AGAとは~薄毛の原因や症状・対策と治療方法などすべて~

AGA(男性型脱毛症)とは
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」のことです。
思春期を過ぎた男性に現れる男性特有の脱毛症であり、日本の成人男性の30%以上、およそ3人に1人がAGAに悩んでいるといわれます。
脱毛症状は人の見た目や心理状態に多大な影響を与えます。
以前の自分と比べての髪の変化にとまどい、自分に自信を持てなくなることもあります。
薄毛が進行してから満員電車や人混みを避けるようになった、おしゃれを楽しめなくなったという方もいるほどです。
しかしAGAは進行性の脱毛症であり、何もしないでいると薄毛は徐々に進行していきます。
AGAが起こるメカニズムや治療方法などを知り、早めのケアを心掛けましょう。
目次
AGAのメカニズム

AGAの主な原因としてあげられるのが、男性ホルモンです。
男性ホルモンは筋肉や骨格の発達、性欲の増加など、男らしさを司るホルモンとされ、男性の体内で多量に分泌されています。
男性の健康を左右するといっても過言ではない男性ホルモンですが、同時にAGA発症の引き金になることもあるのです。
しかし勘違いされがちですが、”男性ホルモンの増加=AGAを発症”となる訳ではありません。
AGAの発症には、たしかに男性ホルモンが関与しています。
とはいえ、男性ホルモンが直接薄毛を引き起こす訳ではなく、AGAの根本的な原因は別にあるのです。
AGAの真の原因や男性ホルモンとの関係など、発症のメカニズムについて詳しく解説していきます。
発症の原因
男性ホルモンは、AGAの発症に関与しています。
より正確にいえば、男性ホルモンの1種「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化してしまうことでAGAを発症してしまうのです。
ジヒドロテストステロンとは”活性化した男性ホルモン”のことになり、テストステロンよりも強力な作用を持ちます。
実はジヒドロテストステロンは、量に差はあれど誰にでも分泌されているホルモンです。
特に男性にとっては重要なホルモンで、男性機能の発達を促すはたらきがあります。
しかし、ジヒドロテストステロンが重要なのは成長期のときだけです。
すでに成長を終えている成人男性にとっては、ジヒドロテストステロンは厄介な存在となってしまいます。
あろうことか、ジヒドロテストステロンは髪に作用するのです。
そしてジヒドロテストステロンにより髪の成長が阻害され、AGAを発症させます。
男性であれば何歳になっても強く、格好良くありたいものです。
ですがジヒドロテストステロンは抜け毛を増やし、男性にとって大切な髪をどんどん減らしていきます。
AGAを治療し、薄毛を改善するにはジヒドロテストステロンの活動を抑える以外に方法はありません。
根本原因
AGAを発症させるのは、活性化した男性ホルモンであるジヒドロテストステロンです。
ではジヒドロテストステロンは、どのようにして体内で生成されるのでしょうか。
ジヒドロテストステロンは、同じく男性ホルモンの1種であるテストステロンが変化したものです。
しかしテストステロンが、何のきっかけも無しにジヒドロテストステロンになる訳ではありません。
ジヒドロテストステロンは、テストステロンが「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」と結びつくことによって作られます。
DHT = テストステロン + 5αリダクターゼ
つまりAGAの発症に関係しているのは、男性ホルモンだけではありません。
男性ホルモンに加えて、5αリダクターゼが揃うことではじめてAGAを発症するのです。
ですが5αリダクターゼも、ジヒドロテストステロンと同様に男性にとって意味がある酵素です。
5αリダクターゼは、男性ホルモンを補助する役割があります。
