臨床試験の結果から読み解くミオナールの有用性について
ミオナールは筋肉の痛みや関節痛、頚性麻痺に対して有効な治療薬です。臨床試験の結果に基づいてミオナールの有用性について解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ミオナールは筋緊張改善剤(筋弛緩薬)の一種で、有効成分としてエペリゾン塩酸塩が配合されています。
副作用のリスクが比較的低いことから、臨床現場での処方例が多い点も特徴です。
本記事ではミオナールの有用性について、国内および海外で行われた臨床試験の結果をもとに解説します。
目次
ミオナールについて

ミオナールの効果について解説する前に、まずはどのような医薬品なのか特徴や適応症状について解説します。
特徴
ミオナールの有効成分であるエペリゾン塩酸塩には、中枢神経の興奮を抑制し、血管を拡張する作用があります。
血管が拡張して血液の循環がスムーズになると、身体の各所へ送られる栄養や酸素が増加するため、損傷部位などの回復を促す効果が期待できます。
適応症状
ミオナールの適応症状は以下の通りです。
製薬会社
ミオナールは東京に本社を置く製薬会社「エーザイ」が製造・販売しています。
1941年に設立されたエーザイには80年以上の歴史があり、中でも神経領域とガン領域を重点領域としています。
![]() ミオナールは有効成分としてエペリゾン塩酸塩が配合されており、中枢神経の興奮状態を鎮め、筋緊張を緩和し、血液の循環を促進する効果があります。血液は全身に酸素と栄養を運んでいるため、血行が促進されると栄養状態が向上し症状の回復が早まります。 1箱:2,676円~ |
臨床試験の結果から読み解くミオナールの有用性

ミオナールの有用性について、国内および海外で行われた臨床試験の結果をもとに解説します。
国内臨床試験・1
頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症による筋緊張状態の改善について、エペリゾン塩酸塩の有効性および安全性に関する試験が行われました。
一般臨床試験および二重盲検試験において、エペリゾン塩酸塩の有効率は52.1%(449例中234例)でした(やや改善以上を含めると80.4%)。
国内臨床試験・2
脳血管障害や頸部脊椎症にともなう頚性麻痺に対して、一般臨床試験および二重盲検試験の結果から、エペリゾン塩酸塩の有用性が認められています。
症状 | つっぱり | こわばり |
改善例 | 42.3%(466例中197例)) | 45.1%(386例中174例) |
急性腰痛に対するエペリゾン塩酸塩の有用性
腰痛の主な原因は筋肉の拘縮であり、急性腰痛症(ぎっくり腰)を発症すると激しい痛みと動作制限が見られます。
系統的レビューでは筋弛緩薬が持つ中枢神経系への副作用により、急性腰痛症をはじめとする非特異的腰痛の痛みが緩和すると説明されています。
そこで、中枢神経系への副作用がない新しい筋弛緩薬のエペリゾン塩酸塩について、急性腰痛症に対する効果が検証されました。
急性腰痛症および中等度の脊柱筋硬縮を持つ100名に、10日間連続して8時間ごとにエペリゾン塩酸塩を投与したところ、自発痛と誘発痛の両方が速やかに軽減されました。
軽度の胃腸障害のため治療を中止せざるを得なかった方の割合は、全体のわずか4%に留まっています。
腰痛による間欠性跛行に対するエペリゾン塩酸塩の有用性
腰痛にともなう間欠性跛行がある方22名に対し、1日に150mgのエペリゾン塩酸塩を2週間投与する試験が行われました。
その結果、最大歩行時間は統計的に延長し(P<0.005)、歩行にともなう背筋の疲労は統計的に減少しました(P<0.05)。
腰痛にともなう間欠性跛行は脊柱管狭窄症に特有の症状のため、エペリゾン塩酸塩が症状の緩和に効果的と考えられます。
まとめ

臨床試験の結果からミオナールの有効成分であるエペリゾン塩酸塩には、変形性関節症や腰痛症にともなう痛みの緩和に効果的と分かりました。
また、脳血管障害や頸部脊椎症など、痙性麻痺にともなうつっぱり・こわばりに対しても改善効果が期待できます。
今回の記事を参考にミオナールの効果について理解し、用法用量を守って正しく服用してください。
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ミオナールは有効成分としてエペリゾン塩酸塩が配合されており、中枢神経の興奮状態を鎮め、筋緊張を緩和し、血液の循環を促進する効果があります。血液は全身に酸素と栄養を運んでいるため、血行が促進されると栄養状態が向上し症状の回復が早まります。
2,676円~
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