EDセルフチェック
勃起状態を自分で判断する方法
ED(勃起不全)は、どんな男性でも発症する可能性があります。
ただ本当にEDなのか、そもそもEDの基準となる状態はどんなものなのか。
そういう気持ちになったことはありませんか?
いざという時にうまく勃起維持できなかった場合、焦る気持ちはよくわかります。
たまたま、その日の体調や精神状態が良くなかっただけ、その可能性も大いにあります。
しかし、EDだと認めたく気持ちが強いあまり、治療を放置したままでよいのでしょうか。
これから、ご自身の勃起状態をセルフチェックできる簡単なED診断をご紹介します。
結果、EDを発症していた場合でも深刻に悲観する必要はありません。
むしろ現段階で適切なED治療を選ぶことができ、早期改善への第一歩となったことを喜びましょう。
ご自身のタイミングではじめてみてください。
目次
SHIMスコア~セルフチェック~
セルフチェックで使用されているのは『International Index of Erectile Function(国際勃起機能スコア)』、通称IIEFと呼ばれているものです。
症状の度合いを診断するため、ED治療の効果を判定するための国際基準として、世界共通で利用されています。
複数の設問と、それぞれに用意された回答の中から自分が当てはまるものをチェックして、その結果でEDかどうかを診断する仕組みです。
勃起時の硬さや維持の可否といった視点からも症状を診断するものなので、自分では判断しにくい場合に役立ちます。
IIEFには『IIEF』『IIEF5』『SHIM』の3種類があり、設問の数や回答内容に違いがあります。
『IIEF』は設問数が15問あり、回答欄の中に「性行為をしていない」「性的刺激がなかった」などの選択肢が含まれています。
『IIEF5』は設問数が5問で、『IIEF』と違って性行為をしていない場合の回答が用意されていません。
『SHIM』も設問数は5問ですが、性行為をしていない場合の回答が用意されています。
日本性機能学会の公式ホームページでは、3種類すべてのチェック表が用意されており、少ない設問数でより手間をかけずにセルフチェックしたい方、性行為を久しくしていない方も自分に合ったものを選べます。
日本は、他国と比べるとセックスレスのカップルが多いといわれています。
また、恋愛に消極的な男性が増加傾向にあることも特徴です。
これらの理由から「性行為をしていない」という選択肢が日本人により適しているとして、主に『SHIMスコア』が用いられています。SHIMスコアのセルフチェックで用意されている設問内容は、大まかに以下の5問です。
- ・勃起の維持に対する自信があったか
- ・勃起時、挿入可能な硬度になっていたか
- ・性行為中に勃起状態を何回維持できたか
- ・勃起を維持するのが困難だったか
- ・性行為をして満足できたか
いずれの設問にも5~6個の回答が用意されているので、自分に当てはまると思うものを選びましょう。
回答にはそれぞれ点数が設定されており、選んだ回答の合計点数でEDの疑いがあるか、症状がどの程度なのかを診断します。
25点満点中21点以下だった場合は、EDの可能性が高いといえます。
ただし22点以上の結果が出たからといって、EDではないと断言することはできません。
あくまでもSHIMスコアは自分である程度判断するための目安なので、結果を鵜呑みにしないように注意が必要です。
診断結果に関係なく自分の症状に不安や悩みがある場合は、医師に相談することをおすすめします。
SHIM EDセルフチェックはこちらからできます。
判定結果
EDの疑いあり
SHIMスコアを用いたEDセルフチェックを行い、診断結果として出た合計点が21点以下(25点満点)の場合は「EDの疑いがある」といえます。
ただし、SHIMスコアは自分自身でEDかどうかを判断するための簡易的なものなので、21点以下だからといって「絶対にEDである」と決まったわけではありません。
しかし、EDを発症している、もしくはED予備軍である可能性は高いため、結果次第では医師に相談することをおすすめします。
診断結果が21点以下だった場合、さらに点数によって『軽度ED』『中等度ED』『重度ED』の3種類に分類することができます。
自分の症状の度合いを知る目安として確認してみてください。
軽度ED
合計点が17~21点だった場合、『軽度ED』の可能性があるといえます。
軽度EDとは「ほとんど勃起に困ることがなく、満足に性行為ができる状態」を指します。
ここでいう勃起とは、単純に「勃起すること」だけではなく、「勃起時の硬さが十分であること」「性行為を終えるまで勃起状態を維持できること」も含まれます。
軽度EDであれば、生活習慣の改善やバイアグラなどED治療薬の服用によって治療できるケースがほとんどです。
気づいた段階ですぐに治療を開始すれば、治療の成功率はさらに上がるでしょう。
中等度ED
合計点が8~16点だった場合、『中等度ED』の可能性があるといえます。
中等度EDとは「勃起がときどき不十分で、満足に性行為をすることができない状態」を指します。
「ときどき勃起しなくなる」「ときどき中折れしてしまう」など、勃起の状態に少し違和感を持つ場合です。
中等度EDも生活習慣の改善やED治療薬の服用によって治療可能です。
特に中等度までなら、薬だけですぐに改善することもありますので試してみるのも良いでしょう。
なお、ED治療薬の中で一番有名なバイアグラとは、強烈な効き目で知らない人がいないほどの知名度を誇る勃起薬です。
しかし、同じ中等度EDでも診断結果の合計点が何点かによって、症状の度合いは違います。
たとえば、合計点が16点の場合であれば、「中等度EDの可能性があっても症状は比較的軽い」と捉えることができます。
合計点が8点だった場合、「中等度EDではあるが、かなり重度に近い症状が見られる」と捉える必要があります。
重度ED
合計点が7点以下だった場合、『重度ED』の可能性があるといえます。
重度EDとは「ほとんど正常に勃起することがなく、性行為をするのが困難な状態」を指します。
「勃起すること」「性行為中に勃起状態を維持できること」が極端に少ない場合です。
重度EDの場合、生活習慣の改善やED治療薬の服用だけでは十分に治療できない可能性があります。
ED治療薬とは陰茎への血流を増やし正常な勃起を促す薬ですが、有効成分が十分に作用しないほど重症している場合は、より具体的な治療が必要になります。
ED治療を専門としている医療機関で適切な診察を受け、効果のある薬剤を直接注射するICI治療やさまざまな外科的治療をおこなうことも考えられます。
ちなみに、合計点が1~5点の場合には「性行為をしていない」「性的刺激がなかった」という回答を複数選択していることになります。
経験が少ないことで診断できていない可能性があるので、必ずしも重度EDの疑いがあるとはいえません。
とはいえ、性欲の減退や神経の損傷によって「性欲が湧かない」「性的興奮を感じない」というケースもあるでしょう。
念のために医療機関で診察を受けることをおすすめします。
ED症状が悪化する前に早期治療を
前述のように、EDセルフチェックにてSHIMスコアが21点以下であった方はEDの疑いがあります。
EDは完全に勃起しない状態を指すのではなく、勃起が不十分であり性生活に満足できない状態と定義されていますので、ナイトライフに自信が持てない場合は医療機関などに相談してみましょう。
うまく勃起できなくなることで「恥ずかしい」「自分だけなのではないか」「病院に行っても治らないかもしれない」とネガティブに捉えていた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現在はお薬でしっかりと治る時代です。性生活の引退は自分自身が決めることができます。
そのためにも、少しでも早く治療をはじめめて悩みから解放され、満足できる性生活を目指しましょう。
参考文献
ED治療薬
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