臨床試験結果から見るバルシビルの効果
バルトレックスのジェネリック医薬品であるバルシビルは、抗ウイルス薬の一つであり、特にヘルペスウイルス感染症に対して効果的です。この薬は、体内でアシクロビルに変換され、ウイルスの増殖を抑制します。
お薬通販部スタッフ[監修]

バルシビルの臨床試験結果には、その有効性と安全性を裏付ける多くのデータが存在します。
この記事では、代表的な臨床試験の結果をヘルペスウイルスの感性症患者の方にもわかりやすく、臨床試験結果にから基づいたバルシビルの効果を解説します。
バルシビルの効果とは?

バルシビルは、単純ヘルペスウイルス(HSV)および帯状疱疹ウイルス(VZV)の感染症に対して使用されます。
具体的には、口唇ヘルペスや性器ヘルペス、帯状疱疹などの治療に用いられるのが一般的です。バルシビルを服用すると、症状の緩和や治療期間の短縮、再発の抑制が見込まれます。
バルシビルの臨床試験結果

バルシビルの臨床試験では、様々な種類のヘルペスウイルス感染症に対する効果が示されています。
これから、口唇ヘルペスや帯状疱疹、性器ヘルペスの各症例について、バルシビルの臨床試験結果を詳しく解説します。
口唇ヘルペス症状が緩和された事例
バルシビルの効果を評価するために、多くの臨床試験が実施されています。
ある研究では、口唇ヘルペス患者に対するバルシビルの効果を調査しました。
結果は、プラセボと比較してバルシビルを服用したグループで症状の緩和が早く、痛みやかゆみが短期間で軽減されたことが示されました。
この研究では、口唇ヘルペスの初期症状が現れてから48時間以内にバルシビルを開始した患者の約70%が、5日以内に症状が改善したと報告されています。
一方、プラセボ群では同期間に症状が改善したのは約40%にとどまりました。
帯状疱疹の治癒期間が短縮された事例
帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)患者に対するバルシビルの効果は、複数の臨床試験でも確認されています。
この研究は、帯状疱疹(水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症)の治療薬として、従来から使用されているアシクロビルと、その改良型であるバルシビルの効果を比較したものです。
アシクロビルは帯状疱疹の症状を早く改善させる効果があります。
一方、バルシビルはアシクロビルよりも体内での生物利用率が高く、より効率的な治療が期待できます。
研究は、50歳以上の免疫力が正常な成人の帯状疱疹患者を対象に実施され、帯状疱疹に伴う疼痛の治療効果が測られました。
治療薬としてバルシビル(1日3回、1000mg)とアシクロビル(1日5回、800mg)が使用されました。
バルシビルが投与された期間は7日間または14日間です。
研究結果によると、バルシビルを7日間または14日間投与した群は、アシクロビルを7日間投与した群と比較して、帯状疱疹に伴う痛みの解消までの期間が有意に短縮されました。
具体的には、バルシビル7日間投与群では疼痛消失までの中央値が38日、14日間投与群では44日であり、アシクロビル群では51日でした。
この結果から、バルシビルがアシクロビルよりも帯状疱疹の痛みを早く軽減することが示されました。これは、短期間の投与でもバルシビルが効果的であることを示唆しています。
性器ヘルペス再発抑制が証明された事例
性器ヘルペス患者に対するバルシビルの再発抑制効果も重要な研究テーマです。
特に、再発性の性器ヘルペスに苦しむ患者にとって、バルシビルは有効な予防薬となります。
ここでは、性器ヘルペス再発抑制に対するバルシビルの有効性が検証された臨床試験について紹介します。
臨床試験では、免疫正常な成人患者およびHIV感染を併せ持つ免疫不全の成人患者を対象に行われました。
免疫正常な患者では、バルシビル500mgを1日1回投与したグループで、以下の結果が得られました。
対照のプラセボ群(9.5%未再発)と比較して高い効果が出ているのです。
一方、HIV感染患者では、バルシクロビル500mgを1日2回投与したグループの未再発率は81%、再発リスク低下率は80%(信頼区間70〜87%)であり、プラセボ群(37%未再発)よりも顕著に効果がありました。
これらの結果からみても、バルシクロビルは再発性性器ヘルペスの管理に有効であることが示されています。
まとめ

バルシビルは、ヘルペスウイルス感染症に対して非常に効果的な薬剤です。
臨床試験の結果からも、以下のように有効性が確認されています。
バルシビルは、症状の初期に服用をするのが重要です。
このタイミングでの使用が、治療成果を大きく左右します。
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