テストステロンをより強力な作用を持つ男性ホルモンに変換することで、”男らしさ”の形成を促しているのです。
しかし5αリダクターゼは髪の毛にはマイナスな存在となり、AGAを発症させてしまいます。
AGAの進行原因
AGAは進行性の脱毛症です。
始めは軽度であった脱毛症状も、時間の経過と共に薄毛が少しずつ進行していきます。
最終的には、後頭部と側頭部以外の髪の毛が全て抜け落ちる恐れもあります。
このようにAGAを進行させる原因になっているのが、ジヒドロテストステロンです。
ジヒドロテストステロンは髪の成長を阻害することで、薄毛を引き起こします。
薄毛とジヒドロテストステロンの関係について、さらに詳しく解説します。
1本1本の髪の根本には「毛根」と呼ばれる部分があります。
毛根には髪の成長に関わる細胞が存在しており、その1つが「毛乳頭細胞」です。
毛乳頭細胞とは”髪を生やせ”というシグナルを出して発毛を促す、司令塔のような役割を持つ細胞です。
発毛には欠かせない細胞ですが、同時に男性ホルモンの影響を受けやすい細胞でもあります。
毛乳頭細胞には、「アンドロゲン受容体」というタンパク質が存在します。
この受容体にジヒドロテストステロンが結びつくと一転、毛乳頭細胞は薄毛のスイッチを入れるのです。
ジヒドロテストステロンが結びついた毛乳頭細胞は、脱毛因子「TGF-β」を放出します。
この脱毛因子が髪の成長を邪魔するため、髪が十分に育たなくなり薄毛が進行していくのです。
AGA対策

AGAを引き起こすのは、活性化した男性ホルモンであるジヒドロテストステロンです。
ジヒドロテストステロンは髪の成長を阻害することで、薄毛を進行させていきます。
ここで重要なのは、ジヒドロテストステロンが体内で生成されるには5αリダクターゼという酵素が不可欠だということです。
男性ホルモンの1種であるテストステロンが5αリダクターゼと反応したとき、はじめてジヒドロテストステロンが生成されます。
そのためAGA対策のポイントは、5αリダクターゼのはたらきを抑えることです。
5αリダクターゼを制御し、”テストステロン→ジヒドロテストステロン”の過程を防ぐことができればAGAの進行を抑えることが可能になります。
そこでAGAに悩む多くの男性を救ってきたのが、AGA治療薬です。
AGA治療薬には「プロペシア」や「ザガーロ」などがあり、これらのお薬は別名「5α還元酵素阻害剤」と呼ばれています。
読んで字のごとく5αリダクターゼを阻害する作用があるお薬になり、それによりジヒドロテストステロンが生成されるのを防ぐことでAGAを改善します。
AGAの種類

AGAは、多くの成人男性を悩ませている脱毛症です。
薄毛が徐々に進行していくことが特徴的ですが、AGAを発症した方の全員が同じ進み方をする訳ではありません。
人によって額の生え際が後退する、頭頂部の髪が薄くなる、あるいはこれらの症状が同時に起こることもあります。
よってAGAを発症したとき、どのように薄毛が進行していくのかは大きく3つのタイプに分けられます。
- M型
- O型
- U型
3つのタイプによりどこから薄毛が始まるかだけでなく、どのような見た目になるかもことなります。
それぞれのタイプ毎の特徴や、薄毛の進み方などを見ていきましょう。
M型
M型とは、いわゆる”M字ハゲ”と呼ばれる状態になります。
AGAを発症したときの初期症状としてよく見られるタイプです。
こめかみ(額の左右)の生え際が後退していき、アルファベットの”M”のような形になります。
そしてAGAによる影響は、M型の脱毛症状だけではありません。
脱毛が進んでいくにつれて柔らかい髪の毛が増えたり、頭皮が透けて見えるようになったりする場合もあります。
またM型かどうかの判断基準として「2㎝基準」というものがあります。
頭部を横から見た際に、髪の生え際と頭頂部から垂直に下ろした線の間が2cm以内であれば、M字ハゲの可能性があるというものです。
