- 1.5 ⑤35歳以上で1日15本以上の喫煙者
- 1.6 ⑥前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
- 1.7 ⑦その他に該当する方
- 1.8 ⑧手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
- 1.9 ⑨重篤な肝障害のある患者
- 1.10 ⑩肝腫瘍のある患者
- 1.11 ⑪脂質代謝異常のある患者
- 1.12 ⑫高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
- 1.13 ⑬耳硬化症の患者
- 1.14 ⑭妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
- 1.15 ⑮妊婦又は妊娠している可能性のある女性
- 1.16 ⑯授乳婦
- 1.17 ⑰骨成長が終了していない可能性がある女性
- 2 まとめ
トリキュラー服用が禁止されている人について

以下に該当する人は、トリキュラーの服用が禁止されているため、服用を避けるようにしてください。
①本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
経口避妊薬剤(ピル)共通の注意事項です。
②エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者
トリキュラーの成分の一つである、エチニルエストラジオールはエストロゲン薬と言います。
そのエストロゲンは、乳がんや子宮体癌などの増殖を促進させる効果があるため、エストロゲン依存性腫瘍、およびその疑いのある方が服用すると、腫瘍の増悪を招く恐れがあります。
③診断の確定していない異常性器出血のある患者
異常性器出血となる疾患の一つに、性器癌があります。
性器癌に罹患している場合、ピルに含まれるエストロゲンを摂取すると、増悪させる可能性があります。
④血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
黄体ホルモンと卵胞ホルモンを含む他の薬で、このような副作用が確認されています。
これらの患者が、ピルを服用すると、血栓症が発生する危険性があります。
上記疾患の危険性には、年齢と喫煙本数が関係しています。
⑤35歳以上で1日15本以上の喫煙者
喫煙によって、ピルによる重篤な血管系副作用の危険性の増大が知られています。
海外の疫学調査にて心筋梗塞による死亡者の相対危険性率を年齢別に喫煙、ピル服用の有無について比較したところ、ピル利用者の34歳以下の女性では危険性が低いが、35歳以上でかつ喫煙者の場合、急激に増大するといった報告があります。
⑥前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
ピルの服用と偏頭痛は、虚血性脳血管障害のリスクを高める要因であるため、偏頭痛の方がピルを服用する場合は注意が必要です。
その中でも、前兆のある偏頭痛の場合、前兆がない偏頭痛と比べ、虚血性脳障害のリスクが高くなるという報告があります。
⑦その他に該当する方
心臓弁膜症は、脳や末梢血管の塞栓源になる可能性がある基礎疾患なので、そういった方がピルを服用する場合は注意が必要です。
血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があります。
⑧手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者
海外にて、ピルを6ヶ月間服用後に中止し、回復期間がどの程度必要か試験がされています。
その結果、大きな手術の後、最低でも4週間前まではピルの服用を避けるべきという報告があります。
手術の4週間前後で、血栓塞栓症の発生の危険性が2〜4倍になります。
発症すると、血液凝固能が亢進されるため、心血管系の副作用が高くなります。
⑨重篤な肝障害のある患者
黄体ホルモンと卵胞ホルモンが配合された薬を短時間服用すると、黄疸や胆汁うっ滞性肝障害等が引き起こされた事例があります。
⑩肝腫瘍のある患者
ピルを長期服用すると、良性肝腫瘍、および悪性肝腫瘍のリスクが上昇したという報告があります。
⑪脂質代謝異常のある患者
ピルの服用で血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があります。
また、脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため、症状が出やすいです。
⑫高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)
ピルの服用で血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があります。
⑬耳硬化症の患者
ピルの服用で症状が増悪するケースがあります。
⑭妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
ピルの服用で症状が再発するおそれがあります。
⑮妊婦又は妊娠している可能性のある女性
ピルは避妊を目的とした薬のため、臨床試験の際に妊婦を対象から外しています。
そのため、妊婦が服用した場合の安全性が確立されておらず注意が必要です。
⑯授乳婦
乳汁中に経口避妊剤のステロイドが含まれており、黄疸や乳房肥大化などの副作用が報告されています。
また、ピルには分娩後の乳児流の量や質を低下させる可能性があるため注意が必要です。
⑰骨成長が終了していない可能性がある女性
エストロゲンが骨端線(骨の端にある成長軟骨部分)を閉鎖させ、骨の発育を停止させます。
まとめ

ここまで、トリキュラーを服用してはいけない人について、詳しく解説しました。
トリキュラーを服用できるかどうかについて、しっかりと理解できたと思います。
今後も、服用前に自己検査を行なったり、医師に検査してもらい正しくピルを処方してもらったりし、安全に服用してください。
おすすめ商品
この記事を書いた人
お薬通販部スタッフ