フィンペシアの有効成分フィナステリドとは?
フィンペシアの有効成分はフィナステリドです。フィナステリドはどの程度AGA治療効果が期待できるのでしょうか?この記事ではフィナステリドの効果について詳細に解説します。
お薬通販部スタッフ【監修】

日本では、成人男性の1/3がAGA(Androgenetic Alopecia)といわれる男性型脱毛症であるといわれています。
AGAは進行性であるため早めの治療が大切ですが、現在は飲み薬による治療が可能です。
日本では医薬品としてプロペシアが使用されており、フィンペシアはそのジェネリック医薬品で有効成分はフィナステリドです。
今回はフィンペシアの有効成分であるフィナステリドについて解説します。
目次
フィナステリドの歴史

フィナステリドはAGA治療薬として使用されていますが、当初からAGA治療薬として開発されたわけではありません。
はじめにフィナステリドの歴史について紹介いたします。
前立腺治療薬として開発された
フィナステリドは、もともとアメリカで前立腺の治療に使用するために開発された薬です。
前立腺は膀胱のすぐ隣に位置する臓器で、肥大すると尿の流れが悪くなったり、尿が全く出なくなることがあります。
前立腺の肥大化は、「男性ホルモンの作用」が関与していることが確認されており、中高年になると男性ホルモンを含む性ホルモン環境が変化し、それによって前立腺が肥大化するとされています。
この男性ホルモンの作用を抑制する薬として、フィナステリドの開発が進められました。
そしてフィナステリドは1992年に、前立腺治療薬としてアメリカ食品薬品局(FDA)から認可を得て、医薬品「プロスカー」が発売されました。
想定外の副作用として発毛が発見される

医薬品は、発売された後でも臨床試験や発売後調査がおこなわれます。
プロスカーはその臨床試験内で「なんだか髪の毛が生えている人が多い」という事が分かりました。
ED治療薬(バイアグラなど)も当初は狭心症治療薬として開発されていた中での発見であったりと、こういった思わぬ副作用から治療薬につながることがあります。
フィナステリドの発毛もその一つだったという事です。
AGA治療薬として商品化
その後、フィナステリドはAGA治療薬として本格的に治験がおこなわれ、1997年にAGA治療薬としてアメリカ食品薬品局(FDA)から認可を受けました。
日本でも臨床試験の後2005年10月に厚生労働省の認可を受け2005年12月に「プロペシア」として日本で発売されました。
今ではスタンダードなAGA治療薬として多数の国で承認されています。
フィナステリドの作用機序

AGAに悩む方は、DHT(ジヒドロテストステロン)によって、ヘアサイクルに乱れが生じ、髪の毛が充分成長しないまま抜けてしまっています。
この状態を改善することができれば、AGAの進行を抑えることができます。
2型5α-還元酵素を阻害
フィナステリドは、5α-還元酵素阻害剤という種類の物質で、男性ホルモンの作用を抑える働きがあります。
男性ホルモンであるテストステロンは、5α-還元酵素の働きにより、DHTに変換されます。
DHTは男性ホルモンとしての作用が強く、脱毛の大きな原因です。
フィナステリドの作用機序は、この5α-還元酵素を阻害し、テストステロンからDHTへの変換を抑制することです。
これにより、DHTの生成が抑えられ、DHTが引き起こすとされる脱毛症状を改善することができます。
前立腺疾患の治療について
頭皮の毛母細胞が影響を受けるように、前立腺もDHTの影響がある部位です。
前立腺の場合には細胞の増殖を促し、前立腺肥大を起こすことが分かっています。
フィナステリドは前立腺肥大を抑制できるため、海外では前立腺肥大症の治療目的で使用されている薬です。
また、フィナステリドは前立腺癌の早期発見に用いられる、腫瘍マーカーのPSAの数値を下げることが分かっています。
このため、フィナステリドの服用により前立腺癌の発見が遅れてしまう可能性があるため、注意喚起がなされています。
まとめ

ここまでフィンペシアの有効成分であるフィナステリドについて解説しました。
AGAの原因となるDHTを生成しないよう治療を早い段階からおこなっていくことが大切です。
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