【ジェネリック】バルシビルの有効成分 バラシクロビルの作用機序をわかりやすく解説
バルシビルは、ヘルペスウイルス感染症の治療薬です。 この記事では、バルシビルの有効成分であるバラシクロビルについて解説していきます。
お薬通販部スタッフ[監修]

ヘルペスウイルスは、非常に感染力が強いうえ、免疫力が低下したときに再発しやすい特徴があります。
予防のためのワクチンも存在せず、人類は2億年前からこのウイルスと戦ってきました。
ヘルペスウイルスの治療や再発防止に効果があるバラシクロビルは、悩める多くの人を救ってきた偉大なお薬といえます。
この記事では、ヘルペスの治療薬の有効成分であるバラシクロビルの特徴や作用について解説します。
目次
バラシクロビルの特徴

バラシクロビルはタンパク質の作成を妨げ、ウイルスの増殖を防ぎます。
バラシクロビルが体内でどのように作用するか、くわしく解説します。
バラシクロビルの作用機序
ウイルスは自力で増えることができないため、生きている細胞に侵入し、乗っ取ります。
そしてウイルスの遺伝情報を含むDNAやタンパク質を作らせてコピーを作り上げ、増殖していきます。
バラシクロビルは、DNAポリメラーゼというタンパク質の作成を阻害するお薬です。
タンパク質を作らせないことで、ウイルスの増殖を抑え、症状を緩和します。
バラシクロビルは正常細胞には効かず、ウイルスに感染した細胞にのみ作用する安全なお薬です。
バラシクロビルの体内挙動
バラシクロビルは、そのままの状態ではウィルス治療薬としての効果がありません。
肝臓でアシクロビルという物質に変えられることで、治療薬としての効果を発揮します。
その後、アシクロビルは腎臓から尿として体外へ排泄されていきます。
バラシクロビルの作用時間
バラシクロビルの作用が最も高くなるのは、500mgのお薬で投与後1.5時間、1000mgでは2.17時間です。
また薬の血中濃度が半分になる消失半減期は、500mgで2.96時間、1000mgで3.55時間です。
お薬の効果が消える目安は、消失半減期の5倍の時間と言われており、バラシクロビルの場合では、投与から17時間~20時間で効果がなくなります。
バラシクロビルとアシクロビルの違い
ヘルペスウイルスに効果があるお薬には、バルシビルのほかにゾビラックスというお薬があります。
ゾビラックスの有効成分はアシクロビルで、バラシクロビルが体内で変換したものと同じ成分ですが、投薬時の有効成分が異なることで次のような違いがあります。
有効成分 | バラシクロビル | アシクロビル |
腸での吸収性 | 高い(アシクロビルの3~5倍) | 低い |
持続時間 | 長い | 短い |
1日あたりの服用回数 (単純疱疹の場合) | 少ない(2回) | 多い(5回) |
服用の負担が少なく扱いやすいことから、バラシクロビルが使用される場合が多いです。
またバルシビルはバラシクロビル系のジェネリック医薬品であり、コストが抑えられるところがメリットです。
バラシクロビルの構造

バラシクロビルは、水に溶けやすい特徴があるため、塩酸塩の状態で服用するお薬です。
バラシクロビルの分子式はC13H20N6O4・HCl(分子量:360.80)であり、バルシビル1錠には次の分量が入っています。
まとめ

ヘルペスは再発を繰り返しやすいことや、できる部位によっては言い出しづらく、自然に治るまで放置してしまう人もいるでしょう。
ですがバラシクロビルの発明によって、服用の負担は減り、ジェネリック医薬品の登場でコストも下がりました。
もはやヘルペスは自分でコントロールできる病気なのです。
バルシビルは有効性と安全性が証明されている安心できるお薬なので、ヘルペスの症状で悩んでいる人はぜひ試してみてはいかがでしょうか?
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