エスゾピクロンと併用に注意が必要なお薬とは?服用に注意が必要な人の特徴も紹介
エスゾピクロンは不眠症の症状改善に利用されているお薬です。エスゾピクロンは入眠障害による不眠症に有効ですが、服用によって健康に影響が出る場合があります。この記事ではエスゾピクロンの服用で注意が必要な人の特徴や、気をつける必要がある飲み合わせについてご説明します。
お薬通販部スタッフ[監修]

エスゾピクロンは主に寝つきの悪い不眠症状の改善に有効性がある一方で、お薬の併用や基礎疾患の状態によっては悪影響をきたす場合があります。
この記事ではエスゾピクロンの服用に気をつけるべき人の特徴や注意が必要な併用薬についてご説明します。
目次
エスゾピクロンの服用に注意が必要な人

エスゾピクロンを服用すると、すでにかかっている基礎疾患の内容や健康状態によっては、服用により不利益をきたす可能性があります。
ここではエスゾピクロンの服用に注意が必要な人の特徴をご説明します。
呼吸器疾患や脳血管障害により呼吸機能が高度に低下している
呼吸機能が高度に低下している人では、エスゾピクロンを服用した場合に炭酸ガスナルコーシスをきたす可能性があるため注意が必要です。
炭酸ガスナルコーシスは、呼吸が抑制されて体内に炭酸ガスがたまることで意識障害や頭痛をきたす状態のことを指します。
呼吸機能が低下する呼吸器疾患や急性期の脳血管疾患などの基礎疾患がある場合に、炭酸ガスナルコーシスをきたしやすいことが報告されています。
特定の臓器に障害がある
特定の臓器に基礎疾患がある場合は、副作用をきたす可能性があります。
次のような疾患がある場合でエスゾピクロンの服用をする際には十分に観察し、必要に応じて服用を中止しましょう。
疾患 | 服用によって引き起こされる主な症状 |
心障害 | 血圧低下による心障害の悪化 |
脳の器質的疾患* | エスゾピクロンの作用が強く現れる |
腎機能障害 肝機能障害 | エスゾピクロンの血中濃度上昇 |
過去の服用で睡眠随伴症状による異常行動が現われたことがある
過去にエスゾピクロンを服用した際に、異常行動が現れた場合にも注意が必要です。
異常行動には覚醒しない状態での歩行や悪夢、異常な夢などの睡眠随伴症状があります。本人や他人に危害を与える場合には、服用の中止を検討することも必要です。
妊婦や授乳婦、小児、高齢者、衰弱者に該当する
エスゾピクロンの服用は胎児や乳児に悪影響をきたす場合があるため、妊娠中の服用や服用期間中の授乳は控えましょう。
小児はエスゾピクロンの安全性が臨床試験で証明されていないため、服用時には注意が必要です。
高齢者ではエスゾピクロンの血中濃度が高くなりやすく副作用が現れやすいことから服用量が1mgとなっており、増量時の服用量は2mgを越えないようにする必要があります。
また基礎疾患や加齢などの理由で衰弱傾向の人は、副作用が発生しやすいことが報告されています。
服用時には十分な観察を心がけましょう。
服用に注意が必要な飲み合わせについて

エスゾピクロンは併用しているお薬の種類によっては、相互作用をきたし健康への悪影響を引き起こす場合があるので注意が必要です。
エスゾピクロンと相互作用をきたすお薬
エスゾピクロンは次のようなお薬と相互作用をきたす可能性があることが報告されています。
お薬の種類 | 成分名 | 引き起こされる可能性がある相互作用 |
筋弛緩薬 | スキサメトニウム塩化物水和物 ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物など | 筋弛緩薬の効果が強まることにより 抗痙攣作用の増強 |
中枢神経抑制剤 | フェノチアジン誘導体 バルビツール酸誘導体など | 中枢神経抑制作用の増強 |
麻酔薬 | チアミラールナトリウム チオペンタールナトリウムなど | 呼吸抑制作用が増強 |
CYP3A4*誘導作用薬 | リファンピシンなど | エスゾピクロンの代謝促進による効果の減弱 |
CYP3A4*阻害作用薬 | イトラコナゾールなど | エスゾピクロンの代謝阻害による血中濃度の上昇 |
まとめ

エスゾピクロンは基礎疾患をかかえていたり服用しているお薬がある場合には、健康に影響が出る可能性があります。
服用によって健康への影響が出る場合や副作用のリスクがある場合は、相互作用に注意しましょう。
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