生理前になると、イライラや不調に悩む方は少なくありません。

この記事では、薬やサプリの選び方、セルフケアの方法を解説します。
受診に不安がある方も、まずはできることから始めてみましょう。

PMSを改善するには？まずは生活習慣の見直しから

PMSの症状を和らげるには、日常生活の見直しが欠かせません。

ここでは、PMS改善に役立つ生活習慣のポイントを紹介します。

生活習慣とストレスの関係

PMSの悪化には、過度なストレスや不規則な生活が関係している場合があります。

ストレスが続いている状態では、自律神経やホルモンバランスが乱れやすくなり、イライラや不安感、睡眠の質の低下などを招く要因となり得ます。

適度に休息や、趣味、リラックスできる時間を確保し、気分の安定やストレス軽減につなげることが重要です。

PMS対策におすすめの食事と栄養素

食生活の改善が、PMSの症状改善に役立つ場合があります。

一部には、ビタミン（ビタミンDやビタミン B 群など）やマグネシウム、亜鉛などのミネラルが不足するとPMSの症状に影響を与えるという指摘もあります。

栄養バランスのよい食事を心がけ、悪化の予防に取り組みましょう。

睡眠と適度な運動でホルモンバランスを整える

十分な睡眠や適度な運動は、ホルモンの安定や自律神経の調整に役立つことがあります。
とくに生理前は、普段以上に睡眠や休息を意識することが大切です。

また、ウォーキングやストレッチなどの有酸素運動は、気分転換や血流改善に効果があるとされています。

無理のない範囲内で、睡眠時間の確保や十分な睡眠を心がけましょう。

PMS改善に使われるピルと医療的な治療法

生活習慣の改善に取り組んでいてもPMSの症状がつらい場合は、薬の使用や医療的アプローチが有効なケースがあります。

ここでは、それぞれの特徴について解説します。

低用量ピルでPMSの症状が軽減する理由

低用量ピルは、排卵を抑えることでホルモンバランスの乱れを整え、情緒の不安定さや腹痛、乳房の張りなどのPMS症状の軽減が期待できます。

ただし、ピルの使用では副作用リスクがあり、まれに血栓症（血液の塊ができる状態）のおそれがあります。

喫煙や基礎疾患によっては使用できない場合もあるため、使用したい方は、前もって医師に確認しておきましょう。

ピルが使えない人は漢方薬によるアプローチが有効な場合も

ピルの使用が難しい方には、漢方薬による体質改善が有効な場合もあります。

以下に挙げる漢方薬はPMSによる症状改善に用いられるケースが多いです。

症状に適した適切な治療薬を選ぶためには、婦人科を受診し、医師による診断を受けることが望まれます。

ヤーズは、大手製薬会社バイエル薬品社が開発した月経困難症（生理痛）の軽減を目的として開発された超低用量ピルです。PMSやニキビ治療を適応症にもつ医薬品として、海外では承認されている超低用量ピルです。 1箱：2,583円～

PMSの改善にアプローチするサプリの使用時の注意点

PMSの症状改善のために、サプリメントを活用することも一つの選択肢です。

ただし、サプリを使用する際は、以下の点に注意しましょう。

過剰摂取は副作用を引き起こすおそれがあるため、規定されている使用量を守ることが重要です。
成分表や含有量を確認し、どのような成分がどのくらい入っているのか確認しましょう。

表記がない場合には、安全性や有効性に乏しい可能性があるためです。
判断に迷う場合は、医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

PMS改善に関するよくある質問

ここでは、PMS症状のケアに関して寄せられる疑問にお答えします。

一つずつ見ていきます。

市販薬やピルを使わずにPMSを改善できますか？

軽度のPMSであれば、生活習慣の見直しやセルフケアによって症状が和らぐこともあります。

ただし、症状が重い場合は、子宮内膜症や子宮腺筋症などの病気が関与しているケースも考えられます。

日常生活に支障が出るほどの症状に悩んでいる場合は、婦人科の受診をおすすめします。

ピルの効果があらわれるまでにはどのくらいかかりますか？

個人差はありますが、低用量ピルの使用による効果を実感するまでには、1〜3か月程度かかります。

使用直後は、吐き気や頭痛などの副作用がみられますが、一般的には数か月で治まるとされています。

長期的に使用しても症状が改善されなかったり、副作用の症状がつらかったりする場合は、主治医に相談してみてください。

まとめ

PMSは、生理前に心身の不調を引き起こすことがあります。
食生活の改善や運動習慣などのセルフケアは、PMSの軽減に役立つことがあります。

ピルや漢方などの医療的アプローチも選択肢の一つです。
つらい症状が続く場合は、無理せず早めに婦人科へ相談しましょう。