オルリファストの有効成分オルリスタットとは?
お薬通販部スタッフ【監修】
日本では男性のおよそ3割、女性のおよそ2割の方が肥満に悩まされており、改善方法の1つが肥満治療薬の服用です。
本記事では肥満治療薬に含まれる有効成分の1つ、オルリスタットの作用機序や肥満治療薬の歴史について解説します。
目次
肥満治療薬の歴史
これまで世界各国で肥満を改善するため、多くの治療薬および有効成分が開発されました。
主な肥満治療薬および有効成分としては以下の例が挙げられます。
はじめに、肥満治療薬および有効成分の歴史を紹介します。
マジンドール
マジンドールはモノアミン再取り込み阻害薬の一種です。
モノアミンの再取り込みを阻害してアドレナリン分泌量を増加させ、食欲を減退させる効果が期待できます。
アメリカでは1973年に承認されましたが、2001年に販売を中止しています。
日本では1992年に承認され、現在のところ唯一の肥満治療薬(医療用医薬品)です。
しかし、副作用の発現率が21.4%と比較的高く、治療を途中でやめてしまうケースも少なくありません。
フェンフルラミン
フェンフルラミンはセロトニンの放出を増強し、食欲を抑制する点が特徴です。
アメリカでは1973年に承認されましたが、その後1993年に販売を中止しています。
ヨーロッパでも1997年に販売が中止されました。
日本ではそもそもフェンフルラミンが承認されていません。
デクスフェンフルラミン
デクスフェンフルラミンもセロトニンの放出を増強し、食欲を抑制する肥満治療薬です。
アメリカでは1996年に承認されましたが、わずか1年で販売を中止しています。
ヨーロッパでも1997年に販売が中止されました。
日本ではデクスフェンフルラミンが承認されていません。
シブトラミン
シブトラミンはモノアミン再取り込み阻害薬の一種で、アドレナリン分泌量を増加させ、食欲を減退させる点が特徴です。
アメリカでは1997年に承認されましたが、2010年に販売を中止しています。
日本でもシブトラミンを肥満治療薬として利用できるよう申請しましたが、後に取り下げられています。
リモナバン
リモナバンは内在性カンナビノイドを遮断し、体重を減らす点が特徴です。
アメリカでは肥満治療薬として利用できるよう申請されましたが、2007年に取り下げられています。
ヨーロッパでは2006年に承認されましたが、わずか2年で販売を中止しています。
日本では2008年に開発が中止されました。
オルリスタット
オルリスタットはリパーゼの働きを阻害し、食事から摂取した脂質の吸収を妨げる点が特徴です。
アメリカでは1999年、ヨーロッパでは1998年に承認され、現在では世界80ヶ国以上で肥満治療薬として用いられています。
日本ではオルリスタットを有効成分とする医療用医薬品は承認されていませんが、2024年に要指導医薬品の「アライ」が大正製薬から販売されました。
このように、多くの肥満治療薬が米国やヨーロッパ、日本で開発・承認されては販売を中止するといった事態が繰り返されています。
日本ではマジンドールが厚生労働省によって認可されていますが、副作用のリスクが比較的高く、また処方可能期間が制限されているため、肥満症の治療薬として広く使われているとは言えません。
アメリカやヨーロッパでは医療用医薬品のオルリスタット錠が承認されており、肥満治療に広く用いられています。
オルリスタットの構造
オルリファストの有効成分であるオルリスタットの分子式は「C23H26ClN7O3」、分子量は「483.95」です。
オルリスタットは服用してからおよそ30分から60分で効果が最大になり、2時間ほど効果が持続します。
オルリスタットの作用機序
オルリスタットには、体内に存在する酵素の一種「リパーゼ」の働きを阻害する作用があります。
リパーゼの働きを阻害すると食事から摂取した脂質が分解されず、体外へと排出しやすくなります。
ただし、リパーゼによって吸収が妨げられる脂質は、全体のおよそ3割程度です。
まとめ
オルリファストの有効成分であるオルリスタットは、代表的な肥満治療薬「ゼニカル」の主成分です。
オルリファストにはリパーゼの働きを阻害して脂肪の吸着を抑制し、肥満症を改善する効果が期待できます。
ただし、国内では承認されていない肥満治療薬のため、信頼できる個人輸入代行サイトで購入し、用法・用量を守って正しく服用してください。
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