ヒドラジドにはどんな併用注意薬がある?服用に気をつけるべきタイプも解説!
利尿降圧剤の「ヒドラジド」には、同時に服用することで副作用や効果増強・減弱の原因となる「併用注意薬」があります。こちらのページではヒドラジドの併用注意薬と、服用に気をつけるべき人を解説します。
お薬通販部スタッフ[監修]

ヒドラジドの服用中に、他の治療薬を用いる必要が出てきた際は、併用に問題がないかを確認しておくことが大切です。
本記事ではヒドラジドにどのような併用注意薬があるのか、主な種類と併用の影響、服用に気をつけたいタイプをご紹介します。
目次
ヒドラジドの併用注意薬について

ヒドラジドの併用注意薬とは、同じタイミングで服用することで副作用の発現や効果増強・減弱につながる種類のことを言います。
ここではヒドラジドの併用注意薬と、同時服用の影響を詳しく見ていきましょう。
バルビツール酸誘導体
バルビツール酸誘導体は、中枢神経を抑制してんかんの緩和や鎮静に働きかける治療薬です。
ヒドラジドのバルビツール誘導体を同時服用すると、起立性低血圧の増強につながるとの注意喚起があります。
あへんアルカロイド系麻薬
あへんアルカロイド系麻薬は、疼痛時の鎮静や鎮痛に用いられる治療薬です。
ヒドラジドとあへんアルカロイド系麻薬を同時に服用してしまうと、急激な血圧低下のおそれがあります。
アルコール
アルコールはビールやワインなどの酒類に含まれる成分です。
ヒドラジドとアルコールを同時に摂ってしまうと、降圧作用が増強されるとの注意喚起があります。
昇圧アミン
昇圧アミンは、優れた利尿作用によって浮腫や高血圧を改善・予防する治療薬です。
アルカロイドと昇圧アミンは似た働きを持つ降圧利尿剤のため、同時に服用してしまうと昇圧アミンの作用が減弱するとの注意喚起があります。
ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン及びその類似作用物質は、麻酔時に筋弛緩に用いられる治療薬で、ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物やパンクロニウ臭化物などがあります。
ヒドラジドと上記の治療薬を併用してしまうと、麻酔作用が増強するおそれがあります。
降圧作用を有する他の薬剤
ACE阻害剤やβ-遮断剤、ニトログリセリンなど降圧作用を有する薬剤は、ヒドラジドと同じような作用があります。
そのため、上記の降圧剤とヒドラジドを併用してしまうと降圧作用がより強く出るとの報告があります。
ジギタリス剤
ジギタリス剤は心不全の治療に用いられる薬で、ジゴキシンやジギトキシンなどがあります。
ヒドラジドとジギタリス剤を併用してしまうと、ジギタリス剤の作用が高まり不整脈の原因になることがあります。
乳酸ナトリウム
乳酸ナトリウムは抗菌や保湿に作用する成分で、化粧品に多く使用されています。
ヒドラジドと乳酸ナトリウムを併用してしまうと低カリウム血症が生じ、ひりつきや痙攣の原因となるアルカローシスが発現するおそれがあります。
炭酸リチウム
炭酸リチウムは気分を安定させる治療薬のことを言います。
ヒドラジドと炭酸リチウムを併用してしまうと、アルカローシスや低カリウム血症の副作用が出やすくなるとの注意喚起があります。
糖質副腎皮質ホルモン剤
糖質副腎皮質ホルモン剤は副腎不全や解説リウマチの治療に使用される薬です。
ヒドラジドと糖質副腎皮質ホルモン剤を併用してしまうと、カリウム排泄作用が高まり、低カリウム症の原因になることがあります。
グリチルリチン製剤
グリチルリチン酸製剤は皮膚領域の疾患、炎症などに用いられる治療薬です。
ヒドラジドとグリチルリチン製剤を併用してしまうと、低カリウム血症を生じるおそれがあります。
糖尿病用剤
糖尿尿用剤にはインスリンやSU剤などがあり、糖尿病の治療に用いられています。
ヒドラジドと上記のような糖尿病用剤を併用してしまうと、血糖値をコントロールするインスリンの放出が低下するとの注意喚起があります。
コレスチラミン
コレスチラミンは体内のコレステロール値を正常に保つ治療薬のことを言います。
ヒドラジドとコレスチラミンを併用してしまうと、ヒドラジドの作用が減弱しやすくなるとの注意喚起があります。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
非ステロイド性消炎鎮痛剤は鎮痛や鎮静、解熱に効果を発揮する治療薬で、インドメタシンが当てはまります。
ヒドラジドと非ステロイド性消炎鎮痛剤を併用してしまうと、ヒドラジドの作用が減弱するおそれがあります。
スルフィンピラゾン
スルフィンピラゾンは尿酸排泄促進薬で、痛風や高血圧の治療に用いられています。
ヒドラジドとスルフィンピラゾンを併用してしまうと、尿酸分泌の阻害や尿酸再吸収を増大させるとの注意喚起があります。
![]() ヒドラジドは、インドのシプラが販売している利尿降圧剤です。ダイクロトライドのジェネリック医薬品になります。ヒドラジドの有効成分であるヒドロクロロチアジドの利尿作用により、全身のむくみが除去できます。さらに血流の余分な水分を減らして、血圧を下げる効果があるため、高血圧症の治療にも使用されています。 1箱:1,800円 |
ヒドラジドの服用に気をつける人について

ヒドラジドには併用注意薬以外にも、服用に気をつけるケースが複数あります。
ヒドラジドの服用に気をつける人と、服用時の影響は以下になります。
ヒドラジドの服用に気をつける人 | ヒドラジドを服用する影響 |
重篤な冠動脈硬化症や脳動脈硬化症のある方 | 急速な血漿量減少や血栓塞栓症を誘発もおそれ |
本人やは両親、兄弟に痛風、糖尿病のある方 | 痛風、糖尿病の悪化や顕性化のおそれ |
下痢や嘔吐がある方 | 電解質失調のおそれ |
高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症の方 | 血清カルシウムの上昇 |
減塩療法時の方 | 低ナトリウム血症が出やすい |
交感神経切除後の患者 | 降圧作用の増強 |
重篤な腎障害がある方 | 腎機能の悪化 |
進行した肝硬変症がある方 | 肝性昏睡の誘発 |
肝疾患・肝機能障害がある方 | 肝性昏睡のおそれ |
妊婦 | 高ビリルビン血症、血小板減少症等のリスクが高まる |
授乳婦 | 母乳等への移行 |
小児等 | 電解質のバランスが崩れやすくなる |
高齢者 | 低ナトリウム血症、低カリウム血症になりやすい |
まとめ

ヒドラジドには複数の併用注意薬、服用に気をつけるべきケースがあります。
他の治療薬との併用や服用に問題がないかを早期に把握するため、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。
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