おでこが広くなってきた、髪質が変わってきたなどの変化がある場合にはAGAを疑ってみた方が良いかもしれません。
O型
日本人の場合、AGAによる薄毛は先に紹介したM型よりもO型から始まる方が多い傾向にあります。
O型とは頭頂部から始まるタイプの薄毛になり、俗に”つむじハゲ”とも呼ばれます。
一般的に、M型と比べるとO型は生活習慣の改善や薄毛治療により改善されやすいことが特徴です。
また生え際の薄毛と比べて頭頂部は帽子やパウダーなどで隠すこともでき、周りの視線に対するストレスを緩和しながら治療に臨めます。
しかし頭頂部は、自分では見えにくい場所です。
毎日鏡でチェックしても気がつきにくく、発覚した頃にはすでに薄毛が進行していたというケースもあります。
U型(A型)
U型は、生え際から後退していくタイプのAGAです。
M型と似ていますが、こめかみから薄毛が始まるM型に対してU型の場合は生え際全体が後退していきます。
またM型は初期段階のうちは前髪が残りますが、U型は前髪が残らないという点にも違いがあります。
U型は別名「A型」と呼ばれることもあり、薄毛が進行してしまうと側頭部と後頭部以外の部分は髪の毛が残りません。
そのような状態を上から見たとき、アルファベットの「U」を逆さにしたように見えることからU型と名付けられました。
AGAは早めの治療が効果的となるため、おでこの広さや生え際に変化があった場合は注意しましょう。
AGAの症状

AGAは進行性の脱毛症です。
始めは軽度だった抜け毛の本数も時間が経つにつれて増えていき、徐々に薄毛が進行していきます。
薄毛化を食い止め自分の髪の毛を残すためには、AGAが初期段階の内に治療に取り組むことが大切です。
脱毛症にも種類がありますが、AGAによる脱毛には特徴があります。
- 生え際の後退、あるいは頭頂部から徐々に薄毛が進行
- 生え際と頭頂部、両方から薄毛が進行するケースもある
- 髪の毛1本1本が細く、弱々しい髪質に変化
さらにAGAによる脱毛がどのようなメカニズムで、またどのようなパターンで進行していくのかを以下で解説していきます。
ヘアサイクルの乱れ
髪の毛はいつまでも伸び続ける訳ではありません。
1本1本の髪の毛には寿命があり、抜けたり生えたりを繰り返しています。
こうした繰り返しを「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。
そしてAGAによる薄毛は、このヘアサイクルが乱れることで起こるのです。
ヘアサイクルは3つの期間に分かれ、「成長期→退行期→休止期→成長期…」という周期を送っています。
- 成長期 → 髪の毛が盛んに成長していく期間(約2~6年)
- 退行期 → 髪の毛の成長がストップする期間(約2週間)
- 休止期 → 髪の毛が抜け、次の成長期に向けて準備する期間(約3か月)
通常は髪全体の約90%が成長期にあり、残りの約10%が退行期と休止期の段階にあります。
成人男性の髪の毛は平均10万本ほどといわれており、休止期から成長期に移行する3ヶ月の内に約1万本、1日では約80~100本の髪の毛が抜ける計算になります。
しかしAGAを発症すると、原因物質のDHTがこのヘアサイクルを乱します。
具体的には成長期が数か月~約1年と大幅に短くなり、休止期の髪の割合が増えるのです。
その結果、髪の毛が十分に成長できなくなって抜け毛が増えたり、細く弱々しい髪の毛が増えたりします。
進行パターン
AGAの進行パターンには、規則性があります。
その進行度を判定するためにハミルトンとノーウッドによって提唱されたのが「ハミルトン・ノーウッド分類」です。
この分類によると、AGAの症状は9段階に分類されます。
AGAは症状が軽度であるほど改善されやすく、早い段階で気づくためにはこのハミルトン・ノーウッド分類を知っておくと役立ちます。
