臨床試験の結果から読み解くゾビラックスの有用性について
ゾビラックスはヘルペスや帯状疱疹の治療に用いられる抗ウイルス薬の一種です。臨床試験の結果から、ゾビラックスの有用性を読み解きます。
お薬通販部スタッフ【監修】

ゾビラックスはイギリスのグラクソ・スミスクラインが開発した抗ウイルス薬の一種で、口唇ヘルペスや帯状疱疹など、ヘルペスウイルス感染症の治療に用いられる代表的な医薬品です。
ゾビラックスの有効成分であるアシクロビルは、ウイルスのDNA複製を阻害し、ヘルペスウイルスの増殖を抑える点が特徴です。
本記事では臨床試験の結果を基に、ゾビラックスの有用性について解説します。
目次
ゾビラックスとは

ゾビラックスは有効成分として「アシクロビル」を配合した抗ウイルス薬の一種です。
アシクロビルにはヘルペスウイルスのDNA複製を阻害し、ウイルスの増殖を抑える作用があります。
感染の初期にゾビラックスを服用すると、ヘルペスウイルスがもたらす諸症状を最低限にとどめる効果が期待できます。
ゾビラックスの特徴
ゾビラックスの特徴は、ヘルペスウイルスの増殖を抑制する点にあります。
いったんヘルペスウイルスに感染すると、生涯にわたりウイルスが体内に残り続けます。
風邪などが原因で身体の免疫力が低下すると、何度もヘルペスや帯状疱疹を再発するのはそのためです。
ゾビラックスにはヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があるため、発症初期に服用するとつらい症状を最低限度に抑える効果が期待できます。
臨床試験の結果から見るゾビラックスの有用性について

ゾビラックスの有用性について、臨床試験の結果を基に解説します。
単純疱疹に対する臨床試験結果
単純疱疹患者28例を対象として行われたオープン試験において、28例中26例(92.9%)に改善が見られました。
副作用として胃部不快感および舌炎が1例に見られましたが症状は軽度で、臨床的に問題となるような症例は見られませんでした。
上記のオープン試験の結果より、アシクロビルは単純疱疹に対して高い有用性を示すと結論付けられています。
帯状疱疹に対する臨床試験結果
帯状疱疹患者85例にアシクロビル400mg錠を投与した臨床試験において(解析対象は72例)、投与7日後には93.6%に皮疹の改善が見られました。
投与14日後には63.2%に疼痛の消失が見られ、帯状疱疹後神経痛の後遺症が残ったのは1例だけでした。
上記の試験結果から、アシクロビルは軽度から中等度の帯状疱疹患者に対して、通院在宅治療が可能な有用性の高い抗ウイルス剤と結論付けられています。
新生児の単純ヘルペスに対する臨床試験結果
新生児が単純ヘルペスウイルスに感染した際に、神経発達の不良や皮膚病変の再発が頻繁に発生すると分かっています。
74人の新生児を対象とした臨床試験において、生後14~21日間のアシクロビル投与が、新生児の神経発達におよぼす影響を調べました。
その結果、アシクロビル投与群ではプラセボ群と比較して精神発達スコアが有意に高く、好中球減少症が増加する傾向にあると分かりました。
骨髄移植後の単純ヘルペス予防に関する臨床試験
骨髄移植の手術を受けた39名を対象とした二重盲検対照試験において、アシクロビル投与群ではプラセボ群と比べて、単純ヘルペスウイルスへの感染を予防する効果が高いと確認されました。
造血幹細胞移植後の単純ヘルペスウイルス感染症発症抑制に関する臨床試験
造血幹細胞移植を行った成人および小児を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、単純ヘルペスウイルス感染症の発症率は、アシクロビル投与群が0%(0/28例)プラセボ投与群が24.1%(7/29例)と有意に抑制されました。
まとめ

ゾビラックスの有効成分であるアシクロビルには、ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があります。
臨床試験の結果からも、ゾビラックスの服用で症状を早期に改善したり、発症を抑制したりする効果があると分かっています。
今回の記事を参考にゾビラックスを正しく服用し、口唇ヘルペスや帯状疱疹の早期改善にお役立てください。
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