ステンドラの併用注意とは?服用に注意が必要な人についてもご紹介!
第4のED治療薬として注目されているステンドラですが、医薬品の飲み合わせによっては効果の増強・減弱を招き、副作用のリスクを高める恐れがあります。ステンドラを服用する前に併用注意薬を知っておきましょう。
お薬通販部スタッフ【監修】

ステンドラはバイアグラ・レビトラ・シアリスの3大ED治療薬に次ぐ医薬品として、近年になり注目を集めています。
男性にとってEDはデリケートな悩みのため、症状を改善してくれるステンドラは強い味方です。
しかし、併用注意について知っておかないと有効成分が強く働きすぎ、副作用のリスクを高める恐れがあります。
目次
ステンドラの併用に注意が必要な薬とは?

併用注意とは特定の医薬品と併用すると有効成分の作用が増強・減弱したり、副作用のリスクを増加させたりする医薬品を意味します。
例えば降圧剤には血管を拡張して血液の循環を促進するステンドラと似た作用があるため、併用すると症候性低血圧の発症リスクが増加します。
また、抗生物質や一部の食品に含まれる成分が有効成分の代謝を妨げ、思わぬ副作用を招く恐れもあるため注意が必要です。
ステンドラの併用注意薬一覧
ステンドラの有効成分であるアバナフィルは、肝臓に存在する酵素の一種である「シトクロムP450 3A4(以下CYP3A4)」によって代謝されます。
ステンドラの添付文書にはCYP3A4を阻害する薬剤によって、アバナフィルの作用が強く出すぎる旨が記載されています。
ステンドラの主な併用注意薬は以下の通りです。
強力なCYP3A4阻害剤 | 抗真菌薬 ・ケトコナゾール内服薬・イトラコナゾール内用液 マクロライド系抗菌薬 ・クラリスロマイシン ケトライド系抗菌薬 ・テリスロマイシンなど 非定型抗うつ薬 ・ネファザドン HIVプロテアーゼ阻害剤 ・リトナビル・サキナビル・ネルフィナビル・インジナビル・アタナザビル |
HIVプロテアーゼ阻害剤 | ・リトナビル |
中程度のCYP3A4阻害剤 | マクロライド系抗菌薬 ・エリスロマイシン HIVプロテアーゼ阻害剤 ・アンプレナビル・ホスアンプレナビル 選択的NK1受容体拮抗型制吐剤 ・アプレピタント 非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬 ジルチアゼム アゾール系抗真菌薬 ・フルコナゾール 拮抗性不整脈・虚血性心疾患治療剤 ベラパミル |
CYP3A4基質 | ・アムロジン |
上記の薬剤および有効成分を配合した治療薬を服用している方は、自分の判断でステンドラを併用せずに医師の診察を受けてください。
強力なCYP3A4阻害剤
強力なCYP3A4阻害剤であるケトコナゾール内服薬400mgとステンドラ50mgを併用したところ、血中濃度が3倍に増加し持続時間も長くなりました。
ステンドラの添付文書には、強力なCYP3A4阻害剤を服用している方に関しては、ステンドラを使用しないよう記載されています。
HIVプロテアーゼ阻害剤
HIVプロテアーゼ阻害剤のリトナビル(600mgを1日2回)をステンドラ50mgと併用したところ、有効成分の血中濃度が2倍に増加しました。
また、ステンドラの効果は本来であればおよそ6時間で半減しはじめますが、リトナビルを併用した場合、半減期が9時間に延長しました。
ステンドラの添付文書には、リトナビルを服用している患者にステンドラを使用しないよう記載されています。
中程度のCYP3A4阻害剤
ステンドラ200mgと中程度のCYP3A4阻害剤であるエリスロマイシン(500mgを1日2回)を併用したところ、有効成分の血中濃度が2倍に増加しました。
また、通常は服用から6時間程度でステンドラの有効成分は血中濃度が半分に減少しますが、エリスロマイシンと併用した場合はおよそ8時間に延長しています。
エリスロマイシンをはじめとする中程度のCYP3A4阻害剤を服用している方は、アバナフィル50mgを最大用量にしてください。
CYP3A4基質
200mgのステンドラと5mgのアムロジピンを併用したところ、 有効成分の血中濃度がおよそ22%増加しました。
また、通常は服用から6時間程度でステンドラの有効成分は血中濃度が半分に減少しますが、アムロジピンと併用した場合はおよそ10時間に延長しています。
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併用注意と併用禁忌の違い

併用注意も併用禁忌も、特定の医薬品と併用すると効果を増強したり、副作用のリスクを高めたりする恐れがある医薬品を意味します。
ただし、併用禁忌の医薬品を服用すると重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、併用に注意するのではなく、絶対に服用してはいけない点が大きな違いです。
併用注意の医薬品を服用してしまった場合の対処法

ステンドラの服用中に併用注意薬を服用した場合には、速やかに両剤を携行して医師の診察を受けてください。
併用した方の体質や持病、服用中の医薬品によっては症候性低血圧などを引き起こす可能性があるため、ステンドラの服用前に併用注意をしっかり確認しておきましょう。
ステンドラの服用に注意が必要な人

ステンドラの添付文書には、次のような人に関しては慎重に使用する必要があると記載しています。
上記の3例に該当する人は、服用前にかかりつけ医師にご相談ください。
ステンドラとの併用に注意する食品

ステンドラとの併用に注意しなければならないのは医薬品だけではありません。
日常的に摂取している食べ物や飲料のなかにも、ステンドラの効果を増強・減弱したり、副作用のリスクを高めたりする食品があります。
ここでは、ステンドラとの併用に注意が必要な食品について紹介します。
グレープフルーツ
ステンドラの添付文書には、特定の相互作用に関しては研究が行われていないものの、グレープフルーツがアバナフィルの効果、および副作用のリスクを増強させる可能性があると記載されています。
グレープフルーツにはフラノクマリンと呼ばれる成分が含まれていますが、フラノクマリンにはCYP3A4を阻害し、有効成分の代謝を遅らせる作用があります。
そのため、ステンドラを服用する際にはグレープフルーツ、およびグレープフルーツジュースは摂取しないでください。
アルコール
アルコールはステンドラの併用注意、もしくは併用禁忌ではありませんが、多量の摂取は薬の効き目を下げる可能性があります。
また、ステンドラとアルコールにはいずれも血管を拡張させる作用があるため、人によっては一時的な低血圧を引き起こす可能性があります。
乳製品
乳製品もステンドラの併用注意、もしくは併用禁忌ではありませんが、脂質を多く含む食品をステンドラと併用した場合、効果があらわれるまでに時間を要すると分かっています。
併用しても副作用のリスクを高めるような可能性はありませんが、効果を最大限に発揮したい方は空腹状態での摂取がおすすめです。
まとめ

今回はステンドラの併用注意について、添付文書などを参考に詳しく解説しました。
日常的に摂取している食べ物や飲料のなかにも、ステンドラの効果を増強させたり、減弱させたりする食品があります。
併用注意について知っておくと、ステンドラの効果を最大限に得る結果につながります。
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