【Ⅰ型】
生え際がM字状に少しだけ後退し始める初期症状。
多くの方が気づかない軽度なレベル。
【Ⅱ型】
Ⅰ型が進行し、生え際がより後退した状態。
多くの方が気づくレベル。
【Ⅱ Vertex型】
Ⅱ型と同時に頭頂部がO型に薄くなる状態。
【Ⅲ型】
Ⅱ型がさらに進行し、生え際のM字が顕著になった状態。
髪のボリュームも低下している。
【Ⅲ Vertex型】
Ⅲ型と同時に頭頂部がO型に薄くなる状態。
【Ⅳ型】
Ⅲ型からさらに生え際が後退し、頭頂部がO型に薄くなる。
【Ⅴ型】
Ⅳ型がさらに進行し、生え際が頭頂部近くまで後退。
【Ⅵ型】
Ⅴ型からさらに薄毛が進行し、頭頂部の後退が後頭部にまで達している状態。
側頭部と後頭部のみ髪の毛が残っている。
【Ⅶ型】
Ⅵ型が進行して側頭部の髪も減った、薄毛としては最も進行した状態。
AGAの検査

テレビCMなどの影響もあり、近年では”AGA”という病気の認知度は高まっています。
それに伴って”薄毛治療”というものも身近になり、薄毛に悩む方が治療に取り組みやすい環境になっています。
しかし気になる薄毛が、必ずしもAGAによる症状だとは限りません。
AGA以外にもさまざまな脱毛症があり、適切な治療法もことなります。
そのためAGA治療は、まずは検査によるAGAであるかどうかをはっきりさせることがスタートになります。
AGAの検査方法には、主に3つの選択肢があります。
- 病院
- 専門クリニック
- セルフ検査キット
それぞれの検査方法により、チェックをする基準はさまざまです。
以下では3つの検査方法について、メリット・デメリットも合わせてご紹介していきます。
病院で検査する
髪は、皮膚の一部が変化したものです。
したがってAGAの検査は、皮膚科の病院で受けられます。
皮膚科で行われる検査は、大きく3つに分かれます。
- 頭皮の検査
- 血液検査
- 遺伝子検査
まずは問診や視診をおこない、頭皮の検査をおこないます。
問診で聞かれる内容は、たとえば「いつから薄毛が気になり出したか」、「家族に薄毛の方はいないか」などです。
他にも日頃の生活習慣や食生活を確認するため、さまざまな質問項目も用意されています。
また視診では生え際が後退していないか、頭頂部が薄くなっていないかを直に確認されます。
このときに毛穴の状態や髪の毛の太さ・密度などをチェックすることもあります。
一方の血液検査や遺伝子検査は「AGAになりやすい体質か」や「AGA治療薬のフィナステリドが効く体質か」などを調べるものです。
とはいえAGAは自由診療となり、検査の種類や内容も病院によってことなります。
頭皮や血液の検査はほとんどの病院でおこなうものの、遺伝子検査は実施していない場合もあるため、事前にどのような検査をおこなっているのか調べておくことが必要です。
しかし皮膚科において、AGAは専門外です。
そのため検査の結果が正確でない可能性もあることがデメリットになります。
ただし皮膚科でのAGA検査は検査項目が少なく、料金が安くなることはメリットです。
専門クリニックで検査する
近年では、AGAの治療を専門的におこなうクリニックが多数登場しています。
こうしたクリニックにはAGAに詳しい専門医やカウンセラーが在籍しており、AGAかそれ以外の脱毛症なのかを判断します。
大きな検査内容は、皮膚科でおこなわれるものと変わらず頭皮検査と血液検査、遺伝子検査です。
その他、自由診療である点も同様になります。
しかし専門クリニックでは、皮膚科とことなり3つの検査を全ておこなうことが一般的です。
検査項目も皮膚科より多く、AGAの発症リスクや治療薬の効きやすさなどをより詳細に調べられます。
また皮膚科と比べると専門クリニックの方が正確な診断をもらうことが可能で、専門的なアドバイスをもらえる点は大きなメリットです。
さらに治療の選択肢も専門クリニックの方が幅広く、症状や体質に合った治療方法を選ぶこともできます。
