臨床試験の結果から読み解くイミクアッドの有用性について
お薬通販部スタッフ[監修]
イミクアッドは日本初の尖圭コンジローマ治療薬「ベセルナクリーム」のジェネリック医薬品です。
先発医薬品と同じく尖圭コンジローマの治療に用いられるほか、日光角化症の改善も期待できます。
本記事ではイミクアッドの有用性について、臨床試験の結果を基に解説します。
目次
イミクアッドの概要
イミクアッドの有効性について解説する前に、イミクアッドの概要について簡単に解説します。
適応症状
イミクアッドには有効成分としてイミキモドが配合されており、尖圭コンジローマおよび日光角化症が適応症状です。
製薬会社
イミクアッドはインドのインドのムンバイに本拠地を置く製薬会社「グレンマーク」が製造・販売しています。
イミクアッドはグレンマークが開発した尖圭コンジローマと日光角化症に使用される治療薬です。ウイルスの増殖を抑える効果とウイルスに感染した細胞を破壊する効果によって尖圭コンジローマを治療します。 1箱:2,430円~ |
臨床試験の結果から読み解くイミクアッドの有用性
イミクアッドはベセルナクリームと同じく、有効成分としてイミキモドを配合しているため、ベセルナクリームの添付文書をもとに、イミクアッドの有用性について解説します。
また、イミクアッドは海外製のジェネリック医薬品のため、国外で行われた臨床試験の結果も紹介します。
尖圭コンジローマに関する国内後期第Ⅱ相試験
外性器または肛門周囲に疣贅(いぼ)がある尖圭コンジローマ患者165例に対して、イミキモドもしくはその他の基剤を週に3回、最大16週間塗布する二重盲検用量反応試験が行われました。
イミキモド塗布群では疣贅(いぼ)の完全消失率が63.6%(55例中35例)と、その他の基剤を塗布した群の34.0%(53例中18例)に比べて有意に高い結果が出ました。
日光角化症に関する国内後期第Ⅱ相試験
日光角化症患者184例に対して、イミキモドおよびその他の基剤を1日1回、4週間にわたり塗布する二重盲検比較試験が行われました(イミキモド群はさらに週2回塗布群と週3回塗布群に分類)。
4週間が経過した段階で日光角化症病変が未消失だった被検者に対しては、さらに4週間継続的に塗布し、以下の結果が得られました。
基剤群(59例) | イミキモド週2回塗布群(62例) | イミキモド週3回塗布群(63例) | |
完全消失例数 | 10 | 23 | 36 |
完全消失率 | 16.9% | 37.1% | 57.1% |
傾向性の検定 | p<0.001 | ||
対比較 | – | v.s.基剤群p=0.015 | v.s.基剤群p<0.001 v.s.週2回群p=0.032 |
上記の表から分かるように、イミキモド塗布群では基剤群に対し、日光角化症病変の有意な消失が見られます。
海外で行われた二重盲検プラセボ対照試験
性器に尖圭コンジローマを発症した19名の患者に、5%のイミキモドクリームを局所塗布する二重盲検プラセボ対照試験が行われました。
イミキモドクリーム塗布群(16名)では患部の面積が75%以上減少したのに対し、プラセボ群(3名)では1人しか同等の結果が得られませんでした。
また、イミキモドクリーム塗布群ではインターフェロンαに有意な増加が見られ、細胞性免疫応答の活性化が示唆されています。
性器に発症した尖圭コンジローマのおよそ10〜30%は自然に消退すると考えられていますが、試験結果を覆すほどの材料にはならないと考えられます。
まとめ
イミクアッドには先発医薬品のベセルナクリームと同じく、有効成分としてイミキモドが配合されています。
イミキモドにはウイルスの増殖を抑えたり、感染細胞の働きを障害したりする作用があり、尖圭コンジローマおよび日光角化症の改善に効果的です。
臨床試験の結果からもイミクアッドの使用により、尖圭コンジローマおよび日光角化症の改善につながると分かりました。
今回の記事を参考にイミクアッドを正しく使用し、尖圭コンジローマおよび日光角化症の改善にお役立てください。
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2,430円~
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