ニナゾールの有効成分ケトコナゾールについて
ニナゾールは抗真菌薬の一種で、有効成分としてケトコナゾールが配合されています。有効成分ケトコナゾールについて解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ニナゾールはジョンソン・エンド・ジョンソンの医療用医薬品部門「ヤンセンファーマ」が製造している抗真菌薬の一種です。
ニゾラールタブレットのジェネリック医薬品で、有効成分のケトコナゾールには真菌の繁殖を抑制する作用があります。
本記事ではニナゾールの有効成分ケトコナゾールについて解説します。
ケトコナゾールについて

はじめに、抗真菌薬の歴史やケトコナゾールの効果・効能および適応症状について解説します。
抗真菌薬の歴史
1920年代にフレミングがペニシリンを発見してから今日までに、数多くの抗真菌薬が開発されました。
日本で発売されたもっとも古いイミダゾール系抗真菌薬がクロトリマゾールで、1976年に販売開始されました。
真菌感染症に対してまずまずの効果を発揮しましたが、皮膚への浸透力が弱く1日に2〜3回塗布しなければならない点がデメリットとされています。
1982年に発売されたイソコナゾールも皮膚への浸透力および貯留性が低く、1日2〜3回の塗布が必要でした。
1986年にはスルコナゾールとオキシコナゾール、およびビホナゾールが販売されています。
ビホナゾールは1日1回の塗布で済む点がメリットですが、真菌感染症に対してあまり効果を発揮しませんでした。
1993年になり真菌感染症に対して高い効果を発揮するケトコナゾールが開発されています(海外では1982年に販売開始)。
1990年代以降になるとカンジダにも白癬にも高い効果を発揮するイミダゾール系抗真菌薬が開発されるようになりましたが、かぶれを生じやすい点がデメリットの1つです。
ケトコナゾールの効果・効能
ニナゾールの有効成分であるケトコナゾールの作用は、真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの合成を阻害することです。
エルゴステロールの合成が阻害されると真菌が成長・繁殖できなくなるため、真菌感染症の症状を緩やかに改善へと導く効果が期待できます。
ケトコナゾールを配合したニゾラールクリームの医薬品インタビューフォームには、ケトコナゾールが脂漏性皮膚炎や癜風、皮膚カンジダ症、白癬に対して高い有用性を持つ旨が記載されています。
ケトコナゾールの適応症状
ケトコナゾールの適応症状は以下の通りです。
また、日本皮膚科学会が策定するAGA(男性型脱毛症)のガイドラインでは、ケトコナゾールの外用をC1ランクの行ってもよい治療法に位置付けています。
ケトコナゾールの構造

ニゾラールクリームの有効成分であるケトコナゾールの分子式は「C26H28Cl2N4O4」、分子量は「531.43」です。
ケトコナゾールの作用機序
ニナゾールの有効成分であるケトコナゾールには、真菌が細胞膜を合成するのを妨げる作用があります。
細胞膜の合成を妨げられた真菌は成長・繁殖できなくなるため、真菌感染症の症状を緩やかに改善する効果が期待できます。
まとめ

ニナゾールの有効成分であるケトコナゾールには、真菌の細胞膜の合成を阻害し、真菌感染症の症状を緩やかに改善する効果が期待できます。
ニナゾールは国内未承認薬のため、購入の際には個人輸入代行サイトを利用するのがおすすめです。
本記事を参考に有効成分ケトコナゾールの効果を理解し、真菌感染症の改善にお役立てください。
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