デュタスの有効成分デュタステリドについて
お薬通販部スタッフ[監修]
男性に見られる代表的な脱毛症であるAGAには進行型という特徴があり、いったん発症すると完治することはありません。
そのため、AGAの発症が疑われる際にはなるべく早めにAGA治療薬の服用を開始し、年齢相応の毛髪量を維持するのが重要です。
今回はAGA治療薬の1つ、デュタスの有効成分であるデュタステリドについて解説します。
デュタステリドとは
はじめに、デュタスの有効成分であるデュタステリドに関して、効果や特徴などを解説します。
AGAに対する効果が認められた有効成分の1つ
デュタステリドは、厚生労働省によってAGAに対する有効性を認められた数少ない有効成分の1つです。
デュタステリド以外にAGAに対する有効性を認められている成分は、フィナステリドとミノキシジルの2つしかありません。
日本皮膚科学会が策定するAGA治療のガイドラインでは、デュタステリドに関して治療に用いるよう強く勧めるAランクの治療法に位置付けています(女性の服用は原則として禁止されています)。
AGA治療の歴史
薄毛の歴史は古く、古代ギリシアの時代には西洋医学の祖とも呼ばれるヒポクラテスにより、薄毛治療が行われていました。
さらに歴史をさかのぼると、エジプト文明の遺跡から薄毛治療薬の処方に関する文献が見つかったとの報告もあります。
江戸期の日本でも毛生え薬が流行しましたが、実体は柑橘系の果物を原料とした育毛剤の類似品のようなものでした。
現代的な薄毛治療の先駆けとなったのが、1939年に日本人医師によって行われた植毛治療です。
1980年代になると低用量のミノキシジル外用薬がFDA(アメリカ食品医薬品)の承認を受け、AGA治療薬として用いられるようになりました。
その後、世界初のAGA治療薬であるプロペシアが製造・開発され、日本でも2005年からAGA治療に用いられています。
さらに2016年にはデュタステリドを有効成分とするザガーロが製造され、2024年現在ではジェネリック医薬品も多く販売されています。
デュタスは先発医薬品のザガーロと同じく、有効成分としてデュタステリドが配合されたAGA治療薬の1つです。
デュタステリドの特徴
デュタステリドの特徴は、AGAの発症により短縮されたヘアサイクルの成長期を正常に戻し、抜け毛を予防する点にあります。
また、先発医薬品ザガーロの添付文書には24週におよぶデュタステリド内服薬の服用で発毛が見られたとの報告もあり、抜け毛予防だけでなく発毛効果も期待できます。
デュタステリドの構造
デュタスの有効成分であるデュタステリドの分子式は「C27H30F6N2O2」、分子量は「528.53」です。
デュタスの効果は平均するとおよそ6ヶ月程度であらわれ始めるため、継続的に服用するのがおすすめです。
デュタステリドの作用機序
デュタステリドにはAGA発症の原因の1つである「5αリダクターゼ」の働きを阻害する作用があります。
5αリダクターゼは、男性ホルモンのテストステロンが活性の高いジヒドロテストステロンへと変化する際に、触媒として働く酵素の一種です。
ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体に結合すると、抜け毛を引き起こすTGF-βが生成され、徐々にAGAの症状が進行します。
デュタステリドにより5αリダクターゼの働きが妨げられると、ジヒドロテストステロンが生成されなくなるため、抜け毛を予防する効果が得られます。
まとめ
デュタスの有効成分であるデュタステリドには、5αリダクターゼの働きを妨げ、抜け毛を予防する効果が期待できます。
いったんAGAを発症するとゆっくりと進行するうえ、完治することがないため、なるべく早めにデュタスなどのAGA治療薬で対処するのがおすすめです。
デュタスを購入した際には用法用量を守って服用し、AGAの早期改善にお役立てください。
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