ですが専門クリニックにもデメリットはあります。
検査項目が多いことから詳しい検査内容が期待できる反面、どうしても費用が皮膚科よりも高めの設定となります。
そして一部の専門クリニックでは契約するまで帰さない、言葉たくみに説得して高額なローンを組ませようとするなどのトラブルも報告されています。
専門クリニックを選ぶ際は、費用やアクセスだけでなくクリニックの評判もチェックすることをおすすめします。
セルフ検査キットを使用する
AGAに受けたくても、仕事が忙しくなかなか病院に行く時間がない方もいるでしょう。
そのような場合は、自宅でできるセルフ検査キットがあります。
セルフ検査キットによるAGA検査の一般的な流れは、次のようになります。
- インターネットで注文
- 検査内容の確認・同意
- 検査
- 返送
- 検査結果の確認
セルフ検査キットには綿棒を頬の内側にこすりつけ口腔粘液を採取するタイプと、唾液を採取するタイプの2通りがあります。
痛みが少なく、自宅でも簡単に検査をおこなうことができるのが特徴です。
そしてセルフ検査キットはインターネットで注文すると、数日ほどで郵送により届きます。
病院に行く手間がなく、しかも病院でのAGA検査と比べて費用が安いことはセルフ検査キットを利用する上でのメリットです。
しかしセルフ検査キットによってわかるのは、AGAの発症リスクだけです。
現在薄毛が気になっている場合にセルフ検査キットを使用しても、その薄毛の原因が判別できる訳ではありません。
また病院での検査の場合は医師などのスタッフがおこなうため正確性があり、AGAだと判明したときはすぐに治療に移行できます。
一方のセルフ検査キットはもちろん自分だけでおこなうもの、不安や疑問点があってもその場では確かめることできないのもデメリットの1つです。
AGAの治療方法

AGAによる薄毛は、放置していると徐々に進行していきます。
薄毛の進行を食い止め、新たな髪の毛を生やすにはAGA治療をおこなわなくてはなりません。
今日では、多種多様なAGAの治療方法が存在しています。
さまざまな治療方法から、どれを選ぶと良いのか悩む方も多いことでしょう。
しかしAGAをしっかりと治療するためには、それぞれの治療方法について理解して判断することが大切です。
国内の病院や専門クリニックでおこなわれているAGA治療の中でも、代表的なのは次の3種類です。
- 投薬
- 育毛メソセラピー
- 植毛
ここからは3つの治療方法について、違いや特徴を解説していきます。
- 参考文献
松の実について詳しくはこちら
日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
投薬
AGA治療の中でもメインとなるのが、投薬治療です。
投薬治療で用いられるAGA治療薬には、主に次のような種類があります。
内服薬には、プロペシア(成分:フィナステリド)やザガーロ(成分:デュタステリド)などがあります。
AGAは、DHTと呼ばれる活性化した男性ホルモンが引き起こす脱毛症です。
DHTは男性ホルモンの1種であるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結びつくことで生成されます。
そこでプロペシアやザガーロには、5αリダクターゼを阻害する作用があります。
5αリダクターゼがテストステロンと結びつかないようにすることでDHTの数を減らし、AGAを改善するのです。
他方、AGAに効く外用薬として有名なのが「ミノキシジル」です。
ミノキシジルは世界初の発毛成分であり、国内では「リアップ」などの発毛剤にも含まれています。
頭皮の血流を良くする作用があり、毛根に栄養を届けることで発毛を促します。
また、これらの内服薬と外用薬を併用してAGA治療をおこなうことも可能です。
内と外からのダブルアプローチにより、さらなるAGAの改善効果を期待できます。
育毛メソセラピー(ハーグ療法)
育毛メソセラピーは、比較的新しく登場したAGA治療です。
「成長因子」と呼ばれるタンパク質やミノキシジル、ビタミンなど複数の有効成分を頭皮に直接注入する治療方法になります。
これらの有効成分が毛根を活性化し、発毛しやすい環境を整えてくれます。
頭皮への注入方法はクリニックによりことなりますが、大まかには針を使う方法と使わない方法に分かれます。
まず針を使わない注入方法には「電気穿孔法」と呼ばれる特殊な機器を用いた方法や炭酸ガスを使う方法などがあり、施術の際の痛みはほぼありません。
一方の針を使う注入方法では極細の針を用いるなど工夫がされていますが、それでも痛みを感じることがあります。
そのため育毛メソセラピーをおこなう際は、麻酔を用いることも珍しくありません。
育毛メソセラピーは投薬治療と併用すると効果的であり、よりスピーディーな発毛効果を期待できるようになります。
副作用もなく、安心して治療を続けられる点も育毛メソセラピーの魅力です。
また育毛メソセラピーの1種に、「ハーグ療法」というものがあります。
ハーグ療法とは「HARGカクテル」と呼ばれるオリジナルの薬剤を注入する治療方法になり、HARG協会に登録しているクリニックでのみ受けることが可能です。
植毛
植毛とは、名前の通り頭皮に髪の毛を植え込むAGA治療です。
医療行為にあたるため、病院や専門クリニックでのみ受けることが可能です。
植毛には、2種類あります。
- 自毛植毛 → 自分の髪を使用
- 人工毛植毛 → 人工頭髪を使用
自毛植毛は、後頭部などAGAの影響を受けにくい部分の髪を、薄毛が進行した部分に毛穴ごと移植する方法です。
このときに採取する髪のことを「グラフト」と呼びます。
自毛植毛では移植した髪は、一定期間が経つと一時的に抜け落ちます。
そして移植した髪が頭皮に馴染んでくると、約1年~1年半ほどの期間をかけて生え揃っていきます。
即効性には欠けますが、生え揃った後はメンテナンスの必要がないことが特徴です。
また自分の髪であるため馴染みやすく、からだへの負担も大きくありません。
一方の人工毛植毛では、ナイロンやポリエステルなど合成繊維でできた人工毛を埋め込みます。
自分が理想とする長さや量の人工毛を一度に埋め込むことが可能なため、施術をした日のうちに効果を実感出来ます。
ですが人工毛の場合、からだが異物だと判断して拒絶反応を起こすリスクがあります。
副作用も多数報告されており、アメリカでは多くの州において法律で禁止するほどです。
国内でも人工毛植毛をおこなっている医療機関は少なく、自毛植毛が主流になっています。
AGA治療の相場

AGA治療は自由診療であるため、治療費は全額自己負担になります。
基本的にAGAは命に関わるような病気ではなく、美容整形と同じ分類となるため保険が適用されないのです。
ただ、例外的に医療費控除の対象となるケースはあります。
たとえば他の病気の影響により脱毛が起こり、そのためにAGA治療を受けたとします。
このことを税務署や税務署職員に認められた場合、AGA治療に医療費控除が適用されます。
いずれにせよ、気になるのはAGA治療の相場です。
AGA治療は長丁場であるため、どうしても治療費は高額になりやすいのがデメリットです。
以下では、治療方法ごとの費用の相場について解説します。
投薬
投薬治療に用いられるAGA治療薬は、主にプロペシアやザガーロ、ミノキシジルの3種類です。
価格は病院やクリニックによりことなりますが、1ヶ月にかかる相場は次のとおりになります。
プロペシアとザガーロは、どちらも同じ5αリダクターゼの阻害作用を持つAGA治療薬です。
ミノキシジルのみ頭皮の血行を改善するという、ことなる作用を持ちます。
ことなる作用を持つお薬を併用するとAGAの治療効果が高まるので、予算と相談しながら検討してみてください。
さらに一般的なAGAの改善効果は「プロペシア<ザガーロ」ですが、プロペシアにはジェネリックもあるので上記よりも少ない費用で治療をすることも可能です。
ちなみに上記の費用は全て病院処方の場合であり、1度の来院ごとに診察料も加わることに注意しましょう。
またAGA治療薬は海外通販や薬局でも購入できます。
病院処方と比べて値段が安く、診察料もかからないので毎月のコストをぐっと抑えながら治療できることがメリットです。
しかし海外通販の場合は何があっても自己責任、薬局であればミノキシジルしか購入できないなどのデメリットもあることを覚えておきましょう。
育毛メソセラピー(ハーグ療法)
育毛メソセラピーは有効成分を頭皮に直接注入、毛根を活性化させる治療法です。
頭皮に注入する薬剤は成長因子やアミノ酸にビタミンなど、さまざまな有効成分の中から患者さんの状態に合わせて配合したものを使用します。
さらに頭皮への注入方法にも複数の種類があり、施術の際の痛みを抑えるために特殊な機器を使用することもあります。
そのため使用する有効成分や機器によって費用は大きく変わりますが、大まかな相場は次のようになります。
20,000円~100,000円/回
また育毛メソセラピーの1種であるハーグ療法では、HARGカクテルという薬剤を使用します。
HARGカクテルは髪の成長に良いとされる成長因子が150種類以上も含まれており、副作用やアレルギーの心配も少ない治療法です。
魅力が大きいハーグ療法ですが、費用もそれなりにかかってしまいます。
80,000円~200,000円
育毛メソセラピーやハーグ療法は、月1回程度の施術が一般的となります。
人によっては投薬治療と並行しておこなうこともあり、上記の費用に治療薬の価格がプラスされる場合もあります。
植毛
植毛には自毛植毛と人工毛植毛の2種類がありますが、現在主流となっているのは前者の自毛植毛です。
自毛植毛は薄毛が気になる場所に、AGAの影響を受けにくい後頭部の髪を毛根ごと移植する治療方法になります。
費用に関しては「基本料金+植毛費用」で算出され、植毛費用は移植する範囲の広さや部位によってことなります。
また自毛植毛は外科手術となるため、治療費の相場は約500,000円~1,700,000円と高額です。
しかし自毛植毛は自分の髪を移植するため、頭皮に馴染みやすく発毛する確率も高くなります。
さらに一度頭皮に馴染むと効果は長期間持続することから、基本的にメンテナンスをする必要もありません。
投薬治療や育毛メソセラピーと比べると高額な自毛植毛ですが、メリットも大きい治療法になります。
一方の人工毛植毛ですが、自毛植毛と比べて拒絶反応などのリスクが高い治療法となります。
国内では禁止こそされていないものの、日本皮膚科学会の発表でもAGAへの有効性は最低ランクの「D」であり、「人工毛植毛術をおこなうべきでない」との評価を下しています。
AGA(男性型脱毛症)まとめ
薄毛の悩みは、とてもデリケートなものです。
気になっていても相談しにくく、なかなか治療に踏み出せない方もいらっしゃいます。
また治療費も高額になりやすいため、費用の面から足踏みをする方も少なくありません。
しかし動物に寿命があるように、私たちの毛根にも限りがあります。
多くの男性を悩ませるAGAはただ薄毛を進行させるだけでなく、毛根の寿命を大幅に削ってしまいます。
そしてAGAに限らず、どんな病気でも症状が軽いうちに治療を始めた方が回復しやすいものです。
AGAは早期治療が肝心、毛根が生きているうちに治療を始めることをおすすめします。
参考文献
法人サイト
日本皮膚科学会
1900年(明治33年)に創立された皮膚科に関する日本医学会に加入している学会です。会員に『日本皮膚科学会雑誌』を発行しており、専門医の資格取得を目指す方への研修講習会を開催しています。
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